不思議な時計

孤狐🦊

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1章 【不思議な時計】

1話 【謎の贈り物】

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これは、僕が体験した不思議な物語。
ある日、送り主が分からない箱が届いた。

その箱は真っ白で、一つだけ赤い付箋ふせんが着いていた。
そこには…

「この時計を貰っておくれ。きっと役に立つ。」

と、丁寧な字で書いていた。
僕はさっそく箱を開けた。
シンプルな白色の時計と、説明書が入っていた。

『これは2072年に開発された時計、「タイムトラベルウォッチ時間旅行時計」。世界にこの1つしかありません。使い方は簡単、過去へ行きたければ左にダイヤル。未来に行きたければ、右にダイヤル。時間設定は、今の時刻から1年刻みで変えれる。くれぐれも落としたりしないように…』

「タイムトラベルウォッチ…?」

まず、ここで疑問になった。
2072年に開発された時計が、今の2020年になぜあるのか…
答えはきっとこの時計だろう。
だとしたら…この時計を使って、僕に送ってきた人物はまだ近くにいるはずだ。

僕は急いで外に出て人がいるか確認した。
僕の家は山の奥深くにある、あまり知られてない場所に住んでいる。
まさか未来の自分が送って来た!?

そもそもこの時計がタイムトラベル時間旅行できるのか証明できてない。
僕の家は2013年に建てられた。
だから、8年前に行けば、ここは何も無い土地になるはずだ。

「よし…行くぞ。」

僕は深呼吸をして、ダイヤルを回した。

1…2…3……

本当に行けたら、なんのために僕に…

7…8……

「ははっ、やっぱり何も…!!」

その瞬間、時計が光を放った。

「なんだこれ!?」

……………………………

「ここは…?」

僕は木がたくさんある場所にいた。
もしかして、本当に時間が変わったのか?
時計を見ると…
【2012年 7月 8日】
と、記されていた。

「す、すごい…もしかして、交通事故で腕に後遺症が残っけど、車を止めさせたら治るのかな…?」

過去を変えれば未来も変わるはずだ。
僕は山を下って学校前の道路に向かった。
当時17歳の僕を助けるために……



2話へ続く(非公開)
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