35 / 116
三章・三人集いまして
『迷子のオッサンを保護しました』
しおりを挟む
「ターリャはここで待機」
「あい」
ルシーの上にターリャを待機させて、俺だけ様子を見にオッサンへと近づいていく。
たまにこんな感じで転がってて、近付いたら襲ってくる当たり屋 (?)みたいなのがいるって聞いたから慎重に。
格好は村人と言うよりも冒険者。
しかも結構使い込んでいる装備だ。
歳は、後ろから見た感じ40~50程。
正直ここの世界の人老けるの早いから判別しにくい。
ターリャとの鍛練用の模造剣でつついてみた。
「……う”ーん」
生きてる。
死体ではないとホッとした瞬間に、盛大に鳴り響く腹の音。
思わずターリャの方を向いて俺じゃないぞと手を振った。
勿論俺ではないとすると目の前のこのオッサンの腹の音だろう。
なんだか警戒するのも馬鹿馬鹿しくなって、しゃがみこんで声をかけた。
「もしもし、大丈夫ですか?」
「…………腹が減って動けない……」
返事と共にまたしても腹の音。
これは嘘ではなさそうだ。
俺の食糧を物凄い勢いでオッサンが頬張っている。
食べながら話を聞くに、護衛の仕事を終えて戻ろうとしたのだけれど、ちょっとしたトラブルで馬が逃げ、その馬に荷物を積んでいたのでこんなだだっ広な荒野に食糧もなく一人残されたらしい。
仕方なく歩いて帰ろうとしていたのだけれど、あまりの空腹で動けなくなってしまったらしい。
「ちなみに何日ほど」
「3日、飲まず食わずだ。水があればもう少し頑張れたんだが…」
人間。
7日までは食べなくてもなんとかなるが、水は3日でアウトだ。
ギリギリだったらしい。
「ねぇ、ターリャの飴玉食べる?」
「いいのか?これはありがたい」
ターリャお気に入りのべっこう飴を一つ摘まんで口のなかに放り込む。
とたんにオッサンの周りに花の幻覚。
わかるよ。
極限の空腹で甘味は極楽気分にさせてくれる。
俺の二日分をペロリと平らげ、ようやく腹心地がついたらしい。
「ふう。助かった。…そういえば自己紹介してなかったな。オレはガルア。ガルア・クラフトだ」
「…、よろしくガルアさん。俺はトキ、こっちは」
「ターリャです!」
頭をペコリ。
最近更に社交性が増している。
「よろしく。ところで、質問があるんだが、いいかな?」
「なんでしょう」
「ここが何処だか分かるものを持っていないかい?」
地図を渡して現在地を教えると、盛大に顔をしかめた。
ガルアは盛大な迷子になっていたようだった。
元々いた地点から行きたい街へと近付いているどころか、Uターンして明後日の方向へと進んでいた。
なんで途中で気が付かなかったのか。
「うげぇ、やっぱりあの道を右だったか…」
地図をくるくる回しながら呟いている。
というか、地図を見るときそんなに回すか?
