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サムライ校での学園生活
一学期終了と仲良し3人組
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小西の両親は、自分の息子が亡くなったというのに、「仕事が忙しい」という理由で、遺体が保存されている警察の安置所に行きもしなかった・・・
親にすら愛されなかった存在・・・
あまりに悲しそうで、哀れで、もう誰も小西を責める気になれなかった・・・
小西は、自分を見つけてくれる存在・・・
自分とコミュニケーションを取ってくれる存在・・・
愛してくれる存在が欲しかったのだ。
その彼の気持ちの弱みにつけこんで、彼を洗脳したのが【0】というわけだ。
孤独だった小西には、【0】が天使に見えたのかもしれない・・・
だが彼の弱った心は、恐ろしい悪意に利用されてしまったのだ・・・
やっと小西の親が、安置所にやってきた時には、浅見先生もそれに付き添った・・・
安置所には、警察官と両親しか入れないから、浅見先生と、その関係者として同行する友愛は門の前で待つ。
安置所から出てきた小西の両親は、別れ際に再度、浅見先生に謝罪をした。
小西の両親「出来の悪いうちの息子が、本当にすいませんでした・・・本当にバカな息子でした・・・
小島君にも迷惑をかけて本当に・・・」
父親、母親ともども・・・
なんでそうやって、自分の子供を蔑んだ言い方をするんだ!
この両親に、友愛は無性に腹が立った!
友愛「どうして、最後まで自分の子供に対して、そんな言い方しかできないんですか!」
車椅子状態の友愛は、それでも全力でそう叫んだ!
友愛「親だったら、自分の子供の人生を少しは肯定してやったらどうですか?!」
いつもは、臆病で他人を批判できないはずの友愛に、それでも叫びの力を与えているのは、小西の最後の寂しそうに亡くなっていく姿が、また鮮明に思い出されたからだ・・・
誰かが・・・誰かが・・・彼に手を差し伸べていれば・・・
浅見先生「友愛!やめなさい!」
友愛の発言を止めようとする浅見先生・・・
だが、友愛は止まらなかった・・・
戸惑う小西の両親に、友愛は容赦なく本音を怒涛のようにぶつける!
友愛「大人が子供のことを認めなくては、子供に残るのは絶望と狂気だけなんです。子供の一番の理解者は
親のはずなんだから!親に愛されなきゃ、他人の愛し方がわからない・・・それが子供という生き物なんです!
誰にも認めてもらえなかった子供たちは、その子達同士で無惨で醜い争いを行う・・・
ご両親は、少しでも小西君を認めてあげましたか?愛したことはあったんですか?」
浅見先生「友愛、もうやめなさい!」
小西の父親は、友愛のことをギロッと睨むと・・・
小西の父親「あんな出来の悪い息子、愛そうという気持ちにまったくなれないね・・・」
そう言って、母親に「行くぞ」と言って去っていった・・・
一連の事件の後
浅見先生は、友愛、麗太、冴鶴の3人に単独で犯罪者のアジトに乗り込んだことを、長々と説教し・・
浅見先生「皆さんのご両親にもしっかりお話して、しかってもらいます!」
で終わらせた・・・
だが、それに付け加えて・・・
浅見先生「ですが友愛、麗太、冴鶴・・・あなた達は自分の命も顧みず、仲間を助けようと決死の覚悟で犯罪者と闘いました。その行動は、学校の規則を幾つも破ってるとはいえ、まさに弱きを助け強きをくじく
侍そのもの・・・
その勇気を称え、サムライの公式アプリ【ヤマト】にサムライポイントを送っておきます・・・」
【SAMURAI(国家防衛員)】になるための公式アプリ【ヤマト】に、今回の件で活躍した3人の功績を認め、
それぞれ4ポイント送ってくれるそうだ・・・
命懸けで闘ったんだから、もうちょっと与えてくれても良さそうなものだが・・・いつもは厳しい浅見先生が多少認めてくれたことに、我慢する友愛と麗太・・・
3人のスマホに通知音が来る・・・
【ヤマト】に数字として4ポイントずつしっかり入っていた・・・
友愛 麗太「やった!!」
冴鶴「先生、俺、保護者いないんですが・・・・」
浅見先生「あ・・・そうだったわね・・・申し訳ありません、冴鶴・・・」
浅見先生は、冴鶴に申し訳なさそうに謝る。
そう言えば、冴鶴ってどうして両親がいないんだろう?
