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二章 入学旅行二日目
2-11 嘆きの雨雲
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「えっ……なんで?! あの子の周りだけ、どしゃ降り!!」
男の子の頭上には雨雲のような塊があり、そこから滝のような雨が、降り注いでいる。
一方、霧の驚く声に、24班の面々は戸惑っていた。
「何を言ってるのよ、キリ? どしゃ降り? こんなにいい天気なのに、どこが?」
アデルがそう言いながら空を見上げるそばで、リューエストがハッとする。
「まさか、『嘆きの雨雲』……っ!!」
リューエストのその声には、信じられない、というような驚きが伴っていた。彼は顔を紅潮させ、霧の肩にそっと手を当てると、小さな声で問いかける。
「キリ、君に見えているものを教えて。あの男の子の真上に、まるで雨雲みたいな塊があって、あの男の子めがけて雨を降らせている……そんな風に、見えているんじゃないか?」
「そ、そ、そ、そう。その通り。あの子一人、どしゃ降り。なに、あれ、嵐を呼ぶ妖怪に取りつかれてるとか?! 心霊現象?! それともこの世界ではよくあること?! どうしよう、あの子、風邪をひいてしまう!」
「落ち着いて、キリ。大丈夫。その現象は、内面の嘆きが雨雲としてあらわされたものなんだ。実際に雨に降られて濡れているわけじゃない」
「え……そうなの?」
「そうだよ。……ああ、素晴らしいよ、キリ! さすが僕の妹!! 君は『嘆きの雨雲』と契約していたんだね! 『嘆きの雨雲』は稀少種で、僕も遭遇したことが無いくらい珍しい言獣なんだ! 悲しみに関わるあらゆる言葉の爆発的な底上げをしてくれる上、共感力が強く感性の豊かな辞典主には、特有の映像を見せてくれると言われてきた。その映像は、対象者の嘆きの程度を雨雲で表していると。契約者が少なすぎて信憑性に欠ける情報だったけど、真実だったとは! 過去の文献によると、映像では悲しみに暮れる者の嘆きが深ければ深いほど頭上の雨雲の勢いが増し更には雷に強風果ては」
リューエストの怒涛の解説を、アデルが遮る。
「ちょっとリューエスト、言獣うんちくはもういいわ! つまりあの子、私たちには見えないけど、すごく強い悲しみに暮れてるってことでしょ?!」
「うん、そう、その通り。どしゃ降りってキリが言ったからね。相当強い悲しみを抱えているんだろう」
それを聞き、リリエンヌが口に手を添えて悲痛な声を上げた。
「大変……! 早く、助けてあげないと」
霧たちの気配に気付いたのだろう、男の子が怯えた表情でこちらを見ている。
霧は男の子に近づこうとしてためらい、リリエンヌに頼むことにした。
「リリー、ちょっとあの子に、声かけてみてくれないかなぁ。あたしだと怯えて逃げちゃうかもしれないから」
リリエンヌは頷き、柔らかい微笑をたずさえながら、そっと男の子のそばまで行った。そしてしゃがみこみ、男の子と同じ目線になってから優しく声をかける。
「ねえ、大丈夫? どこか痛いの? どうしてこんなところに座り込んでいるの?」
男の子はリリエンヌを見るとパッと頬を赤らめた。リリエンヌの清らかな美貌は、こんな小さな子供にまで影響を与えるのだな、と霧はしみじみと感じ入る。
リリエンヌが「大丈夫よ、お姉さんたちはあなたが心配なだけなの」と言いながらふんわりと笑うと、男の子はホッとした様子で小さな声で返答する。
「お……お父さんが、ここにいろって……」
男の子がそう言った時、その子のお腹が盛大に鳴った。
リリエンヌは昨日霧からもらったホテルのお菓子を取り出すと、男の子に差し出した。「どうぞ」とにっこり微笑んで。するとその子はすぐさま、一心不乱に食べ始めた。もう何日も満足に食事をしていないその様子に、霧たちは眉をしかめ、顔を見合わせる。明らかに、この子供は十分な世話をされていない。
「あのさぁ、みんな、お願いあるんだけど……。次の課題に向かう前にちょっとおせっかい焼いても……」
霧のその言葉は、途中でかき消された。家の扉が破れる勢いで開き、中から一人の若い男性が弾き飛ばされるように地面に投げ出されたからである。それと同時に、家の中から別の男の怒声が響く。
