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サムライ校での学園生活
稲西先生は【戦争の神様】
しおりを挟む大奥との一件後のリリの状況というものは、目に余るほど酷かった・・・
どのクラスの生徒たちも、校内で絶大な権力を持つ大奥を恐れている・・・
そのため、そんな大奥に逆らったリリに関わったら、自分たちも何をされるかわからない・・・
そう考えて、みんなリリを無視するようになった
特に、同じ【個】のクラスの立場の弱い生徒たちが、積極的に彼女を無視するようになった・・・
大広間での朝食や昼食の時間、リリが来ると、みんな彼女から離れるように席を移動し・・・
グループワークで、リリとペアにならないよう、わざと離れて、はぶいたり・・
放課後の寮の時間も、みんなが楽しく話している中・・リリ1人だけ女子寮の部屋で寝ていることも少なくなかった・・
元々、誰か特定の友達がいたわけではないが、こうも露骨にみんなから、はぶかれては、リリも気持ちが耐えられなくなったのだろう・・・
よく、誰も通らない廊下や、トイレで泣いてるリリを友愛は見かけた・・・
友愛は、自分だけでも彼女の味方になろうと、声をかけたりしたが・・・・
案の定、リリのやせ我慢の強気で「ほっといて!!」と言われ、友愛は引き下がるしかなかった・・・
リリ「友愛には、わからないわよ!! 私がただかわいそうな奴だと思って気をつかってるなら、ほっといて!!」
友愛「わかるよ!・・・・僕だって前までは今の君と同じだった。僕もはぶかれ者さ・・・辛いよね?人からはぶかれるって・・・」
リリは、友愛のことを少し睨むと、急いで立ち去っていった。
ある日の稲西先生の【戦闘術】の授業は、とにかく生徒の間の盛り上がりが凄かった・・・・
稲西先生「3分以内に制服からジャージに着替えて、訓練場に来なさい。」
という先生のアナウンスが校内中に流れたかと思うと
各寮、各教室にいた生徒たちは、一斉に
「やべ!稲西先生だ!」 「3分以内に訓練場に到着してないと殺人術で殺されるぞ!!」
と行って大慌てで、ジャージに着替え
江戸城の隣にある訓練場と言われる大きなグラウンドに集まった。
みんなが怖がるのも無理はない・・・稲西先生は【戦争の神様】と言われるほど最強の傭兵だったからだ。
世界各地の紛争に参加し、【戦闘者】としてその名をとどろかせ、戦争を極めてきた達人なのだ。
つまり、【人を殺すスペシャリスト】なのだ。
ちなみに、今は各国の軍隊や特殊部隊、警察などに、その戦闘技術や殺人術を伝授、指導している。
訓練場には稲西先生と、もう1人真っ黒な戦闘服を着て、髭を生やした大柄の男性が立っていた・・・
うわ・・・おっかな・・・・
その時、友愛はふと何か頭の中で引っかかるものがあった・・・
稲西先生の迷彩服についているコインのような・・メダルのようなモノ・・・あれどっかで見たことあるな・・何だったっけ?