先の戦闘で大怪我を負った友愛と麗太の2人は、東京の病院で怪我の治療をしながら、警察の事情聴取
を受ける日々を送っていた。
友愛は思う・・・・
僕は友達がいなかった時でも、家族がいた・・・
だから、孤独にならず済んだ・・・
でも、愛してくれる家族すらいなかったら・・・
自分だって、一歩間違えば、小西みたいになっていたんだ・・・
紗江「全くバカなことはもうやめなさいよ!」
今日は、友愛の母の紗江が見舞いに来てくれていた・・・
仕事が忙しくても、週に3回は見舞いに来てくれる紗江・・・
紗江「友達を助けたい気持ちはわかるけど、もう危険なことはしないでね。そういうことは大人にまかせなさい!生きて帰ってこれたのが奇跡なんだからね!」
友愛「うん、わかってるよ、母さん・・・」
紗江「でも、本当に良かった・・・・」
見舞いに来るたび、同じことを繰り返して繰り返して、胸をなでおろす紗江・・・友愛はもう耳にたこができるほど聞いたセリフだ。
でも、やっぱり凄い心配してくれているのが伝わってきた・・・・
紗江「やっぱり・・・あなたもお父さんと同じね・・・・」
友愛「え?」
紗江「母さんも心配よ・・・あなたが父さんみたいに、何度も何度も危険な場所へ自分の身を投じないか・・・」
友愛「それって・・・」
母さんの意味深な言葉の続きを聞こうとした時、病室に警視庁捜査一課の課長である【鳥萩新多(とりはぎしんた)】が事情聴取の続きにやってきた。
鳥萩「保護者の皆さん、すいませんねえ。また2人に事件のことで聞きたいことがありまして・・一度席を外してもらってよろしいですか?」
紗江「あ、はい。じゃ、友愛また来るね・・」
友愛「う、うん・・・」
紗江は、見舞いに来た麗太の両親と共に去ってしまった。
鳥萩は、無精ひげをかきながら、早速話を始めた。
鳥萩「一応、君らには伝えておかなくてはならないことがあるんだ・・あの現場にいたリーダーの1人が刑務所で殺されたよ・・・」
友愛 麗太「ええ!ポイズンがですか?!」
2人には、あまりに衝撃的な話だった!
あれだけ苦労して倒した人物が、あっけなく死んでしまうなんて・・・
鳥萩「それは、どうやら黒丸内でのコードネームのようだ・・・我々警察が独自のルートで調査したところ、奴の本名は江田海司(こうだかいじ)といって、元々は、オーラ天夢教の幹部だった男だ。」
!!!
2人は、続けざまに衝撃的な事実を告げられビックリする。
鳥萩「君らだって、名前ぐらいは知っているだろう? ちょうど君らが産まれたぐらいの年に、地下鉄東京駅で起きた【地下鉄ボツリヌス毒事件】。その事件の犯人は【オーラ天夢教】というカルト宗教団体だった・・・」
麗太「確か教団のリーダーの朝山宗全は、今、東京拘置所から脱走して逃亡中でしたよね?」
麗太は包帯でぐるぐる巻きの腕を抑えながら、言う。
鳥萩「ああ、そして奴の脱走に協力して、拘置所の職員を皆殺しにした犯人もまだ捕まっていない。」
友愛「で、でもなんで元々、宗教団体の幹部だった人が、犯罪組織の【黒丸】に・・」
鳥萩「さあな・・・しかし江田海司は12年前の事件で、我々警察の教団幹部一斉検挙から逃れたメンバーの1人だったんだ。奴は我々の追跡をまくために、顔を整形していらしく誰も気付くことはなかった・・もしくは知った上で、黒丸が奴を匿っていたのかもな・・・・」
麗太「でも同じ犯罪者同士とは言え、警察から逃亡中の指名手配犯を、わざわざ匿うようなリスクを負う真似をするかな~」
鳥萩「ほう、中々鋭いな。実はそこなんだ・・・恐らく黒丸とて、見ず知らずの人間を仲間として雇うわけがない。きっと江田の経歴だって調査している。経歴を知った上で雇ったということは、江田には黒丸が雇うなりの理由があったんだ・・・」
