40 / 141
4章:仮死451
第5話
しおりを挟む
「きゃ~! 神宮ちゃん、みてみて! この水着、可愛いくない? 可愛いよね?」
「おお~、いいじゃん。あ、でも、桜チャンのおっぱいの大きさだと、はみ出しちゃわないかな…」
「じゃあ、こっちは? こっちならサイズが豊富みたいだよ」
「そっちだと、谷間が強調されすぎちゃうんじゃないかな? ボクたち、まだ高校生だよ?」
「あ~、これこれ。ねえ、神宮ちゃんはこんな感じのが似合うんじゃないかな?」
「え~どうかな。ボク、桜チャンみたいにおっぱい大きくないからな…」
「さ、桜…今日は、コスプレの用品を見に来たんじゃなかったのかよ…。さっきから、やたらと弾性力が強めの話をしてるけどさ…」
「いいの! だって、同人イベントが終わったら、みんなで海に行きたいんだもん。思い出、思い出だよ」
「海か…。前にも行きたいって言ってたっけ。ん? そういえば、そのために桜はダイエット…」
「鳴海くん! し~! ちょっと黙ってて。あ、これ! 堀田さんは背が高いから、こんな感じの水着はカッコイイんじゃないですか?」
「アタシ? アタシは別に…。ていうか、アタシ文藝部員じゃないんだからね? 今日は、皆のコスプレの生地の見立てがアタシの役割なんだから」
「え~…せっかくだから、堀田さんも一緒に海に行きましょうよ~」
「もう…桜ちゃんは強引なんだから…。ふふ…はいはい。あとでみんなで試着してみよっか?」
「わ、わた、私は、べ、べ、別に…」
「本星崎さんは水着を持ってるんですか?」
「プ、プ、プライベートで、お、お、泳ぎに行くことなんか、なか、なか、なかったから…」
「あ~、じゃあ、スクール水着だけですよね? あたしと同じじゃないですか~」
「そ、そ、そう、そうなの…?」
「ほら、本星崎さんも、一緒に水着を選びましょうよ!」
「う、う、うん…。で、で、でも、あ、あな、あなたたちと一緒に、う、う、海に行くことができるかしら…」
「女装だと? き、聞いてないよ…」
「大丈夫、鳴海くん、絶対に似合うから。ほら、オトコの娘って流行ってるでしょ?」
「た、た、確かに、な、なる、鳴海くん、にあ、に、似合うかも…。ゴ、ゴ、ゴスロリとか」
「うそだろ…。よりによってゴスロリかよ」
「それいい! ゴスロリなら体格も隠しやすいし、化粧も厚めにできるしね。本星崎さん、冴えてる!」
「真夏に…ゴスロリ…卒倒しそうだ…」
「じゃあ、メイド服にする? ちょっと今更感はあるけど」
「メイド服もゴスロリもそんなに変わんないじゃんか…」
「いいじゃんか! 女装だろ? コスプレの王道だよ。オレなんかゴブリンだぞ? 素のままでもゴブリンだって言われるのに」
「そっか、ゴブさんがゴブリンなんだ。だったら、もっとチームでテーマ性を持たせたいな~。特定のキャラクタ物の方がいいかな? それとも、モンスターで揃える? だったら、鳴海くんはオトコの娘サキュバスね。ん? それってつまり、インキュバスになるのかな?」
「どう転んでも、文藝同人誌との関連性はなくなりそうだな…」
「いいの。目立ったもの勝ちなんだから。ブースに足を止めてもらえれば、あとは中身で勝負すればいいんだから」
「その中身が問題なんだけどな…。で? そういう桜は、何のコスプレをするんだよ?」
「あたし? あたしはね~。秘密! えへへ~」
「サタニズムの神父って、どんなんスか? ボク、全くイメージがつかないんスけど…」
「神父は神父だ。お前のイメージしている通りの解釈で問題なかろう」
「それだと、どこにサタンっぽさがあるか、わからなくないスか?」
「外面だけで物事を判断するのは愚か者の特権だ。胸の裡にサタンを飼う者は、外見に依らずサタンとしての様相を呈す」
「そ、そんなものなんスかね…。じゃあ、ボクは何のコスプレをしようかな…」
「神宮前さんも、せっかくだから、豊橋くんに合わせてシスターにしてみたら? 作りやすいし、きっと似合うわよ」
「シスターっスか…。サタニズムのシスターって、どんなんスか?」
「シスターはシスターだ。お前のイメージしている通りの解釈で問題なかろう」
「それだと、やっぱり、どこにサタンっぽさがあるか、わからなくないスか?」
「何度も言わせるな。胸の裡に…」
「豊橋先輩…ボク、心の中にサタンなんて飼ってないスよ」
「む…。なら、コウモリの羽でも生やせばよかろう」
「いいじゃない。神宮前さん、ベールと上衣の袖の長さはそのままに、ミニスカートにして、白のオーバーニーソかサイハイソをはいて、腰のところから小さめの羽を生やせば可愛いわよ」
「あ~なるほど…。確かに想像すると悪くないスね。でも、ボクに似合うかな…」
「神宮前よ。勘違いするな。コスプレとは己のためにする行為であって、他人のためではない。お前が気に入ったのであれば、それでよい」
「そ、そうなんスか? てか、なんで豊橋先輩、そんなにコスプレに造詣が深いんスか?」
「おお~、いいじゃん。あ、でも、桜チャンのおっぱいの大きさだと、はみ出しちゃわないかな…」
「じゃあ、こっちは? こっちならサイズが豊富みたいだよ」