だが、それを思い出す間もなく授業が始まる。
稲西先生「皆さん戦闘術の授業は、始めてですね?」
始めてに決まってんだろ・・・普通に生きてちゃ戦争のやり方なんて学ばねえよ・・・
稲西先生「まず、始めに言っておきますが、実際の戦争というのは、このようなグラウンドの砂の上ではありません。そして、そのような身軽なジャージ姿でもない。深~い密林の中、重い荷物を抱え、食べ物も食べれず、病気にかかって一か月を過ごすことなんてざらであります。
そして、いつ後ろから敵兵に命を奪われるかもわからない・・・
常に生と死の狭間をさまよい続ける生活・・・それが戦場というものです。
まあ、君らは幸運なことに平和な日本の社会で生活することができている。ですから戦場を想像しろ、というのも無理な話でしょう。
ただ【SAMURAI(国家防衛員)】になるからには、【戦場で生き残る術(すべ)】を身につけてもらわなくてはなりません。
私の授業では、その【戦場で生き残る術(すべ)】をお教えします。
では、早速ですが、まず皆さんで2人1組のペアになってください。」
こういう時なら、いつも麗太とペアになる友愛だが、前に強く怒ってしまったから話しかけづらい・・
リリもどこに行ったのだろうか?見当たらない・・・
ペア行動がある授業では、絶対に仲間外れにされるからサボったのかもしれない。
だから、友愛は、最近会ったばかりのレカミエとペアになった・・・
レカミエ「友愛様、私とでよろしいのですか?いつもなら麗太様やリリ様と一緒では?」
友愛「う、うん・・いいんだよ・・・今、2人と会話できる状況じゃないし・・・」
稲西先生「まずは、基本的な軍隊の戦闘術についてお教えます。自衛隊が使用している戦闘術は、主に2つございまして、1対多数を得意とする古流体術の【白心流】と、対象を完全に無力化する殺人術【零距離戦闘術】があります。
まずは、【白心流】の方からお教えしますね。
白心流は公安警察や旧日本軍の影の生みの親とされる山本鉄治が開祖の武術であります。
白心流は空手、柔術、相撲、剣術、合気術といった日本の古武術を組み合わせた総合的で実戦的な武術です。
戦前、旧日本軍は、この【白心流】の技術を戦場で活かし、敵軍兵士を震え上がらせていました。
今でも自衛隊の特殊作戦群は、これを訓練に採用しております。」
稲西先生は、そう言うと、黒の戦闘服を着た男性に何か合図をする。
稲西先生「ああ、紹介遅れました。彼は、忍学科の坂山 仁(さかやま じん)先生・・私の一番弟子です。」
黒の戦闘服の坂山先生は、無表情で生徒たちにペコリと挨拶をする。
へ~稲西先生に弟子なんていたんだ・・・どんな恐ろしい人なんだろう・・・
と友愛が思ってると、すぐにその恐ろしさは証明された。
!!
坂山先生は、突然ポケットからサバイバルナイフを取り出しかと思うと、稲西先生に思いきり突き出してきた。
生徒の間で、キャー!という悲鳴が上がる。
稲西先生「落ち着いて!!素手で相手の武装を解除する技術 【ディザーム(武装解除術)】について、お見せしましょう。」
稲西先生は、自分に向かってくる素早い刺殺攻撃を一瞬で吸い込むように受け止めたかと思うと、
もう坂山先生の手からナイフを奪っていた・・・
は、速い・・・・一瞬だった・・・
一瞬で、坂山先生を武装解除してしまった・・・
稲西先生「素手で、相手からナイフや拳銃を奪い取る技術【ディザーム】です・・・さあ、皆さんも練習してみましょう・・・」
いや、できるかー!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
さて、生徒同士ペアになっての【ディザーム】の練習が始まった・・・
もちろん、生徒が使用する練習用のナイフは、新日本町で購入したゴム製のものであり、本物ではない。
当たり前だが、怪我をしないようにね。
稲西先生は、丁寧に【ディザーム】のやり方を説明してくれたが、まあ初日でできる生徒なんて中々いない・・・
生徒同士がペアになって練習している最中、稲西先生と坂山先生は生徒の間を回りながら、練習の様子を見ている・・・
そんな中、驚くべきことに友愛のペアのレカミエは、いとも簡単に【ディザーム】をやってのけた・・・
友愛「君、すごいね。こんな難しい技をすぐできちゃうなんて・・」
練習で友愛が、ナイフを奪われるのはこれで三回目だった。
レカミエ「大したことはございません。私は実戦経験がございますから・・・」
え?
レカミエは相変わらずの感情のない声で、驚くべきことを述べた。
友愛「はい?」
レカミエ「私、つい最近まで、ウクライナで少女兵として戦争に参加していたものですから・・・」
えええー!!
その後の練習でも、1対多数になった場合の【ディザーム】の応用を、レカミエだけ見事にやってのけた。
つまりは、4,5人でレカミエにナイフで襲い掛かっても、あっという間に制圧された・・ということである。
みんな、目を丸くしてスゲー!と驚いている。
これには稲西先生も、「素晴らしい」と彼女をめちゃくちゃ褒め称えた。
友愛「そっか・・凄い大変な中、生活していたんだね・・・」
昼休み、昼食を食べながらレカミエと会話する友愛・・・・
どうやら彼女は、幼い頃からウクライナの紛争に参加していた少女兵だったらしい。
物心がついた頃には、もう手に銃とナイフが握られており、遠いウクライナの戦場で、多くの兵士を殺していたそうだ・・
生まれた場所もわからない。
両親の顔も知らないらしい。
果たして両親は戦争で死んだのか? それともどこか別の場所で今も生きているのか?
それもわからず、同じ軍の人間に教えてもらったのは、父が日本人、母はロシア人ということだけ・・・
気づけばたった1人、戦場で大人の男たちに囲まれながら、暮らしていたらしい。
そして、ただただ生き残るために、戦争の中で「殺人術」を身につけ、自分の命を守ってきた・・
つまり、彼女は「戦争しか知らない」子供なのだ。
レカミエ「別に大変ということはございません。それが私にとっての日常でしたから・・・」
幼い頃から、戦場で暮らしているレカミエにとって、戦争で人を殺したり、誰かが死んでゆく様は
普通だったのかもしれない・・・
そして、あまりに、そのような悲惨な光景を見続ける恐ろしい緊張状態の中に長く居すぎたせいか、彼女は感情が無になってしまい、そして、今もずっと無表情なままなのかもしれない・・・
レカミエ「この国は、とても平和ですね・・・当たり前のようにみんなが笑らえている。私が今まで生きていた世界とは正反対です。」
友愛は、その時のレカミエの表情は少しだけ動いたような気がした・・・何かを嚙みしめるように・・
誰か遠くの人を思うように・・・
友愛「じゃあ日本には、いつ来たの?」
レカミエ「私の部隊の隊長が、日本国で【ある作戦】を行うということで、ウクライナから来日し潜入したのですが・・日本に着き、私が隠れ家で寝ている間に、その隊長がどこかへ行ってしまい・・・気づけば、私はいつの間にか日本の外務省の方に保護されたのです。
外務省の方は、孤児でどこの国の国籍もない、ただの兵士である私の扱いに困ったようですが・・・
たまたま、天道校長が私を受け入れ、この学校に入学するように手配をしてくだりましたから・・・」
そうか・・・幼い頃から戦場で過ごす毎日だったレカミエは、今までまともに教育を受けてないから、校長先生は自分の学校に入学させたのか・・・
でも、それにしては言葉遣いも丁寧だし・・日本語もペラペラだ・・・
友愛「じゃあ、わりと最近に日本に来たんだね。」
ところで、友愛は、レカミエの様子見ていて1つ気になったことがある。
友愛「あれ?もうご飯食べないの?」
レカミエ「戦場で満腹になることは死を意味します・・・満腹感を得ると、油断と眠気が襲ってくる・・だから決して満腹にはなるな・・と言われております・・」
なんか稲西先生みたいなことをいうな・・・
友愛「ここは、もう戦場じゃないよ笑。安心してたくさん食べなよ。そうだ、気になっていたんだけどさ・・・・レカミエは、よく【そう言われております】っていうけど、それは誰から教えてもらったことなの?」
レカミエ「大体は、私が隊長に教えてもらったことです。隊長は、いつも無口で全く喋らない方なのですが、文字や手振りを使って何も知らない私に色んなことを教えてくださりました。日本にも隊長と一緒にやってきたのですが、ミッションを共に遂行することなく、私だけ置いてどこかへ行ってしまって・・・もう、隊長にとって私は、ただの荷物になってしまったのかもしれません。」
そう話すレカミエの声からは、少し寂しさが混じってるように感じた・・・
そうか・・・レカミエが色んな事を知っているのは、その隊長の存在があったからなんだ・・・
友愛「そっか・・じゃあ、その隊長は君にとって大切な人なんだね・・・」
レカミエ「大切な人・・・・・・」
その時だった。
「ちょっといいか?」
友愛とレカミエが、話しているところに、太く鋭い声が響く。
2人が振り向くと、人相の悪い男子生徒の集団が、ズラリと並んでいた・・・
友愛「な、なんですか?」
友愛は、むさ苦しい男子集団に圧倒され、思わず敬語になる・・・・
「ここ最近、【新日本町】で麻薬密売組織が出入りしているという噂がある・・まさかとは思うが、この校内で薬を売買しているような生徒を見かけたりはしていないか?」
男子集団のリーダー格と思われる、体格の良い坊主頭の子がそんな質問をしてきた。
麻薬密売組織?そんなのが町でうろついてるの?
友愛「そ、そんな話聞いたことないよ・・・」
友愛は、首を思いきり横に振って否定する。
坊主頭の子は、しばらく2人を観察するように見ていたが、やがて・・
「ふん、そうか・・・・話の邪魔をして悪かったな・・・」
坊主頭の子に、従うように他の男子生徒も、その場に立ち去ろうとする・・・
その時・・・
「ああ、後、お前ら気を付けた方がいいぞ」
男子集団の1人が、唐突に友愛にそう言った。
ワックスで髪にかなり束感のある、クールな高身長イケメンだ。
友愛「え?」
「お前のダチで、大奥に果敢に立ち向かった女がいるだろ? そいつ危ないかもしれんぞ。」
友愛「リリのこと?なんで?」
「朝本未春が、そいつをボコろうと狙ってるらしいぞ。」
友愛「えっと・・ごめん、誰?その子?」
「なんだ、知らねえのか?あいつら大奥の女共の後ろには【武】のヤンキーグループのリーダー、朝本未春って危険な暴力兵器がついてるんだよ。朝本は無類のケンカ好きで、yourtubeでケンカ実況中継なんて危ない真似してるヤバい奴だ。ついたあだ名は【路上の神話】。俺たち元不良でさえ震え上がるイカれた野郎だよ。あいつなら、女にも容赦しねえからな・・・」
友愛「そ、その子がリリを狙ってるの?」
友愛は、ゴクリと唾を飲み込む・・・急に冷や汗が出てきた・・・
「まあ、あくまで噂だがな・・・一応知らせといたぜ・・・あいにく俺たちの【仕事】に生徒間同士のイザコザを解決するって任務はないんでな・・・あばよ。」
友愛は、男子集団が去っていくのを見届けると、すぐにレカミエに質問した。
友愛「誰だろう?あのいかつい子達?」
レカミエ「【実力行使委員会】ですよ。」
友愛「ん?実力行使委員会?何?その物騒な名前?」
確かに、彼らの雰囲気にはあってそうな名前だけど・・・
レカミエ「天道校長が選抜して作りだした、生徒による校内の警備組織ですよ。いわゆる風紀委員みたいなものです。彼らもさっき言っていたように、ここ最近、侍島では物騒な事件が多発していますから・・・生徒の身は生徒でも守れるようにという考えのもとに作られた組織みたいです。
でもこの学校の防犯システムは厳重ですし、犯罪組織が出入りすることなど、出来ないと思いますけどね・・・」
友愛「なるほどねえ・・・」
でも、友愛はここに来るとき、美奈子さんと一緒に、島全体を覆っている【死と闇の森】に入ったけど、
とても素人じゃ簡単には入れないような恐ろしい場所だった・・・
あの森をくぐり抜け、【新日本町】に侵入できたということは・・・・その麻薬密売組織はただ者じゃなさそうだ・・・
その頃、リリは誰もいない教室で、1人読書をしていた・・・
そのリリの様子を教室の外から、危険な男【朝本未春】は、仲間を引き連れ、ジッと見ていた・・・・
朝本「へ、面白れぇ・・・・」
そんな朝本の様子を、廊下を通り掛かりの冴鶴は見逃さなかった・・・・
冴鶴は、わざと朝本の肩に自分の肩をぶつけた・・・
!!!
朝本「おい、てめえ・・・」
ガッ!
朝本が、思いきり冴鶴の胸ぐらを掴む!
冴鶴「なんだ?」
狼同士の静かな睨み合い・・・・・・・そして、しばしの静寂・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
やがて朝本は、パッと冴鶴から手を離した・・・・
朝本「面白そうだから、まだ生かしといてやるよ。おい、行くぞお前ら・・・」
朝本は、不敵に笑うと仲間を引き連れて去っていった・・・
冴鶴は、紫色のパーカーの紐をいじくりながら、奴らが去っていくのジッと睨むように見ていた・・・・
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