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四章 入学旅行四日目
4-04 白痴の言獣
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「キリ、お兄ちゃんのこと大好きだからって、そんなに見つめられたら僕、困っちゃうよ」
困っちゃう、と言いながら、リューエストは明らかに嬉しそうだ。緩みきった笑顔でも美貌が損なわれていないところはさすが、といったところだが。
彼はウキウキした口調で続けて言った。
「キリ、あのね、別にいいんだけどね、僕に見惚れても。でも、そんなに熱い視線を注がれたら、お兄ちゃん、照れてしまって読書が進まなくなるよ。まあ、それでこの課題が長引いても、僕としては何も困らないどころかずっとこうしてキリと一緒に居られて幸せだからいいんだけども。テヘへ……ウフフフ……」
『クク・アキ』作中では見られない、リューエストのデレ顔。霧は『クク・アキ』に登場するリューエストのイメージと、今目の前にいる実物の違いを尚も不思議に思いながら、サッと視線をそらせて言った。
「ごめんね、リュー。あんまり綺麗だから、つい見ちゃった」
「えっ……ウフ、ウフフ、いいんだよ、うん、キリが僕を見ることで幸せなら、そんなに嬉しいことないし、いいんだよ、うん。……でも、照れちゃうなぁ……エヘヘヘヘ……。ねえ、僕もキリを、じっと見つめていい? キリの黒い瞳と見つめ合えるなんて、素敵だ。ねえ、しばらく見つめ合おう?」
「お断りします」
ズバッと即切りし、霧は言獣本に視線を戻した。がっかりとした気配が伝わってくるのを感じながらも、霧は次々とページをめくってゆく。あと少しで読み終わるだろう。
そして最後のページに来たとき、霧は思わずリューエストに話しかけてしまった。彼が読書に戻って集中し始めたことは知っているが、邪魔せずにいられなかったのだ。彼は言獣の、エキスパートなのだから。
「ねえ、これ、本当に言獣なの? 想像の産物じゃないの?」
霧が指し示した本の中の絵を見て、リューエストがすぐに返答する。
「あ、それね、伝説の言獣で、見た人はいないと言われてるんだ。少なくとも、この1500年の間は」
「見た人いないってことは、やっぱりこれ創作? 言獣パロ?」
描かれたその言獣は、不気味で奇妙な見た目をしている。色は真っ黒で、小型のクジラのような丸いボディに、人間の手のような形をした無数のひれが垂れさがり、背中には一対の小さな翼が付いている。色んな生き物を混ぜ合わせたような、荒唐無稽な姿形だ。
霧が興味津々で食いついてくるのを見て、リューエストの目がキラキラ輝き、おなじみのハイテンション解説が始まった。
「いや、それは本当にいたとされる言獣なんだ。この本は多くの教育現場で教材として使われていてね、子供たちに言獣に親しみを持ってもらうために色々な種類を紹介しているんだけど、嘘は載せていない。掲載言獣は厳選されていて、実際に存在する言獣を基本としているんだ。まあ、この『白痴』に関してはかなり微妙なんだけどね。実際見たことのある人はいないと言われているけれど、1500年前の文献のいくつかに登場するところから、本当にいたとされ、固有種に分類されている。しかも――」
リューエストはそこで一旦言葉を区切ると、霧の方に身を乗り出した。
「しかも?!」
早く続きを言えとばかりに霧がせかす。リューエストは楽しそうに、続けた。
「しかも、今でも、この図書塔の最下層に特殊な技で封じ込められていると言われている」
「えっ、ここに?! マジで?! 最下層に?! それって何階?!」
「わからない。一般人が立ち入りを許可されているのは、地上60階、地下20階まででね、聞くところによると地下40階より下は水没しているらしい。そんな謎いっぱいの最下層に閉じ込められているらしい言獣、『白痴』は、その名前の通り、とても頭が悪く、それを自覚して悲しく思っている可哀相な言獣なんだよ。普通の言獣とは違うよね。頭の悪さを嘆くなんて、まるで人間みたいだ。そもそも、言獣は言葉の化身なんだから、誰かと自分を比べたりしないはず。頭が悪いと思っている、ってことは、相対評価を理解してるってことだから、僕にとって、最大の謎は、そこだよ。この言獣が」
ひたすら続くリューエストの言獣うんちくを聞き流しながら、霧は本に載っている説明文に奇妙なことが書かかれているのに気づいた。
「ねえリューエスト、この言獣、『別名/辞典喰らい』って書いてあるんだけど、どういうこと?」
「本来言獣は『辞典』に宿るものだけど、『白痴』は狂っていて、『辞典』を食べるらしい。しかも、『辞典』の持ち主ごと、全部丸呑み。蛇みたいに」
「えっ、ええええぇ……。こわ……。でも何で……?! 何で、食べちゃうの?!」
「一説によると、『白痴』は自分の頭の悪さを嘆いていて、何とか知識を蓄えたくて、そいう凶行に出るのだとか。とにかく食べて吸収したい、って感じなのかなぁ。謎だよね。『白痴』は言獣だから、物理攻撃も魔法攻撃も効かないし、出会ったら最後、人間は喰われる運命だと言われている。そんな風に危険だから、閉じ込められているらしいよ」
「言獣って、襲ってくるもんなの?! みんな友好的なんだとばかり……」
「この子は例外なんだ。こういうタイプの言獣は、他にいないね。食べられちゃうなんて、ほんと、怖いよね~。僕は初めてこの『白痴』を知ったとき、夜中に一人でトイレに行けなくなって、何度もリール叔母さんを起こしたなぁ」
「なるほど、怪談話の類……、いや、鬼とか妖怪? いい子にしてないと、こいつが来るぞ、って脅すやつ? 純粋な子供はガクブルになっておとなしくなるという……」
「まあね、しつけに使う親もいるだろうね。ほとんどの人はそんな風に都合よく使うだけで、『白痴』の存在を信じていないだろうけど、僕はこの子は本当にいると思うな。会ってみたい気がするけど、喰われるのは嫌だしねぇ、年寄りになってから探してみようと思うよ」
「え、マジで?! 図書塔、最下層チャレンジ、しちゃうの?! ヨボヨボのじじいになってから?! てか、リューエスト、年、取るの?! あたしと同い年の36歳とは思えない、ツヤツヤキラキラなんだけど……不老じゃないの?!」
「僕を何だと思ってるの、キリ? 僕が年齢より若々しいのは自覚してるけど、僕だって年ぐらい取るよ。まあ、体力のあるうちじゃないと、図書塔の最下層に行くのは難しいだろうから、チャレンジする時期が難しいなぁ。さっきも言ったけど、この図書塔で一般人が行けるのは地上60階、地下20階までだ。そこから先は許可が必要になる。特に地下40階から下は環境が厳しく、高度な辞典魔法無しには進めないと言われていて、そこは水の底に沈んでいるとか、異空間に繋がっているとか、噂されてる」
「ほへぇ~……何という……不思議な世界の更に不思議満載な……」
「わくわくするよねぇ、うんうん。どう、キリも言獣の魅力がわかってきた? お兄ちゃんと一緒に、言獣ハンターにならない? 二人でこの不思議な世界を大冒険しようよ!」
「それはおいといて。次の本、いこっと。おお……これ、伝記? あ、いいね……勉強になる。よし、知識をたくわえるぞ……」
霧の興味が別の本に移ってしまったことに、リューエストはがっかりと肩を落とした。
困っちゃう、と言いながら、リューエストは明らかに嬉しそうだ。緩みきった笑顔でも美貌が損なわれていないところはさすが、といったところだが。
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「キリ、あのね、別にいいんだけどね、僕に見惚れても。でも、そんなに熱い視線を注がれたら、お兄ちゃん、照れてしまって読書が進まなくなるよ。まあ、それでこの課題が長引いても、僕としては何も困らないどころかずっとこうしてキリと一緒に居られて幸せだからいいんだけども。テヘへ……ウフフフ……」
『クク・アキ』作中では見られない、リューエストのデレ顔。霧は『クク・アキ』に登場するリューエストのイメージと、今目の前にいる実物の違いを尚も不思議に思いながら、サッと視線をそらせて言った。
「ごめんね、リュー。あんまり綺麗だから、つい見ちゃった」
「えっ……ウフ、ウフフ、いいんだよ、うん、キリが僕を見ることで幸せなら、そんなに嬉しいことないし、いいんだよ、うん。……でも、照れちゃうなぁ……エヘヘヘヘ……。ねえ、僕もキリを、じっと見つめていい? キリの黒い瞳と見つめ合えるなんて、素敵だ。ねえ、しばらく見つめ合おう?」
「お断りします」
ズバッと即切りし、霧は言獣本に視線を戻した。がっかりとした気配が伝わってくるのを感じながらも、霧は次々とページをめくってゆく。あと少しで読み終わるだろう。
そして最後のページに来たとき、霧は思わずリューエストに話しかけてしまった。彼が読書に戻って集中し始めたことは知っているが、邪魔せずにいられなかったのだ。彼は言獣の、エキスパートなのだから。
「ねえ、これ、本当に言獣なの? 想像の産物じゃないの?」
霧が指し示した本の中の絵を見て、リューエストがすぐに返答する。
「あ、それね、伝説の言獣で、見た人はいないと言われてるんだ。少なくとも、この1500年の間は」
「見た人いないってことは、やっぱりこれ創作? 言獣パロ?」
描かれたその言獣は、不気味で奇妙な見た目をしている。色は真っ黒で、小型のクジラのような丸いボディに、人間の手のような形をした無数のひれが垂れさがり、背中には一対の小さな翼が付いている。色んな生き物を混ぜ合わせたような、荒唐無稽な姿形だ。