友愛「雇うなりの理由??」
鳥萩は、少し話しすぎたと感じたのか、ここで話を辞めた。
鳥萩「まあ、本来ならばこんな捜査情報を一般人に、ましてや子供には話さないんだが、今回の事件関係者だし、日本の期待を背負うサムライ校の学生たちだからな。何か知っていることがあったら、また教えてくれ。」
友愛「ああ、ちょ・・・」
鳥萩は一番気になるところで、病室から去って行ってしまった・・・
そっからは2人で、長々と事件についての考察が始まった。
友愛「鳥萩さんの見方が正しいなら、ポイズンが黒丸に雇われた理由は、きっとオーラ天夢教の秘密か何かを知っていたからってことじゃないかな? それで教団のその秘密が、ポイズンの口から漏れないように、現在逃亡中の朝山宗全に殺されたとか・・・」
麗太「確かに・・でもこういう見方もできるぜ。ポイズンは黒丸で仕事をするようになってから、組織と国の偉い人との関係を知りすぎた・・・だから口封じに殺されたんじゃないかな?それにオーラ天夢教は、もう警察によって壊滅されているんだぜ。重要な秘密なんてまだあるのかな?あったとしても警察がそれを暴いてそうだけど・・」
友愛「まあ、確かに・・・」
ポイズンは、過去の教団関係者に殺されたというよりは、黒丸によって殺され、口封じされたと見た方が
打倒のような気がする・・・
だが、友愛は何かが引っ掛かっていた・・・
その後、友愛と麗太の2人は、怪我が落ち着き始め、サムライ校に戻ることになった・・
今まで友愛と麗太をなんとなくバカにしていた学校のみんなは、戻ってきた彼らを英雄扱いしたが、全く嬉しくなかった・・・
目の前で、クラスメイトの死を見たのだから・・・・
それを知らずに
「スゲーな、犯罪者と闘ってどんな気持ちだった?」
「怖かった?やばかった?」
と問いかけるみんなが、2人には【現実を知らないバカな人】に映ってしょうがなかった・・・
同時に友愛は、自分にもみんなにも怒りを感じていた・・・
誰かが、小西に手を差し伸べて上げたら、こんなことにはならなかったのに・・
友愛はベッドの中で固く拳を握っていた・・・
ちなみに学校に戻っても、しばらくは保健室での入院暮らしだった。
ただでさえ、落第気味な2人の成績状態では、すぐに授業に復帰すべきだったが・・・
菓濃先生「ダメよ。骨が何本折れていると思ってるの?無理に動いたらもっと酷くなるわ。後2ヶ月は我慢しなさい!」
保健室の菓濃先生は、許してくれなかった。
東京の入院暮らしも暇すぎたのに、学校に戻っても、まだ白い天井を見て暮らさなきゃいけないのかと
考えると憂鬱すぎる2人・・・
たまに、昼休みにリリやサムライ部のメンバーが保健室に見舞いにきてくれるのが、唯一の救いだった。
岩一「よう!英雄、元気にしてるか?」
安倍「全く君らのアホさには、ほとほと呆れ返りますねえ。」
京子「で、骨何本折れたの?」
京子ちゃんは可愛いんだが、たまに素でデリカシーのない空気の読めないことを言ってくる。
恐らく本人は全く悪気がないんだろうし、心配してくれているのはわかるんだが・・・
ま、天然ドSなのだろう。 だから、なおさらタチが悪い。
岩一「てかよ~、俺らにも助けを求めろよな。2人だけで犯罪者に立ち向かうなんて、アホすぎんだろ。」
京子「ホントよ、まあ、私達の力で助けになるかどうかわからないけどさ。でも同じサムライ部でしょ?頼ってくれれば良かったたのに!」
安倍「まあ、助けを求める内容にもよりますがね。」
お前は素直だな!おい!
