12 / 31
第2章/アイシクル王国
第11話/冷たい国
しおりを挟む
アイシクル王国。
ここは、世界で1番寒い国であり、永遠に
雪が降り止まない国。
一年に一度も、夏が来る事がなく、人々は
永遠に極寒の中で生活する。
僕らは、レゾット王国を抜けて、この国を
拠点に、冒険者としての活動をする事に
した。
今は夜だ。
「この国には、温かい料理が多いみたいだ
けど、どんな料理があるのかな…」
僕が料理の話をした瞬間に、フォルトゥーナ
が魔法陣から出てきた。
今回は、ちゃんと足から着地した。
「この国の美味しい料理と言えば、シチュー
でしょ!さ、早く食べに行こーよー!
ね、セレネも行きたいでしょ!」
フォルトゥーナ、セレネを使った…
「僕、シチュー苦手なんだけど…」
でも、セレネが”シチューを食べたくない!”
って言えば、大丈夫なはず…
「食べましょうよ!私もシチュー大好き
ですから!」
あ、終わった。
今日のご飯は、シチューで確定かな。
あぁ、この国に来て最初のご飯が、僕の嫌いな料理だなんて…
* * *
この国にある、シチューの店に着いた。
「えっ?メッチャ美味いじゃん!」
僕はシチューが苦手だったが、この国の
シチューは、本当に美味しい。
「だから言ったでしょ?アイシクル王国と
言えば、シチューだって!」
本当にその通りだった。
この国の料理への期待が高まるな。
その後僕たちは、更にたくさんのシチューを
食べて、その店を出た。
そこから何分か歩いた所で、セレネが
大きな声で言った。
「あっ!あの店の名前み忘れた…
次もあそこでご飯食べたいのになぁ~…」
「まあ、場所は覚えてるからさ。
また連れてってあげるよ!ライメルが!」
また、フォルトゥーナは勝手な事を言い出す
しさ。まあ、美味しいから良いけど。
* * *
そうだ、これから泊まる宿はどうしよう…
全く考えていなかった。
「どこか泊まれるとこはないかな…」
仕方ない、近くの人に聞いてみるか。
僕は、近くにいた男性に宿の場所を聞いて
みる事にした。
「すみません、近くに宿はないですか?」
「ん、宿?宿なんてどこにでもあるだろ?
でも、俺のおすすめは、ここだな。」
そう言って、その男性は目の前の建物を
指差した。
どうやらこの建物は、数年前に出来たばかり
の宿だそうで、この国でも、最近人気が
上がってきているのだとか…
「ありがとうございます。」
よし、今日からはここに泊まろう。
この宿の名前は”ローレライ”だ。
「じゃ、1ヶ月間、2人分の部屋を借りたい
んですけど、いくらですか?」
「はい、1ヶ月ですね。
代金は120エリーです。
(1エリー=1000円)」
1人あたりの代金は、レゾット王国と同じの
様だな。
* * *
そして、僕らは部屋を借りて、それぞれ
眠りに着こうとしていた。
「やばい、寒すぎる…」
寝れない、どうしよう。
そうだ、暖炉に火をつけよう。
少しは寒くなくなるかもしれないし。
僕は、暖炉に薪を入れて、魔術を使って
火を付けた。
「暖かいなぁ…」
身体も温まったし、そろそろ寝れるかな。
そして僕は、改めて眠りについた。
* * *
「女王様、レゾット王国の英雄である、
ライメルが入国したそうです。」
「なんですって?ニエンテとの戦闘が
終わったのは、昨日の事でしょう?
