闘え☆桂ちゃん!

くにざゎゆぅ

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いきなり試験に突入です?!

試験の内容、やばいやばいやばいっ!

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 一時間目と二時間目のあいだの休み時間、心配顔の晴香に見送られたわたしは、ひとりで一年の教室が並ぶ階の端にある自習室へと向かった。
 自習室へ呼ばれるからには、筆記用具くらいは必要だろう。
 手ぶらで行って、やる気なしに思われたら大変だ。

 筆記用具を持ったわたしは足取り重く、二時間目がはじまる直前に、自習室のドアをゆっくりと開ける。
 とたんに、鋭い声を浴びせられた。

「教師よりも遅れてくるなんて、まずしつけがなっていないわね」

 黒板前の教壇で仁王立った宮城先生が、腕を組んで睨みつけていた。
 わたしは恐怖で竦みあがり、教室へ一歩も入ることができなくなる。
 どうすれば良いのかわからず固まったわたしへ、そのとき、救いの声がかけられた。

「なにをしている? 桂、さっさと教室へ入って席につけ」

 声のしたほうを見ると、渋い表情の凪先輩が、教室の一番後ろの席に座っていた。

「なんで? え? まさか凪先輩も素行が悪くて呼びだされたとか」
「馬鹿者! さっさと席につけ!」

 わたしに向かって眉をひそめた凪先輩が、低く命令する。
 思わず、凪先輩へ失礼な言葉を口にしたけれど。
 品行方正成績優秀である生徒会長の凪先輩が、そんなことで呼びだされるはずがない。

 まさか。

「行儀も悪い。動きも遅い。減点ね」

 そう告げた宮城先生は、獲物を見つけたような眼をわたしに向けたまま、妖艶に笑った。

「いまから、メンバー選出試験を行います」

 慌ててわたしは教室へ駆けこみ、一番前の席へと向かった。
 その机の上にだけ、B4サイズの紙が一枚、伏せられていたからだ。
 わたしが席に座ると同時に、これ見よがしに先生は、ちらりと自分のゴージャスな腕時計へ視線を走らせる。

「三分遅れでスタート。机の上のプリントを表に向けてはじめなさい。制限時間はなし」

 その声に、わたしは急いでプリントをひっくり返した。
 そこに書かれていた内容は、数学の問題。
 それも、小さな文字でびっしりと書かれている。

 実技試験って、筆記試験ってことだったの?

 まったく解ける自信がないわたしは、顔面蒼白でプリントの問題を見つめる。
 それでも、手も足も出ない状態で問題を凝視しているあいだに気がついた。

 ――違う。
 いや、違うんじゃない、知らないんだ。

 どの問題も、まったく知らない公式や記憶にない解き方をする問題ばかりだ!
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