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 男の生理現象とは単純明快なもので、胸をいじり続けていれば瞬く間に全裸にひん剥いた真夜まやの下腹の熱からぷくりぷくりと先走りの蜜が溢れ出し、快楽のきざしを一目で伝えてくるからわかりやすい。

 けれどそこには触れずに執拗に胸を責め立ててやれば、真夜は焦れたように俺の脚に膨れた欲望を押し付けて来た。

「も、宇大うたくんの意地悪……胸ばっか弄るのはマザコンらしいよ?」

 なんて言いながら胸の尖りをあかくふっくらとち上がるほどに育てていた俺の手を下肢かしへと導いた。

 熟れた欲望はほとばしる体液が柔らかな茂みを濡らしていて、てらてらとぬめり腹に付きそうなほど反り返っている。

 そっと指を絡ませれば真夜の背中がびくびく跳ねて「ぁっ、いいっ……」と、先の行為が欲しいのだと熱を握りしめる俺の指に己の指を絡めて、淫らに重なった手筒を動かし始める。

 俺の指と真夜の指は、情欲から次々漏れ出る湧水ゆうすいで濡れそぼり、今にも弾けそうにふるふると痙攣していた。

「俺も一緒に気持ち良くしてもらおうか」

 言って、自らの充実した雄を真夜のそれとぴたりと合わせ、ただれるほど熱く張りつめている互いの欲望を重ねて同時に扱き上げると「……宇大くんの、すっごく熱い……火傷しちゃいそっ……」と腰をしならせるから。

「悪いが火傷はもうこりごりだ」

 苦笑しながら昂っている互いの快楽の具現を同時にこすり続けると、先に屈服したのは真夜だった。

「宇大くっ……俺、も……出ちゃうっ……ぁっ、駄目っ、やぁ……っあ!」

 真夜が吐き出した粘液は俺の指と真夜の腹をだくだくと濡らし、「俺はまだってないんだが」と意地悪く笑んで見せたら、躊躇ためらいもなくスラリと両脚を開いた真夜が「宇大くんは俺の中に出して?」なんて殺し文句を言ってくるからたまったものじゃない。
 
 濡れた指でまだ固く閉じられているすぼみをゆるゆるとひだの一本一本まで愛撫するようにほぐせば、「ぁ、や……も、指欲しいっ」と腰を揺蕩たゆたわせるから、望み通り一本の指を一息に差し込んで、男だけが持つ快楽の源をさすれば、真夜は耐えいるように俺の背に爪を立ててきた。

「気持ちいいか? 真夜……」

 自分でも笑いそうなほど甘ったるい声で耳元で囁いてやれば真夜はこくこく頷いて「いい、けど……まだ、宇大くんが足りない……」と素直に欲に囚われた言葉をぶつけてくるから、俺の熱も一際ひときわどくんと疼いたのがわかった。
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