でも、サムライ部のみんなは、なんとなく2人を元気にさせようと明るくふるまってくれているのが
感じられて、興味本位で話しかけてくる他の子たちとの違いを感じた。
リリは、授業を全く受けられなかった2人のために、ノートを書いてくれていた。
友愛「毎日ごめんねリリ。2人分のノート書くの大変でしょ?」
リリからノートを渡してもらいながら、友愛は申し訳なさそうにそう言う。
リリ「全然!私授業好きだもん!でもノート書いたんだから、ちゃんとそれで勉強してよね!」
麗太「それは、どうかな~」
京子は、3人が仲良く話す風景を見ながら・・・・
京子「本当に3人って仲良いよね!」
友愛 リリ 麗太「え??」
京子「ここ数日、ずっとお見舞いに来て、見てたけど常に3人で話してるもんね・・」
岩一「そう言えばそうだな・・・俺らがいない時も、小野田だけは毎日ずっと2人の傍にいるもんな・・・」
安部「朝も昼も夜も、来るたびにいますよねえ・・・なんか3人だけの見えない空間があるっていうか・・」
京子「学校内でも、ちょっと有名よ・・・あそこは【仲良し3人組】だって!」
リリ「そ、そりゃ・・・2人は命の恩人だから・・」
リリは、顔を真っ赤にして言う。
京子「そうだ!ねえ!リリちゃんもサムライ部に入らない?」
その京子の提案に、怒涛のように、みんな賛成する。
岩一「そりゃ、いいぜ! お前ら3人組は骨があるから俺様が入部を認めてやるよ!」
何様だ、お前・・・・
安部「確かに・・・小野田さんは成績優秀ですが、多少周りから浮いてますし、そういう意味で僕らと同じ種族のようですから、サムライ部にピッタリかもしれませんねえ・・・」
いちいち失礼すぎんだろ、お前ら・・・・
だが、リリは凄い嬉しそうだった・・・・
リリ「わ、私、入部してもいいの?」
リリは、友愛と麗太のほうを振り向く。
友愛「大歓迎だよ!」
麗太「うん!おいでよ、僕らの部活に・・・」
リリは快く受け入れてくれる仲間に、思わず感激しているようだ・・・
やっと仲間ができたね、リリ・・・・
リリ「で、具体的にどんな活動をするの?」
あ・・・・そうだった・・・考えてみれば部活を作ったはいいものの、具体的な活動内容は決めていない
フワフワしすぎたグループだった・・・
と思うリリ以外のメンバー。
友愛「え~っとね・・・」
友愛が答えるのに、戸惑っていると保健室のドアが勢いよく開いて・・・
麗太の両親「未来の政治家になる我が子よ!体調は大丈夫か?!」
リリの両親「可愛いリリちゃん、ケガはない?」
問題の両家の親たちが入ってきた! ちなみにどちらの親もかなり過保護である!
麗太「いいから、大丈夫だって!それより早く保健室から出てってよ!」
リリ「もう、大丈夫だって!何回も言ってるでしょ!いいから過保護と思われたくないから、早く帰って!」
2人とも親をかなり鬱陶しがる・・・
なぜなら、この後がめちゃくちゃ大変だからだ・・・・両家の親は、お互いの存在に気づくと、黙って睨み合いの戦争を始めてしまう・・・・
まったく・・・親が親バカすぎるというのも、よくない・・・
麗太 リリ「はあ~」
ため息をつく2人・・・・当分、この壮大な親ケンカは、遠くから冷めた目で見てようと思う2人・・・
それを見ながら面白がる友愛は、つかの間の平和を楽しむのだった・・・
気づけば、傷が治った頃には一学期は禄に授業にも出れず、終わっていた・・・・
そして、サムライ校にも夏休みが始まるのだった・・・・
親にすら愛されなかった存在・・・
あまりに悲しそうで、哀れで、もう誰も小西を責める気になれなかった・・・
小西は、自分を見つけてくれる存在・・・
自分とコミュニケーションを取ってくれる存在・・・
愛してくれる存在が欲しかったのだ。
その彼の気持ちの弱みにつけこんで、彼を洗脳したのが【0】というわけだ。
孤独だった小西には、【0】が天使に見えたのかもしれない・・・
だが彼の弱った心は、恐ろしい悪意に利用されてしまったのだ・・・
やっと小西の親が、安置所にやってきた時には、浅見先生もそれに付き添った・・・
安置所には、警察官と両親しか入れないから、浅見先生と、その関係者として同行する友愛は門の前で待つ。
安置所から出てきた小西の両親は、別れ際に再度、浅見先生に謝罪をした。
小西の両親「出来の悪いうちの息子が、本当にすいませんでした・・・本当にバカな息子でした・・・
小島君にも迷惑をかけて本当に・・・」
父親、母親ともども・・・
なんでそうやって、自分の子供を蔑んだ言い方をするんだ!
