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第3話 『則』、それは世界を統べる力
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この世界は法則で回っている。
リンゴが木から落ちるのも、風で木々が揺れるのも、日差しで体が熱を得るのも全て法則だ。
そして法則が連動し、繋がってこの巨大な半径6371kmの天体を形作っている。
水が蒸発し、空に昇って氷の粒に成り、粒が集まって雲と成り、重くなって雨に成り、地面に落ちて植物に吸われ、結実し熟れて地に落ち、人が食して体を巡りまた繰り返す、、、
こうしてみると人間は複雑な法則の集合体で、法則の一部だ。
『ストークスの法則』『ドルトンの法則』『マクスウェルの速度分布則』『エネルギー等分布の法則』『エントロピー増大の法則』『力学的エネルギー保存の法則』、、、何一つ欠けても人体は成立しない。
まさに法則の総合芸術、個人の体内には法則の宇宙が広がっている、、、
しかし人体が法則の一部だと捉えるのならば、法則は人体の一部だとも捉える事ができる。
法則が人体に影響を及ぼすことが出来るのならば、人体の側から法則に影響を及ぼせえる筈だ。
もし何かのきっかけで大昔に忘れてしまったていた法則との繋がりを思い出したのなら、、、其れは人類の進化か、はたまた退化か。
◇ ◇ ◇
「お前たちがもし生まれ変わった時の為にさ~、一つ良い事を教えといてやるよ」
ルチアーノは震えながら我武者羅にマシンガンを連射してくる敵の攻撃を全て見えない刃で斬り落とし、最後に右手を軽く振って首を斬り飛ばしながら呟いた。
当然だれもその言葉にリアクションを返す訳が無く、敵は間髪入れずに次々と弾丸が撃ち込み続ける。
「ちぇ、聞いてないか、、、まあ良いや。勝手に喋るからあの世で暇になったら一考しといてくれ」
廃墟ビルの屋上から放たれたスナイパーライフルの弾丸をノールックでキャッチし、左手を軽く振ってビルを倒壊させた後にルチアーノは一人で話し始めた。
「俺達人間には13対の脳神経が有る。この脳神経っていうのは目とか鼻とかの器官を補助したり、器官と脳を繋いだり、脳と脳を繋いだり、とにかく様々な役割を果たしてるんだ」
突如手榴弾が投げ込まれた。
ルチアーノは一瞬爆炎に包まれるが爆炎すらも目視不能の刃で切り裂き四散させ、埃を払う様に小さく手を振った瞬間に手榴弾を投げた敵兵士の上半身が斜めに斬り裂かれる。
トスンッという余りに軽い音を残して命がまた消えた。
「そしてこの13対のうち12対が機能解明されていて、残りの一対ッ通称『第13神経』は謎のまま、、、滅茶苦茶ロマン有るよな!!」
熾烈な攻撃を受けてもなおベラベラと喋り続けるルチアーノの前に一本の刀を持った兵士が現れた。
兵士は返り血で模様を付けた着物を着て、ゆらりとした力み一つない足取りでルチアーノに近づく。そして日の光を反射しキラリと輝く刀身を抜きはらった。
「しかし25年前、とある天才科学者が遂にこの神経の正体を突き止めた。その正体とは、唯一体外へと繋がっていた神経!!」
「キエェェイッ!!」
ルチアーノが第13神経の正体を明かしたのと同時に兵士は残像が発生する速度で斬撃を放つ。
しかしスルリと斬撃を回避しながらルチアーノは話を続けたのだった。
「どうりで分からない筈だよね、、、凡百の科学者達は皆その第13神経に電気が流れた瞬間、体の何処が反応するのかだけを注視していたんだ。しかし天才は違った。第13神経に電流が流れた瞬間、体外のエネルギーの流れがどう変化するのかを見ていたッ!!」
言葉の最後ではテンションが上がったのか踊るように攻撃を回避しだし、クライマックスで拳を刃に叩きつけてへし折った。
「思い返せば体外・体内の区別なんて人間が勝手に考えた概念だ。空にも、海にも、大地にも!! 何処にも『体内と体外は区別する』なんて明記されていないんだよ!!」
地面の刀を叩きおられた兵士はヘナヘナと地面にへたり込んで意気消沈してしまい、数メートル先で眩しい光を放つ折れた刀身を見つめる。
「だから体外に干渉する器官が存在しても何もおかしい事は無い、、、そして事実存在した!! 第13神経は体外に繋がってエネルギーの流れ方や現れ方という法則に干渉していたんだよ」
ルチアーノは嬉しそうに叫び散らかし、依然刀を折られたショックから立ち直れていない兵士を指さす。
そしてゆーっくりと指を横に動かしてそれに合わせて兵士の首に切れ目が入っていき、最後はゴロリと兵士の首が落下し新たな噴水が出現した。
「しかし実際には、この神経は全人類平等に機能している訳ではない。これは人類が唯我的で外界と孤立した進化を歩む過程で錆び付いてしまった神経なのだよ」
ルチアーノは絶望の雰囲気で満ちる戦場の中心で、突如上半身を反らし天を仰いだ。
もう銃声は聞こえない、残った兵士は銃を構えたままプルプルと震え続けるのみ。
「自らを万物の霊長だと驕り昂った故に失われた世界との絆、、、しかし世界は我々と異なり寛容だ!! 選ばれし者が本気で力を求めたときッ世界は固く閉ざした門を僅かに開く!!」
細かい瓦礫と硝煙交じりの風が吹く広場にルチアーノの声だけが響く。
「自らの全てを捧げても逃れ得ない絶望と憎しみに襲われた時、脳の偏桃体から強烈な電気信号が発生して錆び付いた第13神経を突き破り外界へと繋がって、、、奇跡を起こす」
突如上半身を元に戻したルチアーノに周囲の兵士全員がビクンッ!!と小さく跳ねる。
「世界の法則全てが味方するんだ。此処では差し当たって脳が繋がった法則の力を『則』と呼ぼう。則を人為的のコントロールする事によって全ての事象を再現・制御できる」
ルチアーノは右手平を宙に向けた。
「空間は常に量の差異こそ有れどエネルギーに満ちている。そのエネルギーの流れ方という法則に干渉すれば、、、」
宙に向けた右手平の上の空間が歪み始める。
「容易に人体を破壊する力となる」
そう言った瞬間、ルチアーノは自分の左側で棒立ちと成っていた兵士に歪みを投げつけた。
ドウンッという重鈍な衝撃音と共に投げつけられた兵士が吹き飛び、壁に衝突して濁音を発し赤色の染みに変化する。
「ウッ、、、ウワァァァァァ!!」
目の前で繰り広げられている出来事にリアリティーを感じられなく成っていた兵士達は、仲間の染みを見てこれが悪夢ではなく現実であると思い出した。
そしてリアルな物として目の前に迫っている死を振り払う為に全ての火器を叩き込むが、何一つルチアーノに傷を負わせる事は出来ない。
「今のは運動エネルギー。エネルギーの発現方法っていうのは一つじゃなくて複数通り有るんだ、例えば熱・光・音・電気とかだね」
ルチアーノはぶつぶつと喋り続けながら話題に上がった種類のエネルギー弾を生み出し、敵に打ち込んでいく。
全身を焼かれる・体に大穴が開く・破裂四散する、一瞬で黒焦げに成る、、、過程に差異こそ有れど皆一様に死という結末を迎えて倒れていった。
「そして此処からは応用編」
ルチアーノは血海の中で失禁している兵士をまっすぐ見据えなが言葉を発する。
「安心してくれ、最初は同じだ。先ずはさっきと同じようにエネルギーの流れを自分の手の平に集中させる、、、」
手平の上が再び歪み始める。
つい先ほどその歪みを叩きつけられ壁の染みと化した仲間の様子が目に焼き付いている兵士は、声に成らない高音を発して後退った。
しかし血糊が摩擦を奪い上手く逃げる事が出来ない。
「此処からエネルギーを細く長く引き伸ばす。点では無く線、零次元から一次元への展開だ」
ルチアーノは歪みに左手を被せ、ゆっくり持ち上げると其れを追って歪みが伸びて空中に歪みの線が出現した。
「此処で問題だ。このエネルギーの伝わる方向を一方向に固定したら如何なると思う?」
ルチアーノはまるで子供向けに実験教室でも開いているかの様に質問を投げかけるが、投げ掛けられた本人は血海の中で藻掻く事に夢中で気付かない。
「正解は不可視の斬撃、無限の刃」
固定されていたエネルギーが行き場を与えられ凄まじい速度で兵士の体を通り過ぎた。
そして一秒ラグの後に柔らかい内臓から固い頭蓋骨まで美しく二分された、人間の開きが誕生したのだった。
「エネルギーを一点に集めたり、引き伸ばして研ぎ澄ましたり、進行方向を固定して無駄を無くすのは人間の得意分野だ」
そう言いなが一段惨殺のペースを上げ、つい先ほどタネ明かしされた見えない斬撃を連射する。
しかしタネが分かった所で回避出来る者など存在する筈も無く、みるみる内に屍山の標高は上がっていった。
「素晴らしいじゃないか! 森羅万象の象徴である法則と人類の特徴である最適化の融合、、、もはや芸術の域に達している」
ルチアーノは摩擦を奪う血海の中で舞を踊る様に斬撃を放ち、世界への感謝を伝える生贄を捧げる。
「・・・つまり俺が何を言いたいかと言うと」
もう悲鳴すら聞こえなくなった頃、ルチアーノは真っ赤に染まった世界の中でようやく動きを止めた。
「俺達世界そのものを銃刀で殺せる訳が無いんだよ、、、次生まれ変わった時は喧嘩は人間とだけするんだな」
誰もいなくなった戦場で、辺りを埋め尽くすタンパク質の塊を灯の消えた目で見ながら呟いた。
リンゴが木から落ちるのも、風で木々が揺れるのも、日差しで体が熱を得るのも全て法則だ。
そして法則が連動し、繋がってこの巨大な半径6371kmの天体を形作っている。
水が蒸発し、空に昇って氷の粒に成り、粒が集まって雲と成り、重くなって雨に成り、地面に落ちて植物に吸われ、結実し熟れて地に落ち、人が食して体を巡りまた繰り返す、、、
こうしてみると人間は複雑な法則の集合体で、法則の一部だ。
『ストークスの法則』『ドルトンの法則』『マクスウェルの速度分布則』『エネルギー等分布の法則』『エントロピー増大の法則』『力学的エネルギー保存の法則』、、、何一つ欠けても人体は成立しない。
まさに法則の総合芸術、個人の体内には法則の宇宙が広がっている、、、
しかし人体が法則の一部だと捉えるのならば、法則は人体の一部だとも捉える事ができる。
法則が人体に影響を及ぼすことが出来るのならば、人体の側から法則に影響を及ぼせえる筈だ。
もし何かのきっかけで大昔に忘れてしまったていた法則との繋がりを思い出したのなら、、、其れは人類の進化か、はたまた退化か。
◇ ◇ ◇
「お前たちがもし生まれ変わった時の為にさ~、一つ良い事を教えといてやるよ」
ルチアーノは震えながら我武者羅にマシンガンを連射してくる敵の攻撃を全て見えない刃で斬り落とし、最後に右手を軽く振って首を斬り飛ばしながら呟いた。
当然だれもその言葉にリアクションを返す訳が無く、敵は間髪入れずに次々と弾丸が撃ち込み続ける。
「ちぇ、聞いてないか、、、まあ良いや。勝手に喋るからあの世で暇になったら一考しといてくれ」
廃墟ビルの屋上から放たれたスナイパーライフルの弾丸をノールックでキャッチし、左手を軽く振ってビルを倒壊させた後にルチアーノは一人で話し始めた。
「俺達人間には13対の脳神経が有る。この脳神経っていうのは目とか鼻とかの器官を補助したり、器官と脳を繋いだり、脳と脳を繋いだり、とにかく様々な役割を果たしてるんだ」
突如手榴弾が投げ込まれた。
ルチアーノは一瞬爆炎に包まれるが爆炎すらも目視不能の刃で切り裂き四散させ、埃を払う様に小さく手を振った瞬間に手榴弾を投げた敵兵士の上半身が斜めに斬り裂かれる。
トスンッという余りに軽い音を残して命がまた消えた。
「そしてこの13対のうち12対が機能解明されていて、残りの一対ッ通称『第13神経』は謎のまま、、、滅茶苦茶ロマン有るよな!!」
熾烈な攻撃を受けてもなおベラベラと喋り続けるルチアーノの前に一本の刀を持った兵士が現れた。
兵士は返り血で模様を付けた着物を着て、ゆらりとした力み一つない足取りでルチアーノに近づく。そして日の光を反射しキラリと輝く刀身を抜きはらった。
「しかし25年前、とある天才科学者が遂にこの神経の正体を突き止めた。その正体とは、唯一体外へと繋がっていた神経!!」
「キエェェイッ!!」
ルチアーノが第13神経の正体を明かしたのと同時に兵士は残像が発生する速度で斬撃を放つ。
しかしスルリと斬撃を回避しながらルチアーノは話を続けたのだった。
「どうりで分からない筈だよね、、、凡百の科学者達は皆その第13神経に電気が流れた瞬間、体の何処が反応するのかだけを注視していたんだ。しかし天才は違った。第13神経に電流が流れた瞬間、体外のエネルギーの流れがどう変化するのかを見ていたッ!!」
言葉の最後ではテンションが上がったのか踊るように攻撃を回避しだし、クライマックスで拳を刃に叩きつけてへし折った。
「思い返せば体外・体内の区別なんて人間が勝手に考えた概念だ。空にも、海にも、大地にも!! 何処にも『体内と体外は区別する』なんて明記されていないんだよ!!」
地面の刀を叩きおられた兵士はヘナヘナと地面にへたり込んで意気消沈してしまい、数メートル先で眩しい光を放つ折れた刀身を見つめる。
「だから体外に干渉する器官が存在しても何もおかしい事は無い、、、そして事実存在した!! 第13神経は体外に繋がってエネルギーの流れ方や現れ方という法則に干渉していたんだよ」
ルチアーノは嬉しそうに叫び散らかし、依然刀を折られたショックから立ち直れていない兵士を指さす。
そしてゆーっくりと指を横に動かしてそれに合わせて兵士の首に切れ目が入っていき、最後はゴロリと兵士の首が落下し新たな噴水が出現した。
「しかし実際には、この神経は全人類平等に機能している訳ではない。これは人類が唯我的で外界と孤立した進化を歩む過程で錆び付いてしまった神経なのだよ」
ルチアーノは絶望の雰囲気で満ちる戦場の中心で、突如上半身を反らし天を仰いだ。
もう銃声は聞こえない、残った兵士は銃を構えたままプルプルと震え続けるのみ。
「自らを万物の霊長だと驕り昂った故に失われた世界との絆、、、しかし世界は我々と異なり寛容だ!! 選ばれし者が本気で力を求めたときッ世界は固く閉ざした門を僅かに開く!!」
細かい瓦礫と硝煙交じりの風が吹く広場にルチアーノの声だけが響く。
「自らの全てを捧げても逃れ得ない絶望と憎しみに襲われた時、脳の偏桃体から強烈な電気信号が発生して錆び付いた第13神経を突き破り外界へと繋がって、、、奇跡を起こす」
突如上半身を元に戻したルチアーノに周囲の兵士全員がビクンッ!!と小さく跳ねる。
「世界の法則全てが味方するんだ。此処では差し当たって脳が繋がった法則の力を『則』と呼ぼう。則を人為的のコントロールする事によって全ての事象を再現・制御できる」
ルチアーノは右手平を宙に向けた。
「空間は常に量の差異こそ有れどエネルギーに満ちている。そのエネルギーの流れ方という法則に干渉すれば、、、」
宙に向けた右手平の上の空間が歪み始める。
「容易に人体を破壊する力となる」
そう言った瞬間、ルチアーノは自分の左側で棒立ちと成っていた兵士に歪みを投げつけた。
ドウンッという重鈍な衝撃音と共に投げつけられた兵士が吹き飛び、壁に衝突して濁音を発し赤色の染みに変化する。
「ウッ、、、ウワァァァァァ!!」
目の前で繰り広げられている出来事にリアリティーを感じられなく成っていた兵士達は、仲間の染みを見てこれが悪夢ではなく現実であると思い出した。
そしてリアルな物として目の前に迫っている死を振り払う為に全ての火器を叩き込むが、何一つルチアーノに傷を負わせる事は出来ない。
「今のは運動エネルギー。エネルギーの発現方法っていうのは一つじゃなくて複数通り有るんだ、例えば熱・光・音・電気とかだね」
ルチアーノはぶつぶつと喋り続けながら話題に上がった種類のエネルギー弾を生み出し、敵に打ち込んでいく。
全身を焼かれる・体に大穴が開く・破裂四散する、一瞬で黒焦げに成る、、、過程に差異こそ有れど皆一様に死という結末を迎えて倒れていった。
「そして此処からは応用編」
ルチアーノは血海の中で失禁している兵士をまっすぐ見据えなが言葉を発する。
「安心してくれ、最初は同じだ。先ずはさっきと同じようにエネルギーの流れを自分の手の平に集中させる、、、」
手平の上が再び歪み始める。
つい先ほどその歪みを叩きつけられ壁の染みと化した仲間の様子が目に焼き付いている兵士は、声に成らない高音を発して後退った。
しかし血糊が摩擦を奪い上手く逃げる事が出来ない。
「此処からエネルギーを細く長く引き伸ばす。点では無く線、零次元から一次元への展開だ」
ルチアーノは歪みに左手を被せ、ゆっくり持ち上げると其れを追って歪みが伸びて空中に歪みの線が出現した。
「此処で問題だ。このエネルギーの伝わる方向を一方向に固定したら如何なると思う?」
ルチアーノはまるで子供向けに実験教室でも開いているかの様に質問を投げかけるが、投げ掛けられた本人は血海の中で藻掻く事に夢中で気付かない。
「正解は不可視の斬撃、無限の刃」
固定されていたエネルギーが行き場を与えられ凄まじい速度で兵士の体を通り過ぎた。
そして一秒ラグの後に柔らかい内臓から固い頭蓋骨まで美しく二分された、人間の開きが誕生したのだった。
「エネルギーを一点に集めたり、引き伸ばして研ぎ澄ましたり、進行方向を固定して無駄を無くすのは人間の得意分野だ」
そう言いなが一段惨殺のペースを上げ、つい先ほどタネ明かしされた見えない斬撃を連射する。
しかしタネが分かった所で回避出来る者など存在する筈も無く、みるみる内に屍山の標高は上がっていった。
「素晴らしいじゃないか! 森羅万象の象徴である法則と人類の特徴である最適化の融合、、、もはや芸術の域に達している」
ルチアーノは摩擦を奪う血海の中で舞を踊る様に斬撃を放ち、世界への感謝を伝える生贄を捧げる。
「・・・つまり俺が何を言いたいかと言うと」
もう悲鳴すら聞こえなくなった頃、ルチアーノは真っ赤に染まった世界の中でようやく動きを止めた。
「俺達世界そのものを銃刀で殺せる訳が無いんだよ、、、次生まれ変わった時は喧嘩は人間とだけするんだな」
誰もいなくなった戦場で、辺りを埋め尽くすタンパク質の塊を灯の消えた目で見ながら呟いた。
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