【短編集】気ままにショートストーリー

「私の好きな彼はどこかおかしい」

私には気になる人がいる。
彼とは友達だけど、私は付き合いたいと思ってる。
今日は久しぶりに会えるから嬉しいな。
ちょっと今日は落ち込むことがあったけど、彼に言ってみよう。
彼は私のこと、フォローしてくれるはず……。


私「久しぶり！元気だった？」
彼「元気だったよ！」
私「久しぶり会えて嬉しいな」
（最近は、ラインでのやり取りばかりだったから、彼の顔見れて嬉しかった）。
彼「ところで、今日落ち込むことがあったって言ってたけど……、何？」
私「それなんだけどね……。今日、店長から『ちんちくりん』って言われてね……。
なんか従業員の見た目のことそんな風に言うのって、酷くない？普通に傷ついたんだけど……」
彼「『ちんちくりん』か……。それは辛かったね。ちょっと失礼かもしれない……」
私「そうだよね……」
彼「……でも……、『ちんちくりん』だからって、大丈夫だよ」
私「えっ！？」
彼「『ちんちくりん』だからって、別に差別される必要はない。『ちんちくりん』だからって、堂々と生きていいんだ！」
私「……あの……」
彼「『ちんちくりん』な人なんて世の中沢山いるし、『ちんちくりん』を恥じることはないよ。今は『ちんちくりん』でも、これから変わるかもしれないし」
私「今は、って……」
彼「『ちんちくりん』だからって、全てを諦めなくてもいいと思う。『ちんちくりん』だって世界を救えるし、『ちんちくりん』だって、世界を平和に出来るんだから！『ちんちくりん』だって世の中の役に立てるんだよ！」
私「…………私、帰っていい……？」
（私の失恋が、今日決まった）