この両親に、友愛は無性に腹が立った!
友愛「どうして、最後まで自分の子供に対して、そんな言い方しかできないんですか!」
車椅子状態の友愛は、それでも全力でそう叫んだ!
友愛「親だったら、自分の子供の人生を少しは肯定してやったらどうですか?!」
いつもは、臆病で他人を批判できないはずの友愛に、それでも叫びの力を与えているのは、小西の最後の寂しそうに亡くなっていく姿が、また鮮明に思い出されたからだ・・・
誰かが・・・誰かが・・・彼に手を差し伸べていれば・・・
浅見先生「友愛!やめなさい!」
友愛の発言を止めようとする浅見先生・・・
だが、友愛は止まらなかった・・・
戸惑う小西の両親に、友愛は容赦なく本音を怒涛のようにぶつける!
友愛「大人が子供のことを認めなくては、子供に残るのは絶望と狂気だけなんです。子供の一番の理解者は
親のはずなんだから!親に愛されなきゃ、他人の愛し方がわからない・・・それが子供という生き物なんです!
誰にも認めてもらえなかった子供たちは、その子達同士で無惨で醜い争いを行う・・・
ご両親は、少しでも小西君を認めてあげましたか?愛したことはあったんですか?」
浅見先生「友愛、もうやめなさい!」
小西の父親は、友愛のことをギロッと睨むと・・・
小西の父親「あんな出来の悪い息子、愛そうという気持ちにまったくなれないね・・・」
そう言って、母親に「行くぞ」と言って去っていった・・・
一連の事件の後
浅見先生は、友愛、麗太、冴鶴の3人に単独で犯罪者のアジトに乗り込んだことを、長々と説教し・・
浅見先生「皆さんのご両親にもしっかりお話して、しかってもらいます!」
で終わらせた・・・
だが、それに付け加えて・・・
浅見先生「ですが友愛、麗太、冴鶴・・・あなた達は自分の命も顧みず、仲間を助けようと決死の覚悟で犯罪者と闘いました。その行動は、学校の規則を幾つも破ってるとはいえ、まさに弱きを助け強きをくじく
侍そのもの・・・
その勇気を称え、サムライの公式アプリ【ヤマト】にサムライポイントを送っておきます・・・」
【SAMURAI(国家防衛員)】になるための公式アプリ【ヤマト】に、今回の件で活躍した3人の功績を認め、
それぞれ4ポイント送ってくれるそうだ・・・
命懸けで闘ったんだから、もうちょっと与えてくれても良さそうなものだが・・・いつもは厳しい浅見先生が多少認めてくれたことに、我慢する友愛と麗太・・・
3人のスマホに通知音が来る・・・
【ヤマト】に数字として4ポイントずつしっかり入っていた・・・
友愛 麗太「やった!!」
冴鶴「先生、俺、保護者いないんですが・・・・」
浅見先生「あ・・・そうだったわね・・・申し訳ありません、冴鶴・・・」
浅見先生は、冴鶴に申し訳なさそうに謝る。
そう言えば、冴鶴ってどうして両親がいないんだろう?
