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第二部 エリミア編

8 禁忌行為

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 エリミア史で、クローンの授業を行った

「クローン。今では、禁忌行為にされ。クローンを作るためのラボも、全て処分されました。先生がまだ美少女と言われた時には」 

 生徒が何人か笑った

「本当に美少女だったんですよ。さて、当時は人間のクローンについて研究が始まったくらいでした。やがて、クローンにオリジナルと同じ思考を持たせる研究も行われ始め、何人かのモデルのクローンが産まれました」

 ガルクは興味津々に聞いていた。ザルウィン・クルトナが興味をなぜ持ったのか知りたかったから

「しかし、クローンには能力を持つことができませんでした。皆さんも学んだように、昔は能力で差別されたりした時代があります。強い能力と弱い能力。利便性。珍しさ。能力を持ってる者ですら、差別されるのに。持ってない人間は、さらに酷く。奴隷のように扱われました。いくら、オリジナルと思考が同じとはいえ、クローンにも感情があるので、環境が変われば思考も変わってきます。そして、クローン達が反乱を起こし始めました。そして、禁忌行為になりました」

 ガルクは、エリミア史の授業を専攻して良かったと思った。ネオルノ先生の話すスピードが遅くなければ。クラスの大半は寝ている

「先生!」

 ガルクは手を上げた

「ガルク。何でしょう?」

「蘇生行為はなぜ禁止されたのですか?」

「蘇生した者の9割が死にたいと。自殺したからです。生き返らせても、ほぼ自殺するなら、生き返らす意味がないので」

「なるほど。蘇生するための、場所は残されていないのですか?」

「2つ残ってます。元老院と唯一王。治安維持局フェルムスの3つで厳重に管理されてる物と。この、リンドルズ学校に」

「ここに?!」

「えぇ。先生達でも、一部しか知りませんが。私が眠いので、授業終わります。残り、自習」

 ネオルノ先生は、言い終わるのと同時に寝た。今、起きてるのはフェーナとガルク。そして、留年したリゾッルしかいない。リゾッルが、二人のそばに来た

「ガルク君。フェーナさん。話聞いてどう思う?」

「どっちの話?リゾッルさん」

「両方。本当の話かな?」

「大丈夫。こっちにはフェーナがいる」

 ガルクとフェーナがニヤリと笑った

「フェーナがいるって、能力使ったの?マズイよ。退学だ!フェルムスに捕まるのかな」

「落ち着いてよ。リゾッル」

「そうよ。ガルクなんか、使っちゃいけないと家では言いながら、学校では私によく使わせてるわよ」

「仕方ないじゃん。僕の能力って、使うときが、そうそう無くない?」

「それもそうね。クローンを作るラボが全て破壊されたのは本当。蘇生するのが、学校にあるのは本当で。ネオルノ先生は、校長室を思い浮かべていたわ」

 ガルクは、フェーナの便利すぎる能力に感心した
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