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ステージ3-2 シロクロ連邦国家
第73話 暗黒の世界で
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「──おーイ、起きロー……」
「……あ、れ……?」
僕は暗闇の中で誰かに話しかけられる。しかし、この独特な喋り方ですぐに特定出来た。
「シガヌィ……ここはどこだ」
「動かなイ! シガとテンタは患者だカらじっトしなイといけないゾ?」
「……そうか……」
待てよ、シェンとギールベルクはどうなった?
シェンはギールベルクに右腕を切られて、ギールベルクは突然現れた奴に瞬殺されてたし……そもそもシガヌィの外見だって、病院の患者みたいな服装をしている以外に変な所はない。
ふと自分の服装にも注意を向けると、僕もシガヌィと同じ患者衣を羽織っていた。
僕とシガヌィは患者……なのか。
「シガヌィ……イコさんはどこに?」
「分からなイ……でも、安心しテほシイ! ここは真世界だかラ!」
「真世界!?」
僕は思わず驚いて起き上がろうとし地面に手を付いたが、上手く身体を操れずに床に落っこちてしまった。
「ほラ! 疲れてルんだテンタハ!」
「いや、何処にも傷は無いはずなんだけど……うん、無いね。シガヌィは怪我は無い?」
「シガは無イ! ママに治シて貰ったかラナ!」
「ママ……?」
ママって誰だ……? シガヌィのママってことは、元から真世界にいた人に助けられたってことなんだろうか。
それにしてもここの空気は冷たいな……シガヌィの言うことが本当ならここは地下になるから当然かもしれないけど。
「とりあえず、シェンを探そう。僕とシガヌィが患者なら、シェンも患者扱いされててもおかしくないだろ?」
「シェン……? シェンは一際大怪我だっタから隔離されテるかモ……!」
「シガヌィ、よければここがどんな場所なのか案内してくれないか? 一人じゃ不安だ」
「任せテ!」
もしかすると長い間眠っていたから上手く身体が操れなかったのかもしれない。
僕はシガヌィに差し出された手を握り起き上がる。僕達はその手を離さず握ったまま部屋を飛び出た。
「結構暗いな……クっ! ごめん、寒くてついくしゃみが出ちゃった」
「大丈夫カ? シガの服……1枚しか無イけド……」
「気持ちだけ受け取っておくよ……」
そんな会話をしているうちに何も見えない空間にポツリと1つの扉が目の前に現れる。
シガヌィは躊躇なくその扉を押して開いた。
「ここが真世界だヨ」
「……空まで真っ暗だ……これ、雪か?」
外の景色は夜と例えるには明るすぎるし、雲1つ無いのに曇り空に近い……不思議だな。
空からゆっくりと降ってくる物を僕は手で受け止めじっと見つめる。
シガヌィはそんな僕を気にせず先にぐんぐんと進み続けた。
「後1km先ニママがいルかラ」
「1kmも歩くの!? 後これずっと降り注いでるけど雪じゃないよね? これ──灰?」
「そうだヨ? 結構イい所でショ?」
「あっはは、そうだね……」
まじか……真世界って言うくらいだからもっと理想的な環境ってイメージしてたんだけどな……ちょっとショック。
にしても……ここは現実か? いや、ゲームの世界っちゃそうなんだけど。
でも、やっぱりこの世界に生まれた人達もここに来たらきっと僕と同じ感想を抱くだろう。
『ここは地獄なのか?』……と。
「テンターもうツいたゾー?」
「……ん、あぁ。ありがとう。一瞬だったけど、1kmってそんな遠くないのかな」
「景色が変わラないカらナ!」
それは、そう。シガヌィの言うとおりで、空が黒く灰が降ってくる異常な景色がずっと続いているだけで変化が無かったから案外あっという間に感じたのかも。
「……ママってさ、どんな人?」
ここで僕はあることを思い出した。さっきまでは気が動転したり変な景色に見とれてしまったりとで冷静になれてなかったが、ママと呼ばれる人物と会うと分かると今聞いておかねばならないがある。
「ママは誰よリも強イ……! ママがココを守っテくレてたんダ!」
「そ、そっか。あーと……背はどれくらい? いや、ただ気になっただけだよ?」
「シガよリもズぅーッとデカイ! 皆を守れるクらいネ」
