桜花創生学園虚実戦争

にゃら

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その1

嵐の前の・・・?

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「ミスった…」
「どしたのさ大輔」
「さっきの告白イベントで徹を出しとけば良かった」
「なんで?」
「僕は出来たら行きたくなかったんだけど」
「他のクラスから戦争を申し込まれる可能性がある」
桜花創生学園校則⑧クラス間での戦争を認める。敗者は勝者の言う事を1つ聞かなくてはならない。大将となった者のみ、その権限を得る事が出来る。大将が言う事を聞けない場合は敗者のクラスメイト5人を退学とする。
「徹を手籠めにするため?」
「え!?」
「それは理恵かも知れないけどな」
 それはマズい。勝者の言うことは確実に行わなければならない。念の為救済方法はあるが仮にそれをしてしまうとクラスから無視されるのは目に見えている。
「付き合って程度なら付き合った瞬間別れたら解決出来る話だが…」
 大輔の言っている事はグレーに近いが嘘ではない。
「それ以上を要求されるかも知れないってことか」
「僕…男なんだけど」
 俺等くらいの年齢が異性に興味持ってエロい事を考えていても責める事は出来ない。
「ま、そうならなかったら良いだけだ」


「俺たちBクラスはEクラスに戦争を申し込む!!!!」
 大輔の悪い予感が的中したのは昼休みに入ってすぐの事だ。
「断る」
「ん?お前は中村か?知っているだろ?断れない事くらい」
「冗談だ」
「決戦は今日の放課後で良いな」
「分かった」
「じゃあな」
 そう言ってBクラスの人は帰って行った。
「さて…大将でも決めるか」
「今回の感じだと理恵か徹かな」
「じゃあウチやる」
「そう?じゃあよろしく」
 大将も理恵に決まった事だし
「取り敢えず昼飯にしようぜ」
 戦争は放課後だ。腹が減っては戦は出来ぬ。とも言うからね。
「そうだね。今日はどこで食べる?」
 この学園には学食の他にコンビニやカフェが備わっている。利用料は勿論無料。流石国が管理しているだけはある。
「今日は屋上にするか」
「って事はコンビニ?」
「そうだな。聞かれたくない話もあるし。光。屋上の鍵貰ってきてくれ」
「りょーかい。じゃあ俺の昼飯頼むよ」
 さて生徒会室行くか。鍵の管理まで生徒会だからなぁ。


「失礼します」
 部屋のドアをノックし部屋に入る。
「どうした?」
 中に居たのは会長1人。
「屋上の鍵借りたいのですけど」
「そうか…。紐なしバンジーだな」
「いや、違いますから!」
 1回断ったのに…。無駄に覚えているんだから。
「で?屋上に何の用だ?」
「作戦会議に」
「ああ。B組との戦争か」
「そうです」
 戦争を申し込んだクラスは必ず報告する義務がある。
「時間は?」
「お昼休みの間で」
「分かった」
そう言って屋上の鍵を渡してくれる。
「じゃあ終わったら返しに来ますね」
「頑張れよ」
「はい。失礼します」
 さて、鍵も受け取ったし屋上に行くとしよう。
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