霧が興味津々で食いついてくるのを見て、リューエストの目がキラキラ輝き、おなじみのハイテンション解説が始まった。
「いや、それは本当にいたとされる言獣なんだ。この本は多くの教育現場で教材として使われていてね、子供たちに言獣に親しみを持ってもらうために色々な種類を紹介しているんだけど、嘘は載せていない。掲載言獣は厳選されていて、実際に存在する言獣を基本としているんだ。まあ、この『白痴』に関してはかなり微妙なんだけどね。実際見たことのある人はいないと言われているけれど、1500年前の文献のいくつかに登場するところから、本当にいたとされ、固有種に分類されている。しかも――」
リューエストはそこで一旦言葉を区切ると、霧の方に身を乗り出した。
「しかも?!」
早く続きを言えとばかりに霧がせかす。リューエストは楽しそうに、続けた。
「しかも、今でも、この図書塔の最下層に特殊な技で封じ込められていると言われている」
「えっ、ここに?! マジで?! 最下層に?! それって何階?!」
「わからない。一般人が立ち入りを許可されているのは、地上60階、地下20階まででね、聞くところによると地下40階より下は水没しているらしい。そんな謎いっぱいの最下層に閉じ込められているらしい言獣、『白痴』は、その名前の通り、とても頭が悪く、それを自覚して悲しく思っている可哀相な言獣なんだよ。普通の言獣とは違うよね。頭の悪さを嘆くなんて、まるで人間みたいだ。そもそも、言獣は言葉の化身なんだから、誰かと自分を比べたりしないはず。頭が悪いと思っている、ってことは、相対評価を理解してるってことだから、僕にとって、最大の謎は、そこだよ。この言獣が」
ひたすら続くリューエストの言獣うんちくを聞き流しながら、霧は本に載っている説明文に奇妙なことが書かかれているのに気づいた。
「ねえリューエスト、この言獣、『別名/辞典喰らい』って書いてあるんだけど、どういうこと?」
「本来言獣は『辞典』に宿るものだけど、『白痴』は狂っていて、『辞典』を食べるらしい。しかも、『辞典』の持ち主ごと、全部丸呑み。蛇みたいに」
「えっ、ええええぇ……。こわ……。でも何で……?! 何で、食べちゃうの?!」
「一説によると、『白痴』は自分の頭の悪さを嘆いていて、何とか知識を蓄えたくて、そいう凶行に出るのだとか。とにかく食べて吸収したい、って感じなのかなぁ。謎だよね。『白痴』は言獣だから、物理攻撃も魔法攻撃も効かないし、出会ったら最後、人間は喰われる運命だと言われている。そんな風に危険だから、閉じ込められているらしいよ」
「言獣って、襲ってくるもんなの?! みんな友好的なんだとばかり……」
「この子は例外なんだ。こういうタイプの言獣は、他にいないね。食べられちゃうなんて、ほんと、怖いよね~。僕は初めてこの『白痴』を知ったとき、夜中に一人でトイレに行けなくなって、何度もリール叔母さんを起こしたなぁ」
「なるほど、怪談話の類……、いや、鬼とか妖怪? いい子にしてないと、こいつが来るぞ、って脅すやつ? 純粋な子供はガクブルになっておとなしくなるという……」
「まあね、しつけに使う親もいるだろうね。ほとんどの人はそんな風に都合よく使うだけで、『白痴』の存在を信じていないだろうけど、僕はこの子は本当にいると思うな。会ってみたい気がするけど、喰われるのは嫌だしねぇ、年寄りになってから探してみようと思うよ」
「え、マジで?! 図書塔、最下層チャレンジ、しちゃうの?! ヨボヨボのじじいになってから?! てか、リューエスト、年、取るの?! あたしと同い年の36歳とは思えない、ツヤツヤキラキラなんだけど……不老じゃないの?!」
「僕を何だと思ってるの、キリ? 僕が年齢より若々しいのは自覚してるけど、僕だって年ぐらい取るよ。まあ、体力のあるうちじゃないと、図書塔の最下層に行くのは難しいだろうから、チャレンジする時期が難しいなぁ。さっきも言ったけど、この図書塔で一般人が行けるのは地上60階、地下20階までだ。そこから先は許可が必要になる。特に地下40階から下は環境が厳しく、高度な辞典魔法無しには進めないと言われていて、そこは水の底に沈んでいるとか、異空間に繋がっているとか、噂されてる」
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「わくわくするよねぇ、うんうん。どう、キリも言獣の魅力がわかってきた? お兄ちゃんと一緒に、言獣ハンターにならない? 二人でこの不思議な世界を大冒険しようよ!」
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