41 / 47
41
しおりを挟む
時雨さんの風邪もすっかり良くなって、俺たちは日常を取り戻していた。
部屋の中にピチャピチャと水音が響く。
「ぁっ、は……時雨、さん……」
「春、口はどうしたの?」
時雨さんがクスクス笑った。
俺は時雨さんに背を向けて顔の上を跨ぎ覆いかぶさって、時雨さんの剛直を握りしめていた。
時雨さんが俺の陰茎を口に咥え、唇を窄めて搾り上げ、時折睾丸を刺激されると、時雨さんの剛直を愛撫しなきゃと思うのに手が止まってしまって、時雨さんからもたらされる快楽をただただ享受してしまう。
「だって、時雨さ、が……ぁっ…やっ……」
「僕が何?」
時雨さんが笑いながら俺の昂りからトロトロとこぼれている先走りの液を掬って後孔に塗りたくり、指を一本挿し込んでくる。
「あっ! ぁ、ん」
立て続けに指を二本、三本と増やされて、緩く膝立ちしている太ももが粟立つ。時雨さんが前立腺を擦り始めると、もう時雨さんの剛直を握っているだけで精一杯で、俺はひたすら嬌声をこぼす。
「春、気持ちいい? 僕の方は疎かになってるけど?」
「気持ちっぃ、だって、時雨さん……がっ……も、俺……欲しいっ、ぁっ、あ……ん」
すると時雨さんが俺の身体を抱えて起こし、正常位に戻してそっと後孔に剛直の切っ先を押し当てた。いつものように、窄まりの周りに鈴口を何度も何度もぐるりと押し回して焦らし、ゆっくり、ゆっくり時雨さんが中に挿入ってくる。
同時に唇を塞がれて、舌を絡め取られながら抽挿が始まり、くぐもった喘ぎ声が唇の隙間から絶え間なくこぼれる。
俺はみっともなく生理的な涙と涎をこぼしグスグスと鼻を鳴らす。
その音に時雨さんが唇を解いた。
「泣かないの。春」
「時雨さ、ん……気持ちっ、よぉ……もっと……ぁ、んんっ」
それを聞いた時雨さんがますます俺の奥を穿って。耐え難い快感が押し寄せて俺は時雨さんの背中にぎゅっと抱き着いて、腰に足を回して時雨さんをより奥に導こうとする。
陰茎が今にも飛沫を吐き出しそうに俺の腹と時雨さんの腹の間でフルフルと痙攣しながら揺れていて。
「春っ、もうイキそう、かなっ?」
「うんっ、も、ダメ……しぐ、れさっ……一緒に、いこ?」
ちゅっと額に口付けられて、ふわっと繋がったままの尻が浮き上がり、ますます結合が深まって。時雨さんの剛直が中で小刻みに震えるのと、俺の腰の震えが同時に訪れて、中も外も振動しておかしくなりそうになる。
「春っ」
「ぁっ、あ、時雨さっ、も、……ちゃう、出ちゃ……ぅっ……んんっ」
時雨さんの熱が中で放たれて。
同時に俺の昂りから腹に飛沫がぶちまかれた。
俺は時雨さんに絡めていた腕と足からズルリと力が抜けて、中が満たされていく幸せを感じながら、そのまま意識を手放した。
部屋の中にピチャピチャと水音が響く。
「ぁっ、は……時雨、さん……」
「春、口はどうしたの?」
時雨さんがクスクス笑った。
俺は時雨さんに背を向けて顔の上を跨ぎ覆いかぶさって、時雨さんの剛直を握りしめていた。
時雨さんが俺の陰茎を口に咥え、唇を窄めて搾り上げ、時折睾丸を刺激されると、時雨さんの剛直を愛撫しなきゃと思うのに手が止まってしまって、時雨さんからもたらされる快楽をただただ享受してしまう。
「だって、時雨さ、が……ぁっ…やっ……」
「僕が何?」
時雨さんが笑いながら俺の昂りからトロトロとこぼれている先走りの液を掬って後孔に塗りたくり、指を一本挿し込んでくる。
「あっ! ぁ、ん」
立て続けに指を二本、三本と増やされて、緩く膝立ちしている太ももが粟立つ。時雨さんが前立腺を擦り始めると、もう時雨さんの剛直を握っているだけで精一杯で、俺はひたすら嬌声をこぼす。
「春、気持ちいい? 僕の方は疎かになってるけど?」
「気持ちっぃ、だって、時雨さん……がっ……も、俺……欲しいっ、ぁっ、あ……ん」
すると時雨さんが俺の身体を抱えて起こし、正常位に戻してそっと後孔に剛直の切っ先を押し当てた。いつものように、窄まりの周りに鈴口を何度も何度もぐるりと押し回して焦らし、ゆっくり、ゆっくり時雨さんが中に挿入ってくる。
同時に唇を塞がれて、舌を絡め取られながら抽挿が始まり、くぐもった喘ぎ声が唇の隙間から絶え間なくこぼれる。
俺はみっともなく生理的な涙と涎をこぼしグスグスと鼻を鳴らす。
その音に時雨さんが唇を解いた。
「泣かないの。春」
「時雨さ、ん……気持ちっ、よぉ……もっと……ぁ、んんっ」
それを聞いた時雨さんがますます俺の奥を穿って。耐え難い快感が押し寄せて俺は時雨さんの背中にぎゅっと抱き着いて、腰に足を回して時雨さんをより奥に導こうとする。
陰茎が今にも飛沫を吐き出しそうに俺の腹と時雨さんの腹の間でフルフルと痙攣しながら揺れていて。
「春っ、もうイキそう、かなっ?」
「うんっ、も、ダメ……しぐ、れさっ……一緒に、いこ?」
ちゅっと額に口付けられて、ふわっと繋がったままの尻が浮き上がり、ますます結合が深まって。時雨さんの剛直が中で小刻みに震えるのと、俺の腰の震えが同時に訪れて、中も外も振動しておかしくなりそうになる。
「春っ」
「ぁっ、あ、時雨さっ、も、……ちゃう、出ちゃ……ぅっ……んんっ」
時雨さんの熱が中で放たれて。
同時に俺の昂りから腹に飛沫がぶちまかれた。
俺は時雨さんに絡めていた腕と足からズルリと力が抜けて、中が満たされていく幸せを感じながら、そのまま意識を手放した。
10
お気に入りに追加
44
あなたにおすすめの小説

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。


美形×平凡の子供の話
めちゅう
BL
美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか?
──────────────────
お読みくださりありがとうございます。
お楽しみいただけましたら幸いです。


フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。

そんなの真実じゃない
イヌノカニ
BL
引きこもって四年、生きていてもしょうがないと感じた主人公は身の周りの整理し始める。自分の部屋に溢れる幼馴染との思い出を見て、どんなパソコンやスマホよりも自分の事を知っているのは幼馴染だと気付く。どうにかして彼から自分に関する記憶を消したいと思った主人公は偶然見た広告の人を意のままに操れるというお香を手に幼馴染に会いに行くが———?
彼は本当に俺の知っている彼なのだろうか。
==============
人の証言と記憶の曖昧さをテーマに書いたので、ハッキリとせずに終わります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる