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次の日、部活に向かっていると、通知がなった。日向からだ。


『今日だね、楽しみだよ♡』

「きっも」


やべ、キモすぎて声出ちまった、、、周りに人いなくて良かった、、

俺はすぐに返信する。


『キモイ』


そして電源を切り、部活へと向かった。


そして部活が終わり、家にシャワーを浴びに帰る。
ケータイを見ると、


『酷っ!?』


と日向からの通知が1件。俺はそれを既読スルー。

さっさとシャワーして行こ、、、


シャワーをして行くってなった時に母親に呼び止められた。


「出かけるの?」

「ああ、友達の家に、、、」

「女?」

「男だ」

「うふふ、行ってらっしゃい」

「、、、行ってきます」


俺は家を出る。
日向にメッセージを入れる。

『今家出た。これから向かう』

すると直ぐに了解スタンプが来た。

俺は早歩きで学校に向かう。
学校に着くと、既に日向が待っていた。


「待たせたな」

「その言い方かっこいいね。今度真似しよ」

「勝手にしとけ」


俺は日向について行く。


「ここから近い?」

「5分くらいで着くよ」


しばらく経って、隣に整体がある一軒家に着いた。


「ここ、入って」

「お邪魔します」


俺は日向の部屋に案内される。入ると、男子高校生にしては綺麗な普通の部屋だった。


「部屋綺麗だな、、、」

「あんまジロジロ見ないで、お茶持ってくる」


そういい日向は部屋を出ていった。
俺はじっくりと部屋を見渡す。すると本棚が目に付いた。


「これ、、、」


本棚には身体に関する本が沢山入っていた。俺は気になって手に取る。

そこには人体の構造などが書かれているものもあれば、スポーツ医学の専門書まで幅広くあった。

あいつはこんなに勉強しんのか、、、


「おまたせ~」


日向が部屋に戻ってきた。


「あっ!それ!」

日向は俺の手にある本を指差す。


「ごめん、ちょっと目に入った」

「全然大丈夫だよ。あ、座って」

「おう」


俺は日向の前に座った。


「じゃあ、始めようか」

「お願いします」

「今日は、いつも通り足と、せっかくだし背中もやる?」

「背中、、、」

「あ、あくまでマッサージとしてね?筋肉触る時間は後で取らせてもらうから。仕事と趣味はちゃんとわけますよ~」

「ああ、わかってるよ。それで頼む」

「わかった」

「じゃあ足から」

「よろしく」


そして、日向は俺の足を揉み始めた。

、気持ちぃ、、 

足の疲労が取れていくのを感じる。


「っ、、、」

「どう?」

「最高、、、」

「ふっ、ありがと」

「今日もあの痛いやつすんの?」

「するよ。しないとどんどん痛くなっちゃうからね。逆にやればやるほど筋肉が柔らかくなって痛くなくなるよ」

「やるのか~、、、」


実際あれはめっちゃ痛い。涙が出そうなくらい痛い。


「負担減らすためにその後違うマッサージしてあげるから」

「ん、わかった」

「よし、じゃあベット仰向けなって。先スネやるよ」

「おー、、、」


日向は昨日と同じようにスネに親指を当てスライドさせる。


「っ、、!!」


やっぱいてぇ、、、!


「い゛ってぇ、、、!」


俺はあまりの痛みに耐えられず声が出てしまう。


「ん、頑張って」

「ぐっ、、っつ、、」


俺は必死に声を抑える。
日向はひたすら同じ動作を繰り返す。
そして、やっと終わった。


「っはぁ、、」


俺は息を整える。


「お疲れ様、次はふくらはぎだよ」


もっと痛いのが残っていた。


「これ終わったら後気持ちいいやつだけだから、ね?頑張ろ」

「おう、、、」

「はい、うつ伏せなって」


俺は言われた通りにする。
そして日向は同じ動きをする。しかし、今までより痛みは少ない気がした。


「っ、、ふぅ、、」


声を抑えつつ耐える。


「最初より痛くないんじゃない?」

「ほんの、すこしだけな、、ぐっ、、」

「はい、頑張ってー」


棒読みで応援される。


「はい、終わり。そのままうつ伏せでいいよ」


そういうと、手つきが変わり優しいものになる。


「あ~、、、」

「おじさんみたいな声ださないでよ」


日向は笑って言う。


「いいだろ別に、、ふぅ、、」

「気持ちいいみたいで何よりです」


手は太ももの方まで来た。


「っ、くっ、くすぐってぇ、、、」

「我慢我慢」


日向は内腿を優しくさする。


「っ」

「はいっ、おしまい」

「はぁ、、」

「気持ちよかった?」

「まあまあな」

「素直じゃないな~、次背中いくよ」

「おう」


日向はまたマッサージを始める。


「っ、、」

「痛かった?」

「いや、、」

「おけ、、肩甲骨ら辺気持ちいいでしょ?」


そういい日向は肩甲骨をなぞるように触ってくる。


「確かに、、」

「そりゃよかった」


日向の手が背筋に触れる。


「っ、、」

「ここも効くよね~」

「ああ、、」


その後も日向のマッサージが続いた。


「はい、おわり。起き上がって良いよ」

「ありがと」


俺はゆっくり立ち上がる。


「おー、身体軽いわ」


俺は腕を回してみせる。


「それは良かった」

「、、、」

「、、、」


無言の時間が生まれる。

マッサージ終わったってことは約束通り筋肉触られる番ってことだよな、、

俺はチラッと日向の方に視線を向ける。


「ん?どした?」

「いや、、」


そしてまた沈黙が続く。


「ぷっ、あはははっ!」


それを破ったのは日向の笑い声だった。


「ん?何笑ってんだよ」

「そんな警戒しないでよ」   


日向には俺が考えていたことがバレていたみたいだ。


「警戒、するだろ、、、」

「あ~あ、おもしろい、、、20分しかないんだっけ?」

「20分もあるだろ」

「え~、、、まあ、今回限りじゃないもんね?大和君?」

「、、、そうだな、、、、」


一瞬こんな交換条件を飲んだ自分を恨みたくなった。

こいつの顔、、、何されるか分からねぇのが1番怖ぇ、、、


「じゃあ、20分スマホで測るね、じゃあ服脱いで、最初はうつ伏せなって」

「っ、服脱ぐのか、、?」

「見たいし触るからね」

「っ、、、くそっ、、、」

「聞こえてるよ~」


俺は渋々服を脱ぐ。


「っ、、、やっぱりいい筋肉だ、、、」

「、、、そりゃどーも」


俺はうつ伏せになる。そして日向は俺の上に馬乗りになった。
俺はその軽さに驚く。


「じゃあ20分間スタートするね」
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