そらのてっぺん

皐月奈緒

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第一話~はじまり~

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昔から、ずっと考えていた。

あの向こうには何があるのだろう。

どこまで行けば、たどり着けるのだろうと。



いつか、ソコに行って、サインを残すんだと。

子供のころはよく、周りにそう言って大人たちを困らせていた気がする。




大人たちは言った。

「あそこには、果てなんてないんだよ」

「空の向こうには、宇宙という果てのない広いソラが広がっているんだよ」



それを聞いた私は、更に瞳を輝かせてこう言ったらしい。

「そんなにすごいならうちゅーじんもわたしのサインみれるね!!」

にこにこ笑顔で、ポケットにはサインペン。



そんな子供だった。





夢を見た。





窓から現れたのは、こどものわたし。

まっしろな雲に乗って、『わたし』と一緒に旅にでよう。



「どこに行くの?」

「ナイショだよ♪」



雲の上から地上を眺める。

あ、同僚の子だ。お~い!

頭上から声をかけて手を振ったら、とても驚いていた。



ふふ、楽しい!



日が暮れるころ、部屋に戻ってきた。

窓からは月明り。



「またね!」



そういって『わたし』はいなくなった。



そして目が覚める。

現実の私は、ベッドの中から動けない。



小さい『わたし』はこの日から毎日夢に出てくる。



そしていろんな冒険をするんだが、それはまた次の機会に。
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