傷だらけの令嬢 〜逃げ出したら優しい人に助けられ、騎士様に守られています〜

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今日はグレッグ様とお出かけの日。

今日のお出かけは、グレッグ様に私から護衛をお願いしたとルイーザさん達には伝えている。


時間を決めていなかったので、ものすごく早起きしてしまった。

そろそろ外で待とうと、表に出ることにした。

周囲をみていたら、グレッグ様の姿が見えた。私はグレッグ様のほうへと歩いて行く。

「おはようソフィア。もしかして待たせたかな」

『いえ、私も今来た所です』

「そうか。では行こうか」

『はい。お願いします』

グレッグ様は今日は私服姿だった。
何を着ても似合うのが羨ましい。

私達は行く当てもなく、街中を歩いていた。



『グレッグ様、今日はいつもと雰囲気が違いますね。』

「おかしいだろうか?」

『いえ。とてもお似合いです。
ただ護衛と伺ってたので、騎士服で来られるのだと思ってました』

私は素直に答える。

「護衛か。そうだな…」

『?』


グレッグ様は一瞬何か考えているようだった

「そうだな…護衛は口実というか…いや、そう、護衛は、あまり目立たない方がいいと思ってな。何かあった時に相手も油断すると…かもしれない…と思う。多分」


グレッグ様は珍しく言い淀んでいた。
確かに、騎士服姿で一緒に歩いていると、目立つかもしれない。

「ところで、ソフィア、どこか行きたい所はあるか?」


『そうですね。少し寒くなってきたので、本格的に寒くなる前にマフラーなど小物を買いたいなと思ってまして。それと、スイーツ系のお店に行きたいです。グレッグ様はどこか行きたい所ありますか?』

「私は…いや、特には。
ならば先にマフラーを見に行こう」


私はグレッグ様と共に衣料品店へと向かった。

「私がいるとゆっくり見れないだろう。私はここにいるから、ゆっくり見てくるといい」
グレッグ様はそう言って噴水近くのベンチへと向かった。
今、私達がいる場所には、中央に小さな噴水があり、所々ベンチが設置されている。周囲には様々なお店が並んでいる。
私はお店へと一人で入って行った。


ここの衣料品店はこの辺りではわりと大きなお店で、男女両方の衣料品が置いてある。私は久々にこのお店へ来たので、一通り見て回った。

『かわいい』

ワンピースも色々とある。
なんとなく買うのが躊躇われて、結局いつも小物だけを購入している。
今日はマフラーだけにしよう。

どれにしようか悩み、これにしようと手に取ろうとした時に、隣の手袋に目が止まる。 隣には男性用の小物が並べてあった。それは、黒に近い濃紺の暖かそうな手袋だった。金額を確かめる。私にも手が届く金額だった。私は手袋も購入することにした。

会計を終えて外へ出る。
グレッグ様はベンチに座っていた。
座っているだけなのに、絵になる佇まいで自然と目が惹き寄せられる

私はグレッグ様の元へと早歩きで向かった。




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