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 血液がしたたるのも構わず、狭く異物を排除しようとうごめ真夜まやの中に追撃するかのように更に腰を奥へと打ち付けると「お願い……っ、痛い……やめっ……う、たく……」と涙声が聴こえてきた。

「ふざけるな……痛いのは俺だ」

 言って、真夜の口を手のひらで塞いでやれば、くぐもった辛苦しんくの吐息が断続的に響いてタイルに張り付いている腕がびくびくと痙攣を繰り返していた。

(このまま突き殺して俺だけのものにしてやろうか……)

 そんな酷薄こくはくな感情までもに支配されて真夜を痛めつけるように腰を穿うがち続ければ、腕で支えている真夜の腹が蠕動ぜんどうした。

 ――と、同時。

 口を塞いでいる手のひらに何か生温い液体が吐き出されて、痛みに嘔吐おうとしたのだとわかったが、それでも俺は蹂躙じゅうりんすることを止めなかった。

 けほ、けほと真夜が白く細い身体を震わせながら苦しそうに嘔吐えずいて「宇大うたく……許してっ……」と、背後を振り返ったが俺は目を合わせようともしなかった。

 ただただ無言で、力に任せて懲罰ちょうばつを与えるように真夜の中に怒りをぶつけ続ける。

 真夜の下腹は完全に萎びていた。

 絶えず太腿に血液が伝って、真夜は何度も嘔吐を繰り返し、次第に声を発することもなくなり、されるがままに身体を揺らめかせていた。

 暴力的な感情が俺を支配する。

 真夜への愛情も、この時の俺の中からは消えてしまっていたのかもしれない。

 激しい衝動だけが身体を突き動かし、煮えた脳はもはや判断力さえもなくなり、どう刻みつければこの激情が真夜に染み入るか、それ以外の思考は霧散していた。
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