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世界樹の実
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俺はゴンを介抱した後に室内を眺めた。
真ん中の通路から左右に牢獄が展開されていた。
日の光は全く入らず、カビ臭い匂いさえする。
ほの暗く、雰囲気はよく無い。
此処が閉ざされた空間であることを俺は直ぐに悟った。
こんな所に幽閉されるなんて・・・気味が悪いな。
そして一つの気配に辿り着く。
いるな・・・ポタリーさんか?
気配の元に俺達は向かった。
牢獄の中にぼろぼろの衣装を纏った女性が、虚ろな眼で俺達を眺めていた。
眼に力が無い。
その表情は廃人に等しいほど呆けていた。
不味い!早く介抱しなくては!
俺は『身体能力強化』を発動して、牢の柵を破壊した。
事も無げに柵が砕け散る。
牢の中に入った。
「ポタリーさんですか?」
「・・・」
返事は無い。
そして汚物に塗れた様な臭いがする。
「大丈夫ですか?」
「・・・誰?・・・」
本能的に応えている様に見受けられる。
意識があるのかすら定かではない。
俺は『収納』から体力回復薬を取り出した。
飲ませようとなんとか口に含ませる。
「ゴン、手枷と足枷を外してやってくれ!」
「はい‼」
ゴンは手枷足枷に触れると契約魔法を無効化した。
ゴンは枷を入念にチェックしている。
どうにか『体力回復薬』を口にしたポタリーさんらしき人物に、多少力が湧いてきたのが分かった。
俺はもう一度問いかけた。
「ポタリーさんですか?」
女性はこちらを見ると、
「・・・そうだ・・・あたいだ・・・」
弱々しく呟いた。
「よかった、俺は島野です。助けにきました」
「・・・助け?・・・なんのことだい?・・・」
少し眼に力が宿り出したが、その眼は正常なものではなかった。
くそう!洗脳されてやがる!やっぱりか!
俺はポタリーさんの肩を掴むと『神力贈呈』の能力を発動した。
神力が移っていくのが分かる。
これで命の問題は無くなるだろう。
「ゴン!行くぞ!」
「はい!」
俺は問答無用で転移した。
転移した先は『シマーノ』の俺達の家だった。
ここに転移したことには理由がある。
そこにダイコクさんが控えているからだ。
俺達は前もって作戦の決行をダイコクさんに知らせてあり、俺達の家で準備して待っている様にお願いしていたからだ。
俺達の知り合いでポタリーさんを知る者は、ダイコクさんしか居なかった。
リビングの脇の椅子に座り、今か今かとダイコクさんは待ってくれていたようだ。
俺達が転移してくると、血相を変えて走り寄ってきた。
「ポタリー!おい!分かるか!わてやで‼」
ダイコクさんはポタリーさんを抱きとめて必死に呼びかけている。
その横でゴンがポタリーさんに浄化魔法を施していた。
「おい!ポタリー‼返事せえ‼」
ダイコクさんはポタリーさんを揺すっている。
「ダイコクさん、冷静に!」
はっ!と我に返るダイコクさん。
「すまん、にしても。どないなっとんねん。ポタリー、わてやで、分かるか?」
ポタリーさんは虚ろな眼をダイコクさんに向けた。
「ダイコク・・・ああ・・・ダイコク・・・」
ダイコクさんは涙を流していた。
「せや!わてや!そうか、分かったか!」
俺はダイコクさんの肩に手を置いた。
ダイコクさんの肩は震えていた。
「さあ、ポタリーさん、もう一度これを飲んでください」
俺は再び体力回復薬をポタリーさんの口元に近づけた。
ポタリーさんは俺を力なく見つめてからこくんと頷いた。
ゆっくりとポタリーさんは体力回復薬を口にした。
次第にポタリーさんの顔色が回復してきた。
眼にも力が湧いている。
もう体力的には大丈夫だろう。
後は洗脳を解かなくてはならない。
どうしたものか・・・
洗脳を解く方法はいくつかある。
一番確実なのはゆっくりと時間をかけることだ。
自分が洗脳に掛かっていることを教え、それを自覚させることから始まる。
洗脳に掛かっている者の特徴として、自分が洗脳に掛かっているという自覚が無いことにある。
証拠を示してみたりすることで、じっくりと時間をかけて自覚を促すのだ。
そして崇める者が反社会主義者であることを説いていく。
時間は掛かる、だが最も適切であるとされる手法である。
次に出来る方法は催眠を用いることである。
深い催眠状態に陥らせ、潜在意識に刷り込まれている間違った考えを正していくのだ。
これは被験者に負担が掛かる。
精神的に誘導を受けることになるからだ。
云わば催眠の重ねがけだ。
そこに強制力は存在し無い。
ある意味本能的に善悪の判断をすることになる。
被験者に負担が掛かる以上あまりお勧めはできない。
そしてここは異世界。
裏技はあるのだった。
今より半年ほど前の出来事だった。
俺は『シマーノ』の建国後、一時的に様子を見にサウナ島に帰ってきていた。
その理由は正式にマークを社長とし、俺は名誉職の会長に成る為であった。
抵抗を受けるのではないだろうかと考えていたのだが、実にあっさりとマークに受け入れられた。
「島野さんにはこの世界の為にやらなければいけない事があるのは承知しています。いつまでもこの島に縛っている訳にはいかないでしょう、でも会長職は辞職させませんからね。これは絶対ですよ、社長命令です!」
マークからきつく言われてしまった。
会長が社長に命令されるって・・・有なのか?
