筋肉好きな変態と付き合うまでの話

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金曜日

俺は弁当を持って、屋上へ行く。扉を開けると既に日向が待っていた。


「悪い、待たせたか?」

「全然大丈夫だよ」


俺達は隣に座り、一緒に飯を食う。


「今日もまた、足のマッサージするね、特にふくらはぎをどうにかしよう」

「あぁ、頼む」

「はーい」


そして、前と同じように足の裏から始める。


「大和君はさ、バスケ好きだからやってるんだよね」

「そうだな」

「ストレッチとか、クールダウンとかちゃんとしてる?」

「、、、」


してはいるが、最近は疎かにしている、、、


「してないね?」

「してる、、一応」

「そっか、じゃあ質にこだわろうね。怪我してバスケ出来なくなったら嫌でしょ?」

「あぁ、わかってる」

「よし、ふくらはぎいく前にスネやるね」

「ああ、、、い゛っ!」

「うん、こっちも相当だ」


日向はスネを親指で押し、そのまま上へスライドさせる。


「っ、、い゛、」

「めっちゃ痛いでしょ?これも全然力入れてないからね」

「おう、、、くっ」

「こっちも時間かけて解さないとだな~、、、よし、うつ伏せになって」


俺はそのままうつ伏せになる。


「あ、これ敷いて」


そう言って、日向はカーディガンを渡してきた。


「前気づかなかったけど、そのままだと痛いよね」

「、あ、ありがと、、、」


本当に、変なフェチなければ普通に良い奴だな、、、

俺は言われた通りにカーディガンをしき、うつ伏せなる。

カーディガンは太陽みたいな匂いがした。

今すっげぇ変態みたいなこと考えたな、、、なんで匂いなんて嗅いでんだよ、、、


「ん?どうかした?」

「いや、なんでもねぇ、、、」

「そう?じゃあやるよ?」


そういい、日向はふくらはぎに手を置く。俺は次にくる衝撃に耐えるためにぎゅっと目を瞑る。


「ぐっ、、、っ!」

どんなに構えてても痛いもんは痛い。


「ほんとにこれ時間かけないとだね」

「い゛!くそっ、マジでいてぇ、、!」

「今は痛いと思うけど、我慢してね。もうちょっとやったら気持ちいいやつやるから」

「あぁ、っ、早くしてくれ、、」

「んー」



「はい、痛いの終わり」

「っ、、やっと終わった、、、」

めっちゃ痛かった、、、

「じゃあ普通に座って」

「あぁ、」


俺は座り足を差し出す。


「気持ちいいマッサージね」

「お前が言うと変な風にしか聞こえないな」

「そういうこと考える方が変態だよ」

「うるせぇ」


日向はふくらはぎを両手で包むように掴み、揉んでいく。


「っ、、」

「あれ?痛かった?」

「いや、普通に気持ちいよ」

「よかった~」

「ただ、ちょっとくすぐったい、、」

「えー!それは我慢してよ」

「無茶言うなよ、、」


そんな会話をしながらマッサージが続く。


「はい、終わり!どう?楽になった?」

「ありがとな。楽になったかは知らん、部活で分かるだろ、」

「そっか、じゃあ次は土曜日、明日だね」

「あぁ。あ、お前ん家どこだ?この近くか?」

「そうだけど、、、部活何時?迎えに来てあげるよ」

「あ~、、、1回家帰っていいか?シャワー浴びたい」


身体触らせるっていうのに汗かいたままいたくねぇしな、、、


「分かった。じゃあ明日連絡して」

「おう」

「今日は解散」


そう言って日向は階段を降りていった。
俺はその後、教室に戻り、授業を受けた。



放課後、部室に行くと先輩達が既にいた。

「お疲れ様です」

「お、大和!今日は早いな」

「掃除なかったんで、、、」

「後で1on1付き合えよ」

「うす」

そういうと先輩は体育館に向かった。

そういや、日向がストレッチ大事って言ってたな、、、

俺は練習着に着替え、バッシュを履き、体育館に向かった。
そして、体育館の端の方でストレッチをする。


「珍しいな、翔がストレッチしてるなんて」

「気が向いただけだ」

「俺もやろー」


その日の部活は何事もなく終わった。
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