桜花創生学園虚実戦争

にゃら

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その2

開戦

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「お前ら準備はいいか!!」
「「おお!!!」」
「勝てば手元に戻って来る!!」
「「おお!!」」
「負ければ一生手に入らないものもある!お前ら欲しいだろ!!」
「「おお!!」」
「ならば勝て!勝って取り戻せ!!」
「「おお!!」」
「戦え!勝て!お前らの欲望の為に!」
「「「よっしゃぁぁああ!!!!!」」」
「戦争だ!!!!」
 開戦だ!






「で?作戦は?」
「基本的には籠城だな」
 戦争が始まって10分経つが動きはあまりない。
「それで勝てるの?」
「さぁな」
「さぁなって…」
 あれだけ煽っていたのに珍しくやる気がない。
「それで?ウチらは何するの?」
 教室にいるのは俺と大地、徹、理恵、唯のいつもの5人。
「そうだな…ゲームでもするか」
「ゲーム?」
「あぁ、罰を付けてじゃんけんとかどうだ?」
「罰?」
「5人で1個ずつ出して箱に入れる。負けたら箱から1つ罰を引いて実行するとかどうだ?」
「へぇ。面白そう」
 戦争中なのにそんなのん気な事していいのだろうか。
「全員書いていれたな?じゃあ」
「「「「「じゃんけんぽん」」」」」
 1回で勝負が決まった。負けたのは
「ちぇ!ウチか」
 理恵だった。
「じゃあ引くよ」
 引いた紙には【恥ずかしい話】と書かれていた
「んー今パンツ履いてないんだ」
 なんだって!!
「姉様!!!」
 思わずスカートの中を覗こうとする俺を徹が蹴る…酷い。
「理恵…あんたねぇ」
「あはは。うっかりして…」
 そう言いながらスカートをめくる。
「…短パン…」
 部活のズボン履いているじゃないか…ひどすぎる。
「この下は何も履いてないけどね」
 なんだと!見たい!
「姉様…はしたない!」
 そう言いながらスカートを抑える徹の顔はニヤニヤしている。ずるいよね…。
「じゃあ次」
「「「「「じゃんけんぽん」」」」」
「「「「「あいこでしょ」」」」」
 今度は綺麗に分かれた。負けたのは俺と大輔。
「…俺はグーを出す」
 ん?心理戦か。
「なら俺は」
「チョキを出さないとここに1人置いて行く」
 こ、こいつ!
「「じゃんけんぽん!」」
 結果は俺の負け…こんなじゃんけん許されていいの!?
「さぁ早く引け」
 引いた紙には【女装して校内1周】
「マジで!?」
 誰だよ!こんな罰書いたの!
「はい服」
「はいウィッグ」
「メイクもする?」
「待って!なんでそんなに準備良いの!?」


「うぅ…もうお婿にいけない…」
「なんだ?婿養子派か?」
「そういう意味じゃない!」
 最悪だ…戦争中だというのに…。
「にしても可愛いね」
「ほんとほんと。光って分からないや」
「嬉しくない!」
「にしても大将が女装とかふざけてるな」
「やらせたのはお前達だ!」
 せっかく大将としてゆっくりできると思ったのに…。
「光…」
「唯…」
「言葉遣いはもっと女の子っぽくしなさい」
「酷い!」
「さて、Dクラスの辺りまで行って帰ってこい。間違っても死ぬなよ」
「分かってるよ!」
 そう言って部屋から出て行く。ばれたら終わりだ…嘘も吐けないのに…。
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