そうなると、僕の中で当てはまるのは一人しかいないわけだが。何だか嫌な予感がする。
「ママ、入るヨー」
シガヌィはゆっくりと重たそうにまた一段と大きい扉を開けていく。
落ち着いて建物を見上げてみると、ちょっとしたホテルくらいの大きさはあるように見えた。
「──あらあら、もう連れてこれたの?」
「うん、ママ!」
ゆっくりと開いていた扉は、中から出てきた女によって一瞬で開かれた。
そっと僕は視線を上げて女の顔をじっくりと見つめる。
やはり、ママはギールベルクを瞬殺した女だ。
「外は寒いからね、二人とも入りなさい」
「分かりました……」
あれ、思っていたよりも優しい……? それともシガヌィがいるから優しく接しているだけなのか。
シガヌィは和気あいあいとした態度でママに抱きついて顔を埋めていた。
ママはそれに何か言うわけでもなくただ僕に微笑みかけて部屋に案内を始める。
「二人は大した怪我もなくて良かったわね」
「僕の仲間がもう一人いるはずなんですけど、彼はどうなりました?」
「ああ、彼は重傷だったけど完治出来たわよ。しばらくしたら会わせてあげる」
「ママー!」
「あら……下の子が呼んでるわね。シガヌィちゃん、私の代わりに行ってきてくれないかしら」
「うん、分かッタ!」
シガヌィはママに頼まれてドタドタと浮かれ気分な様子で広い廊下を走り去っていった。
不意にあの時の女と廊下で二人きりになり、気まずい空気が漂いだす。
僕は黙っているのも時間が惜しいので意を決して口にした。
「……本当にシェンは無事なんだろうな」
「……心配するのはそっちで当たってるかい? ほら、真世界についてとか、シロクロ連邦国家の真相とか色々知っているわよ。後、そのシェンって人の傷は完治させた、真実よ」
「じゃあ、どうやってここまで僕らを運んだんだ? シロクロ国には少しだけ似ているけど、全くの別物じゃないか」
「そうね……ここまで来る手段は1つしかないわ。でも、私はそれを無視して戻ることができるの」
「意味が分からない」
うーん、シガヌィから聞いた感じだとシガヌィ本人が知っている出入り口とは別に、ママだけが利用出来る道でもあるのか?
改めてママの全身をじっくりと眺めてみたが、これと言って変な所は無かった。
その代わり、ママから何かに対する尋常じゃない既視感を感じてしまっている。それが何かは分からない。
「あなた……匂うわね」
「……え、臭い?」
「そうじゃなくて──」
突然ママに胸ぐらを捕まれ足が宙に浮く。そして、僕の身体を嗅ぎ回し1つの答えが出たように手を離した。
「ッ、なんだ……?」
「あなた、悪魔と契約しているのね。道理で匂うと思ったわ」
ママは舌なめずりして僕をあざ笑う。その笑みからは凄く良くない邪悪な気配を漂わせていた。
そうか、そういうことなのか? いや、まだ正直これが当たっているとは到底思えないけど、1つの答えに僕も辿り着いたかもしれない。
「……悪魔の匂いにどうして気付けた?」
「だって……ね」
「お前が悪魔だから、なのか」
僕がそう言うとママは黙り、慎重に次の言葉を選び始める。ヘラルに次ぐ、二人目の悪魔が目の前の女であっても驚かない。
それくらい、彼女からはギールベルクや悪魔もどきとは違う気味が悪い邪悪さを感じるからだ。
「そうよ、私が悪魔だから。ずっと昔から存在する皆が進行している悪魔そのものよ」
「そういえば、ゼルちゃんも悪魔を信仰していたな……」
「アレゼルのことかしら……? 未だにクローンと交友があるなんて変わり者ね」
「クローンまで知ってんだ……その子は悪魔のことが大好きだったよ」
「きっと、もう亡くなったのね」
気の利かない言葉に僕は思わず切れそうになってしまうが、シェンに怒られたことを思い出し、何とか怒りをこらえる。
「…ああ、悲しいけどな。話は変わるけど、あんたが悪魔だって皆は知っているのか?」
「残念ながら、純粋に育ってほしいから誰にも伝えていないわ。──皆にバラしたら、分かってるわよ、ね?」
「……あ、れ……?」
僕は暗闇の中で誰かに話しかけられる。しかし、この独特な喋り方ですぐに特定出来た。
「シガヌィ……ここはどこだ」
「動かなイ! シガとテンタは患者だカらじっトしなイといけないゾ?」
「……そうか……」
待てよ、シェンとギールベルクはどうなった?
シェンはギールベルクに右腕を切られて、ギールベルクは突然現れた奴に瞬殺されてたし……そもそもシガヌィの外見だって、病院の患者みたいな服装をしている以外に変な所はない。
ふと自分の服装にも注意を向けると、僕もシガヌィと同じ患者衣を羽織っていた。
僕とシガヌィは患者……なのか。
「シガヌィ……イコさんはどこに?」
「分からなイ……でも、安心しテほシイ! ここは真世界だかラ!」
「真世界!?」
僕は思わず驚いて起き上がろうとし地面に手を付いたが、上手く身体を操れずに床に落っこちてしまった。
「ほラ! 疲れてルんだテンタハ!」
「いや、何処にも傷は無いはずなんだけど……うん、無いね。シガヌィは怪我は無い?」
「シガは無イ! ママに治シて貰ったかラナ!」
「ママ……?」
ママって誰だ……? シガヌィのママってことは、元から真世界にいた人に助けられたってことなんだろうか。
それにしてもここの空気は冷たいな……シガヌィの言うことが本当ならここは地下になるから当然かもしれないけど。
「とりあえず、シェンを探そう。僕とシガヌィが患者なら、シェンも患者扱いされててもおかしくないだろ?」
「シェン……? シェンは一際大怪我だっタから隔離されテるかモ……!」
「シガヌィ、よければここがどんな場所なのか案内してくれないか? 一人じゃ不安だ」
「任せテ!」
もしかすると長い間眠っていたから上手く身体が操れなかったのかもしれない。
僕はシガヌィに差し出された手を握り起き上がる。僕達はその手を離さず握ったまま部屋を飛び出た。
「結構暗いな……クっ! ごめん、寒くてついくしゃみが出ちゃった」
「大丈夫カ? シガの服……1枚しか無イけド……」
「気持ちだけ受け取っておくよ……」
そんな会話をしているうちに何も見えない空間にポツリと1つの扉が目の前に現れる。
シガヌィは躊躇なくその扉を押して開いた。
「ここが真世界だヨ」
「……空まで真っ暗だ……これ、雪か?」
外の景色は夜と例えるには明るすぎるし、雲1つ無いのに曇り空に近い……不思議だな。
空からゆっくりと降ってくる物を僕は手で受け止めじっと見つめる。
シガヌィはそんな僕を気にせず先にぐんぐんと進み続けた。
「後1km先ニママがいルかラ」
「1kmも歩くの!? 後これずっと降り注いでるけど雪じゃないよね? これ──灰?」
「そうだヨ? 結構イい所でショ?」
「あっはは、そうだね……」
まじか……真世界って言うくらいだからもっと理想的な環境ってイメージしてたんだけどな……ちょっとショック。
にしても……ここは現実か? いや、ゲームの世界っちゃそうなんだけど。
でも、やっぱりこの世界に生まれた人達もここに来たらきっと僕と同じ感想を抱くだろう。
『ここは地獄なのか?』……と。
「テンターもうツいたゾー?」
「……ん、あぁ。ありがとう。一瞬だったけど、1kmってそんな遠くないのかな」
「景色が変わラないカらナ!」
それは、そう。シガヌィの言うとおりで、空が黒く灰が降ってくる異常な景色がずっと続いているだけで変化が無かったから案外あっという間に感じたのかも。
「……ママってさ、どんな人?」
ここで僕はあることを思い出した。さっきまでは気が動転したり変な景色に見とれてしまったりとで冷静になれてなかったが、ママと呼ばれる人物と会うと分かると今聞いておかねばならないがある。
「ママは誰よリも強イ……! ママがココを守っテくレてたんダ!」
「そ、そっか。あーと……背はどれくらい? いや、ただ気になっただけだよ?」
「シガよリもズぅーッとデカイ! 皆を守れるクらいネ」
そうなると、僕の中で当てはまるのは一人しかいないわけだが。何だか嫌な予感がする。
「ママ、入るヨー」
シガヌィはゆっくりと重たそうにまた一段と大きい扉を開けていく。
落ち着いて建物を見上げてみると、ちょっとしたホテルくらいの大きさはあるように見えた。
「──あらあら、もう連れてこれたの?」
「うん、ママ!」
ゆっくりと開いていた扉は、中から出てきた女によって一瞬で開かれた。
そっと僕は視線を上げて女の顔をじっくりと見つめる。
やはり、ママはギールベルクを瞬殺した女だ。
「外は寒いからね、二人とも入りなさい」
「分かりました……」
あれ、思っていたよりも優しい……? それともシガヌィがいるから優しく接しているだけなのか。
シガヌィは和気あいあいとした態度でママに抱きついて顔を埋めていた。
ママはそれに何か言うわけでもなくただ僕に微笑みかけて部屋に案内を始める。
「二人は大した怪我もなくて良かったわね」
「僕の仲間がもう一人いるはずなんですけど、彼はどうなりました?」
「ああ、彼は重傷だったけど完治出来たわよ。しばらくしたら会わせてあげる」
「ママー!」
「あら……下の子が呼んでるわね。シガヌィちゃん、私の代わりに行ってきてくれないかしら」
「うん、分かッタ!」
シガヌィはママに頼まれてドタドタと浮かれ気分な様子で広い廊下を走り去っていった。
不意にあの時の女と廊下で二人きりになり、気まずい空気が漂いだす。
僕は黙っているのも時間が惜しいので意を決して口にした。
「……本当にシェンは無事なんだろうな」
「……心配するのはそっちで当たってるかい? ほら、真世界についてとか、シロクロ連邦国家の真相とか色々知っているわよ。後、そのシェンって人の傷は完治させた、真実よ」
「じゃあ、どうやってここまで僕らを運んだんだ? シロクロ国には少しだけ似ているけど、全くの別物じゃないか」
「そうね……ここまで来る手段は1つしかないわ。でも、私はそれを無視して戻ることができるの」
「意味が分からない」
うーん、シガヌィから聞いた感じだとシガヌィ本人が知っている出入り口とは別に、ママだけが利用出来る道でもあるのか?
改めてママの全身をじっくりと眺めてみたが、これと言って変な所は無かった。
その代わり、ママから何かに対する尋常じゃない既視感を感じてしまっている。それが何かは分からない。
「あなた……匂うわね」
「……え、臭い?」
「そうじゃなくて──」
突然ママに胸ぐらを捕まれ足が宙に浮く。そして、僕の身体を嗅ぎ回し1つの答えが出たように手を離した。
「ッ、なんだ……?」
「あなた、悪魔と契約しているのね。道理で匂うと思ったわ」
ママは舌なめずりして僕をあざ笑う。その笑みからは凄く良くない邪悪な気配を漂わせていた。
そうか、そういうことなのか? いや、まだ正直これが当たっているとは到底思えないけど、1つの答えに僕も辿り着いたかもしれない。
「……悪魔の匂いにどうして気付けた?」
「だって……ね」
「お前が悪魔だから、なのか」
僕がそう言うとママは黙り、慎重に次の言葉を選び始める。ヘラルに次ぐ、二人目の悪魔が目の前の女であっても驚かない。
それくらい、彼女からはギールベルクや悪魔もどきとは違う気味が悪い邪悪さを感じるからだ。
「そうよ、私が悪魔だから。ずっと昔から存在する皆が進行している悪魔そのものよ」
「そういえば、ゼルちゃんも悪魔を信仰していたな……」
「アレゼルのことかしら……? 未だにクローンと交友があるなんて変わり者ね」
「クローンまで知ってんだ……その子は悪魔のことが大好きだったよ」
「きっと、もう亡くなったのね」
気の利かない言葉に僕は思わず切れそうになってしまうが、シェンに怒られたことを思い出し、何とか怒りをこらえる。
「…ああ、悲しいけどな。話は変わるけど、あんたが悪魔だって皆は知っているのか?」
「残念ながら、純粋に育ってほしいから誰にも伝えていないわ。──皆にバラしたら、分かってるわよ、ね?」
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これから零はどうなってしまうのか........。
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