他の島野一家も名誉社員として席は残させて貰うとのことで、帰ってきてからも困らない様にと、給料も支払うということだった。
どうにも先回りされてしまった気分である。
でもここはありがたく受け入れることにした。
そんなやりとりを行っていると、アイリスさんとアースラさんが珍しく事務所にやってきたのだった。
「島野や、ちょいとよいかえ?」
「ええ、どうしました?」
「ここでは話せんのう、場所を変えようぞ」
「いいですよ」
そう返事をするとアースラさんが急に、
「土転移!」
と叫びだした。
俺達は山の頂上に転移していた。
それも地面から生える様に。
野菜になった気分・・・
いきなり転移させられるのってこんな感じなんだ・・・
皆が嫌がる訳だな。
気持ちはよく分かった・・・
今後は控えようと思う・・・
「島野や、見ておくれ」
アースラさんはそう言うと、世界樹を指さした。
あれまあ?なんだこれは?
そこには世界樹から黄金に輝くリンゴの様な果実が三つ実っていた。
余りの眩しさに眼を細めそうになる。
「これはいったい・・・」
「これは世界樹の実じゃよ」
でしょうね、見れば分かります。
「それぐらい分かりますよ」
「さようか・・・この実はのう、滅多に実らんのじゃが、この島にはたくさんの幸福の気が溢れておる。その気を吸って実ったのじゃよ」
「はあ・・・」
「これをお主に差し上げようと思うのじゃ」
「俺にですか?」
なんで俺に?
「そうじゃ、この実の価値からしてお主にしか預けられんのじゃよ」
それは嫌な予感しかしないです。
「価値ですか・・・」
聞きたくないなあ。
「この実は世界樹の葉よりも数段価値が高いのじゃ、ケガや病気を治すだけではなく、寿命すらも伸ばしてしまうのじゃ、精神的異常なんかも簡単に治癒してしまうのじゃよ、我等天界の者達はこれを神の実と呼ぶ者もおるんじゃよ」
ほらー、やっぱり聞きたくなかったよ。
そんな重要な物をなんで俺に預けるのかな?
創造神の爺さんに献上すればいいじゃないの。
でも、そうはいかないよってことなんだろうね・・・
でも世界樹の葉は肉体を治癒できるが、精神的な部分には効果は無い。
そこを補うだけでなく、寿命も伸ばすって・・・やり過ぎじゃね?
「見られることすら不味いのじゃ、そう思い、お主をここに連れて来たのじゃよ」
「そうですか・・・」
そう言うとアースラさんは俺の張った結界を破って世界樹に近づくと、世界樹の実を捥いで俺に手渡してきた。
「頼んだぞ、島野や」
「はあ・・・分かりました・・・」
「守さん、お願いしますね」
アイリスさんからも念を押されてしまった。
「はい・・・あ!結界を張り直しておくので先に帰っててください」
「あい分かった」
そういうと二人は土転移で帰っていった。
ひとり頭を抱える俺であった。
世界樹にちょっと愚痴りたくなった気分である。
ダイコクさんはポタリーさんに必死で話し掛けている。
「ポタリー!自分、どこまで覚えてんねん?」
体力が回復したポタリーさんは、その大きな眼でダイコクさんを見つめている。
「ダイコク・・・あたい帰らないと・・・」
ポタリーさんの視線は揺れている。
視点が定まっていなかった。
「待ちいな、そう急がんでもええやないか・・・」
「ラファエルの元に帰らないと・・・」
可笑しなことを言い出した。
「はあ?自分何を言ってんねん?あり得んやろ!自分、監禁されとったんやぞ!」
ポタリーさんの視線が更に揺れる。
「でも・・・」
「あかん‼行かせんで!あり得んがな!」
俺はダイコクさんの腕を掴んでダイコクさんを窘めると共に、ポタリーさんにはっきりと聞こえる様にわざと話した。
「ダイコクさん、ポタリーさんは洗脳されています」
「洗脳?・・・何やねんそれ?」
ダイコクさんは説明しろとこちらを見ている。
「詳しくは後で説明します、まずはポタリーさんもお腹が減っているでしょう、何か口にしませんか?」
ポタリーさんは洗脳という言葉が気に入らなかったのか、俺を睨んでいる。
でもどこか虚ろ気だ。
「とはいってもやな・・・島野はん・・・自分、ここで飯って・・・」
「まあまあいいから、ポタリーさんもお腹が減っているでしょう?」
ポタリーさんは俺を睨みながらも頷く。
身体は正直だということだ。
「では美味しい物を準備しますね」
俺は『収納』から世界樹の実を取り出した。
「どうぞ!ガブっといってください!」
ポタリーさんは未だ俺を睨みながらも、背に腹は変えられないのだろう。
世界樹の実を受け取ると一気に齧りついた。
「ちょっと!島野はん!今のはなんやねん?光っとったやないかい?何を食わしとんねん!」
「まあまあいいじゃないですか、それよりも・・・」
世界樹の実を齧ったポタリーさんは金色の光に包まれていた。
「おいおいおい!どないなっとんねん‼」
「あああー‼‼‼」
ポタリーさんは訳も分からず叫んでいる。
そして光が徐々に引いていくと、ポタリーさんが憑き物が取れたかの様な表情でポカンとしていた。
「はあ?何やねんいったい・・・」
ダイコクさんは何が起こったのか理解出来ていない。
「これで洗脳は解けたはずです」
「はい?もうよう分からんわ、いい加減にせいよ!自分!」
「まあまあ、後で説明しますから」
「ほんまやろうな?逃がさへんで?」
「分かってますって、そんなことよりポタリーさん、どうですか?」
ポタリーさんは呆けた顔をしていたが、俺に話し掛けられて我を取り戻したみたいだ。
顔を振って自分を取り戻そうとしている。
「旦那・・・あんたのお陰で自分を取り戻せたみたいだ。ありがとうよ・・・」
「ポタリーさん、改めまして俺は島野と申します。よろしくです」
俺は右手を差し出した。
ポタリーさんはガッチリと握り返してきた。
「そうだったね・・・島野の旦那。あたいはポタリーだよ。どうやらあたいを救ってくれたみたいだね。すまなかった・・・」
「ポタリー・・・自分・・・もう大丈夫なんか?」
ダイコクさんは心配が先に立ってしまったみたいだ。
ポタリーさんににじみ寄っている。
「ああ、ダイコク。心配かけたみたいだね。本来のあたいに戻ったみたいだよ」
「そうか・・・良かった・・・」
ダイコクさんは膝から崩れ落ちていた。
相当心配だった様子。
これで一先ずは安心していいだろう。
俺はノン達が置き去りになっていることを想い出した。
「ちょっとすいません、一家を回収に行ってきますね」
「はあ?・・・ええけど、絶対に帰ってくるんやで。説明はちゃんとして貰うで!」
「分かってますって、ゴン、後は任せたぞ」
俺は『収納』からマジックバックを取りだしてゴンに渡した。
マジックバックの中には適当に飲食物が入っている。
「畏まりました!主!行ってらっしゃいませ!」
ゴンは元気に送り出してくれた。
「じゃあ!」
俺は透明化してから『イヤーズ』に転移した。
『イヤーズ』に着くと、それなりの光景が俺を待っていた。
どうやら派手にやっているみたいだ。
そこには破壊の限りを尽くす二匹の聖獣と、神獣が暴れまわっていた。
神殿は半壊しており、街も瓦礫で覆い尽くされていた。
あれまあ、いい暴れっぷりですねー。
俺はギルに『念話』で話し掛ける。
(ギル、そろそろ帰るぞ)
(パパ、もうちょっと暴れたいよ!)
(はあ?お前何言ってんだ?もう充分だろ?)
(いや、そうじゃなくて・・・)
ん?こいつら・・・まさか遊んで無いだろうな?
(ギル!・・・まさかお前達・・・楽しくなって遊んでないだろうな?)
(う!・・・)
あらら、怪我人とか出てないだろうな?
出てたら大目玉だぞ!
(ギル、怪我人は出てないだろうな?)
(それは大丈夫!・・・多分・・・)
(ギルお前・・・まあいいや。帰るぞ!)
(分かった・・・)
俺は一家を転移して家の前に移動した。
何か物足りなかったのかノンがむくれている。
「ノン!」
しまったとノンが表情を改める。
「ヒュー!ヒュー、ヒュヒュー!」
人化するとわざとらしくノンは口笛を吹いていた。
こいつ・・・どうしてやろうか?
