サムライになれる学校【国家防衛学校】SEASON1 第三次世界大戦の始まり

名探偵プリンス

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12歳の少年がサムライになれる学校へ

【サムライの国】を復活させるための島

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そう、友愛がこれから乗る船はなんと戦艦なのだ、しかも気絶しそうなぐらいでかい・・・

ヤバい、モノホンだ。


主砲の迫力や、窓から覗かせている小砲が異様な不気味さを漂わせている。

友愛は憧れの本物の戦艦に乗れて大興奮だが、同時に多くの疑問がわき出てきてしょうがなかった。

友愛「な、なんで戦艦なんて造ったんですか?ていうか、日本で民間の組織が武器になる戦艦なんて造っていいんですか?」

美奈子さん「ちゃんと、許可は取ってるよ、それに日本は軍事製品を作ってないなんてみんな誤解してるけど、海外の色んな武器の部品は割と日本のものが使われているの。それに日本の造船会社は過去に自衛隊や米軍の依頼で海賊退治のための戦艦を何個か作ってるし・・・」

友愛「へ・・・へー・・・・」 

それにしても、戦艦を1個造っちゃうなんて玄勇会ってどんだけ金持ってんの?そして戦艦所有を国に許可させるなんてどんだけ力のある組織なんだよ。

絶対学校の規模もヤバいだろ。


友愛「と、ところで船で行くってことは、学校は島にあるってことですよね?」 

美奈子さん「そうそう、学校作るために玄勇会が島を買ったの」

友愛「え?今なんて・・・」





【一般財団法人 玄勇会所有 侍島】

島に着き、まず入口にあった看板にこう書いてあった。



友愛「島を買ったってこと?」


玄勇会所有 侍島・・・・・

つまり、玄勇会がこの島を買ったってことだ。

友愛にはスケールが大きすぎて考えられない話だった・・・

もう一個の国レベルの財力じゃん・・・・

頭が破裂しそうだ・・・


美奈子さん「知らないかもしれないけど、玄勇会って世界の隠れ長者番付ランキングでトップにのぼる財団グループなのよ。島を買うぐらいの財力は余裕であるの。

この島は元の名は【天使島】という名前で、自衛隊の訓練施設だったみたい。その前は普通に一般人が暮らしていた村だったみたいだけどね。

で、ここからは、まだ村があった時代に村人の間で恐ろしい心霊伝説として語られていた【死と闇の森】があるの・・・一説ではこの森は、島を守る神が住んでいるという村民の信仰宗教の証でもあったみたいだけど・・・」



何、その恐ろしい名前の森?


と思いながら、美奈子さんの後に続いて、深い深い薄暗い森の中へ入っていく友愛・・・・



でも、確かにこの森は異世界っぽい雰囲気がある・・・・長く伸びきった雑草 見たことがないような花や植物が咲いている・・・

村民が祀っていたと思われる神様の石像や石碑があったり・・・

たまに自衛隊が訓練していた痕跡として銃弾の薬莢もあり、様々な島の歴史が見えてくる・・・・




美奈子さん「ほら、もうすぐ町が見えてくるよ。」 


森をぬけたその先には、今まで見たことがないようなキラキラとした別世界が広がっていた。


和と洋のテイストどちらも併せ持つ計算された美しい町がそこにはあった。


ここは【新日本町】という名前の町みたいだ。



京都屋敷のような美しい庭園を持つ店があるかと思えば、ギリシャ、アテネにありそうな石灰の真っ白な建築物、イギリスやドイツにありそうな三角屋根の店がある、まるで世界中を旅している気分になる。

この町にはサムライ校の先生方も暮らしているらしい。



にしても、とにかく人が多い・・・・しかも結構、着物を着てる人が多いな・・・


友愛は、本当に江戸時代とかにタイムスリップしたような気分になった。


洋式な建物があるのが、また不思議な気分にさせる・・・




美奈子さん「この町に住んで、商売している人は大体玄勇会の会員の人たちよ。町の中には少数だけど、【SAMURAI】もいると思うわよ。」


友愛「【SAMURAI】がいる?」


美奈子さん「【国家防衛員】の資格を取った人のことよ。サムライ校の先生方もみんな取っているから、【SAMURAI】って呼ぶの。まあ、そもそも資格の内容を作ったのは先生方だから取っていて当たり前なんだけどね・・・」


友愛「なるほど・・・・」



美奈子さん「私はやったことないけど、【サムライ訓練】というのがあるみたいね。」


友愛「【サムライ訓練】?」


美奈子さん「資格取得のためには必須な課題らしいわよ。たぶんこれから授業でやると思うんだけど、先生方は、その訓練の内容だけは【重大秘密】として見せてくれないのよね。他の授業の内容についてはある程度公開してくれているのに・・・なんでも戦国時代や江戸時代など幕末から受け継がれてきた侍の特殊な技術や身体操作、身のこなしに関する訓練らしいの。実際に昔の侍がやっていた訓練らしいわよ。

それを身につければ、【SAMURAI】になれるみたいよ。

昔の侍というのは、海外から【世界最強の戦闘兵器】と言われるほど強くて、まるで超人みたいだったらしいから、これからサムライ校に入学する友愛君たちは卒業する時にはスーパーマンみたくなってるのかもね。」




友愛は、その話を聞いただけでワクワクしてきた。

男の子からすれば、これほど胸が高鳴る話はないだろう・・・

戦国時代から受け継がれてきた【サムライの特殊な訓練】を僕らだけが学べる・・・・


それって・・・まさに【最強になるための訓練】

【最強になれる訓練】じゃん・・・・


カッコいい・・・・・


友愛の目は今、キラキラと輝いていた・・・・・





ところで、ここは城下町のようだ。

なぜか?

遠く遠く先に大きな山がある、空は晴天だけど、山の頂上は霧で隠れていて・・・戦国大名のようなお城がかすかに見える・・・


友愛「お城まで建てたんですか?霧に隠れて見えないけど・・きれいですね。」 

ここまでくると、友愛は、もうお城があろうが何も驚かなくなっていた。



美奈子さん「ああ~あの【天使山】にあるお城があなたたちの学校よ、江戸城をそのまま再現したの」


友愛「へ?えー!」


な、なんと校舎を江戸城にしたらしい。


江戸城は、はるか昔に幕末の戦争で燃えて無くなった・・・でも玄勇会が過去の資料を遡って再現したらしい。


友愛「なんで、わざわざ江戸城を建て直して学校にしたんですか?」



美奈子さん「この島は、もう一度【サムライの国ニッポン】を蘇らせるための拠点なの。日本をもう1度新たに立て直すための【もう1つの日本国】・・・そう、この島は【独立国家】や【幕府】と思って頂いても構わないわ。【サムライの国】を蘇らせる主人公は、あなたたちサムライ校の生徒・・・

【サムライの魂を蘇らせ、江戸時代のような本当の意味で平和だった日本を作る】・・その願いの象徴として、江戸城を校舎にしたの。」



なるほど・・・割と深い意味があるのだな・・・でも・・・


「でも、日本って今そんなにヤバいんですか?僕、普通に生活しててそんなヤバさ感じないんですけど・・・」

「それは、たぶん学校に行けば分かると思うわ」


そう言う美奈子さんの顔からは、先程までの明るさが消えて、真剣になっていた。

そんな風に真剣に言われると、友愛はどうヤバいのか気になった。

しかし、それを聞く前に、美奈子さんはまた明るさを取り戻し・・・


美奈子さん「じゃあ、町で学校に必要な色んな教材買いにいこうよ!」


と友愛の手を引っ張った。







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