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序章
自称神様はかなりムカつく奴だった。
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目が覚めたら真っ白な場所にいた。
右を見ても左を見ても、上も下も真っ白な世界。
立ち上がって足元を見ているが全てが白いので自分の足が地に着いているのか疑問を感じる。
実は浮いているのではないだろうか?
そんなバカなことを考えるのは私自身がこの状況についていけていないからだ。
「やっほー(⌒▽⌒)
おはよう?こんにちは?こんばんは?
時間の感覚なんかないからどれか分からないや。
人間って面倒なこと考えるよね。
時間によって挨拶の言葉を変えるなんてさぁ。
どれか一つでよくない?」
背に翼をつけたハイテンションな男が文字通り宙に浮いた状態で来た。
これは夢か?
「ああ、止めて。夢なんて安易な考え。バカっぽいから」
ふー、やれやれみたいな感じで呆れられた。
何こいつ?ムカつくんだけど。
「初めましてだね、紗凪ちゃん。
いやぁ、運が悪いよね。
フェンスが壊れて屋上から真っ逆さま。
死んじゃうなんてさ」
「・・・・私、死んだの?」
「うん。そうだよ」
結構ヘビーなことをあっさり言いやがった💢
しかも笑顔で💢
「何で、私のこと知ってるの?
あなたは誰?
ここはどこ?」
「あははは。
大っ混乱中💋」
口でキスの形を作ってふざける男
「💢💢💢💢」
「怒んないでよぉ(^^)
ちゃんと説明するからさ」
じゃあ、さっさとしろよ。
イライラしているので言葉はだいぶ悪くなっていますがお気になさらず。
「ここは生と死の狭間の世界」
はい、来た。
オカルト。定番だね。
この展開。小説で読んだことあるよ。
だからって実演されるとかなりキツイんだよね。
「僕が何者か、それはひどく簡単で、けれどとても難しい問いだ」
どっちだよ。
「誰も自分が何者なのかを知らない」
そう言って一瞬悲しそうな顔をしてからそいつは最初と同じようにヘラッと笑った。
「ある者は神と呼び、ある者は無と呼ぶ。
何者であって、何者でもないもの」
「意味がわからん」
「まぁ、そうだね。
神様って認識でいいよ。
そうして、そうして当然なことなのだが神様には死がありません。
永遠の時間を娯楽もない世界で過ごさなければいけないのです。
退屈で死にそう」
「今、死なないって言ったじゃん」
私の突っ込みをあっさり無視した自称神様はにっこりととても友好的で背筋がぞくりとする嫌な笑みを浮かべた。
「だから僕の娯楽になってよ」
「は?」
「君を僕の暇つぶしの為にとある世界に転生させることにしました」
おいこら。
人の人生、どう思ってやがる。
と、叫びながら私は「もう決めたから」と性格の悪い自称神様に転生させられてしまいました。
昨今の神様はタチが悪いと死んで初めて知りました。
右を見ても左を見ても、上も下も真っ白な世界。
立ち上がって足元を見ているが全てが白いので自分の足が地に着いているのか疑問を感じる。
実は浮いているのではないだろうか?
そんなバカなことを考えるのは私自身がこの状況についていけていないからだ。
「やっほー(⌒▽⌒)
おはよう?こんにちは?こんばんは?
時間の感覚なんかないからどれか分からないや。
人間って面倒なこと考えるよね。
時間によって挨拶の言葉を変えるなんてさぁ。
どれか一つでよくない?」
背に翼をつけたハイテンションな男が文字通り宙に浮いた状態で来た。
これは夢か?
「ああ、止めて。夢なんて安易な考え。バカっぽいから」
ふー、やれやれみたいな感じで呆れられた。
何こいつ?ムカつくんだけど。
「初めましてだね、紗凪ちゃん。
いやぁ、運が悪いよね。
フェンスが壊れて屋上から真っ逆さま。
死んじゃうなんてさ」
「・・・・私、死んだの?」
「うん。そうだよ」
結構ヘビーなことをあっさり言いやがった💢
しかも笑顔で💢
「何で、私のこと知ってるの?
あなたは誰?
ここはどこ?」
「あははは。
大っ混乱中💋」
口でキスの形を作ってふざける男
「💢💢💢💢」
「怒んないでよぉ(^^)
ちゃんと説明するからさ」
じゃあ、さっさとしろよ。
イライラしているので言葉はだいぶ悪くなっていますがお気になさらず。
「ここは生と死の狭間の世界」
はい、来た。
オカルト。定番だね。
この展開。小説で読んだことあるよ。
だからって実演されるとかなりキツイんだよね。
「僕が何者か、それはひどく簡単で、けれどとても難しい問いだ」
どっちだよ。
「誰も自分が何者なのかを知らない」
そう言って一瞬悲しそうな顔をしてからそいつは最初と同じようにヘラッと笑った。
「ある者は神と呼び、ある者は無と呼ぶ。
何者であって、何者でもないもの」
「意味がわからん」
「まぁ、そうだね。
神様って認識でいいよ。
そうして、そうして当然なことなのだが神様には死がありません。
永遠の時間を娯楽もない世界で過ごさなければいけないのです。
退屈で死にそう」
「今、死なないって言ったじゃん」
私の突っ込みをあっさり無視した自称神様はにっこりととても友好的で背筋がぞくりとする嫌な笑みを浮かべた。
「だから僕の娯楽になってよ」
「は?」
「君を僕の暇つぶしの為にとある世界に転生させることにしました」
おいこら。
人の人生、どう思ってやがる。
と、叫びながら私は「もう決めたから」と性格の悪い自称神様に転生させられてしまいました。
昨今の神様はタチが悪いと死んで初めて知りました。
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