転移したら獣人たちに溺愛されました。

なの

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第2章

第42話

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なんとか今日1日終わってノアに帰ろうと声をかけようとしたのだがノアはムーンのところに行ってしまった。
「ねぇムーン美味しいっていうクレープ屋さんができたんだって知ってる?ムーンは昔から甘いの好きだよね?一緒に行こうよ」
ニコニコしながらムーンに声をかけていた。ムーンはかなりビックリした顔で
「えっ?いいのか?クレープかぁー食べたいな。何にしよう。フルーツと生クリームいっぱいもいいけどシンプルにバターと砂糖っていうのもアリだよな」

そんな2人の会話を聞きながら私は焦っていた。いやいや寄り道は王子から固く止められてるはずなのになんでムーンと約束しちゃってるんだ?どうやって止める?仕方がないからついていく?それにクレープ屋ってこの前アリーサ様が話してたよな?なんで今日思い出すんだよ。そう思っていたら

「えっあそこのクレープ屋行くの?私たちも行ってもいい?」
クラスメイトの女の子たちが近づいてきた。

「今日はノアと2人で行くから無理だよ」
そうムーンが言っても女の子たちはもしかしたら王子様が来るかもしれないから私たちがいると嫌なの?と言いだした。するとノアが怒り出した。

「もう~リアム、僕ムーンと2人だけで行くからその子たち屋敷に連れて帰ってよ。に会いたいんだって会わせてあげればいいじゃん」
かなり怒って言ってきたが内容がおかしい

「はい?何言ってるんですか、そんなこと…」
王子に会いたいから連れて行けって?そんなことしたら絶対に俺が怒られるだろ。

「いいの。僕が決めたのダメって言ったら今日はムーンの家に泊まるから、行こうムーン」
あっという間にかけ足で学校を飛び出してしまった。ノアは歩けるようになってからムーンにかけっこのコツを教えてもらっているので逃げ足が早い流石うさぎ族だって感心してる場合じゃない。ノアがそんなことを言うもんだから女の子たちが寄ってきた。

「リアムさん、屋敷に連れてってもらえるの?」
「ノアがいいって言ったんだもんいいんでしょう」
「早く行きましょう」
「嫌だって言ってもついていきますね」
その子達をそっけなくすることができずに仕方なくいつもの通学路を誰にも会わずに歩いて帰った。そりゃそうだ。だって通行禁止なんだもんこの道は…ノアのためにそうしてるんだから。だから他の獣人たちはこの時間は通らないようにもしくは回り道してるんだから…俺の後ろでは女の子たちが楽しそうに会話をしているのが聞こえてくる。やばい、どうしよう。こういう時、魔法が使えたら…と空を見上げたら王子を乗せたカール様の姿が見えた。咄嗟に隠れようにも隠れる場所もない2人が通り過ぎるのを待っていようとしたら…やっぱり気づくよね……カール様が降りてきてしまった。

「リアム、ノアはどうした。なぜ一緒じゃないんだ」
怒ってる?怒ってるよその顔は

「すみません。ムーンと2人でクレープ屋に…」
すると

「なんだって?」
王子が怒っているのを肌で感じる。やばい、どうしようそう思ったとき。

「王子様、どうして最近学校に来てくれないんですか?ノアに止められてるの?」
「みんな王子様に会いたがってるんです。また来てくださいね」
「ノアがリアムさんに私たちお屋敷に連れてってもいいって言ってくれたんです」
「王子様も一緒に帰りましょうよ」
後ろから俺たちの空気を読めない女の子たちが楽しそうに王子に話しかけてきた。

「悪いが今日は忙しいからまたね。気をつけて帰ってね」

頑張って笑顔を貼り付けて王子が言うと「は~い。また今度ね」と女の子はすんなりと帰っていった。

王子は俺の腕を痛いくらい握ってカール様の背中に乗せてくれた。
「リアム、一体どういうことなんだ」
カール様に乗せてもらって俺は問いただされた。

「すみません。ムーンと2人で行くことは自分が決めたと…もしダメなら今日はムーンの家に泊まると全速力で走って行ってしまって…」
「追いかけなかったのか?」

「思ったよりも速くて…」
ノアが逃げ足が速くなったのは王子も知ってるだろう。と心の中で叫んでしまった。

「おいおいカイル、お前ノアに嫌われてるのか?案外、運命なんてやっぱりおとぎ話なんだな」

「そんなことない。俺とノアは運命の伴侶だ」

「でもさーならどうしてノアはお前が嫌がることばかりするんだよ。この前だって1週間も前から一緒に買い物行こうと約束したのに当日になってお腹が痛いから行かないって言ったことがあっただろ?でもお前知らないだろ?そのあとお前が国王に呼ばれたら速攻でラーメンとチャーハン食べてたってバルトが言ってたぞ。お腹が痛いって言ったから朝からゼリーしか食べてないからお腹すいたって。なんでそんな嘘ついたのか聞いたら行きたくなかったけど面倒だから嘘ついたって」

あ~とうとうバレてしまった。王子にそのことは知られたくなかったのに…
王子が戻ってくると食べていたものをバルト様の前に置いて今日は寝てるねって部屋に戻っていったあの日だよな。そのあとバルト様はお腹が痛いって言ってるノアの前で何をそんなものを食べてるんだって怒られたよね。

「どうしてノアはそんな嘘を…そんなに俺とは一緒に歩きたくないのか?」
そう言って王子はかなり落ち込んだ様子で項垂れてしまった。


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