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「おかえり」と「ただいま」
しおりを挟む目をあけると、凄くかっこいい男の人がいた。あんまりカッコ良くて夢みてるのかと見惚れてしまった。
その 物凄くカッコいい人に優しい瞳で見つめられていた。しかも、まるで愛おしい者を見る様なそんな目で。
しかも、抱きしめられている!ってビックリしたけど、自分からやめてしまうには勿体なさすぎる。あまりの安心感、幸福感に包まれて、身動きすることすら出来なかった。
誰? あれ?ここって、どこだろう?
そう思っていると、
「 おかえり 」
って言われた。
え? あっ! そうだ。
私ハデス様に名前をつけてもらって、その後、意識無くしたんだ。
って言うかとんでもないところまで行ってしまった気がする。
どこか行ってしまって、帰れないと思ったら、ハデス様が私を迎えに来てくれた?
うーん、よく思い出せない。最近私、こればっかりだなぁ。もう嫌になる。
でもなんだかバラバラになった気がするけど、私ちゃんとここにいるな!
ここ冥界に戻してくれたのはハデス様(の意識)だったわ。
だから、
「 ただいま 」
って言った。
フフフ なんだかしっくりくるな。
これが、後に何度も何度も繰り返す二人の
『おかえり』『ただいま』
の1番最初だった。
「大丈夫か?」
(気分が悪いとかどこか痛いとか具合悪い所は無いか?)
愛しい眼差しのまま、そう聞かれてる気がする。
「はい、大丈夫です」
そう答えて、
「あの、ありがとうございました。」
と、やっとお礼が言える。
「いや、帰ってこれてよかった。」
ただ、
あれ?なんか恥ずかしかった気がする??
うーんと💬何だっけ?何だったかなあ?
それと、まずは、
「あの~ハデス様ですよね?さっきまでカーテンの向こうだったから…」
一応、本物みたいだから確認しとかないと。
「あぁ」
と視線を逸らして少し耳が赤くなる?????
もしかして、照れてます?
うわー!可愛い?って思ってしまった。
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