47 / 53
47
しおりを挟む
腕を引かれて、唇や頬や顔中に口付けられながら寝室に雪崩れ込んで。
真白が俺をそっとベッドに縫い留めて、すぐに首筋に唇を寄せながらシャツのボタンを一つ一つ丁寧に開けていく。
こんなに優しい真白の手つきは、いつ以来だろうか。
互いに、本当の愛に気付いて、真白も俺も変わった、と思う。
「真白、あのさ……」
シャツのボタンを開け終えて、胸へ手を伸ばそうとしていた真白に話しかける。真白が胸の飾りを指先で掠めてきて「んっ」と吐息を漏らして。
「うん? 何? 伊吹」
顔を覗き込まれながら、キュッと胸先を摘みあげられて思わず身じろいでしまったけれど、懸命に声を出す。
「っ……俺、会社を辞めてもいいかな?」
キョトンとした瞳で真白が俺を見つめた。
今の真白にこんなことを言うのは失礼かもしれないけれど、でも。
「どうして?」
「俺が仕事を辞めたら真白に迷惑をかけることになるのはわかってるけど、もう真白に、俺の人間関係のことで気を揉んで欲しくないんだ。俺はもうこれからはずっと、真白だけを見て、真白だけの俺でいるって、社長とも約束したから」
真白が指で摘まんだ突起をぎゅっと捩じった。
久しぶりの真白からの愛撫を享受して、背がビクンと反り返る。
「伊吹、僕はね? もう伊吹を苦しめないって決めたんだ。伊吹をちゃんと信じるって決めたんだ。伊吹が僕以外の誰と話していても、何をしていても、伊吹は僕だけの伊吹でいてくれるよね?」
「真白……」
『そんなの、当たり前だよ』って答えようとしたその言葉は、真白が胸を口に含んだ、その甘い刺激で嬌声へ変わった。
真白が胸を弄りながら、下腹部のそれをスラックスの上から形をなぞるように撫でてきて腰が跳ねた。
真白が俺をそっとベッドに縫い留めて、すぐに首筋に唇を寄せながらシャツのボタンを一つ一つ丁寧に開けていく。
こんなに優しい真白の手つきは、いつ以来だろうか。
互いに、本当の愛に気付いて、真白も俺も変わった、と思う。
「真白、あのさ……」
シャツのボタンを開け終えて、胸へ手を伸ばそうとしていた真白に話しかける。真白が胸の飾りを指先で掠めてきて「んっ」と吐息を漏らして。
「うん? 何? 伊吹」
顔を覗き込まれながら、キュッと胸先を摘みあげられて思わず身じろいでしまったけれど、懸命に声を出す。
「っ……俺、会社を辞めてもいいかな?」
キョトンとした瞳で真白が俺を見つめた。
今の真白にこんなことを言うのは失礼かもしれないけれど、でも。
「どうして?」
「俺が仕事を辞めたら真白に迷惑をかけることになるのはわかってるけど、もう真白に、俺の人間関係のことで気を揉んで欲しくないんだ。俺はもうこれからはずっと、真白だけを見て、真白だけの俺でいるって、社長とも約束したから」
真白が指で摘まんだ突起をぎゅっと捩じった。
久しぶりの真白からの愛撫を享受して、背がビクンと反り返る。
「伊吹、僕はね? もう伊吹を苦しめないって決めたんだ。伊吹をちゃんと信じるって決めたんだ。伊吹が僕以外の誰と話していても、何をしていても、伊吹は僕だけの伊吹でいてくれるよね?」
「真白……」
『そんなの、当たり前だよ』って答えようとしたその言葉は、真白が胸を口に含んだ、その甘い刺激で嬌声へ変わった。
真白が胸を弄りながら、下腹部のそれをスラックスの上から形をなぞるように撫でてきて腰が跳ねた。
6
お気に入りに追加
89
あなたにおすすめの小説
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
幸せな復讐
志生帆 海
BL
お前の結婚式前夜……僕たちは最後の儀式のように身体を重ねた。
明日から別々の人生を歩むことを受け入れたのは、僕の方だった。
だから最後に一生忘れない程、激しく深く抱き合ったことを後悔していない。
でも僕はこれからどうやって生きて行けばいい。
君に捨てられた僕の恋の行方は……
それぞれの新生活を意識して書きました。
よろしくお願いします。
fujossyさんの新生活コンテスト応募作品の転載です。
ド天然アルファの執着はちょっとおかしい
のは
BL
一嶌はそれまで、オメガに興味が持てなかった。彼らには托卵の習慣があり、いつでも男を探しているからだ。だが澄也と名乗るオメガに出会い一嶌は恋に落ちた。その瞬間から一嶌の暴走が始まる。
【アルファ→なんかエリート。ベータ→一般人。オメガ→男女問わず子供産む(この世界では産卵)くらいのゆるいオメガバースなので優しい気持ちで読んでください】
もう一度、恋になる
神雛ジュン@元かびなん
BL
松葉朝陽はプロポーズを受けた翌日、事故による記憶障害で朝陽のことだけを忘れてしまった十年来の恋人の天生隼士と対面。途方もない現実に衝撃を受けるも、これを機に関係を清算するのが将来を有望視されている隼士のためだと悟り、友人関係に戻ることを決める。
ただ、重度の偏食である隼士は、朝陽の料理しか受け付けない。そのことで隼士から頭を下げられた朝陽がこれまでどおり食事を作っていると、事故当時につけていた結婚指輪から自分に恋人がいたことに気づいた隼士に、恋人を探す協力をして欲しいと頼まれてしまう……。
恋煩いの幸せレシピ ~社長と秘密の恋始めます~
神原オホカミ【書籍発売中】
恋愛
会社に内緒でダブルワークをしている芽生は、アルバイト先の居酒屋で自身が勤める会社の社長に遭遇。
一般社員の顔なんて覚えていないはずと思っていたのが間違いで、気が付けば、クビの代わりに週末に家政婦の仕事をすることに!?
美味しいご飯と家族と仕事と夢。
能天気色気無し女子が、横暴な俺様社長と繰り広げる、お料理恋愛ラブコメ。
※注意※ 2020年執筆作品
◆表紙画像は簡単表紙メーカー様で作成しています。
◆無断転写や内容の模倣はご遠慮ください。
◆大変申し訳ありませんが不定期更新です。また、予告なく非公開にすることがあります。
◆文章をAI学習に使うことは絶対にしないでください。
◆カクヨムさん/エブリスタさん/なろうさんでも掲載してます。
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる