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「身を守る術」

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私が愛されているなんて言うことを、私は信じたくない。
怖くて信じることは出来ない。
だって、もし信じたら、愛されていないという事実を知ったときに、すごく辛くなるから。
愛されていないと信じていたら、悲しい気持ちになることはないし、それで傷付くことはない。
愛を信じたり、求めることは、無様だ。
私はそれが手に入らなかった時の惨めさを知っているから。
信じなければ……。
そんなことは私には起こらないと信じていれば……。
余計な期待など、起こさなければ……。
絶望することなど、そもそもないのだ。
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