「トキの地図の見方と違うね」
「俺は方向音痴じゃないからな」
地図さえあれば何処にでも到達できる。
ちなみにターリャも方向音痴ではなかった。
「……いけると思ったんだがなぁ」
凄まじい程の方向音痴の友人も、ガルアとまったく同じ事を言っていた。
おそらくこのまま放っておけば、この人また迷子になって、今度こそ野垂れ死ぬ可能性が高い。
仕方ないか。
「ガルアさん」
「んん?」
ガルアが地図から視線を外してこちらを見る。
「もしよろしければなのですが、一緒に行きますか?」
「本当か!?」
心底嬉しそうな顔だ。
俺よりも年上(想定)だろうに、表情がターリャそっくりだ。
「ええ。ちょうど、貴方の目的地近くを通過する予定でしたので」
幸いにも、そこはガルアさんの目的地である国境近くの街だった。
アイリス国とウンドラ国の国境。
現在俺達はアイリス国の南部にいる。
これから俺達はターリャのいう聖域へ向かうために国境を超えてウンドラ国へと入国しないといけないのだ。
ちなみに戦争が終わったからといってすぐに国境が開かれた訳じゃない。
いまだに両国とも厳戒態勢がしかれているし、国境は固く閉じられたまま。
とするなら不法入国するしかない。
というわけで、俺達はその街を横目に国境を跨ぐアオギ山脈を登り、こっそりと入国するつもりだったのだ。
この際だ。
その街まで一人増えても特に問題ないだろう。
「いやぁ、助かる!じゃあ途中の宿代はオレが持つぞ!これで公平だな!」
「……? 荷物ごと逃げていったのでは?」
「なーに」
含み笑いしながら、ガルアが上着を裏返す。
すると、服の裏側に謎の袋。
その中は魔石が詰まっていた。
「へそくりくらいなら常に持ち歩いているさ」
この人やりおる。
野宿の準備の為、ターリャと共に薪になりそうな木の枝や枯れ葉、トゥレント(木に似た妖魔)の死骸を拾い集めている最中、ターリャがこちらへやってきた。
「ねぇ、トキ」
「なんだ?」
「あの人と何かあったの?」
「え」
思わずターリャを見た。
「なんでそう思うんだ?」
「んー、なんか…お名前聞いたときに変な顔してた。こう、なんだろう?ビックリしたとも違うな。何て言うのか分からないけど、変な感じだったよ」
「……そうか」
顔に出さないようにしていたんだけど、分かるものなんだな。
「……ガルア・クラフト。この名前は俺達戦場帰りの連中は勿論、そこらにいる奴らにも有名な名前なんだ。戦時中での“英雄”の名前だな。本当かどうかは知らないが、飛竜部隊の半数を討ち取ったっていう話もあった」
飛竜部隊は当時ウンドラ国の最終兵器とも言われていた最強部隊だった。
アイリス国は魔法があったが、魔法が間に合わない程の速度で上空を飛び回り、槍の雨を降らせてくるのはまさしく恐怖の象徴。
それをその英雄は一人で壊滅させた。
なんのスキルなのか知らないが、戦場で英雄の武勲を聞くたびに仲間たちが盛り上がっていたのを覚えている。
と、同時に俺は嫌な思い出も甦る。
セドナの顔だ。
セドナ・クラフト。
英雄の甥。
その英雄の名前でよく脅されていたから、いざ本人目の前にすると複雑な感情が沸き上がってくる。
だが、そこは大人だ。
口にはしない。
それに同名の他人かもしれないしな。
(そもそも英雄が方向音痴なんて話は聞いたことがないんだよなぁ)
「へえ!凄いね!」
「でも同じ名前の他人だったりすることもあるから、今回は確信があるまでは普通に接するんだぞ」
「はーい」
日が落ちる直前に仕留めたアシグロウサギをガルアが解体し、それを焚き火で焼いて食べる。
近くの町に着くまでは狩りを積極的にしないとな。
「近くの町に寄ったら旅道具一式買っていいか?」
「どうぞ」
「ターリャも飴買いたい」
「あったらな」
ルシーが地面を前足で引っ掻いてなにかを催促している。
「ルシーのエサもだな」
さて、一気に騒がしくなったぞ。
「あい」
ルシーの上にターリャを待機させて、俺だけ様子を見にオッサンへと近づいていく。
たまにこんな感じで転がってて、近付いたら襲ってくる当たり屋 (?)みたいなのがいるって聞いたから慎重に。
格好は村人と言うよりも冒険者。
しかも結構使い込んでいる装備だ。
歳は、後ろから見た感じ40~50程。
正直ここの世界の人老けるの早いから判別しにくい。
ターリャとの鍛練用の模造剣でつついてみた。
「……う”ーん」
生きてる。
死体ではないとホッとした瞬間に、盛大に鳴り響く腹の音。
思わずターリャの方を向いて俺じゃないぞと手を振った。
勿論俺ではないとすると目の前のこのオッサンの腹の音だろう。
なんだか警戒するのも馬鹿馬鹿しくなって、しゃがみこんで声をかけた。
「もしもし、大丈夫ですか?」
「…………腹が減って動けない……」
返事と共にまたしても腹の音。
これは嘘ではなさそうだ。
俺の食糧を物凄い勢いでオッサンが頬張っている。
食べながら話を聞くに、護衛の仕事を終えて戻ろうとしたのだけれど、ちょっとしたトラブルで馬が逃げ、その馬に荷物を積んでいたのでこんなだだっ広な荒野に食糧もなく一人残されたらしい。
仕方なく歩いて帰ろうとしていたのだけれど、あまりの空腹で動けなくなってしまったらしい。
「ちなみに何日ほど」
「3日、飲まず食わずだ。水があればもう少し頑張れたんだが…」
人間。
7日までは食べなくてもなんとかなるが、水は3日でアウトだ。
ギリギリだったらしい。
「ねぇ、ターリャの飴玉食べる?」
「いいのか?これはありがたい」
ターリャお気に入りのべっこう飴を一つ摘まんで口のなかに放り込む。
とたんにオッサンの周りに花の幻覚。
わかるよ。
極限の空腹で甘味は極楽気分にさせてくれる。
俺の二日分をペロリと平らげ、ようやく腹心地がついたらしい。
「ふう。助かった。…そういえば自己紹介してなかったな。オレはガルア。ガルア・クラフトだ」
「…、よろしくガルアさん。俺はトキ、こっちは」
「ターリャです!」
頭をペコリ。
最近更に社交性が増している。
「よろしく。ところで、質問があるんだが、いいかな?」
「なんでしょう」
「ここが何処だか分かるものを持っていないかい?」
地図を渡して現在地を教えると、盛大に顔をしかめた。
ガルアは盛大な迷子になっていたようだった。
元々いた地点から行きたい街へと近付いているどころか、Uターンして明後日の方向へと進んでいた。
なんで途中で気が付かなかったのか。
「うげぇ、やっぱりあの道を右だったか…」
地図をくるくる回しながら呟いている。
というか、地図を見るときそんなに回すか?
「トキの地図の見方と違うね」
「俺は方向音痴じゃないからな」
地図さえあれば何処にでも到達できる。
ちなみにターリャも方向音痴ではなかった。
「……いけると思ったんだがなぁ」
凄まじい程の方向音痴の友人も、ガルアとまったく同じ事を言っていた。
おそらくこのまま放っておけば、この人また迷子になって、今度こそ野垂れ死ぬ可能性が高い。
仕方ないか。
「ガルアさん」
「んん?」
ガルアが地図から視線を外してこちらを見る。
「もしよろしければなのですが、一緒に行きますか?」
「本当か!?」
心底嬉しそうな顔だ。
俺よりも年上(想定)だろうに、表情がターリャそっくりだ。
「ええ。ちょうど、貴方の目的地近くを通過する予定でしたので」
幸いにも、そこはガルアさんの目的地である国境近くの街だった。
アイリス国とウンドラ国の国境。
現在俺達はアイリス国の南部にいる。
これから俺達はターリャのいう聖域へ向かうために国境を超えてウンドラ国へと入国しないといけないのだ。
ちなみに戦争が終わったからといってすぐに国境が開かれた訳じゃない。
いまだに両国とも厳戒態勢がしかれているし、国境は固く閉じられたまま。
とするなら不法入国するしかない。
というわけで、俺達はその街を横目に国境を跨ぐアオギ山脈を登り、こっそりと入国するつもりだったのだ。
この際だ。
その街まで一人増えても特に問題ないだろう。
「いやぁ、助かる!じゃあ途中の宿代はオレが持つぞ!これで公平だな!」
「……? 荷物ごと逃げていったのでは?」
「なーに」
含み笑いしながら、ガルアが上着を裏返す。
すると、服の裏側に謎の袋。
