闘え☆桂ちゃん!

くにざゎゆぅ

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闘えわたし! 平和のために!

ドキドキハラハラ、びっくりデート!

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 狙いがわたしとなると、危険に巻きこまないように晴香たちから離れたほうがいい。
 全然怖くないってわけじゃないけれど、紘一先輩も留城也先輩もついてくれている。
 わたしは覚悟を決めた。

「晴香、ごめんね。ここで別れて。晴香は柳瀬くんと藤井くんと三人で、とりあえず迷路から抜けだすことを優先してよ」
「え? なんで? 桂ちゃんも先輩も、一緒に脱出すればいいじゃない?」

 驚いたように晴香が返してくる。

 う……。
 それはごもっとも。

 すると、口ごもったわたしの代わりに、紘一先輩が割りこんできた。

「いまから桂ちゃんはオレと、ドキドキハラハラ爆弾をかいくぐりながらのビックリデート! ってことでここで解散!」

 有無をいわせず、紘一先輩はわたしの二の腕を引っ張って強引に駆けだした。



 角を曲がって走っていると、思った通り、わたしの通る道に沿って次々と壁の留め金が爆破され、壁が倒れこんできた。
 ぎりぎりそれらをかいくぐりながら走るわたしへ、同じように避けつつ紘一先輩が口を開く。

「桂ちゃん。いまの声の奴って、全部の壁に細工していると思う? それに、タイミングを考えると、どこかからオレらを監視しているよね?」

 爆発がおさまった一瞬に立ちどまって、わたしと紘一先輩は、ぐるりと迷路の上方を見渡す。
 ここからみえるのは、迷路の真ん中にある建物の上の階の部分だ。

「不審な人影もみえないけれど。あそこでみているのかな? でも、スピーカーから男の人の声が聞こえたし……。あ、相手が複数で仲間がいたら、監視とアナウンスの両方が可能だよね」

 そこへ、晴香を振り切ったらしい留城也先輩が、倒れた壁を乗り越えて走ってきた。
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