【R-18】 Inner Chocolate

「提案」

（SE：扉が開き、閉める音）
神田「こんにちは、お待ちしておりました」
（SE：主人公の足音）
（SE：椅子に座る音）
神田「……なんだか、前回よりすっきりされた顔をしていますね。……何かありました？」
（衣擦れの音）
（主人公「ちょっと……言いづらいのですが……」）
（神田、笑顔で言う）
神田「……いいですよ。何でも行って下さい」
（SE：衣擦れの音）
（主人公「この間の、治療で……、あれが私にすごく合っていたというか……。あんな風に性欲を、取り戻したのは……久しぶり、でした……」）
神田「そうですか……。それは、とても良かったですね。あなたが改善の方向に向かわれたこと、僕も、嬉しく思います」
（SE：衣擦れの音）
（主人公「……ただ……、今後も治療が進むにしたがって、先生じゃないと感じなくなってしまうんじゃないかと、怖くもあるんです」）
神田「なるほど……。心配なのですね。前回の治療で久しぶりの興奮を得たあなたが、今後治療続ける中で、僕以外の人間には感じなくなってしまうのじゃないかと……」
（SE：衣擦れの音（大きめ））
神田「よく分かりました……。私としてはある意味では喜ばしいのですが……。それではいけませんね……」
（SE：衣擦れの音）
（主人公「……考えすぎでしょうか……？」）
神田「……いや、そんなことはないと思います。……普通の、一般的な感情だと思いますよ……」
（神田、少しの間考える）
（少し沈黙）
神田「……実は、今日しようとしていた治療があったのですが……。お話をお聞きして、ちょっと試したいことが出てきたんです……」
（SE：衣擦れの音（短め、早め））
（主人公「……それは……？」）
神田「前回の治療の時、あなたはなかなかパートナーに自分のしたいこと、嫌なことを言えなかったと言っていましたね……。
今日は、私を恋人だと思って、素直になってみてください。……私が恋人役をしていると思えば、先程言っていた心配もなくなるでしょう……」
（SE：衣擦れの音）
（主人公「……で、でも……」）
神田「抵抗が、ありますか……？」
（SE：衣擦れの音）
（主人公「……抵抗と言うより……。今日は、何をするんですか……？」）
神田「……今日は、ベッドで治療を行います。緊張すると思いますが、リラックスしていて下さい。何をするかは、言わない方がいいでしょう。……恋人同士なのですから」
（衣擦れの音（大きめ））
（主人公、緊張した顔をする）
神田「いいですか……？」
（SE：衣擦れの音）
（主人公、静かにうなずく）
神田「では、行きましょう」
（神田、主人公の手を取る。治療台（ベットに連れて行く））
（SE：２人の足音。ゆっくりフェードアウト）