Love affair〜ラブ アフェア〜

❤︎愛する人のために❤︎真柴みひろ

5

　彼の腕の中で目覚める、二回目の朝。
　もう…こんなにも馴染んで、肌に吸い付くほどにこなれている。

　目をつぶったまま昨夜の彼を思い出し、堪能して、余韻に浸る。
　激しくて熱くて、甘くて。宇丈さんそのもののような…愛し方だった。

　私を抱き抱えて離してくれない、彼の腕。少しでも身じろぐと、動かないようにしっかりと押さえ込まれる。
　幸せの吐息をついて…密着している彼の頬に触れ、唇に触れる。

　好き…。素直にそう思えるのが嬉しかった。
　彼の一挙手一投足、あらゆる表情の虜になった。発する言葉の一つ一つ、ため息ですら私を欲情させる。

　今日、帰らなければいけないかも。もしも主人が義母と小田原で一泊してくれれば…明日まで宇丈さんと一緒に居られるのに。

「ん…」
　眠そうな彼の声。伸びた無精髭。ボサボサになっている髪…全部が愛おしくて、大好き…。
「みひろ…？もう、起きたの？」
「はい」
「ん…オレ、まだ眠…」
「もう少し寝ててください」
「ん…」
　再び眠りに落ちる彼の髪をそっと撫でて、ベッドから抜け出した。
「みひろ…？」
「朝ごはんの支度をしてきます」
「ん…」

　台所に行き、お湯を沸かした。朝ご飯…何にしようかしら？
　冷蔵庫を開けてメニューを考えていた時に、電話が鳴った。
　主人からかしら？電話するって言われた時間よりもずっと早いけど。
　
　いぶかしみながらスマホを手に取り、表示された名前にギョッとした。
　お義母さま…！？