先の戦闘で大怪我を負った友愛と麗太の2人は、東京の病院で怪我の治療をしながら、警察の事情聴取
を受ける日々を送っていた。
友愛は思う・・・・
僕は友達がいなかった時でも、家族がいた・・・
だから、孤独にならず済んだ・・・
でも、愛してくれる家族すらいなかったら・・・
自分だって、一歩間違えば、小西みたいになっていたんだ・・・
紗江「全くバカなことはもうやめなさいよ!」
今日は、友愛の母の紗江が見舞いに来てくれていた・・・
仕事が忙しくても、週に3回は見舞いに来てくれる紗江・・・
紗江「友達を助けたい気持ちはわかるけど、もう危険なことはしないでね。そういうことは大人にまかせなさい!生きて帰ってこれたのが奇跡なんだからね!」
友愛「うん、わかってるよ、母さん・・・」
紗江「でも、本当に良かった・・・・」
見舞いに来るたび、同じことを繰り返して繰り返して、胸をなでおろす紗江・・・友愛はもう耳にたこができるほど聞いたセリフだ。
でも、やっぱり凄い心配してくれているのが伝わってきた・・・・
紗江「やっぱり・・・あなたもお父さんと同じね・・・・」
友愛「え?」
紗江「母さんも心配よ・・・あなたが父さんみたいに、何度も何度も危険な場所へ自分の身を投じないか・・・」
友愛「それって・・・」
母さんの意味深な言葉の続きを聞こうとした時、病室に警視庁捜査一課の課長である【鳥萩新多(とりはぎしんた)】が事情聴取の続きにやってきた。
鳥萩「保護者の皆さん、すいませんねえ。また2人に事件のことで聞きたいことがありまして・・一度席を外してもらってよろしいですか?」
紗江「あ、はい。じゃ、友愛また来るね・・」
友愛「う、うん・・・」
紗江は、見舞いに来た麗太の両親と共に去ってしまった。
鳥萩は、無精ひげをかきながら、早速話を始めた。
鳥萩「一応、君らには伝えておかなくてはならないことがあるんだ・・あの現場にいたリーダーの1人が刑務所で殺されたよ・・・」
友愛 麗太「ええ!ポイズンがですか?!」
2人には、あまりに衝撃的な話だった!
あれだけ苦労して倒した人物が、あっけなく死んでしまうなんて・・・
鳥萩「それは、どうやら黒丸内でのコードネームのようだ・・・我々警察が独自のルートで調査したところ、奴の本名は江田海司(こうだかいじ)といって、元々は、オーラ天夢教の幹部だった男だ。」
!!!
2人は、続けざまに衝撃的な事実を告げられビックリする。
鳥萩「君らだって、名前ぐらいは知っているだろう? ちょうど君らが産まれたぐらいの年に、地下鉄東京駅で起きた【地下鉄ボツリヌス毒事件】。その事件の犯人は【オーラ天夢教】というカルト宗教団体だった・・・」
麗太「確か教団のリーダーの朝山宗全は、今、東京拘置所から脱走して逃亡中でしたよね?」
麗太は包帯でぐるぐる巻きの腕を抑えながら、言う。
鳥萩「ああ、そして奴の脱走に協力して、拘置所の職員を皆殺しにした犯人もまだ捕まっていない。」
友愛「で、でもなんで元々、宗教団体の幹部だった人が、犯罪組織の【黒丸】に・・」
鳥萩「さあな・・・しかし江田海司は12年前の事件で、我々警察の教団幹部一斉検挙から逃れたメンバーの1人だったんだ。奴は我々の追跡をまくために、顔を整形していらしく誰も気付くことはなかった・・もしくは知った上で、黒丸が奴を匿っていたのかもな・・・・」
麗太「でも同じ犯罪者同士とは言え、警察から逃亡中の指名手配犯を、わざわざ匿うようなリスクを負う真似をするかな~」
鳥萩「ほう、中々鋭いな。実はそこなんだ・・・恐らく黒丸とて、見ず知らずの人間を仲間として雇うわけがない。きっと江田の経歴だって調査している。経歴を知った上で雇ったということは、江田には黒丸が雇うなりの理由があったんだ・・・」
友愛「雇うなりの理由??」
鳥萩は、少し話しすぎたと感じたのか、ここで話を辞めた。
鳥萩「まあ、本来ならばこんな捜査情報を一般人に、ましてや子供には話さないんだが、今回の事件関係者だし、日本の期待を背負うサムライ校の学生たちだからな。何か知っていることがあったら、また教えてくれ。」
友愛「ああ、ちょ・・・」
鳥萩は一番気になるところで、病室から去って行ってしまった・・・
そっからは2人で、長々と事件についての考察が始まった。
友愛「鳥萩さんの見方が正しいなら、ポイズンが黒丸に雇われた理由は、きっとオーラ天夢教の秘密か何かを知っていたからってことじゃないかな? それで教団のその秘密が、ポイズンの口から漏れないように、現在逃亡中の朝山宗全に殺されたとか・・・」
麗太「確かに・・でもこういう見方もできるぜ。ポイズンは黒丸で仕事をするようになってから、組織と国の偉い人との関係を知りすぎた・・・だから口封じに殺されたんじゃないかな?それにオーラ天夢教は、もう警察によって壊滅されているんだぜ。重要な秘密なんてまだあるのかな?あったとしても警察がそれを暴いてそうだけど・・」
友愛「まあ、確かに・・・」
ポイズンは、過去の教団関係者に殺されたというよりは、黒丸によって殺され、口封じされたと見た方が
打倒のような気がする・・・
だが、友愛は何かが引っ掛かっていた・・・
その後、友愛と麗太の2人は、怪我が落ち着き始め、サムライ校に戻ることになった・・
今まで友愛と麗太をなんとなくバカにしていた学校のみんなは、戻ってきた彼らを英雄扱いしたが、全く嬉しくなかった・・・
目の前で、クラスメイトの死を見たのだから・・・・
それを知らずに
「スゲーな、犯罪者と闘ってどんな気持ちだった?」
「怖かった?やばかった?」
と問いかけるみんなが、2人には【現実を知らないバカな人】に映ってしょうがなかった・・・
同時に友愛は、自分にもみんなにも怒りを感じていた・・・
誰かが、小西に手を差し伸べて上げたら、こんなことにはならなかったのに・・
友愛はベッドの中で固く拳を握っていた・・・
ちなみに学校に戻っても、しばらくは保健室での入院暮らしだった。
ただでさえ、落第気味な2人の成績状態では、すぐに授業に復帰すべきだったが・・・
菓濃先生「ダメよ。骨が何本折れていると思ってるの?無理に動いたらもっと酷くなるわ。後2ヶ月は我慢しなさい!」
保健室の菓濃先生は、許してくれなかった。
東京の入院暮らしも暇すぎたのに、学校に戻っても、まだ白い天井を見て暮らさなきゃいけないのかと
考えると憂鬱すぎる2人・・・
たまに、昼休みにリリやサムライ部のメンバーが保健室に見舞いにきてくれるのが、唯一の救いだった。
岩一「よう!英雄、元気にしてるか?」
安倍「全く君らのアホさには、ほとほと呆れ返りますねえ。」
京子「で、骨何本折れたの?」
京子ちゃんは可愛いんだが、たまに素でデリカシーのない空気の読めないことを言ってくる。
恐らく本人は全く悪気がないんだろうし、心配してくれているのはわかるんだが・・・
ま、天然ドSなのだろう。 だから、なおさらタチが悪い。
岩一「てかよ~、俺らにも助けを求めろよな。2人だけで犯罪者に立ち向かうなんて、アホすぎんだろ。」
京子「ホントよ、まあ、私達の力で助けになるかどうかわからないけどさ。でも同じサムライ部でしょ?頼ってくれれば良かったたのに!」
安倍「まあ、助けを求める内容にもよりますがね。」
お前は素直だな!おい!
でも、サムライ部のみんなは、なんとなく2人を元気にさせようと明るくふるまってくれているのが
感じられて、興味本位で話しかけてくる他の子たちとの違いを感じた。
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友愛「毎日ごめんねリリ。2人分のノート書くの大変でしょ?」
リリからノートを渡してもらいながら、友愛は申し訳なさそうにそう言う。
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麗太「それは、どうかな~」
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京子「本当に3人って仲良いよね!」
友愛 リリ 麗太「え??」
京子「ここ数日、ずっとお見舞いに来て、見てたけど常に3人で話してるもんね・・」
岩一「そう言えばそうだな・・・俺らがいない時も、小野田だけは毎日ずっと2人の傍にいるもんな・・・」
安部「朝も昼も夜も、来るたびにいますよねえ・・・なんか3人だけの見えない空間があるっていうか・・」
京子「学校内でも、ちょっと有名よ・・・あそこは【仲良し3人組】だって!」
リリ「そ、そりゃ・・・2人は命の恩人だから・・」
リリは、顔を真っ赤にして言う。
京子「そうだ!ねえ!リリちゃんもサムライ部に入らない?」
その京子の提案に、怒涛のように、みんな賛成する。
岩一「そりゃ、いいぜ! お前ら3人組は骨があるから俺様が入部を認めてやるよ!」
何様だ、お前・・・・
安部「確かに・・・小野田さんは成績優秀ですが、多少周りから浮いてますし、そういう意味で僕らと同じ種族のようですから、サムライ部にピッタリかもしれませんねえ・・・」
いちいち失礼すぎんだろ、お前ら・・・・
だが、リリは凄い嬉しそうだった・・・・
リリ「わ、私、入部してもいいの?」
リリは、友愛と麗太のほうを振り向く。
友愛「大歓迎だよ!」
麗太「うん!おいでよ、僕らの部活に・・・」
リリは快く受け入れてくれる仲間に、思わず感激しているようだ・・・
やっと仲間ができたね、リリ・・・・
リリ「で、具体的にどんな活動をするの?」
あ・・・・そうだった・・・考えてみれば部活を作ったはいいものの、具体的な活動内容は決めていない
フワフワしすぎたグループだった・・・
と思うリリ以外のメンバー。
友愛「え~っとね・・・」
友愛が答えるのに、戸惑っていると保健室のドアが勢いよく開いて・・・
麗太の両親「未来の政治家になる我が子よ!体調は大丈夫か?!」
リリの両親「可愛いリリちゃん、ケガはない?」
問題の両家の親たちが入ってきた! ちなみにどちらの親もかなり過保護である!
麗太「いいから、大丈夫だって!それより早く保健室から出てってよ!」
リリ「もう、大丈夫だって!何回も言ってるでしょ!いいから過保護と思われたくないから、早く帰って!」
2人とも親をかなり鬱陶しがる・・・
なぜなら、この後がめちゃくちゃ大変だからだ・・・・両家の親は、お互いの存在に気づくと、黙って睨み合いの戦争を始めてしまう・・・・
まったく・・・親が親バカすぎるというのも、よくない・・・
麗太 リリ「はあ~」
ため息をつく2人・・・・当分、この壮大な親ケンカは、遠くから冷めた目で見てようと思う2人・・・
それを見ながら面白がる友愛は、つかの間の平和を楽しむのだった・・・
気づけば、傷が治った頃には一学期は禄に授業にも出れず、終わっていた・・・・
そして、サムライ校にも夏休みが始まるのだった・・・・
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そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
異世界災派 ~1514億4000万円を失った自衛隊、海外に災害派遣す~
ス々月帶爲
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元号が令和となり一年。自衛隊に数々の災難が、襲い掛かっていた。
対戦闘機訓練の為、東北沖を飛行していた航空自衛隊のF-35A戦闘機が何の前触れもなく消失。そのF-35Aを捜索していた海上自衛隊護衛艦のありあけも、同じく捜索活動を行っていた、いずも型護衛艦2番艦かがの目の前で消えた。約一週間後、厄災は東北沖だけにとどまらなかった事を知らされた。陸上自衛隊の車両を積載しアメリカ合衆国に向かっていたC-2が津軽海峡上空で消失したのだ。
これまでの損失を計ると、1514億4000万円。過去に類をみない、恐ろしい損害を負った防衛省・自衛隊。
防衛省は、対策本部を設置し陸上自衛隊の東部方面隊、陸上総隊より選抜された部隊で混成団を編成。
損失を取り返すため、何より一緒に消えてしまった自衛官を見つけ出す為、混成団を災害派遣する決定を下したのだった。
派遣を任されたのは、陸上自衛隊のプロフェッショナル集団、陸上総隊の隷下に入る中央即応連隊。彼等は、国際平和協力活動等に尽力する為、先遣部隊等として主力部隊到着迄活動基盤を準備する事等を主任務とし、日々訓練に励んでいる。
其の第一中隊長を任されているのは、暗い過去を持つ新渡戸愛桜。彼女は、この派遣に於て、指揮官としての特殊な苦悩を味い、高みを目指す。
海上自衛隊版、出しました
→https://ncode.syosetu.com/n3744fn/
※作中で、F-35A ライトニングⅡが墜落したことを示唆する表現がございます。ですが、実際に墜落した時より前に書かれた表現ということをご理解いただければ幸いです。捜索が打ち切りとなったことにつきまして、本心から残念に思います。搭乗員の方、戦闘機にご冥福をお祈り申し上げます。
「小説家になろう」に於ても投稿させて頂いております。
→https://ncode.syosetu.com/n3570fj/
「カクヨム」に於ても投稿させて頂いております。
→https://kakuyomu.jp/works/1177354054889229369
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
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「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
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微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
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名前を書くとお漏らしさせることが出来るノートを拾ったのでイジメてくる女子に復讐します。ついでにアイドルとかも漏らさせてやりたい放題します
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