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1章 着隊
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補給作戦が成功に終わり、基地に戻った玲音はすぐにブリーフィングルームへ向かった。
作戦の振り返り会議が行われるためだ。
ブリーフィングルームには既に補給部隊のパイロットや整備士、護衛戦闘機のパイロットたちが集まっていた。
綾の姿もそこにあり、部屋全体に視線を巡らせながら短く指示を出している。
「今回の補給作戦は成功した。だが、敵無人機の出現頻度が以前より増加している。各機の報告を基に、次回作戦に向けた改善点を洗い出す。」
綾の言葉が終わると、補給機01のパイロットが手を挙げた。
「敵無人機の動きが明らかに計画的でした。AI制御にしては奇妙な連携が見られたのですが……。」
「それは気になったな。」
別の戦闘機パイロットも頷く。
綾はスクリーンに投影された戦闘ログを指差しながら説明を始めた。
「敵AIの制御システムが改良されている可能性がある。過去のデータと比較し、異常な点を洗い出せ。各機、報告を明日までにまとめろ。」
「了解!」
全員が一斉に返答した。
会議が終わると、玲音は整備士たちの作業が進む格納庫へ向かった。
彼女も補給機03の書類整理と、憲兵としての報告書作成を進める必要があった。
補給機の横で書類を整理していると、背後から綾の声がした。
「早瀬、どうだ? 初任務の報告は進んでいるか?」
玲音は振り返り、敬礼してから答えた。
「はい。まだ途中ですが、敵の動きについて気になった点をまとめています。」
「そうか。」
綾は補給機の外装に視線を向けたまま続けた。
「補給作戦で守られる側の役割を知った。それは悪い経験じゃない。だが、お前がこのままで終わるつもりはないだろう?」
玲音は一瞬言葉に詰まり、だがすぐに頷いた。
「はい。いつか、自分も空を守る側になりたいです。」
綾はその言葉に微かに笑みを浮かべた。
「いい目標だ。ただし、憲兵としての役割を忘れるな。秩序を守ることもまた、空を守ることに繋がる。」
「了解しました。」
その夜、玲音は自室に戻り、作戦の記録を整理していた。
だが、戦闘中に聞いた補給機01の無線通信の内容が気にかかっていた。
「補給機01、異常なし。」
戦闘中の緊張の中で、何度か繰り返されたその報告――内容自体は問題ないはずだった。
だが、通信の間隔がどこか不自然に感じられた。
「無線の規定どおりなら、あのタイミングでそんな報告が必要だっただろうか……。」
玲音は記録を見直しながら、自分の直感を確認する。
補給機01の報告は規則通りに見えるが、敵の動きと無線のタイミングが微妙に一致している気がするのだ。
「気のせい……じゃないはず。」
玲音は自分の考えを記録に残し、次の朝一番で綾に相談することを決めた。
作戦の振り返り会議が行われるためだ。
ブリーフィングルームには既に補給部隊のパイロットや整備士、護衛戦闘機のパイロットたちが集まっていた。
綾の姿もそこにあり、部屋全体に視線を巡らせながら短く指示を出している。
「今回の補給作戦は成功した。だが、敵無人機の出現頻度が以前より増加している。各機の報告を基に、次回作戦に向けた改善点を洗い出す。」
綾の言葉が終わると、補給機01のパイロットが手を挙げた。
「敵無人機の動きが明らかに計画的でした。AI制御にしては奇妙な連携が見られたのですが……。」
「それは気になったな。」
別の戦闘機パイロットも頷く。
綾はスクリーンに投影された戦闘ログを指差しながら説明を始めた。
「敵AIの制御システムが改良されている可能性がある。過去のデータと比較し、異常な点を洗い出せ。各機、報告を明日までにまとめろ。」
「了解!」
全員が一斉に返答した。
会議が終わると、玲音は整備士たちの作業が進む格納庫へ向かった。
彼女も補給機03の書類整理と、憲兵としての報告書作成を進める必要があった。
補給機の横で書類を整理していると、背後から綾の声がした。
「早瀬、どうだ? 初任務の報告は進んでいるか?」
玲音は振り返り、敬礼してから答えた。
「はい。まだ途中ですが、敵の動きについて気になった点をまとめています。」
「そうか。」
綾は補給機の外装に視線を向けたまま続けた。
「補給作戦で守られる側の役割を知った。それは悪い経験じゃない。だが、お前がこのままで終わるつもりはないだろう?」
玲音は一瞬言葉に詰まり、だがすぐに頷いた。
「はい。いつか、自分も空を守る側になりたいです。」
綾はその言葉に微かに笑みを浮かべた。
「いい目標だ。ただし、憲兵としての役割を忘れるな。秩序を守ることもまた、空を守ることに繋がる。」
「了解しました。」
その夜、玲音は自室に戻り、作戦の記録を整理していた。
だが、戦闘中に聞いた補給機01の無線通信の内容が気にかかっていた。
「補給機01、異常なし。」
戦闘中の緊張の中で、何度か繰り返されたその報告――内容自体は問題ないはずだった。
だが、通信の間隔がどこか不自然に感じられた。
「無線の規定どおりなら、あのタイミングでそんな報告が必要だっただろうか……。」
玲音は記録を見直しながら、自分の直感を確認する。
補給機01の報告は規則通りに見えるが、敵の動きと無線のタイミングが微妙に一致している気がするのだ。
「気のせい……じゃないはず。」
玲音は自分の考えを記録に残し、次の朝一番で綾に相談することを決めた。
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