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サムライ校での学園生活

洗脳

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ここは、校長室・・・・大きな掛け軸や、日本刀が飾られている。

和風で荘厳な建築のその場所で、天道校長と景修は話していた。

天道校長「爆破した廃ホテルを、先生方に調査してもらったところ、人どころか猫一匹の遺体すら見つからなかったそうですよ・・・」

景修「つまり、【黒点】の連中は、あの爆破から上手く逃げたということですか・・・」

天道校長「もしくは、彼らは最初からあの廃ホテルに爆弾が仕掛けられていると知っていた・・・」

景修「それはどういうことでしょう?」

天道校長「さあ、見当もつきません・・・【黒点】か【黒丸】、どちらが爆弾を仕掛けたかなんて・・・名前もややこしいですしね。ただ1つだけ言えるのは、彼らは【警察】と【犯罪者】という立場にこそ違いはありますが、かつての主人、もしくはビジネスパートナーが同じ人物だったとしたら、どうでしょう?」

景修「・・・・・・・【0】のことをおっしゃっているのですか?」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


天道校長「あのホテルには、この国の巨大な闇が隠されていたそうです・・・それは国家の犬である【黒点】にとっても・・・・この島の繫栄期に国の支配者層と蜜月関係を築いた【黒丸】にとっても都合の悪い【証拠品】だったのでしょう・・」

景修「つまり、互いにホテルは消したい物件だったと・・・」

天道校長「私たち教職員も、この島に来てからは、あのホテルを何度も念入りに調べていましてね・・・
その度に何度か【謎の事故】に襲われているんですよ。まったく・・何というかあからさま過ぎて笑ってしまいますよね。

まあ、彼らからすれば我ら玄勇会は、唯一、国家体制に抗うことができる目の上のたんこぶのような存在ですからね。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

天道校長は、机に置いてあった紅茶を一杯飲む。


天道校長「しかし、気になるのは、佐竹法務大臣から聞いた話によりますと、友愛君は入学前、新潟ロシア村で、何者かに命を狙われたそうじゃありませんか?そしてこの学校に来てから、もう2回、いや3回も命の危機に合っています・・・」


景修は思った・・・そんな情報まで掴んでいるのか・・・

天道校長・・名家の出身で、ただのお金持ちの御曹司だと思われていたが、あのただならぬ謎に包まれたオーラ・・・やはり普通の人ではないのは確かだ。


天道校長「事は緊急です。【0】は確実に友愛君の命を狙っている・・・そして残酷かもしれないが、同じ学び舎にその【0】に協力しているスパイがいる・・・」




浅見先生は、友愛を連れ【個】のクラスの寮に向かって歩いている・・・


浅見先生「友愛、あなたは小西武文という生徒を知っていますか?」

友愛「ええ・・・僕と同じ【個】のクラスの生徒ですよね。話したことがないので、どんな子かは知らないですが・・・」

浅見先生「本当に話したことがないんですか?何か彼に恨まれるようなことをした覚えは?」

友愛「あ、ありませんよ・・・」

浅見先生「仮にですよ・・・例えば、彼をイジメたりなどは?」

友愛「まさか、僕が誰かをイジメるように見えますか?どちらかというとイジめられる側ですよ!」


友愛は、浅見先生にそんな風に見られていたのかと思うと、心外でならなかった・・・



浅見先生「ええ、そうですよね・・・そうだと思います。」


なんだか、浅見先生は酷く動揺してる様子だった。


友愛「先生・・・?」

着いた先は、【個】のクラスの男子寮だった・・・先生は、他の部屋には目もくれず、ある一室のドアを開く。それに友愛もついていった。


浅見先生「ここは、小西武文と他3名が暮らしている部屋です。今は誰もいません・・・」


先生は、部屋の中にある一台のパソコンを起動し・・・


浅見先生「これが小西のパソコンです・・これを勝手に調べさせてもらったところ、彼があなたを酷く憎み、【0】へ協力してたことが発覚したんです。かつてあなたのお父さんを殺害した憎むべき仇の【0】に・・・」






天道校長「かつて、【0】がこの国を支配しようと目論んだ時、まず何から始めたか知っていますか?
支配したい国家の支配者層の中に、仲間を作ることから始めたんです。

例えば、政治家、軍、警察の中などにね・・・

つまり、敵の中に、自分と同じ考えを持つスパイを作っていったんです。つまり協力者作成工作・・・
CIAや日本の公安が情報収集のためによく使う手段です。」


景修「しかし、そんなに簡単に敵の中に、自分の味方になるスパイを増やせますか?」


天道校長「【洗脳】や【人心掌握術】などに長けていれば、問題ないでしょう・・・【0】という人物は、特に人の心を操ることが得意らしい・・・顔も見たことがないのに、誰もが彼の巧みなコミュニケーションによる【洗脳】の罠にはまってしまった・・・そうやって支配者層の中枢に潜り込んだ【0】は、一時は、この日本をも動かす力を持ってしまった・・・」

景修「つまり、今回の一件もその【0】の【洗脳】によるものだと?」

天道校長「恐らく。小西武文君は【0】に【洗脳】され、操られているに違いありません。」










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