はぁ、随分と行動が早いわね…
分かったわ、その事については、私が
対処しておくから。
まあ、ディバイン•ラメントの2位の
実力がある私なら、まだ負ける事は
ないでしょうけど、警戒は必要ね…」
(ディバイン•ラメント=魔王軍幹部の名称)
「分かりました、それと、魔剣士ゼノンの
件ですが…」
「ゼノンは一週間後に、処刑する。
今は牢獄に収容しておいて下さい。」
「分かりました。では、失礼します。」
* * *
翌朝、僕が目を覚ました時、宿の外が何やら
騒然としている様子だった。
よく見ると、その中にセレネも居た。
僕も気になって、宿の外に出た。
でも、何が起こっているのか分からないので
近くの人に何があったのか、尋ねることに
した。
「あの、何があったのでしょうか。」
「ああ、昨晩な、この国の女王”ヴィーネ”様
の側近である”魔剣士ゼノン”が、女王の
暗殺を目論んだらしくてな…
それで今朝、ゼノン様が捕まった。」
どう言う事だ、魔剣士ゼノンは今、魔王軍の
幹部”ディバイン•ラメント”の1人と戦闘を
して、療養中だと聞いていたが…
「魔剣士ゼノンって、今は療養中のはず
でしたよね?」
「それが、昨日の朝に、療養が終わった
らしく、そしてすぐに、女王の暗殺を
目論んだ。これが今報道されている情報
なんだ。」
僕は、今回の事件に、違和感を覚えた。
なぜ女王の側近という立場でありながら、
女王の暗殺を目論んだのか…
個人的に、それを調査したい所だな。
「そう言う事だったんですね。
どうも、ありがとう御座いました。」
話を聞かせてくれた人にお礼を言って、僕は
セレネの元に向かった。
* * *
「セレネ、ここに居たのか。」
「あ、ライメルさん、話は聞きましたか?
大変な事になってますね。
女王の側近が暗殺を目論むなんて…」
当然だが、セレネもその情報を知っていた。
その後、僕らはここを離れた。
今日は、それぞれ自由に過ごす日と決めて
いるから、僕は、魔剣士ゼノンに会う事に
決めた。
彼は今、国の牢獄に収容されている様だが、
この国には、2度目からの面会は、10エリーが必要だが、1度目なら、お金を払わずに
面会できるというルールが存在する。
(面会は誰でもできる)
事件の真相を早く知りたい。
する事もないしな。
「じゃ、刑務所にレッツゴー!」
こういった事件を調べるのは、なかなかに
興味深いな。
第11話/冷たい国
ここは、世界で1番寒い国であり、永遠に
雪が降り止まない国。
一年に一度も、夏が来る事がなく、人々は
永遠に極寒の中で生活する。
僕らは、レゾット王国を抜けて、この国を
拠点に、冒険者としての活動をする事に
した。
今は夜だ。
「この国には、温かい料理が多いみたいだ
けど、どんな料理があるのかな…」
僕が料理の話をした瞬間に、フォルトゥーナ
が魔法陣から出てきた。
今回は、ちゃんと足から着地した。
「この国の美味しい料理と言えば、シチュー
でしょ!さ、早く食べに行こーよー!
ね、セレネも行きたいでしょ!」
フォルトゥーナ、セレネを使った…
「僕、シチュー苦手なんだけど…」
でも、セレネが”シチューを食べたくない!”
って言えば、大丈夫なはず…
「食べましょうよ!私もシチュー大好き
ですから!」
あ、終わった。
今日のご飯は、シチューで確定かな。
あぁ、この国に来て最初のご飯が、僕の嫌いな料理だなんて…
* * *
この国にある、シチューの店に着いた。
「えっ?メッチャ美味いじゃん!」
僕はシチューが苦手だったが、この国の
シチューは、本当に美味しい。
「だから言ったでしょ?アイシクル王国と
言えば、シチューだって!」
本当にその通りだった。
この国の料理への期待が高まるな。
その後僕たちは、更にたくさんのシチューを
食べて、その店を出た。
そこから何分か歩いた所で、セレネが
大きな声で言った。
「あっ!あの店の名前み忘れた…
次もあそこでご飯食べたいのになぁ~…」
「まあ、場所は覚えてるからさ。
また連れてってあげるよ!ライメルが!」
また、フォルトゥーナは勝手な事を言い出す
しさ。まあ、美味しいから良いけど。
* * *
そうだ、これから泊まる宿はどうしよう…
全く考えていなかった。
「どこか泊まれるとこはないかな…」
仕方ない、近くの人に聞いてみるか。
僕は、近くにいた男性に宿の場所を聞いて
みる事にした。
「すみません、近くに宿はないですか?」
「ん、宿?宿なんてどこにでもあるだろ?
でも、俺のおすすめは、ここだな。」
そう言って、その男性は目の前の建物を
指差した。
どうやらこの建物は、数年前に出来たばかり
の宿だそうで、この国でも、最近人気が
上がってきているのだとか…
「ありがとうございます。」
よし、今日からはここに泊まろう。
この宿の名前は”ローレライ”だ。
「じゃ、1ヶ月間、2人分の部屋を借りたい
んですけど、いくらですか?」
「はい、1ヶ月ですね。
代金は120エリーです。
(1エリー=1000円)」
1人あたりの代金は、レゾット王国と同じの
様だな。
* * *
そして、僕らは部屋を借りて、それぞれ
眠りに着こうとしていた。
「やばい、寒すぎる…」
寝れない、どうしよう。
そうだ、暖炉に火をつけよう。
少しは寒くなくなるかもしれないし。
僕は、暖炉に薪を入れて、魔術を使って
火を付けた。
「暖かいなぁ…」
身体も温まったし、そろそろ寝れるかな。
そして僕は、改めて眠りについた。
* * *
「女王様、レゾット王国の英雄である、
ライメルが入国したそうです。」
「なんですって?ニエンテとの戦闘が
終わったのは、昨日の事でしょう?
はぁ、随分と行動が早いわね…
分かったわ、その事については、私が
対処しておくから。
まあ、ディバイン•ラメントの2位の
実力がある私なら、まだ負ける事は
ないでしょうけど、警戒は必要ね…」
(ディバイン•ラメント=魔王軍幹部の名称)
「分かりました、それと、魔剣士ゼノンの
件ですが…」
「ゼノンは一週間後に、処刑する。
今は牢獄に収容しておいて下さい。」
「分かりました。では、失礼します。」
* * *
翌朝、僕が目を覚ました時、宿の外が何やら
騒然としている様子だった。
よく見ると、その中にセレネも居た。
僕も気になって、宿の外に出た。
でも、何が起こっているのか分からないので
近くの人に何があったのか、尋ねることに
した。
「あの、何があったのでしょうか。」
「ああ、昨晩な、この国の女王”ヴィーネ”様
の側近である”魔剣士ゼノン”が、女王の
暗殺を目論んだらしくてな…
それで今朝、ゼノン様が捕まった。」
どう言う事だ、魔剣士ゼノンは今、魔王軍の
幹部”ディバイン•ラメント”の1人と戦闘を
して、療養中だと聞いていたが…
「魔剣士ゼノンって、今は療養中のはず
でしたよね?」
「それが、昨日の朝に、療養が終わった
らしく、そしてすぐに、女王の暗殺を
目論んだ。これが今報道されている情報
なんだ。」
僕は、今回の事件に、違和感を覚えた。
なぜ女王の側近という立場でありながら、
女王の暗殺を目論んだのか…
個人的に、それを調査したい所だな。
「そう言う事だったんですね。
どうも、ありがとう御座いました。」
話を聞かせてくれた人にお礼を言って、僕は
セレネの元に向かった。
* * *
「セレネ、ここに居たのか。」
「あ、ライメルさん、話は聞きましたか?
大変な事になってますね。
女王の側近が暗殺を目論むなんて…」
当然だが、セレネもその情報を知っていた。
その後、僕らはここを離れた。
今日は、それぞれ自由に過ごす日と決めて
いるから、僕は、魔剣士ゼノンに会う事に
決めた。
彼は今、国の牢獄に収容されている様だが、
この国には、2度目からの面会は、10エリーが必要だが、1度目なら、お金を払わずに
面会できるというルールが存在する。
(面会は誰でもできる)
事件の真相を早く知りたい。
する事もないしな。
「じゃ、刑務所にレッツゴー!」
こういった事件を調べるのは、なかなかに
興味深いな。
第11話/冷たい国
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
おっさんの神器はハズレではない
兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる