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「ぁっ……ん、……っ、涼さっ……」
胸に吸い付かれながら下肢の中心に筒状になった掌が絡みつくと、強いられていた禁欲生活を解放するかのように簡単に快楽が引き出され、得も言われぬ甘美に節操なく自ら腰を振って甘ったるい声をこぼしてしまって。
「なつめ、気持ちいい? 達っちゃいそう?」
何度も頷いて、火が点って愉悦の涙を流し続ける中心がびくびくと痙攣を繰り返し、吐精しようとしたその時――。
涼さんが俺の脚を恥ずかしいくらいに大きく開いて臀部を浮かされ、後ろの丸みに顔が近付いたかと思えば、先走りが滴った双球を一度ぺろりと舐め上げてから、あらぬ場所に舌を挿し込まれて。
「――やっ……だ! 涼さ……汚い、からっ……そ、なとこ……」
けれど涼さんは俺の制止など一切耳に入れず、舌で窄んだ体内を蹂躙し、唾液をくちゅくちゅ音を立てながら注ぎ込まれて、浅い部分を掠められるだけのもどかしい刺激に、太腿の付け根が震えて背中に淡い痺れが這いまわる。
舌では届かないもっと奥と、先端から既に濁りが顔を覗かせている下芯が疼いて仕方がなくて「涼さっ……も、やだっ」と下肢で蠢く涼さんの頭を押さえこみ太腿で挟むと、舌が引き抜かれて窄みをぐるりと一周舐め回されてひくりと腰が跳ねて。
浅い呼吸を繰り返しながら、更なる快楽が欲しくて涼さんの手を己の硬い熱に導くと「なつめ、一人でシてた?」と意地悪く耳朶で歌うように囁かれる。
恥ずかしくて唇を尖らせると「答えたら、続きしてあげるよ?」と涼さんが震える下芯に指を絡ませながら微笑むから。
「……シてました……。涼さんが……構ってくれないから」
視線を逸らしながら答えると、頤を掴まれて無理矢理正面を向かされ瞳を射抜かれると、その獰猛に輝く双眸が色っぽくて思わず心拍が上がる。
「どこで?」
もう恥ずかしくて顔を見られたくなくて、下肢に導いている手とは反対の手で顔を隠しながら「お風呂……」と涙声で答えると涼さんは更に意地悪く笑って目元を和ませた。
「どんな風に?」
言いながら、導いていた涼さんの手が外されて、俺の指をぬらぬらと正直な蜜に濡れる自身を握りしめるように促されると、ぴくりと下腹が波打って湿っぽい熱気が立ち込める。
「ゃっ……涼さん!」
「僕に見せて? どんな風にしてたのか」
反抗したかったけれど、今にも弾けそうな下腹の熱がもう苦しくて、自らの指で擦りながら、顔を覆っていた指でだらしなく淡く色付いて勃ち上がっている胸の飾りを捏ねると涼さんが満足そうに笑った。
「んんっ……ぁ……ゃだ……も、すぐ出ちゃっ……からっ……恥ずかし……あっ、んっ!」
言葉通り、とっくに白濁を滲ませかけて限界だったそれがあっという間に弾けると、涼さんが腹の上に散った快楽の残滓をゆるゆると掌で撫で回した。
「上手に達けたね?」
「……はっ……、っ……じゃ、ご褒美……くれますか?」
胸に吸い付かれながら下肢の中心に筒状になった掌が絡みつくと、強いられていた禁欲生活を解放するかのように簡単に快楽が引き出され、得も言われぬ甘美に節操なく自ら腰を振って甘ったるい声をこぼしてしまって。
「なつめ、気持ちいい? 達っちゃいそう?」
何度も頷いて、火が点って愉悦の涙を流し続ける中心がびくびくと痙攣を繰り返し、吐精しようとしたその時――。
涼さんが俺の脚を恥ずかしいくらいに大きく開いて臀部を浮かされ、後ろの丸みに顔が近付いたかと思えば、先走りが滴った双球を一度ぺろりと舐め上げてから、あらぬ場所に舌を挿し込まれて。
「――やっ……だ! 涼さ……汚い、からっ……そ、なとこ……」
けれど涼さんは俺の制止など一切耳に入れず、舌で窄んだ体内を蹂躙し、唾液をくちゅくちゅ音を立てながら注ぎ込まれて、浅い部分を掠められるだけのもどかしい刺激に、太腿の付け根が震えて背中に淡い痺れが這いまわる。
舌では届かないもっと奥と、先端から既に濁りが顔を覗かせている下芯が疼いて仕方がなくて「涼さっ……も、やだっ」と下肢で蠢く涼さんの頭を押さえこみ太腿で挟むと、舌が引き抜かれて窄みをぐるりと一周舐め回されてひくりと腰が跳ねて。
浅い呼吸を繰り返しながら、更なる快楽が欲しくて涼さんの手を己の硬い熱に導くと「なつめ、一人でシてた?」と意地悪く耳朶で歌うように囁かれる。
恥ずかしくて唇を尖らせると「答えたら、続きしてあげるよ?」と涼さんが震える下芯に指を絡ませながら微笑むから。
「……シてました……。涼さんが……構ってくれないから」
視線を逸らしながら答えると、頤を掴まれて無理矢理正面を向かされ瞳を射抜かれると、その獰猛に輝く双眸が色っぽくて思わず心拍が上がる。
「どこで?」
もう恥ずかしくて顔を見られたくなくて、下肢に導いている手とは反対の手で顔を隠しながら「お風呂……」と涙声で答えると涼さんは更に意地悪く笑って目元を和ませた。
「どんな風に?」
言いながら、導いていた涼さんの手が外されて、俺の指をぬらぬらと正直な蜜に濡れる自身を握りしめるように促されると、ぴくりと下腹が波打って湿っぽい熱気が立ち込める。
「ゃっ……涼さん!」
「僕に見せて? どんな風にしてたのか」
反抗したかったけれど、今にも弾けそうな下腹の熱がもう苦しくて、自らの指で擦りながら、顔を覆っていた指でだらしなく淡く色付いて勃ち上がっている胸の飾りを捏ねると涼さんが満足そうに笑った。
「んんっ……ぁ……ゃだ……も、すぐ出ちゃっ……からっ……恥ずかし……あっ、んっ!」
言葉通り、とっくに白濁を滲ませかけて限界だったそれがあっという間に弾けると、涼さんが腹の上に散った快楽の残滓をゆるゆると掌で撫で回した。
「上手に達けたね?」
「……はっ……、っ……じゃ、ご褒美……くれますか?」
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