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第2章
第49話
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俺が部屋のドアを開けるとみんなが一斉にこっちを見て王子は駆け寄ってきた。
「先生ノアは?」
こんな不安そうな王子を見るのは久しぶりだと思いながら俺は冷静に伝えたいことがあるので入ってください。それと……国王も呼んでいただけますか?
そう言うとみんなの顔色が変わった。王子の従事が呼んできますと走っていったのを確認して振り返ると王子はノアの手を握って少し泣きそうな顔をしながらノアはどうしたんですか?と聞いてきた。
「少し興奮して過呼吸を起こしたので落ち着かせるためと起きていると今からする話ができないと判断して薬で眠らせました」
すると王子はいつ起きますか?と心配そうに尋ねるので1時間ほどですね。それまでには話を終わらせたいと思います。そう話していると国王がやってきた。
「ホルト先生、どうも穏やかな話じゃなさそうだな」
従事から聞いたのだろう。いつも以上に威圧感を感じるが怯むわけにはいかない。俺しかノアの今の気持ちを代弁できる人はいないのだから……このまま2人が離れることになったらそれこそ一大事だろう。
「皆さんに教えて欲しいことがあります。去年の王子の誕生日会でノアが1人になっていた時間はありますか?」
俺が聞くとみんな顔を見合わせて考え始めた。すると従事が思い出したように話し始めた。
「みんな招待客と話していてノアはつまらなそうにいたんですが、そのうちトイレに行ってくると行ってしまいました。私も招待客の接待でついて行けなかったので」
「戻ってきた時のノアの様子は?」
顔色が少し悪いような気がしたので聞いてみたら少しお腹が痛いだけ。ご馳走が美味しすぎて食べすぎちゃったのかもと笑って言ってたのであまり気にしなかったんですけど
「そこで聞いたんだな」
思わず呟くとみんながどう言うことですか?と聞いてきた。俺はさっきノアから聞いた話をすると国王が怒りはじめた。
「誰だ、そんなことを言ったやつは先生、ノアは誰が言っていたと言ってましたか?」
怒りのオーラを纏った国王に言われ声が少し震えてしまった。
「おじさんたちって…言ってました」
すると国王は招待した親族全員を大至急集めろ。この件に関して徹底的に追求してもしそんなことを言った奴がわかったら絶対に許さない。俺の大事な子に大きな傷を作りやがって。
すると国王は思い出したように
「そうだカイルその頃からだよな?俺のことをパパって言ってくれなくなったのは、理由を聞いたらみんなもそうやって言ってるからって言ってたけどお前のことも呼び捨てに変わったし俺は大きくなってもパパっパパって呼んで欲しかったし、いつまでもノアを抱っこしてあげたかったのにさぁ…俺は俺は…絶対に絶対に許さないからな」
そう言って国王はマーヤ様と従事たちを全員連れて大股で部屋を出ていった。国王が話してるあいだも王子はずっとノアの手を離さずに時折、髪の毛を撫でながらごめんねノア。ごめんと呟いていた。そんな王子に俺から忠告をさせてもらった。
「王子、これから先ノアが何を言っても逃げないで受け止めてあげてください。誤解が溶ければいいんですがノアは案外頑固なところもありますから……でもノアは王子が本当は大好きなんですよ。だって自分がいなくなれば王子は幸せになれるって言ってたんです。今も嫌いじゃないけど嫌いにならないといけないって自分に言い聞かせるように言ってたぞ。それにな遠くにもどこにも行くところがないから俺の子にしてほしいってまで言ってきたんだぞ。挙句の果てに本当に人間界に戻れないのかって……このままじゃ本当にノアは間違えに気づかないままになってしまう。王子の口から運命について全て話してあげてもいいと思うぞ。もう中等部になったんだ。もうわかる年齢だろう。その方が誤解も解きやすいかも知れないな。もうそろそろで起きるだろうから後は頼んだよ。今日は屋敷に泊まり込むから何かあったら呼んでくれ」
そう言って俺は部屋をあとにした。2人が上手く行くように願いながら……
「先生ノアは?」
こんな不安そうな王子を見るのは久しぶりだと思いながら俺は冷静に伝えたいことがあるので入ってください。それと……国王も呼んでいただけますか?