その中は魔石が詰まっていた。
「へそくりくらいなら常に持ち歩いているさ」
この人やりおる。
野宿の準備の為、ターリャと共に薪になりそうな木の枝や枯れ葉、トゥレント(木に似た妖魔)の死骸を拾い集めている最中、ターリャがこちらへやってきた。
「ねぇ、トキ」
「なんだ?」
「あの人と何かあったの?」
「え」
思わずターリャを見た。
「なんでそう思うんだ?」
「んー、なんか…お名前聞いたときに変な顔してた。こう、なんだろう?ビックリしたとも違うな。何て言うのか分からないけど、変な感じだったよ」
「……そうか」
顔に出さないようにしていたんだけど、分かるものなんだな。
「……ガルア・クラフト。この名前は俺達戦場帰りの連中は勿論、そこらにいる奴らにも有名な名前なんだ。戦時中での“英雄”の名前だな。本当かどうかは知らないが、飛竜部隊の半数を討ち取ったっていう話もあった」
飛竜部隊は当時ウンドラ国の最終兵器とも言われていた最強部隊だった。
アイリス国は魔法があったが、魔法が間に合わない程の速度で上空を飛び回り、槍の雨を降らせてくるのはまさしく恐怖の象徴。
それをその英雄は一人で壊滅させた。
なんのスキルなのか知らないが、戦場で英雄の武勲を聞くたびに仲間たちが盛り上がっていたのを覚えている。
と、同時に俺は嫌な思い出も甦る。
セドナの顔だ。
セドナ・クラフト。
英雄の甥。
その英雄の名前でよく脅されていたから、いざ本人目の前にすると複雑な感情が沸き上がってくる。
だが、そこは大人だ。
口にはしない。
それに同名の他人かもしれないしな。
(そもそも英雄が方向音痴なんて話は聞いたことがないんだよなぁ)
「へえ!凄いね!」
「でも同じ名前の他人だったりすることもあるから、今回は確信があるまでは普通に接するんだぞ」
「はーい」
日が落ちる直前に仕留めたアシグロウサギをガルアが解体し、それを焚き火で焼いて食べる。
近くの町に着くまでは狩りを積極的にしないとな。
「近くの町に寄ったら旅道具一式買っていいか?」
「どうぞ」
「ターリャも飴買いたい」
「あったらな」
ルシーが地面を前足で引っ掻いてなにかを催促している。
「ルシーのエサもだな」
さて、一気に騒がしくなったぞ。
0
お気に入りに追加
52
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
家族全員異世界へ転移したが、その世界で父(魔王)母(勇者)だった…らしい~妹は聖女クラスの魔力持ち!?俺はどうなんですかね?遠い目~
厘/りん
ファンタジー
ある休日、家族でお昼ご飯を食べていたらいきなり異世界へ転移した。俺(長男)カケルは日本と全く違う異世界に動揺していたが、父と母の様子がおかしかった。なぜか、やけに落ち着いている。問い詰めると、もともと父は異世界人だった(らしい)。信じられない!
☆第4回次世代ファンタジーカップ
142位でした。ありがとう御座いました。
★Nolaノベルさん•なろうさんに編集して掲載中。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
全裸ドSな女神様もお手上げな幸運の僕が人類を救う異世界転生
山本いちじく
ファンタジー
平凡で平和に暮らしていたユウマは、仕事の帰り道、夜空から光り輝く物体が公園に落ちたのを見かけた。
広い森のある公園の奥に進んでいくと、不思議な金色の液体が宙に浮かんでいる。
好奇心を抱きながらその金色の液体に近づいて、不用心に手を触れると、意識を失ってしまい。。。
真っ白な世界でユウマは、女神と会う。
ユウマが死んでしまった。
女神は、因果律に予定されていない出来事だということをユウマに伝えた。
そして、女神にもお手上げな幸運が付与されていることも。
女神が作った別の世界に転生しながら、その幸運で滅亡寸前の人類を救えるか検証することに。
ユウマは突然の死に戸惑いながら、それを受け入れて、異世界転生する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる