96 / 107
質疑応答 証人喚問か?
しおりを挟むミノス 「敬愛する我が主様、俺はあなたに救われて本当に感謝してます。あなたがしてくれた事が、この先も俺の生きている、俺の存在してもいいんだと言う御守りです。偉そうな事言う時もありますが、それだけは本当です。
だから、確かめさせてください。」
ハデス 「何を聞いてくれてもかまわない。返答できる事はしよう。
けれど、私は、しなければいけない事をしているだけだ。何もミノスが私に対して感謝など思わなくていい。」
ミノス 「例え、どんな答えでも我が主がしてくれた事に、この先も感謝し続けます。俺が勝手に思ってるだけです。」
ミノス 「どうして、デーメテールの丘にカメラを置いてるんですか? 何を見ていたんですか?他にもモニターがいくつかあるでしょう?あれの基準を教えてくれますか?」
ハデス 「地上にもいくつかカメラ?を置いている。それは天界、地上界、海洋界、冥界、それぞれ各自の界域における役割の監視の為だ。」
ミノス 「監視ですか? では、それぞれの神がお互いにカメラを置くことは了承済みなんですか?」
ハデス 「了承と言うのは明確ではないが、当然知っているだろうという事だ。あえて、取り除いたり壊したりはしていない。この冥界のカメラやスパイでもな。」
ミノス 「スパイって?? このチームに?」
ハデス 「いや、さすがに冥府宮の奥までは入っては来れない様にしている。」
ミノス 「あぁ~ 時おり、妙ーな死者が紛れ込んでいたりします。
けれど、また転生したら記憶は失うでしょう? それにそんな心持ちのまま転生するのは無理だ。浄化の炎を潜り光を浴びて、魂の本来の状態にしないと 輪廻の中には巡ってはいけない筈だ。
もちろん、癖みたいに地上に降り立ったら、また同じ様な失敗や、後悔、復讐心を紡ぎ出してしまい、俺の前で涙を流す死者もいますけど。ですが、そんな者でも生まれ変わる時には、全て忘れいるし精算済みなので、また生まれ出たからと言ってスパイなんて出来るはずがない!」
ハデス 「自覚なんて意識が無くても、全ての記憶が無くなる事はない。」「知ってるだろう?」
ミノス 「では、魂の記憶を探るんですか? そんな危険な! 個に戻れなくなる可能性だってあるのに。そんな勝手な事をしてもいいんですか?人の世のこの今世だけの話じゃなく、未来永劫の罪なんて何処にもない!」
ハデス 「 」
ミノス 「いや、すみませんでした。話を進めてください。」「それでカメラは、各界に存在していて、たまたま地上界のカメラがデーメテールの丘なんですかね?ちっとも重要性がわからないですが。」
ハデス 「もちろん、重要性の高い所にもいくつか界渡り花を置いている。」
「だが、あの場所は昔、私が、その少し居てた所なんだ。」
ミノス 「なんでそんなに歯切れ悪いんですか?はっきり言ってくれないと謎も解けないし、俺の疑惑も解決しないじゃないですか!」
ハデス 「私とデーメテールは、幼い頃に一緒に暮らしていた。デーメテールが何かあって泣く時は決まってあの場所なんだ。
デーメテールは幼い頃から地母神として継承されており、感情により大地に変化が起きてしまう。だからどこでも泣けるわけじゃない。だから私が結界を作る為に磁場を変えた。」
ミノス 「デーメテール様??」
ハデス「それから、、、私だけがここに来て。
あれから、デーメテールの身にも色々な事があった。深く傷ついただろう。デーメテールが心配だったんだ。それでも、ちゃんとあの場所に来て、泣いて、泉で、涙を流して家に帰っていたら、まだ大丈夫だろうとあそこに花を置いたんだ。
もう忘れたかもしれないが、以前に、デーメテールと界渡りの花で話した事もあった。」
ミノス 「ペルセフォネ様ではなく、デーメテール様の為にカメラを置いて見守っていたと?」
ハデス 「豊穣神、大地女神、地母神、覇者の妃神、全ての産みの神、始まりの原始神。しかし本当に幸せ安寧には決してなれない女神の名を継承したのがデーメテールだったのだ。あまりに傷ついて憔悴してたから、こちらに渡って来るか?と聞いたことがあったんだ。
それでも、デーメテールは地上で、自分の役割を果たしていくと彼女の『決意』をあの花を通して聞いたよ。お互いにその時に道は別れたんだ。」
ミノス 「デーメテール様との間に何があっても驚きはしませんが」
「でも、もう一度確認しますが、幼子のペルセフォネをニヤニヤしながら見るためにカメラを置いて盗撮では無いんですね?ストーカー規制法でもない?デーメテール様もそこにカメラ有るの知ってる?盗撮では無い?監視カメラでいい?」
ハデス 「何の確認なのかよくわからない。ミノスはどこを気にしているのか?」
ミノス 「前にも尋ねましたよね?観てるのはどっちなんだと」
ハデス 「昔はデーメテールが泣いている姿が多かったが、コレーが産まれてしばらくしてからは笑う姿が多くなった。
しかし、コレーと二人で暮らしていく中で危険性が多く、ゼウスと連絡する事も何度か。」
ミノス 「は? え? そんな事、ここでサラッと暴露してもいいんですか?」
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【R18】××××で魔力供給をする世界に聖女として転移して、イケメン魔法使いに甘やかされ抱かれる話
もなか
恋愛
目を覚ますと、金髪碧眼のイケメン──アースに抱かれていた。
詳しく話を聞くに、どうやら、私は魔法がある異世界に聖女として転移をしてきたようだ。
え? この世界、魔法を使うためには、魔力供給をしなきゃいけないんですか?
え? 魔力供給って、××××しなきゃいけないんですか?
え? 私、アースさん専用の聖女なんですか?
魔力供給(性行為)をしなきゃいけない聖女が、イケメン魔法使いに甘やかされ、快楽の日々に溺れる物語──。
※n番煎じの魔力供給もの。18禁シーンばかりの変態度高めな物語です。
※ムーンライトノベルズにも載せております。ムーンライトノベルズさんの方は、題名が少し変わっております。
※ヒーローが変態です。ヒロインはちょろいです。
R18作品です。18歳未満の方(高校生も含む)の閲覧は、御遠慮ください。
淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語
瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。
長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH!
途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!
愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる