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釧路へ
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翌日、洗面台の鏡に映ったわたしの目は、やはり腫れぼったくて、聡太くんに見られるのが苦痛だった。
聡太くんは朝ごはんを食べないけれど、何かしてあげたくて、カプチーノだけは毎朝入れてあげる。
百均で購入した小さな電動泡立て器で、温めた牛乳を泡立てる。それをコーヒーに乗せるとお店のようなふわふわのクリーミーなカプチーノが出来上がる。
時計を見るとちょうど朝の七時。
「おはよう!」
朝型の聡太くんは早く起きて、部屋で勉強しているけれど、リビングに出てくるのは七時と決めている。
なので、淹れたてのカプチーノが冷めてしまうなんてこともない。
「おはよう。カプチーノできたよ。でももう暑くなってきたからアイスコーヒーの方がいい?」
むくんだ顔を見られないように、うつむきながら聞き、小さな折りたたみテーブルにカプチーノを置いた。
「いや、温かいのがいいな。これ本当に美味しいね。お店のと変わらないよ。美穂さんって、なんでもお店のマネができちゃうんだね」
「安い食材で美味しいものを作るのが楽しいの。なんだか得したような気がするでしょう?」
わたしが自慢できることって、こんなことくらいだな。
「本当だね。美穂さんと暮らしてから、毎日美味しいものが食べられるから、外食したいと思わなくなったな」
唇の上に白い泡をつけながら、聡太くんは微笑んだ。
「ありがとう。でも聡太くん、朝ごはん食べなくて本当に大丈夫?」
「うん、もう慣れてしまって、食べると返って調子が悪くなるんだ。お昼に安い学食が食べられるし、それで十分だな」
手のかからない世話好きな彼。
わたしは何をしていいのか、分からなくなる。
そんな気持ちの焦りも、わたしの情緒が安定していないからなのだろう。
この不安はどこから来るのか?
まじめに心理学を学んでみよう。
「美穂さん、明日の土日、僕の実家に行ってみない?」
少し緊張したような面持ちで聡太くんが聞いた。
「聡太くんのご実家って、釧路だったよね。道東って素敵ね。わたし、函館にも旭川にも行ったことがないの。ずっと北海道に住んでるのに」
「せっかく車を買ったんだから、これからはあちこちドライブしよう。この車、メチャクチャ燃費がいいからさ。それと両親に美穂さんを紹介したいんだ。もう一緒に暮らしてるんだから、学生結婚しちゃったっていいわけだろう?」
「い、いいけど、わたし、、気に入ってもらえるかな……」
ーーー学生結婚。
聡太くんと結婚することに迷いはないけど。
「大丈夫。両親がどう思おうと僕は変わらないから。でも、きっと美穂さんのこと気にいると思うよ」
「……… 」
まだ一度も会ったことのない困惑したご両親の顔が思い浮かび、言い知れぬ不安感におそわれた。
はじめてのご挨拶だというのに、まともな服が一着もなかった。
それでもこの間、潤一さんのマンションから、少しだけ洋服を持ってこられた。
通販で購入した小花模様のシンプルなワンピース。一目で安物とわかる代物だけど、着ていけそうなものはこれしかなかった。
潤一さんに服装のことを注意されたので、春物だったら少しまともなものがあったのだけど。
シーチキンと昆布のお握りを作り、麦茶を水筒に入れた。
昨夜のうちにおやつも手作りしておいた。
きな粉とゴマの豆乳クッキーに、ゴボウとサツマイモの素揚げチップ。凍らせておいた蒟蒻ゼリーをタッパーに詰め、トートバッグに入れた、
フレンチスリーブのワンピースの上に薄手のカーディガンを羽織り、二人でアパートを出た。
ドライブ日和な快晴の空。
少し窓を開けると、街路樹のキラキラと輝く青葉の香りを感じた。
初夏の札幌市街を通り抜ける。
高速料金節約のため、一般道を走るので、釧路に着くのは午後二時を過ぎるとのこと。
札幌からほとんど出たことはないけれど、北海道はつくづく広いと思った。
飛行機で東京へ行くほうがずっと早い。
潤一さんには色々なレストランに連れて行ってもらったけれど、こんな風にゆったりドライブなど望むべくもなかった。
まるで子供みたいに、ワクワクする気持ちが止まらない。
子供の頃、夢みていた。
パパが運転する車で、お出かけするということに。
無言で運転している聡太くんの横顔を見つめた。
年齢より若く見える聡太くんに、パパのイメージは想像しにくいけれど、優しいお父さんになるのだろうな。
そんなほのぼのとした甘い夢を思い描く。
「どうしたの? なんか無言で見つめられると照れるな」
わたしの視線に気づいたようで、恥ずかしげに微笑んだ。
「わたし、物心ついたときにはパパがいなかったから、ドライブってすごく憧れだったの」
「じゃあ、誘ってよかったよ。まだそんな気分にはなれないかもって気になってたから」
「聡太くんがいてくれたおかげよ。彼に執着しないで済んだから、本当に感謝してる」
寂しい気持ちはまだぬぐえないけれど、自分に言い聞かせるかのように言った。
「立ち直りが早いね。まだしばらくは泣いて暮らすのかと思ってたよ」
「家にいて鬱々しているより、こんな日は外のほうが元気になれるわね。誘ってくれてありがとう」
聡太くんのお家に一泊して、翌日に帰る予定だ。
だけど、本当に気に入ってもらえるだろうか。
再びよぎる不安。
市街を抜けるとしばらく住宅地と続き、一時間もしないうちに大地に広がる田園風景へと変わった。
何ヘクタールもあるジャガイモ畑と田んぼに続いて、広大なとうもろこし畑などへ次々移り変わる。
とうもろこしの穂先が風に吹かれてゆらゆらと揺れていた。
この先、釧路に着くまでの間は、退屈でのどかな畑の風景が延々と続くのだろう。
「聡太くん、免許取り立てなのに運転上手ね」
「だいぶ慣れたよ。市街は少し緊張するけど、この辺はまっすぐな一本道だから簡単だよ。美穂さんも運転してみないかい?」
「わたしはいいわ。怖いもの。たぶん一生ペーパードライバーよ」
「ハハハッ、じゃあ、なんのために免許を取ったんだい?」
「うーん、、聡太くんに出会うため。なーんてね」
「うわーっ、いまのマジでズキューンって来たー!!」
聡太くんが大袈裟に驚いだので、ハンドルがぶれて左右に揺れた。
「キャッ!」
「ご、ごめん。ふざけすぎた。大丈夫?」
聡太くんが左手でわたしの手を握った。
「う、うん、大丈夫よ」
「あー、僕って、最高に幸せ者だなぁ」
聡太くんの嬉しそうな素ぶりに、わたしも幸せを感じた。
潤一さんもこんな風に運転中は手を握ってくれたものだった。
教習所へ行けと言ったのは潤一さんだった。
聡太くんに引き合わせてくれたのは潤一さんなんだ。
途中、パーキングに停めておにぎりなどを食べ、やっと釧路の市街にたどり着く。
「あと五分くらいでうちに着くよ。この辺はずいぶん田舎だろ?」
まばらな住宅地が続いて、コンビニさえもあまり見当たらない。
「釧路湿原って見てみたかったの。ここから近い?」
「そうだね。車ならすぐだよ。明日、帰りに寄っていこう」
「ありがとう」
「とにかく、海産物が美味しいから、美穂さんにたくさん食べさせてやりたいな」
彼のお家に近づくにつれ、緊張感が高まる。
ご両親、どんな方なんだろう。
ご実家は広い敷地に建てられた立派な洋館だった。
聡太くんの経済状況からして、もっと貧しいお家なのかと思っていたけれど。
広いお庭もきれいに手入れがされていて、沢山の花が咲いていた。
甘いバラの香りが鼻孔をくすぐる。
「ステキなお庭ね」
「そうだろ。うちの母は人よりも花が大事なのさ」
それは褒めているのか、非難しているのかよく分からなかった。
玄関のドアを開け、聡太くんが、「ただいま!」と言った。
リビングのドアがすぐに開き、
「聡ちゃん、お帰りなさい。あら、まぁ、いらっしゃい!」
わたしに向かってにこやかに微笑んだセミロングのお母様は、とても美しい人だった。
一目で品のよさと知性が感じられるステキなお母様。
それは喜ばしいことに違いないはずだけれど、自分の母とのあまりの違いにすっかり怖気ずいてしまった。
オドオドしている育ちの悪い自分が、すぐに見破られそうで萎縮してしまう。
そうよね。聡太くんみたいな立派な息子を育て上げた人なんだから。
「あ、あの、はじめまして。片山美穂と言います」
目も合わせられずに、うつむきながら挨拶をしてしまった。
「長旅で疲れたでしょう。お上がりになって。主人も昨日から楽しみに待ってたんですよ」
スリッパを出され、聡太くんの後に続いてリビングへ向かう。
リビングに入るとお父様の姿は見えなかったけれど、テラスの向こうでゴルフのクラブを振っている男性がいた。
あれがお父様なのだろう。
「あなた、、聡ちゃんが来ましたよ」
お母様が透明感のある澄んだ声でお父様を呼んだ。
「そうか」
お父様がゴルフクラブを振るのをやめて、こちらへ歩いてきた。
どう見ても普通のサラリーマンには見えない。
大きな会社の重役か社長のようなオーラを放っていた。
さらに緊張したわたしは、今すぐ帰りたくて仕方がなかった。
わたしにここの嫁なんて無理だわ。
聡太くん、どうして貧乏なフリなんかしていたの!
ーENDー
*読者さま*
長いことお付き合いくださいまして、ありがとうございます。
突然ですが、「六華………8」に変わります。
登場人物がどんどん増え、一向に終わる気配がみられなくなっているこの頃 ( ̄∇ ̄)
過去の人たちが忘れ去られる前に、完結したいと思っております(≧∇≦)
これからも、どうぞよろしくお願いします。
なごみ
聡太くんは朝ごはんを食べないけれど、何かしてあげたくて、カプチーノだけは毎朝入れてあげる。
百均で購入した小さな電動泡立て器で、温めた牛乳を泡立てる。それをコーヒーに乗せるとお店のようなふわふわのクリーミーなカプチーノが出来上がる。
時計を見るとちょうど朝の七時。
「おはよう!」
朝型の聡太くんは早く起きて、部屋で勉強しているけれど、リビングに出てくるのは七時と決めている。
なので、淹れたてのカプチーノが冷めてしまうなんてこともない。
「おはよう。カプチーノできたよ。でももう暑くなってきたからアイスコーヒーの方がいい?」
むくんだ顔を見られないように、うつむきながら聞き、小さな折りたたみテーブルにカプチーノを置いた。
「いや、温かいのがいいな。これ本当に美味しいね。お店のと変わらないよ。美穂さんって、なんでもお店のマネができちゃうんだね」
「安い食材で美味しいものを作るのが楽しいの。なんだか得したような気がするでしょう?」
わたしが自慢できることって、こんなことくらいだな。
「本当だね。美穂さんと暮らしてから、毎日美味しいものが食べられるから、外食したいと思わなくなったな」
唇の上に白い泡をつけながら、聡太くんは微笑んだ。
「ありがとう。でも聡太くん、朝ごはん食べなくて本当に大丈夫?」
「うん、もう慣れてしまって、食べると返って調子が悪くなるんだ。お昼に安い学食が食べられるし、それで十分だな」
手のかからない世話好きな彼。
わたしは何をしていいのか、分からなくなる。
そんな気持ちの焦りも、わたしの情緒が安定していないからなのだろう。
この不安はどこから来るのか?
まじめに心理学を学んでみよう。
「美穂さん、明日の土日、僕の実家に行ってみない?」
少し緊張したような面持ちで聡太くんが聞いた。
「聡太くんのご実家って、釧路だったよね。道東って素敵ね。わたし、函館にも旭川にも行ったことがないの。ずっと北海道に住んでるのに」
「せっかく車を買ったんだから、これからはあちこちドライブしよう。この車、メチャクチャ燃費がいいからさ。それと両親に美穂さんを紹介したいんだ。もう一緒に暮らしてるんだから、学生結婚しちゃったっていいわけだろう?」
「い、いいけど、わたし、、気に入ってもらえるかな……」
ーーー学生結婚。
聡太くんと結婚することに迷いはないけど。
「大丈夫。両親がどう思おうと僕は変わらないから。でも、きっと美穂さんのこと気にいると思うよ」
「……… 」
まだ一度も会ったことのない困惑したご両親の顔が思い浮かび、言い知れぬ不安感におそわれた。
はじめてのご挨拶だというのに、まともな服が一着もなかった。
それでもこの間、潤一さんのマンションから、少しだけ洋服を持ってこられた。
通販で購入した小花模様のシンプルなワンピース。一目で安物とわかる代物だけど、着ていけそうなものはこれしかなかった。
潤一さんに服装のことを注意されたので、春物だったら少しまともなものがあったのだけど。
シーチキンと昆布のお握りを作り、麦茶を水筒に入れた。
昨夜のうちにおやつも手作りしておいた。
きな粉とゴマの豆乳クッキーに、ゴボウとサツマイモの素揚げチップ。凍らせておいた蒟蒻ゼリーをタッパーに詰め、トートバッグに入れた、
フレンチスリーブのワンピースの上に薄手のカーディガンを羽織り、二人でアパートを出た。
ドライブ日和な快晴の空。
少し窓を開けると、街路樹のキラキラと輝く青葉の香りを感じた。
初夏の札幌市街を通り抜ける。
高速料金節約のため、一般道を走るので、釧路に着くのは午後二時を過ぎるとのこと。
札幌からほとんど出たことはないけれど、北海道はつくづく広いと思った。
飛行機で東京へ行くほうがずっと早い。
潤一さんには色々なレストランに連れて行ってもらったけれど、こんな風にゆったりドライブなど望むべくもなかった。
まるで子供みたいに、ワクワクする気持ちが止まらない。
子供の頃、夢みていた。
パパが運転する車で、お出かけするということに。
無言で運転している聡太くんの横顔を見つめた。
年齢より若く見える聡太くんに、パパのイメージは想像しにくいけれど、優しいお父さんになるのだろうな。
そんなほのぼのとした甘い夢を思い描く。
「どうしたの? なんか無言で見つめられると照れるな」
わたしの視線に気づいたようで、恥ずかしげに微笑んだ。
「わたし、物心ついたときにはパパがいなかったから、ドライブってすごく憧れだったの」
「じゃあ、誘ってよかったよ。まだそんな気分にはなれないかもって気になってたから」
「聡太くんがいてくれたおかげよ。彼に執着しないで済んだから、本当に感謝してる」
寂しい気持ちはまだぬぐえないけれど、自分に言い聞かせるかのように言った。
「立ち直りが早いね。まだしばらくは泣いて暮らすのかと思ってたよ」
「家にいて鬱々しているより、こんな日は外のほうが元気になれるわね。誘ってくれてありがとう」
聡太くんのお家に一泊して、翌日に帰る予定だ。
だけど、本当に気に入ってもらえるだろうか。
再びよぎる不安。
市街を抜けるとしばらく住宅地と続き、一時間もしないうちに大地に広がる田園風景へと変わった。
何ヘクタールもあるジャガイモ畑と田んぼに続いて、広大なとうもろこし畑などへ次々移り変わる。
とうもろこしの穂先が風に吹かれてゆらゆらと揺れていた。
この先、釧路に着くまでの間は、退屈でのどかな畑の風景が延々と続くのだろう。
「聡太くん、免許取り立てなのに運転上手ね」
「だいぶ慣れたよ。市街は少し緊張するけど、この辺はまっすぐな一本道だから簡単だよ。美穂さんも運転してみないかい?」
「わたしはいいわ。怖いもの。たぶん一生ペーパードライバーよ」
「ハハハッ、じゃあ、なんのために免許を取ったんだい?」
「うーん、、聡太くんに出会うため。なーんてね」
「うわーっ、いまのマジでズキューンって来たー!!」
聡太くんが大袈裟に驚いだので、ハンドルがぶれて左右に揺れた。
「キャッ!」
「ご、ごめん。ふざけすぎた。大丈夫?」
聡太くんが左手でわたしの手を握った。
「う、うん、大丈夫よ」
「あー、僕って、最高に幸せ者だなぁ」
聡太くんの嬉しそうな素ぶりに、わたしも幸せを感じた。
潤一さんもこんな風に運転中は手を握ってくれたものだった。
教習所へ行けと言ったのは潤一さんだった。
聡太くんに引き合わせてくれたのは潤一さんなんだ。
途中、パーキングに停めておにぎりなどを食べ、やっと釧路の市街にたどり着く。
「あと五分くらいでうちに着くよ。この辺はずいぶん田舎だろ?」
まばらな住宅地が続いて、コンビニさえもあまり見当たらない。
「釧路湿原って見てみたかったの。ここから近い?」
「そうだね。車ならすぐだよ。明日、帰りに寄っていこう」
「ありがとう」
「とにかく、海産物が美味しいから、美穂さんにたくさん食べさせてやりたいな」
彼のお家に近づくにつれ、緊張感が高まる。
ご両親、どんな方なんだろう。
ご実家は広い敷地に建てられた立派な洋館だった。
聡太くんの経済状況からして、もっと貧しいお家なのかと思っていたけれど。
広いお庭もきれいに手入れがされていて、沢山の花が咲いていた。
甘いバラの香りが鼻孔をくすぐる。
「ステキなお庭ね」
「そうだろ。うちの母は人よりも花が大事なのさ」
それは褒めているのか、非難しているのかよく分からなかった。
玄関のドアを開け、聡太くんが、「ただいま!」と言った。
リビングのドアがすぐに開き、
「聡ちゃん、お帰りなさい。あら、まぁ、いらっしゃい!」
わたしに向かってにこやかに微笑んだセミロングのお母様は、とても美しい人だった。
一目で品のよさと知性が感じられるステキなお母様。
それは喜ばしいことに違いないはずだけれど、自分の母とのあまりの違いにすっかり怖気ずいてしまった。
オドオドしている育ちの悪い自分が、すぐに見破られそうで萎縮してしまう。
そうよね。聡太くんみたいな立派な息子を育て上げた人なんだから。
「あ、あの、はじめまして。片山美穂と言います」
目も合わせられずに、うつむきながら挨拶をしてしまった。
「長旅で疲れたでしょう。お上がりになって。主人も昨日から楽しみに待ってたんですよ」
スリッパを出され、聡太くんの後に続いてリビングへ向かう。
リビングに入るとお父様の姿は見えなかったけれど、テラスの向こうでゴルフのクラブを振っている男性がいた。
あれがお父様なのだろう。
「あなた、、聡ちゃんが来ましたよ」
お母様が透明感のある澄んだ声でお父様を呼んだ。
「そうか」
お父様がゴルフクラブを振るのをやめて、こちらへ歩いてきた。
どう見ても普通のサラリーマンには見えない。
大きな会社の重役か社長のようなオーラを放っていた。
さらに緊張したわたしは、今すぐ帰りたくて仕方がなかった。
わたしにここの嫁なんて無理だわ。
聡太くん、どうして貧乏なフリなんかしていたの!
ーENDー
*読者さま*
長いことお付き合いくださいまして、ありがとうございます。
突然ですが、「六華………8」に変わります。
登場人物がどんどん増え、一向に終わる気配がみられなくなっているこの頃 ( ̄∇ ̄)
過去の人たちが忘れ去られる前に、完結したいと思っております(≧∇≦)
これからも、どうぞよろしくお願いします。
なごみ
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