「そっちだと、谷間が強調されすぎちゃうんじゃないかな? ボクたち、まだ高校生だよ?」
「あ~、これこれ。ねえ、神宮ちゃんはこんな感じのが似合うんじゃないかな?」
「え~どうかな。ボク、桜チャンみたいにおっぱい大きくないからな…」
「さ、桜…今日は、コスプレの用品を見に来たんじゃなかったのかよ…。さっきから、やたらと弾性力が強めの話をしてるけどさ…」
「いいの! だって、同人イベントが終わったら、みんなで海に行きたいんだもん。思い出、思い出だよ」
「海か…。前にも行きたいって言ってたっけ。ん? そういえば、そのために桜はダイエット…」
「鳴海くん! し~! ちょっと黙ってて。あ、これ! 堀田さんは背が高いから、こんな感じの水着はカッコイイんじゃないですか?」
「アタシ? アタシは別に…。ていうか、アタシ文藝部員じゃないんだからね? 今日は、皆のコスプレの生地の見立てがアタシの役割なんだから」
「え~…せっかくだから、堀田さんも一緒に海に行きましょうよ~」
「もう…桜ちゃんは強引なんだから…。ふふ…はいはい。あとでみんなで試着してみよっか?」
「わ、わた、私は、べ、べ、別に…」
「本星崎さんは水着を持ってるんですか?」
「プ、プ、プライベートで、お、お、泳ぎに行くことなんか、なか、なか、なかったから…」
「あ~、じゃあ、スクール水着だけですよね? あたしと同じじゃないですか~」
「そ、そ、そう、そうなの…?」
「ほら、本星崎さんも、一緒に水着を選びましょうよ!」
「う、う、うん…。で、で、でも、あ、あな、あなたたちと一緒に、う、う、海に行くことができるかしら…」
「女装だと? き、聞いてないよ…」
「大丈夫、鳴海くん、絶対に似合うから。ほら、オトコの娘って流行ってるでしょ?」
「た、た、確かに、な、なる、鳴海くん、にあ、に、似合うかも…。ゴ、ゴ、ゴスロリとか」
「うそだろ…。よりによってゴスロリかよ」
「それいい! ゴスロリなら体格も隠しやすいし、化粧も厚めにできるしね。本星崎さん、冴えてる!」
「真夏に…ゴスロリ…卒倒しそうだ…」
「じゃあ、メイド服にする? ちょっと今更感はあるけど」
「メイド服もゴスロリもそんなに変わんないじゃんか…」
「いいじゃんか! 女装だろ? コスプレの王道だよ。オレなんかゴブリンだぞ? 素のままでもゴブリンだって言われるのに」
「そっか、ゴブさんがゴブリンなんだ。だったら、もっとチームでテーマ性を持たせたいな~。特定のキャラクタ物の方がいいかな? それとも、モンスターで揃える? だったら、鳴海くんはオトコの娘サキュバスね。ん? それってつまり、インキュバスになるのかな?」
「どう転んでも、文藝同人誌との関連性はなくなりそうだな…」
「いいの。目立ったもの勝ちなんだから。ブースに足を止めてもらえれば、あとは中身で勝負すればいいんだから」
「その中身が問題なんだけどな…。で? そういう桜は、何のコスプレをするんだよ?」
「あたし? あたしはね~。秘密! えへへ~」
「サタニズムの神父って、どんなんスか? ボク、全くイメージがつかないんスけど…」
「神父は神父だ。お前のイメージしている通りの解釈で問題なかろう」
「それだと、どこにサタンっぽさがあるか、わからなくないスか?」
「外面だけで物事を判断するのは愚か者の特権だ。胸の裡にサタンを飼う者は、外見に依らずサタンとしての様相を呈す」
「そ、そんなものなんスかね…。じゃあ、ボクは何のコスプレをしようかな…」
「神宮前さんも、せっかくだから、豊橋くんに合わせてシスターにしてみたら? 作りやすいし、きっと似合うわよ」
「シスターっスか…。サタニズムのシスターって、どんなんスか?」
「シスターはシスターだ。お前のイメージしている通りの解釈で問題なかろう」
「それだと、やっぱり、どこにサタンっぽさがあるか、わからなくないスか?」
「何度も言わせるな。胸の裡に…」
「豊橋先輩…ボク、心の中にサタンなんて飼ってないスよ」
「む…。なら、コウモリの羽でも生やせばよかろう」
「いいじゃない。神宮前さん、ベールと上衣の袖の長さはそのままに、ミニスカートにして、白のオーバーニーソかサイハイソをはいて、腰のところから小さめの羽を生やせば可愛いわよ」
「あ~なるほど…。確かに想像すると悪くないスね。でも、ボクに似合うかな…」
「神宮前よ。勘違いするな。コスプレとは己のためにする行為であって、他人のためではない。お前が気に入ったのであれば、それでよい」
「そ、そうなんスか? てか、なんで豊橋先輩、そんなにコスプレに造詣が深いんスか?」
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
スカートの中、…見たいの?
サドラ
大衆娯楽
どうしてこうなったのかは、説明を省かせていただきます。文脈とかも適当です。官能の表現に身を委ねました。
「僕」と「彼女」が二人っきりでいる。僕の指は彼女をなぞり始め…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる