聖女の首を拾ってしまった

 夜の道で、女の生首に躓いた。
 それは言う。
「お腹減りました」と。

 定食屋「まだい」の娘、未韋成子は、雰囲気ミステリアスな中学二年生。賢そうな外見に反してノーテンキかつ勉強嫌いで、口癖は「ウチ継ぐから」。
 学校から帰り、夕食タイムの手伝いをほぼ終えた閉店間際の夜、幼馴染で金持ちの沐美が来た。店の存続との交換条件として彼女との援助交際を求められ、成子は思わず殴ってしまい、そのまま家を飛び出す。
「やっちゃったな」
諦めて、点滅する街灯だけを頼りに、とぼとぼと帰路に着く。
 雑草だらけの悪路。地べたのそれに、成子は気づかなかった。運悪く足を引っ掛け、転けてしまったその時から、彼女の日常は狂い始める――。

小説家になろうにも大体同時投稿してます。
24h.ポイント 0pt
0
小説 195,569 位 / 195,569件 ファンタジー 45,175 位 / 45,175件

あなたにおすすめの小説

完全無欠の脳筋令嬢~脳筋思考で婚約破棄、弱い男は要りません!~

詩葉 豊庸(旧名:堅茹でパスタ)
ファンタジー
とある大陸にある小国、マスル王国。ここには純白令嬢とまで呼ばれる美しい人物がいた。 公爵位を持つバルク家の令嬢、フィオレンティナ=フォン・バルクである。 知と美貌を兼ね揃え、人を惹きつける天性の才能を持つことから多くの人に慕われ、その名を知らないものはいないほどだった。 ……と、世間ではそのような風に賞賛されている。 だが、そんな完全無欠な令嬢には人知れない裏の顔があった。 純白と称された彼女の中身は脳筋思考で突き進む『脳筋令嬢』だったのである。

人を咥えて竜が舞う

よん
ファンタジー
『竜は南より飛来し、人を咥えて南へと戻る。海トカゲもまた南より渡りて人を喰らう。是即ち海トカゲもまた人なり』 精霊と竜が退き人間が君臨する世界。 たった一頭残った竜が人間を毎日一人ずつ咥えて、どこかへ連れ去る日々が三百年以上も続いていた。 大陸を統べるシバルウ十六世の寵愛を受ける巫女のチルは、護身術を学ぶため属国ナニワームの捕縄術師範代である十八歳の少女――ヒエンを王城へ呼び寄せるが……。 表紙のイラストはあっきコタロウ様に描いてもらいました。

悪役令嬢の逆襲~バッドエンドからのスタート

結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
重要ミッション!悪役令嬢になってバッドエンドを回避せよ! バッドエンドを迎えれば、ゲームの世界に閉じ込められる?!その上攻略キャラの好感度はマイナス100!バーチャルゲームの悪役令嬢は色々辛いよ <完結済みです>

【完結】王太子殿下が幼馴染を溺愛するので、あえて応援することにしました。

かとるり
恋愛
王太子のオースティンが愛するのは婚約者のティファニーではなく、幼馴染のリアンだった。 ティファニーは何度も傷つき、一つの結論に達する。 二人が結ばれるよう、あえて応援する、と。

婚約破棄されましたが、帝国皇女なので元婚約者は投獄します

けんゆう
ファンタジー
「お前のような下級貴族の養女など、もう不要だ!」  五年間、婚約者として尽くしてきたフィリップに、冷たく告げられたソフィア。  他の貴族たちからも嘲笑と罵倒を浴び、社交界から追放されかける。 だが、彼らは知らなかった――。 ソフィアは、ただの下級貴族の養女ではない。 そんな彼女の元に届いたのは、隣国からお兄様が、貿易利権を手土産にやってくる知らせ。 「フィリップ様、あなたが何を捨てたのかーー思い知らせて差し上げますわ!」 逆襲を決意し、華麗に着飾ってパーティーに乗り込んだソフィア。 「妹を侮辱しただと? 極刑にすべきはお前たちだ!」 ブチギレるお兄様。 貴族たちは青ざめ、王国は崩壊寸前!? 「ざまぁ」どころか 国家存亡の危機 に!? 果たしてソフィアはお兄様の暴走を止め、自由な未来を手に入れられるか? 「私の未来は、私が決めます!」 皇女の誇りをかけた逆転劇、ここに開幕!