「帰れ! 俺が自分の子をどうしようと俺の勝手だ!」
男の子の頭上には雨雲のような塊があり、そこから滝のような雨が、降り注いでいる。
一方、霧の驚く声に、24班の面々は戸惑っていた。
「何を言ってるのよ、キリ? どしゃ降り? こんなにいい天気なのに、どこが?」
アデルがそう言いながら空を見上げるそばで、リューエストがハッとする。
「まさか、『嘆きの雨雲』……っ!!」
リューエストのその声には、信じられない、というような驚きが伴っていた。彼は顔を紅潮させ、霧の肩にそっと手を当てると、小さな声で問いかける。
「キリ、君に見えているものを教えて。あの男の子の真上に、まるで雨雲みたいな塊があって、あの男の子めがけて雨を降らせている……そんな風に、見えているんじゃないか?」
「そ、そ、そ、そう。その通り。あの子一人、どしゃ降り。なに、あれ、嵐を呼ぶ妖怪に取りつかれてるとか?! 心霊現象?! それともこの世界ではよくあること?! どうしよう、あの子、風邪をひいてしまう!」
「落ち着いて、キリ。大丈夫。その現象は、内面の嘆きが雨雲としてあらわされたものなんだ。実際に雨に降られて濡れているわけじゃない」
「え……そうなの?」
「そうだよ。……ああ、素晴らしいよ、キリ! さすが僕の妹!! 君は『嘆きの雨雲』と契約していたんだね! 『嘆きの雨雲』は稀少種で、僕も遭遇したことが無いくらい珍しい言獣なんだ! 悲しみに関わるあらゆる言葉の爆発的な底上げをしてくれる上、共感力が強く感性の豊かな辞典主には、特有の映像を見せてくれると言われてきた。その映像は、対象者の嘆きの程度を雨雲で表していると。契約者が少なすぎて信憑性に欠ける情報だったけど、真実だったとは! 過去の文献によると、映像では悲しみに暮れる者の嘆きが深ければ深いほど頭上の雨雲の勢いが増し更には雷に強風果ては」
リューエストの怒涛の解説を、アデルが遮る。
「ちょっとリューエスト、言獣うんちくはもういいわ! つまりあの子、私たちには見えないけど、すごく強い悲しみに暮れてるってことでしょ?!」
「うん、そう、その通り。どしゃ降りってキリが言ったからね。相当強い悲しみを抱えているんだろう」
それを聞き、リリエンヌが口に手を添えて悲痛な声を上げた。
「大変……! 早く、助けてあげないと」
霧たちの気配に気付いたのだろう、男の子が怯えた表情でこちらを見ている。
霧は男の子に近づこうとしてためらい、リリエンヌに頼むことにした。
「リリー、ちょっとあの子に、声かけてみてくれないかなぁ。あたしだと怯えて逃げちゃうかもしれないから」
リリエンヌは頷き、柔らかい微笑をたずさえながら、そっと男の子のそばまで行った。そしてしゃがみこみ、男の子と同じ目線になってから優しく声をかける。
「ねえ、大丈夫? どこか痛いの? どうしてこんなところに座り込んでいるの?」
男の子はリリエンヌを見るとパッと頬を赤らめた。リリエンヌの清らかな美貌は、こんな小さな子供にまで影響を与えるのだな、と霧はしみじみと感じ入る。
リリエンヌが「大丈夫よ、お姉さんたちはあなたが心配なだけなの」と言いながらふんわりと笑うと、男の子はホッとした様子で小さな声で返答する。
「お……お父さんが、ここにいろって……」
男の子がそう言った時、その子のお腹が盛大に鳴った。
リリエンヌは昨日霧からもらったホテルのお菓子を取り出すと、男の子に差し出した。「どうぞ」とにっこり微笑んで。するとその子はすぐさま、一心不乱に食べ始めた。もう何日も満足に食事をしていないその様子に、霧たちは眉をしかめ、顔を見合わせる。明らかに、この子供は十分な世話をされていない。
「あのさぁ、みんな、お願いあるんだけど……。次の課題に向かう前にちょっとおせっかい焼いても……」
霧のその言葉は、途中でかき消された。家の扉が破れる勢いで開き、中から一人の若い男性が弾き飛ばされるように地面に投げ出されたからである。それと同時に、家の中から別の男の怒声が響く。
「帰れ! 俺が自分の子をどうしようと俺の勝手だ!」
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