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感動の1日
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就任パーティーの準備もいよいよ大詰めを迎える。そして自分の試験も同時進行なので、頭の中がいつもパンパンになってる状態だ。それでも毎朝起こしてもらったり透さんにたくさん支えてもらいながら頑張っていた。
先日は透さんと仮縫いができたのと連絡をもらったので林さんの所に調整に行ってきた。ポケットの位置や上着やパンツのバランスなどをみてもらって調整してもらった。これが本当に僕のスーツになるんだ…そう思うとドキドキとワクワクでいっぱいだった。次回は中縫いの時にまた2人で来てくださいね。と言われて中縫い?それはなんですか?と聞き返してしまった。
中縫いとは、より着心地の良いパランスの取れた美しいスーツに仕上げるために必要な工程だそうだ。仮縫いの時にはない袖もつけるので、今日よりももっとスーツに近づくと言われた。最初にボタンなどの装飾も選んだけど、中縫いで変更する人もいると聞いた。着てみたらイメージと違うと変える人がいると…フルオーダーだからできることだけど、そんなことは初めてで、いつも自分の体型に近いものを選んでたけど、オーダーメイドスーツはこんなに手間暇とお金はかかるけど、それだけ着心地のいい唯一無二の自分だけのスーツになるんなら納得だ。とは言っても…普通のサラリーマンの僕には無理だけど、お義母さんの好意に今回ばかりは甘えさせてもらうことにした。ただ…このタキシードがいくらになるのかはわからないけど…
車の中で「透さんのタキシードも出来上がるの楽しみです」そう言うと、俺も海斗のタキシード楽しみだよ。ワンポイントでどこかお揃いのボタンを付けるのもいいな。次回の中縫いで林さんに相談しよう。2人のお披露目パーティーでもあるんだしな。
それから透さんに誘われてジュエリーショップに行った。ここは、世界で1つだけの自分たちの結婚指輪をオーダーメイドできる工房だ。
透さんからは事前にどんな指輪が欲しいと聞かれたけど、僕は今の指輪で十分と言ったら、これは付き合ってる記念の指輪だから、ちゃんと結婚した証を今度は左手のはめよう。と二人で色々お店を選んだ結果、個室で対応してくれるお店を選んだ。もしかしたら誰かに見られるかもしれないと思うと、少し警戒してしまった。
でも、お店の中に入るとそんなことは忘れて透さんとこのデザインがいい。この色がいいと、デザイナーさんがたくさん提案してくれる中から選ぶのは大変だった。
その中でも、ブラックゴールドにお互いの誕生石を入れる感じにした。リングの幅もお互いの手の大きさで微妙に変えてもらった。
もうすぐ、本当に透さんと正式なパートナーになるんだと思うと胸がいっぱいになって目が潤んできてしまった。
納期は1ヶ月後と言われて、また一緒に来ると約束をして家に帰った。
「海斗は相変わらず泣き虫だよな」
「なんか感動の1日で…」
「できるの楽しみだな」
「そうですね。でもよかったんですか?」
「ん?何かあったか?」
「だってあれ以来、結局、指輪してないじゃないですか」
「あぁ…」
「僕は透さんに付けていて欲しかったけど、でも社食で断ってから告白されてないみたいだから安心ですけどね」
「あの日は騒ぎにならなかったけど、いつ騒ぎになるのも嫌だったし、就任パーティをするとなったら、余計に指輪してたら相手を探す変なやつが現れないとも限らないからな」
「そうだったんですね。あっ透さん、明日、デルと平井とホテルに行ってきます」
「ホテルに?」
「はい。立食のメニューの試食会です。秘書課と総務課の一部の人とお義母さんも一緒なんです。でもつい、お義母さんって呼んじゃいそうで…気をつけます」
「その時は、その時だな。美味しいの食べてこいよ」
「はい」
明日を楽しみに、でもミスしないか不安な気持ちが残った。
先日は透さんと仮縫いができたのと連絡をもらったので林さんの所に調整に行ってきた。ポケットの位置や上着やパンツのバランスなどをみてもらって調整してもらった。これが本当に僕のスーツになるんだ…そう思うとドキドキとワクワクでいっぱいだった。次回は中縫いの時にまた2人で来てくださいね。と言われて中縫い?それはなんですか?と聞き返してしまった。
中縫いとは、より着心地の良いパランスの取れた美しいスーツに仕上げるために必要な工程だそうだ。仮縫いの時にはない袖もつけるので、今日よりももっとスーツに近づくと言われた。最初にボタンなどの装飾も選んだけど、中縫いで変更する人もいると聞いた。着てみたらイメージと違うと変える人がいると…フルオーダーだからできることだけど、そんなことは初めてで、いつも自分の体型に近いものを選んでたけど、オーダーメイドスーツはこんなに手間暇とお金はかかるけど、それだけ着心地のいい唯一無二の自分だけのスーツになるんなら納得だ。とは言っても…普通のサラリーマンの僕には無理だけど、お義母さんの好意に今回ばかりは甘えさせてもらうことにした。ただ…このタキシードがいくらになるのかはわからないけど…
車の中で「透さんのタキシードも出来上がるの楽しみです」そう言うと、俺も海斗のタキシード楽しみだよ。ワンポイントでどこかお揃いのボタンを付けるのもいいな。次回の中縫いで林さんに相談しよう。2人のお披露目パーティーでもあるんだしな。
それから透さんに誘われてジュエリーショップに行った。ここは、世界で1つだけの自分たちの結婚指輪をオーダーメイドできる工房だ。
透さんからは事前にどんな指輪が欲しいと聞かれたけど、僕は今の指輪で十分と言ったら、これは付き合ってる記念の指輪だから、ちゃんと結婚した証を今度は左手のはめよう。と二人で色々お店を選んだ結果、個室で対応してくれるお店を選んだ。もしかしたら誰かに見られるかもしれないと思うと、少し警戒してしまった。
でも、お店の中に入るとそんなことは忘れて透さんとこのデザインがいい。この色がいいと、デザイナーさんがたくさん提案してくれる中から選ぶのは大変だった。
その中でも、ブラックゴールドにお互いの誕生石を入れる感じにした。リングの幅もお互いの手の大きさで微妙に変えてもらった。
もうすぐ、本当に透さんと正式なパートナーになるんだと思うと胸がいっぱいになって目が潤んできてしまった。
納期は1ヶ月後と言われて、また一緒に来ると約束をして家に帰った。
「海斗は相変わらず泣き虫だよな」
「なんか感動の1日で…」
「できるの楽しみだな」
「そうですね。でもよかったんですか?」
「ん?何かあったか?」
「だってあれ以来、結局、指輪してないじゃないですか」
「あぁ…」
「僕は透さんに付けていて欲しかったけど、でも社食で断ってから告白されてないみたいだから安心ですけどね」
「あの日は騒ぎにならなかったけど、いつ騒ぎになるのも嫌だったし、就任パーティをするとなったら、余計に指輪してたら相手を探す変なやつが現れないとも限らないからな」
「そうだったんですね。あっ透さん、明日、デルと平井とホテルに行ってきます」
「ホテルに?」
「はい。立食のメニューの試食会です。秘書課と総務課の一部の人とお義母さんも一緒なんです。でもつい、お義母さんって呼んじゃいそうで…気をつけます」
「その時は、その時だな。美味しいの食べてこいよ」
「はい」
明日を楽しみに、でもミスしないか不安な気持ちが残った。
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