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❤︎カウンセリング方法❤︎真柴みひろ
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宇丈さんと会ったあと、自宅に戻り家の中を片付け、夕飯の支度をして主人の帰りを待つ。
帰ってきた主人と夕飯をいただきながらその日あった出来事や、ニュースを見ながら話をする…いつも通り、なんの代わり映えもしない日常をまた、繰り返す。
「みひろ、三浦に行くの六月だったよな?」
「はい」
食後のお茶を主人に運び、隣に座る。
「もしかしたら同じ日に、名古屋に行くかもしれない」
「あら…」
居住まいを正し、お盆を横に置く。
落ち着いて。何事もない風に…振る舞って。
「私も同行したほうがよろしいかしら?」
「いや…今回はいいよ、大丈夫」
「そうですか」
「遺品整理も頼まれてるんだろ?」
「はい…でも、何から手を付ければいいのか…」
「お祖母さんが亡くなってから何も手をつけてないんだっけ?」
「はい…実家の片付けは終わってるんですが、別荘の方はまだで」
「そうか」
「両親もやっと別荘を売る気になったみたいですけど、いざとなるとやるべきことがたくさんあって…」
主人の手が、私の手に触れた。その途端に感じた嫌悪感。宇丈さん以外の男性に、触れられたくない…。
でも、それは隠さないと。
私たちは、セックスレスで愛し合っていないけれども、仲の良い夫婦だから…。
「母さんも名古屋に一緒に行くと思うんだ」
「え?」
「昔からの知人が名古屋に住んでて、久しぶりに会う約束をしたそうだ」
「…そうなんですか…」
「いつも、窮屈な思いをさせてすまない」
触れられている手に、力がこもった。
思わず悲鳴が出そうになるのを懸命に堪え、主人を見た。
「母さんがおまえに厳しいことはよくわかってる。何もしてやれなくて申し訳ないといつも思ってるんだ」
「あなた、そんなことは…」
「せっかくだから、羽根を伸ばしておいで」
「ありがとうございます」
「正月もお盆もゆっくりさせてやれないから、たまのご褒美だ」
主人はそう言うとにっこりと笑って…手を離した。
主人は本当に…いい人。裏切っていることが心苦しい。
でも私の気持ちはもう…宇丈さんしか受け入れない。申し訳ないけれども、心は揺るがない…。
帰ってきた主人と夕飯をいただきながらその日あった出来事や、ニュースを見ながら話をする…いつも通り、なんの代わり映えもしない日常をまた、繰り返す。
「みひろ、三浦に行くの六月だったよな?」
「はい」
食後のお茶を主人に運び、隣に座る。
「もしかしたら同じ日に、名古屋に行くかもしれない」
「あら…」
居住まいを正し、お盆を横に置く。
落ち着いて。何事もない風に…振る舞って。
「私も同行したほうがよろしいかしら?」
「いや…今回はいいよ、大丈夫」
「そうですか」
「遺品整理も頼まれてるんだろ?」
「はい…でも、何から手を付ければいいのか…」
「お祖母さんが亡くなってから何も手をつけてないんだっけ?」
「はい…実家の片付けは終わってるんですが、別荘の方はまだで」
「そうか」
「両親もやっと別荘を売る気になったみたいですけど、いざとなるとやるべきことがたくさんあって…」
主人の手が、私の手に触れた。その途端に感じた嫌悪感。宇丈さん以外の男性に、触れられたくない…。
でも、それは隠さないと。
私たちは、セックスレスで愛し合っていないけれども、仲の良い夫婦だから…。
「母さんも名古屋に一緒に行くと思うんだ」
「え?」
「昔からの知人が名古屋に住んでて、久しぶりに会う約束をしたそうだ」
「…そうなんですか…」
「いつも、窮屈な思いをさせてすまない」
触れられている手に、力がこもった。
思わず悲鳴が出そうになるのを懸命に堪え、主人を見た。
「母さんがおまえに厳しいことはよくわかってる。何もしてやれなくて申し訳ないといつも思ってるんだ」
「あなた、そんなことは…」
「せっかくだから、羽根を伸ばしておいで」
「ありがとうございます」
「正月もお盆もゆっくりさせてやれないから、たまのご褒美だ」
主人はそう言うとにっこりと笑って…手を離した。
主人は本当に…いい人。裏切っていることが心苦しい。
でも私の気持ちはもう…宇丈さんしか受け入れない。申し訳ないけれども、心は揺るがない…。
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