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 ねとねとした液体を手指に纏わせた由貴ゆきいささか強引に痛いくらいに指を三本じ込んできて(そこがたまんねぇと言ったら変態か……)一掻きで見極められている敏感な箇所をさすったと同時。

「っ……出るっ……くっ!」

 指だけで盛大に腹に精を撒き散らしてしまって。

「あらら……指だけでっちゃいましたか? でも凄いですね。全然衰えないようです」

 達したばかりだというのにまだ硬度を失わず脈打っている芯に由貴のねばねばした指が絡まって「っ……」と吐息がこぼれる。

 苦しいくらいにくすぶっていた粘液が一度吐き出されたことで頭は少しばかり冷静になってきたようだが、やはりまだ由貴を求めて身体が疼いている。

 熟れた果実のように濡れている屹立の先端を指でえぐられながら、三本の指でぎちぎちと狭いほらを掻き乱されると先にれたのは俺の方で。

 由貴の胸を押しのけて、自ら四つん這いになって腰を高く突き上げて「も、来いっ……由貴っ」と枕に顔をうずめた。

 言葉に出したことはないけれど、俺は前より背後から責められるのが何だか犯されているようで興奮して好きだったりする。

(本当にマゾかもしれねぇ……)

 由貴は「はやてくんの顔が見られないから嫌です」と言うが。

 けれど、今日は由貴もそれなりに昂っているのか、何も文句を言わず、ひくひくと蠕動ぜんどうするすぼみに切っ先を押し当ててきた。

 引き裂くように由貴が埋め込まれていくどうしようもない快楽に、それでも一度吐精した頭は喘ぎ声を噛み殺すという理性を取り戻す。

「っ……、由貴っ」

 しかし由貴は奥まで押し詰めたまま一向に抽挿を開始してはくれないので、思わず節操なく腰を揺らめかせる。

「来いって言われたのでとりあえず挿入いれましたけど……それから僕はどうすればいいですか? 颯くんの口から聞かせてください」

 ここまで来て性根の悪い由貴にイライラする。

 イライラするけれど――。

「もっ……突いてっ……こすって……吐き出せっ」

 なんて言葉をこの俺が放ってしまうくらいには限界だった。

 クスクス笑った由貴が「お望みどおりに」と、やっと中を掻き乱すその劣情に、それでも喘ぎ声は出してたまるかと枕に押し付けた口からくぐもった吐息を吐き出し続けた。

 体内なかに受け止めた由貴がけつくほど熱くて、妬けつくほど俺だけのものにしたくて、こんな独占欲お前にだけなんだよ――。

 熱に浮かされた頭でも、その言葉を発せられない自分に嫌気が差した。
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