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「幻の作品『空中回転』」
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本日、幻(?)の作品、『空中回転』が発掘されました……。
一年前位に書いたもので、多分BL設定だったと思います……(多分)。
これはその作品の一部です。
良かったらご覧下さい。
『空中回転』
「竜平ちゃん♪はい、りんごジュース♪」
横から社長の手が伸びてきた。
コップに入ったジュースが俺のデスクに置かれる。
「なんで、りんごジュース・・・」
「知り合いからもらってさぁ、結構美味しかったよ♪」
(仕事中に飲むもんじゃない気もするけど・・・。まぁ、いいか)
「竜ちゃんは頭固いからさぁ、たまには甘いもの取ったほうがいいよ!」
「真面目に仕事をしているだけです。あと、竜ちゃんって言うのやめてください」
「えー、頭固いなぁ。それじゃあいい仕事できないよぉ」
カチンときた。
俺は小さなため息をついた。
「そんなふうにクネクネしてるだけじゃ、駄目なんです!仕事は!・・社長に言うことじゃないですけど」
「えー?でもオレの会社小さいけどずっと黒字出し、右肩上がりだよ?・・・かたやキミは・・・、この間リストラされたんだよ、ね?」
(・・・くっっそー・・!その言葉胸に突き刺さり過ぎる!!!)
「・・・ごめんごめん!オレは、竜ちゃ、小田くんのそういう真面目なとこ好きだし、ありがたいと思ってるよ。確かにこんなオレだから合わないって言って辞めてった人もいっぱいいるしね」
社長は笑った。
「でも、こんな自分が好きなんだ♪」
(よく、人前でそういうことが言えるよな・・・。俺なんて平凡で嫌いなとこだらけだよ)
社長が俺の顔を覗き込んだ。
「・・どうかした?」
「・・どーもしてません!!!」
(この天然ぽいところがなんかアレなんだよなー。自由で縛られてなくて、素直というか・・・俺の持ってない所ばかりだ・・・)
「そーいえばさ、今度ここにオレの恋人呼ぼうと思ってるの」
「え?」
(恋人って・・・まさか・・)
「その顔、んー♪言いたいことは分かってるよぉ」
「もしかして・・」
「そう、今度連れてくるオレの恋人は、オトコ。気づいてたと思うけど、オレ、ゲイだから♪」
(・・この話題来たかー・・)
オレは、この社長がゲイなんじゃないかということは薄々気付いていた。
なんか、顔近いし、馴れ馴れしいし、ちょっとクネクネしてるし、変なこと言ってくるし・・。
でも、スルーしていたのだよ。
仕事上触れる必要もないしね!(セクハラひどくなったら言おうとは思っていた)
こういうデリケートなことはどう対応すればいいか・・)。
色々と考えを巡らせていると、社長が吹き出した。
「なに深刻になってんの!!ゲイなんて今の時代珍しくないよ??・・・ほんっとう、可愛いんだから竜ちゃんは・・・」
社長がクスッと笑った。
「・・・そんなに可愛いと色々からかいたくなっちゃうよ」
(耳元で囁くな!)
囁かれて一瞬変にゾクッとした。
(なんだ、今の・・)
「そういうのやめてくださいっ!」
「ふふふ・・。はいはい。安心してよ。オレの恋人はちょっと仕事手伝いに来るだけだから。その後一緒にご飯でも食べよーよ♪」
「なにも心配してないですし!・・・そういうことなら、分かりました」
「楽しみだなぁ♪竜ちゃんとアイツ会わせるの♪」
社長は何やら楽しそうだ。
俺は・・何やら変なことに巻き込まれないことを、祈る・・・。
「ちなみに、猫って交尾する時、めっちゃ早く腰振るんだよねぇー。人間みたい♪ここに動画あるんだけど、竜ちゃん見るー?」
「さっさと仕事しろよ!!」
頭の血管が切れそうである。
一年前位に書いたもので、多分BL設定だったと思います……(多分)。
これはその作品の一部です。
良かったらご覧下さい。
『空中回転』
「竜平ちゃん♪はい、りんごジュース♪」
横から社長の手が伸びてきた。
コップに入ったジュースが俺のデスクに置かれる。
「なんで、りんごジュース・・・」
「知り合いからもらってさぁ、結構美味しかったよ♪」
(仕事中に飲むもんじゃない気もするけど・・・。まぁ、いいか)
「竜ちゃんは頭固いからさぁ、たまには甘いもの取ったほうがいいよ!」
「真面目に仕事をしているだけです。あと、竜ちゃんって言うのやめてください」
「えー、頭固いなぁ。それじゃあいい仕事できないよぉ」
カチンときた。
俺は小さなため息をついた。
「そんなふうにクネクネしてるだけじゃ、駄目なんです!仕事は!・・社長に言うことじゃないですけど」
「えー?でもオレの会社小さいけどずっと黒字出し、右肩上がりだよ?・・・かたやキミは・・・、この間リストラされたんだよ、ね?」
(・・・くっっそー・・!その言葉胸に突き刺さり過ぎる!!!)
「・・・ごめんごめん!オレは、竜ちゃ、小田くんのそういう真面目なとこ好きだし、ありがたいと思ってるよ。確かにこんなオレだから合わないって言って辞めてった人もいっぱいいるしね」
社長は笑った。
「でも、こんな自分が好きなんだ♪」
(よく、人前でそういうことが言えるよな・・・。俺なんて平凡で嫌いなとこだらけだよ)
社長が俺の顔を覗き込んだ。
「・・どうかした?」
「・・どーもしてません!!!」
(この天然ぽいところがなんかアレなんだよなー。自由で縛られてなくて、素直というか・・・俺の持ってない所ばかりだ・・・)
「そーいえばさ、今度ここにオレの恋人呼ぼうと思ってるの」
「え?」
(恋人って・・・まさか・・)
「その顔、んー♪言いたいことは分かってるよぉ」
「もしかして・・」
「そう、今度連れてくるオレの恋人は、オトコ。気づいてたと思うけど、オレ、ゲイだから♪」
(・・この話題来たかー・・)
オレは、この社長がゲイなんじゃないかということは薄々気付いていた。
なんか、顔近いし、馴れ馴れしいし、ちょっとクネクネしてるし、変なこと言ってくるし・・。
でも、スルーしていたのだよ。
仕事上触れる必要もないしね!(セクハラひどくなったら言おうとは思っていた)
こういうデリケートなことはどう対応すればいいか・・)。
色々と考えを巡らせていると、社長が吹き出した。
「なに深刻になってんの!!ゲイなんて今の時代珍しくないよ??・・・ほんっとう、可愛いんだから竜ちゃんは・・・」
社長がクスッと笑った。
「・・・そんなに可愛いと色々からかいたくなっちゃうよ」
(耳元で囁くな!)
囁かれて一瞬変にゾクッとした。
(なんだ、今の・・)
「そういうのやめてくださいっ!」
「ふふふ・・。はいはい。安心してよ。オレの恋人はちょっと仕事手伝いに来るだけだから。その後一緒にご飯でも食べよーよ♪」
「なにも心配してないですし!・・・そういうことなら、分かりました」
「楽しみだなぁ♪竜ちゃんとアイツ会わせるの♪」
社長は何やら楽しそうだ。
俺は・・何やら変なことに巻き込まれないことを、祈る・・・。
「ちなみに、猫って交尾する時、めっちゃ早く腰振るんだよねぇー。人間みたい♪ここに動画あるんだけど、竜ちゃん見るー?」
「さっさと仕事しろよ!!」
頭の血管が切れそうである。
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