エルは人化するとしまったと下を向いていた。
ギルも人化すると同様に反省していた。
「もう一度聞くが、怪我人はでてないんだな?」
「無いよ!」
食い気味にノンが答えた。
まあいいか、ノンならそれぐらいの匙加減はお手の物だろう。
「お前達、あんまり調子に乗るなよ!」
「「「はい‼」」」
返事はいいんだよな、返事は・・・
俺達は家の中に入っていった。
ゴンがダイコクさんとポタリーさんを飲み物と軽食で労っていた。
「お帰りさない主!」
ゴンが笑顔で迎えてくれえる。
三人の様子に何かを感じ取ったのか、ゴンはジト目でノン達を睨んでいた。
ゴンよ、気持ちはよく分かるが、お前もやらかしたんだからな。
俺がソファーに座ると、ダイコクさんが手ぐすねを引いて待っていた。
正面に腰かけて聞かせろと眼が訴えかけている。
「島野はん、自分の出鱈目さは今に始まったことやあらへんが、きっちりと教えて貰うで、堪忍しときや!」
「はいはい、ちゃんと説明させて貰います。まずはポタリーさん。先ほどラファエルの所に帰らないとと仰ってましたが、今はどうですか?」
「今では何でそう思ったのか分からないよ・・・何でそんなことを思ったのか理解に苦しむね。ていうかラファエルの餓鬼んちょの奴!・・・クッソ!よくもやってくれたよ。恩を仇で返されちまったよ!」
どうやらポタリーさんはラファエルと知り合いの様だ。
「ダイコクさん、これが洗脳です。ポタリーさんはラファエルから精神支配を受けていたということです」
「精神支配?どうやってやねん?」
「多分魔法かと・・・もしくは神の能力では無いでしょうか?」
「島野の旦那、多分あれは魔法だと思うよ。ラファエルは神では無いからね・・・」
「でも半神半人ってことは無いでしょうか?現に俺は一時期半神半人でしたからね」
本当は人間の時でも能力は使えたんだけどね・・・でもこれは言わないでおこう、創造神の爺さんが何かしら弄っている可能性が高いからな。
「半神半人なんて聞いたことが無いよ、でも旦那が自分でそう言うのなら、そんな存在も居るってことなんだろうな」
「でも神を攫う様な奴が神に成れる訳がないやろ?」
「俺もそう思います、従って魔法の可能性が高いです」
「精神操作をする魔法なんて聞いたことがないで?」
「ダイコク、実際にあたいは操作されていたから存在するのさ・・・なんとも・・・恥ずかしいよ・・・」
「ポタリーさん、そう落ち込まないでください、恐らく誰でも掛かる可能性があると思います。特に神力を奪われた状態では・・・」
「・・・そうかい・・・」
たぶん神力がある状態であれば掛からなかったと思う。
人の力が神に及ぶわけが無いからな。
「今は正常に戻ったんですから、良しとしときましょう」
「そうやで!まあええ!しかし、なんやねんあの光っとった果物は?」
やっぱり聞かれるよね・・・
「あれは・・・やっぱり聞きます?」
「聞くに決まっとるやないかい!」
「ここだけの秘密にして下さいね?」
「そこまでなんか?」
ダイコクさんが引いている。
ポタリーさんも察しのか困った顔をしていた。
「・・・はい・・・」
俺は世界樹の実についての話をした。
上級神であるアースラさんに託されことも勿論詳らかにした。
でないと欲しいと言われかねないからね。
天界では神の実と呼ばれていることも付け加えておいた。
どれだけ重要な物を俺はポタリーさんに渡したのかを伝えたのだ。
ダイコクさんはしまった!、ときつく眼を閉じていた。
ポタリーさんはそんな貴重な物を食べたのかと、お腹を無意識に擦っている。
「あかん!聞いてもうたがな、聞かんかった方が良かったや無いかい!」
「だから聞いたでしょう?聞きますかって?」
「せやったな・・・まあ秘密は守るで・・・守るしかあらへんがな!」
ダイコクさんはもう沢山だと項垂れていた。
「あいたにそんな貴重な物を・・・ほんとに良かったのかい?」
「勿論ですポタリーさん、ここは気にしないでください。ポタリーさんでなければ差し上げれなかったと思います」
だって他にはあげれないでしょうに。
「そうなのかい?」
「はい・・・」
だって神様で無いと寿命が延びちゃうんだよね。
人にはあげられないでしょうよ。
問題になるって。
「さっきもお話しましたが、寿命がね・・・」
「でもさ・・・旦那・・・あたい少し若返った気がするんだよね・・・」
うーん、此処は・・・聞かなかったことにしよう。
そうしよう!
「ハハハ!気の所為でしょう!」
「・・・だね!」
ポタリーさんも察してくれたみたいだ。
ダイコクさんは諦めの表情で上を仰いでいた。
「まあ、説明はそんなところです。一先ず飯にしませんか?」
「そうしようよ、ダイコクさん。僕、お腹が減ったよ」
ノンが空気を読まずに話し掛ける。
「僕も!」
ギルもそれに乗っかる。
「そうか・・・そうやな・・・」
ダイコクさんは心ここに有らずであった。
なんだかな・・・すんません。
でもこれが有りの儘なんでね・・・
苦情は受け付けません!
真ん中の通路から左右に牢獄が展開されていた。
日の光は全く入らず、カビ臭い匂いさえする。
ほの暗く、雰囲気はよく無い。
此処が閉ざされた空間であることを俺は直ぐに悟った。
こんな所に幽閉されるなんて・・・気味が悪いな。
そして一つの気配に辿り着く。
いるな・・・ポタリーさんか?
気配の元に俺達は向かった。
牢獄の中にぼろぼろの衣装を纏った女性が、虚ろな眼で俺達を眺めていた。
眼に力が無い。
その表情は廃人に等しいほど呆けていた。
不味い!早く介抱しなくては!
俺は『身体能力強化』を発動して、牢の柵を破壊した。
事も無げに柵が砕け散る。
牢の中に入った。
「ポタリーさんですか?」
「・・・」
返事は無い。
そして汚物に塗れた様な臭いがする。
「大丈夫ですか?」
「・・・誰?・・・」
本能的に応えている様に見受けられる。
意識があるのかすら定かではない。
俺は『収納』から体力回復薬を取り出した。
飲ませようとなんとか口に含ませる。
「ゴン、手枷と足枷を外してやってくれ!」
「はい‼」
ゴンは手枷足枷に触れると契約魔法を無効化した。
ゴンは枷を入念にチェックしている。
どうにか『体力回復薬』を口にしたポタリーさんらしき人物に、多少力が湧いてきたのが分かった。
俺はもう一度問いかけた。
「ポタリーさんですか?」
女性はこちらを見ると、
「・・・そうだ・・・あたいだ・・・」
弱々しく呟いた。
「よかった、俺は島野です。助けにきました」
「・・・助け?・・・なんのことだい?・・・」
少し眼に力が宿り出したが、その眼は正常なものではなかった。
くそう!洗脳されてやがる!やっぱりか!
俺はポタリーさんの肩を掴むと『神力贈呈』の能力を発動した。
神力が移っていくのが分かる。
これで命の問題は無くなるだろう。
「ゴン!行くぞ!」
「はい!」
俺は問答無用で転移した。
転移した先は『シマーノ』の俺達の家だった。
ここに転移したことには理由がある。
そこにダイコクさんが控えているからだ。
俺達は前もって作戦の決行をダイコクさんに知らせてあり、俺達の家で準備して待っている様にお願いしていたからだ。
俺達の知り合いでポタリーさんを知る者は、ダイコクさんしか居なかった。
リビングの脇の椅子に座り、今か今かとダイコクさんは待ってくれていたようだ。
俺達が転移してくると、血相を変えて走り寄ってきた。
「ポタリー!おい!分かるか!わてやで‼」
ダイコクさんはポタリーさんを抱きとめて必死に呼びかけている。
その横でゴンがポタリーさんに浄化魔法を施していた。
「おい!ポタリー‼返事せえ‼」
ダイコクさんはポタリーさんを揺すっている。
「ダイコクさん、冷静に!」
はっ!と我に返るダイコクさん。
「すまん、にしても。どないなっとんねん。ポタリー、わてやで、分かるか?」
ポタリーさんは虚ろな眼をダイコクさんに向けた。
「ダイコク・・・ああ・・・ダイコク・・・」
ダイコクさんは涙を流していた。
「せや!わてや!そうか、分かったか!」
俺はダイコクさんの肩に手を置いた。
ダイコクさんの肩は震えていた。
「さあ、ポタリーさん、もう一度これを飲んでください」
俺は再び体力回復薬をポタリーさんの口元に近づけた。
ポタリーさんは俺を力なく見つめてからこくんと頷いた。
ゆっくりとポタリーさんは体力回復薬を口にした。
次第にポタリーさんの顔色が回復してきた。
眼にも力が湧いている。
もう体力的には大丈夫だろう。
後は洗脳を解かなくてはならない。
どうしたものか・・・
洗脳を解く方法はいくつかある。
一番確実なのはゆっくりと時間をかけることだ。
自分が洗脳に掛かっていることを教え、それを自覚させることから始まる。
洗脳に掛かっている者の特徴として、自分が洗脳に掛かっているという自覚が無いことにある。
証拠を示してみたりすることで、じっくりと時間をかけて自覚を促すのだ。
そして崇める者が反社会主義者であることを説いていく。
時間は掛かる、だが最も適切であるとされる手法である。
次に出来る方法は催眠を用いることである。
深い催眠状態に陥らせ、潜在意識に刷り込まれている間違った考えを正していくのだ。
これは被験者に負担が掛かる。
精神的に誘導を受けることになるからだ。
云わば催眠の重ねがけだ。
そこに強制力は存在し無い。
ある意味本能的に善悪の判断をすることになる。
被験者に負担が掛かる以上あまりお勧めはできない。
そしてここは異世界。
裏技はあるのだった。
今より半年ほど前の出来事だった。
俺は『シマーノ』の建国後、一時的に様子を見にサウナ島に帰ってきていた。
その理由は正式にマークを社長とし、俺は名誉職の会長に成る為であった。
抵抗を受けるのではないだろうかと考えていたのだが、実にあっさりとマークに受け入れられた。
「島野さんにはこの世界の為にやらなければいけない事があるのは承知しています。いつまでもこの島に縛っている訳にはいかないでしょう、でも会長職は辞職させませんからね。これは絶対ですよ、社長命令です!」
マークからきつく言われてしまった。
会長が社長に命令されるって・・・有なのか?
他の島野一家も名誉社員として席は残させて貰うとのことで、帰ってきてからも困らない様にと、給料も支払うということだった。
どうにも先回りされてしまった気分である。
でもここはありがたく受け入れることにした。
そんなやりとりを行っていると、アイリスさんとアースラさんが珍しく事務所にやってきたのだった。
「島野や、ちょいとよいかえ?」
「ええ、どうしました?」
「ここでは話せんのう、場所を変えようぞ」
「いいですよ」
そう返事をするとアースラさんが急に、
「土転移!」
と叫びだした。
俺達は山の頂上に転移していた。
それも地面から生える様に。
野菜になった気分・・・
いきなり転移させられるのってこんな感じなんだ・・・
皆が嫌がる訳だな。
気持ちはよく分かった・・・
今後は控えようと思う・・・
「島野や、見ておくれ」
アースラさんはそう言うと、世界樹を指さした。
あれまあ?なんだこれは?
そこには世界樹から黄金に輝くリンゴの様な果実が三つ実っていた。
余りの眩しさに眼を細めそうになる。
「これはいったい・・・」
「これは世界樹の実じゃよ」
でしょうね、見れば分かります。
「それぐらい分かりますよ」
「さようか・・・この実はのう、滅多に実らんのじゃが、この島にはたくさんの幸福の気が溢れておる。その気を吸って実ったのじゃよ」
「はあ・・・」
「これをお主に差し上げようと思うのじゃ」
「俺にですか?」
なんで俺に?
「そうじゃ、この実の価値からしてお主にしか預けられんのじゃよ」
それは嫌な予感しかしないです。
「価値ですか・・・」
聞きたくないなあ。
「この実は世界樹の葉よりも数段価値が高いのじゃ、ケガや病気を治すだけではなく、寿命すらも伸ばしてしまうのじゃ、精神的異常なんかも簡単に治癒してしまうのじゃよ、我等天界の者達はこれを神の実と呼ぶ者もおるんじゃよ」
ほらー、やっぱり聞きたくなかったよ。
そんな重要な物をなんで俺に預けるのかな?
創造神の爺さんに献上すればいいじゃないの。
でも、そうはいかないよってことなんだろうね・・・
でも世界樹の葉は肉体を治癒できるが、精神的な部分には効果は無い。
そこを補うだけでなく、寿命も伸ばすって・・・やり過ぎじゃね?
「見られることすら不味いのじゃ、そう思い、お主をここに連れて来たのじゃよ」
「そうですか・・・」
そう言うとアースラさんは俺の張った結界を破って世界樹に近づくと、世界樹の実を捥いで俺に手渡してきた。
「頼んだぞ、島野や」
「はあ・・・分かりました・・・」
「守さん、お願いしますね」
アイリスさんからも念を押されてしまった。
「はい・・・あ!結界を張り直しておくので先に帰っててください」
「あい分かった」
そういうと二人は土転移で帰っていった。
ひとり頭を抱える俺であった。
世界樹にちょっと愚痴りたくなった気分である。
ダイコクさんはポタリーさんに必死で話し掛けている。
「ポタリー!自分、どこまで覚えてんねん?」
体力が回復したポタリーさんは、その大きな眼でダイコクさんを見つめている。
「ダイコク・・・あたい帰らないと・・・」
ポタリーさんの視線は揺れている。
視点が定まっていなかった。
「待ちいな、そう急がんでもええやないか・・・」
「ラファエルの元に帰らないと・・・」
可笑しなことを言い出した。
「はあ?自分何を言ってんねん?あり得んやろ!自分、監禁されとったんやぞ!」
ポタリーさんの視線が更に揺れる。
「でも・・・」
「あかん‼行かせんで!あり得んがな!」
俺はダイコクさんの腕を掴んでダイコクさんを窘めると共に、ポタリーさんにはっきりと聞こえる様にわざと話した。
「ダイコクさん、ポタリーさんは洗脳されています」
「洗脳?・・・何やねんそれ?」
ダイコクさんは説明しろとこちらを見ている。
「詳しくは後で説明します、まずはポタリーさんもお腹が減っているでしょう、何か口にしませんか?」
ポタリーさんは洗脳という言葉が気に入らなかったのか、俺を睨んでいる。
でもどこか虚ろ気だ。
「とはいってもやな・・・島野はん・・・自分、ここで飯って・・・」
「まあまあいいから、ポタリーさんもお腹が減っているでしょう?」
ポタリーさんは俺を睨みながらも頷く。
身体は正直だということだ。
「では美味しい物を準備しますね」
俺は『収納』から世界樹の実を取り出した。
「どうぞ!ガブっといってください!」
ポタリーさんは未だ俺を睨みながらも、背に腹は変えられないのだろう。
世界樹の実を受け取ると一気に齧りついた。
「ちょっと!島野はん!今のはなんやねん?光っとったやないかい?何を食わしとんねん!」
「まあまあいいじゃないですか、それよりも・・・」
世界樹の実を齧ったポタリーさんは金色の光に包まれていた。
「おいおいおい!どないなっとんねん‼」
「あああー‼‼‼」
ポタリーさんは訳も分からず叫んでいる。
そして光が徐々に引いていくと、ポタリーさんが憑き物が取れたかの様な表情でポカンとしていた。
「はあ?何やねんいったい・・・」
ダイコクさんは何が起こったのか理解出来ていない。
「これで洗脳は解けたはずです」
「はい?もうよう分からんわ、いい加減にせいよ!自分!」
「まあまあ、後で説明しますから」
「ほんまやろうな?逃がさへんで?」
「分かってますって、そんなことよりポタリーさん、どうですか?」
ポタリーさんは呆けた顔をしていたが、俺に話し掛けられて我を取り戻したみたいだ。
顔を振って自分を取り戻そうとしている。
「旦那・・・あんたのお陰で自分を取り戻せたみたいだ。ありがとうよ・・・」
「ポタリーさん、改めまして俺は島野と申します。よろしくです」
俺は右手を差し出した。
ポタリーさんはガッチリと握り返してきた。
「そうだったね・・・島野の旦那。あたいはポタリーだよ。どうやらあたいを救ってくれたみたいだね。すまなかった・・・」
「ポタリー・・・自分・・・もう大丈夫なんか?」
ダイコクさんは心配が先に立ってしまったみたいだ。
ポタリーさんににじみ寄っている。
「ああ、ダイコク。心配かけたみたいだね。本来のあたいに戻ったみたいだよ」
「そうか・・・良かった・・・」
ダイコクさんは膝から崩れ落ちていた。
相当心配だった様子。
これで一先ずは安心していいだろう。
俺はノン達が置き去りになっていることを想い出した。
「ちょっとすいません、一家を回収に行ってきますね」
「はあ?・・・ええけど、絶対に帰ってくるんやで。説明はちゃんとして貰うで!」
「分かってますって、ゴン、後は任せたぞ」
俺は『収納』からマジックバックを取りだしてゴンに渡した。
マジックバックの中には適当に飲食物が入っている。
「畏まりました!主!行ってらっしゃいませ!」
ゴンは元気に送り出してくれた。
「じゃあ!」
俺は透明化してから『イヤーズ』に転移した。
『イヤーズ』に着くと、それなりの光景が俺を待っていた。
どうやら派手にやっているみたいだ。
そこには破壊の限りを尽くす二匹の聖獣と、神獣が暴れまわっていた。
神殿は半壊しており、街も瓦礫で覆い尽くされていた。
あれまあ、いい暴れっぷりですねー。
俺はギルに『念話』で話し掛ける。
(ギル、そろそろ帰るぞ)
(パパ、もうちょっと暴れたいよ!)
(はあ?お前何言ってんだ?もう充分だろ?)
(いや、そうじゃなくて・・・)
ん?こいつら・・・まさか遊んで無いだろうな?
(ギル!・・・まさかお前達・・・楽しくなって遊んでないだろうな?)
(う!・・・)
あらら、怪我人とか出てないだろうな?
出てたら大目玉だぞ!
(ギル、怪我人は出てないだろうな?)
(それは大丈夫!・・・多分・・・)
(ギルお前・・・まあいいや。帰るぞ!)
(分かった・・・)
俺は一家を転移して家の前に移動した。
何か物足りなかったのかノンがむくれている。
「ノン!」
しまったとノンが表情を改める。
「ヒュー!ヒュー、ヒュヒュー!」
人化するとわざとらしくノンは口笛を吹いていた。
こいつ・・・どうしてやろうか?
エルは人化するとしまったと下を向いていた。
ギルも人化すると同様に反省していた。
「もう一度聞くが、怪我人はでてないんだな?」
「無いよ!」
食い気味にノンが答えた。
まあいいか、ノンならそれぐらいの匙加減はお手の物だろう。
「お前達、あんまり調子に乗るなよ!」
「「「はい‼」」」
返事はいいんだよな、返事は・・・
俺達は家の中に入っていった。
ゴンがダイコクさんとポタリーさんを飲み物と軽食で労っていた。
「お帰りさない主!」
ゴンが笑顔で迎えてくれえる。
三人の様子に何かを感じ取ったのか、ゴンはジト目でノン達を睨んでいた。
ゴンよ、気持ちはよく分かるが、お前もやらかしたんだからな。
俺がソファーに座ると、ダイコクさんが手ぐすねを引いて待っていた。
正面に腰かけて聞かせろと眼が訴えかけている。
「島野はん、自分の出鱈目さは今に始まったことやあらへんが、きっちりと教えて貰うで、堪忍しときや!」
「はいはい、ちゃんと説明させて貰います。まずはポタリーさん。先ほどラファエルの所に帰らないとと仰ってましたが、今はどうですか?」
「今では何でそう思ったのか分からないよ・・・何でそんなことを思ったのか理解に苦しむね。ていうかラファエルの餓鬼んちょの奴!・・・クッソ!よくもやってくれたよ。恩を仇で返されちまったよ!」
どうやらポタリーさんはラファエルと知り合いの様だ。
「ダイコクさん、これが洗脳です。ポタリーさんはラファエルから精神支配を受けていたということです」
「精神支配?どうやってやねん?」
「多分魔法かと・・・もしくは神の能力では無いでしょうか?」
「島野の旦那、多分あれは魔法だと思うよ。ラファエルは神では無いからね・・・」
「でも半神半人ってことは無いでしょうか?現に俺は一時期半神半人でしたからね」
本当は人間の時でも能力は使えたんだけどね・・・でもこれは言わないでおこう、創造神の爺さんが何かしら弄っている可能性が高いからな。
「半神半人なんて聞いたことが無いよ、でも旦那が自分でそう言うのなら、そんな存在も居るってことなんだろうな」
「でも神を攫う様な奴が神に成れる訳がないやろ?」
「俺もそう思います、従って魔法の可能性が高いです」
「精神操作をする魔法なんて聞いたことがないで?」
「ダイコク、実際にあたいは操作されていたから存在するのさ・・・なんとも・・・恥ずかしいよ・・・」
「ポタリーさん、そう落ち込まないでください、恐らく誰でも掛かる可能性があると思います。特に神力を奪われた状態では・・・」
「・・・そうかい・・・」
たぶん神力がある状態であれば掛からなかったと思う。
人の力が神に及ぶわけが無いからな。
「今は正常に戻ったんですから、良しとしときましょう」
「そうやで!まあええ!しかし、なんやねんあの光っとった果物は?」
やっぱり聞かれるよね・・・
「あれは・・・やっぱり聞きます?」
「聞くに決まっとるやないかい!」
「ここだけの秘密にして下さいね?」
「そこまでなんか?」
ダイコクさんが引いている。
ポタリーさんも察しのか困った顔をしていた。
「・・・はい・・・」
俺は世界樹の実についての話をした。
上級神であるアースラさんに託されことも勿論詳らかにした。
でないと欲しいと言われかねないからね。
天界では神の実と呼ばれていることも付け加えておいた。
どれだけ重要な物を俺はポタリーさんに渡したのかを伝えたのだ。
ダイコクさんはしまった!、ときつく眼を閉じていた。
ポタリーさんはそんな貴重な物を食べたのかと、お腹を無意識に擦っている。
「あかん!聞いてもうたがな、聞かんかった方が良かったや無いかい!」
「だから聞いたでしょう?聞きますかって?」
「せやったな・・・まあ秘密は守るで・・・守るしかあらへんがな!」
ダイコクさんはもう沢山だと項垂れていた。
「あいたにそんな貴重な物を・・・ほんとに良かったのかい?」
「勿論ですポタリーさん、ここは気にしないでください。ポタリーさんでなければ差し上げれなかったと思います」
だって他にはあげれないでしょうに。
「そうなのかい?」
「はい・・・」
だって神様で無いと寿命が延びちゃうんだよね。
人にはあげられないでしょうよ。
問題になるって。
「さっきもお話しましたが、寿命がね・・・」
「でもさ・・・旦那・・・あたい少し若返った気がするんだよね・・・」
うーん、此処は・・・聞かなかったことにしよう。
そうしよう!
「ハハハ!気の所為でしょう!」
「・・・だね!」
ポタリーさんも察してくれたみたいだ。
ダイコクさんは諦めの表情で上を仰いでいた。
「まあ、説明はそんなところです。一先ず飯にしませんか?」
「そうしようよ、ダイコクさん。僕、お腹が減ったよ」
ノンが空気を読まずに話し掛ける。
「僕も!」
ギルもそれに乗っかる。
「そうか・・・そうやな・・・」
ダイコクさんは心ここに有らずであった。
なんだかな・・・すんません。
でもこれが有りの儘なんでね・・・
苦情は受け付けません!
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