そう言うとみんなの顔色が変わった。王子の従事が呼んできますと走っていったのを確認して振り返ると王子はノアの手を握って少し泣きそうな顔をしながらノアはどうしたんですか?と聞いてきた。
「少し興奮して過呼吸を起こしたので落ち着かせるためと起きていると今からする話ができないと判断して薬で眠らせました」
すると王子はいつ起きますか?と心配そうに尋ねるので1時間ほどですね。それまでには話を終わらせたいと思います。そう話していると国王がやってきた。
「ホルト先生、どうも穏やかな話じゃなさそうだな」
従事から聞いたのだろう。いつも以上に威圧感を感じるが怯むわけにはいかない。俺しかノアの今の気持ちを代弁できる人はいないのだから……このまま2人が離れることになったらそれこそ一大事だろう。
「皆さんに教えて欲しいことがあります。去年の王子の誕生日会でノアが1人になっていた時間はありますか?」
俺が聞くとみんな顔を見合わせて考え始めた。すると従事が思い出したように話し始めた。
「みんな招待客と話していてノアはつまらなそうにいたんですが、そのうちトイレに行ってくると行ってしまいました。私も招待客の接待でついて行けなかったので」
「戻ってきた時のノアの様子は?」
顔色が少し悪いような気がしたので聞いてみたら少しお腹が痛いだけ。ご馳走が美味しすぎて食べすぎちゃったのかもと笑って言ってたのであまり気にしなかったんですけど
「そこで聞いたんだな」
思わず呟くとみんながどう言うことですか?と聞いてきた。俺はさっきノアから聞いた話をすると国王が怒りはじめた。
「誰だ、そんなことを言ったやつは先生、ノアは誰が言っていたと言ってましたか?」
怒りのオーラを纏った国王に言われ声が少し震えてしまった。
「おじさんたちって…言ってました」
すると国王は招待した親族全員を大至急集めろ。この件に関して徹底的に追求してもしそんなことを言った奴がわかったら絶対に許さない。俺の大事な子に大きな傷を作りやがって。
すると国王は思い出したように
「そうだカイルその頃からだよな?俺のことをパパって言ってくれなくなったのは、理由を聞いたらみんなもそうやって言ってるからって言ってたけどお前のことも呼び捨てに変わったし俺は大きくなってもパパっパパって呼んで欲しかったし、いつまでもノアを抱っこしてあげたかったのにさぁ…俺は俺は…絶対に絶対に許さないからな」
そう言って国王はマーヤ様と従事たちを全員連れて大股で部屋を出ていった。国王が話してるあいだも王子はずっとノアの手を離さずに時折、髪の毛を撫でながらごめんねノア。ごめんと呟いていた。そんな王子に俺から忠告をさせてもらった。
「王子、これから先ノアが何を言っても逃げないで受け止めてあげてください。誤解が溶ければいいんですがノアは案外頑固なところもありますから……でもノアは王子が本当は大好きなんですよ。だって自分がいなくなれば王子は幸せになれるって言ってたんです。今も嫌いじゃないけど嫌いにならないといけないって自分に言い聞かせるように言ってたぞ。それにな遠くにもどこにも行くところがないから俺の子にしてほしいってまで言ってきたんだぞ。挙句の果てに本当に人間界に戻れないのかって……このままじゃ本当にノアは間違えに気づかないままになってしまう。王子の口から運命について全て話してあげてもいいと思うぞ。もう中等部になったんだ。もうわかる年齢だろう。その方が誤解も解きやすいかも知れないな。もうそろそろで起きるだろうから後は頼んだよ。今日は屋敷に泊まり込むから何かあったら呼んでくれ」
そう言って俺は部屋をあとにした。2人が上手く行くように願いながら……
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