今日も姉の物を奪ってやりますわ!(完)

江田真芽
恋愛
 姉のドレスや髪飾り。お気に入りの侍女に、ひいては婚約者まで。どんな物でも奪って差し上げますわ。何故って?ーーー姉は昔から要領が悪くて鈍臭くて、何でも信じてしまうお馬鹿さんなんですの。このドレスだってセンスのカケラもないしダサくてガキくさいったらありゃしません!なんですかこのショッキングピンクは!!私が去年買っていたこのドレスの方がまだマシなので差し上げますわ!お下がりですけどね!妹からお下がりをもらうなんてお恥ずかしくないのかしら?!  髪飾りだってそうですのよ。姉の透明感のある甘栗色の髪に、ビカビカのルビーなんて似合いませんわ!センスが悪すぎですのよ!!  そのうえ少し前から姉に仕えている侍女はか弱いふりをして姉から同情されて何かと物を贈られていますの。そういうのに気付けないんですのよ、私の姉は。それから婚約者。あれはだめね。一癖どころか二癖も三癖もありますわ。腹が黒いったらありゃしません。姉はそういうのを見抜く能力が1ミリもございませんから、泣かされるに決まってますわ。女癖も悪いという噂もお聞きしますし、疎くて汚れのない姉には不向きなんですの。別にあの男じゃなくもっと条件の良い殿方は沢山いらっしゃいますし!  え?私??姉が好きなのかって??ーー何を言ってるんですの?私は、馬鹿で騙されやすくて要領の悪い姉が知らず知らずのうちに泣きを見ることがアホくさくて見てられないだけですのよ!!  妹に奪われた系が多かったのでツンデレ妹奮闘記が書きたくなりました(^^) カクヨムでも掲載はじめました☆ 11/30本編完結しました。番外編を書いていくつもりなので、もしよろしければ読んでください(*´꒳`*)

聖女になんかなりたくない! 聖女認定される前に…私はバックれたいと思います。

アノマロカリス
恋愛
この作品の大半はコメディです。 侯爵家に生まれた双子のリアナとリアラ。 姉のリアナは光り輝く金髪と青い瞳を持つ少女。 一方、妹のリアラは不吉の象徴と言われた漆黒の髪に赤い瞳を持つ少女。 両親は姉のリアナを可愛がり、妹のリアラには両親だけではなく使用人すらもぞんざいに扱われていた。 ここまでは良くある話だが、問題はこの先… 果たして物語はどう進んで行くのでしょうか?

アヒルの子~元王女は世界で一番憎い人と結婚します~

有楽 森
恋愛
前時代の遺物が数多く残る終わりの国、鳥人の王女アイナの為の祝賀会の準備が進められている中、アイナは本人は、北の保養地を訪れていた。 そこで出会った同じ鳥人の少年に、アイナは恋をする。しかしアイナには世間には秘密の婚約相手がいた。しかもアイナは幼い頃から課せられた《王女としての使命》から婚約者を憎んでいた。  少年との思い出を胸にしまい、ままならない現実に向き合うアイナ。  城に戻るが《少年との思い出》が《王女としての使命》を阻み、次第にアイナを追い詰め苦しめていく。  本作品は結婚からスタートしません。複雑な恋模様もありません。鳥人間や羊人虫人などの表現が出てきますが、普段の見た目は普通の人間とあまり変わりません。羽があったり(羽は仕舞える)角が生えていたといった程度です。  作者は恋愛冒険ファンタジーが好きなので、戦闘、流血、シリアスなシーンがあります。ご注意下さい。  一章は完結しております。まだハッピーエンドではないすが、そのうちそうなります