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3章 希う大学生編
寸止め地獄
しおりを挟むすぐにお強請りをしてしまう僕。さっきの反省なんて、ものの見事に秒で忘れていた。
そんな僕へ、お仕置きと称して寸止め地獄が始まる。寸止めって、4日目に来るはずの地獄じゃなかったっけ!?
だけど、お尻やおちんちん、性感帯への刺激はできないんだ。いつもほど辛くはないだろう。
そう甘く見積った僕がバカだった。皆の手にかかれば、どんな条件があっても寸止め地獄へ堕とすなんて事、イキ狂わせるよりも簡単だったんだ。
なんだか少し楽しそうなのが腹立たしい。
「んっ、うぅぅぅ~~~っ····イ、きたい····ふぇ····りっくん、イかしぇてぇ····」
「だーめ♡ 今日はもう甘イキもさせてあげないよ」
僕に跨って、ありもりない胸の谷間を唇で舐め上げていたりっくん。乳首スレスレを、キスで刺激して何度も寸止めされていた。
僕が泣き言を言うと、上体を起こし甘くえっちに僕を見下ろして、自分の唇を指で撫でながらえっちにそういうんだ。えっちすぎるりっくんに、『りっくんのえっち!』と言うと何故だか喜ばれた。
「チッ··うるせぇな。泣き喚いてんのもかぁいいけどよ、いけねぇで歯ぁ食いしばって悶えてんのもかぁいいぞ。そっちのが唆るわ」
バカな八千代が何か言っている。耳元で、僕の顎を抑えて耳をずっとイジメている八千代。吐息がかかる度に身体が跳ねてしまう。
もう、僕の脳はぐちゃぐちゃに蕩けているはずだ。甘い声を流され続けて、何度も脳が溶けていく感覚を味わっているんだもの。
て言うか、僕の耳をイジメながらおちんちんシコシコしてるんだけど、ありなの!?
僕が『シコシコ狡い····』と訴えると、とんでもない答えが返ってきた。
「“お互いに触らなかったら”セーフなんだろ? ンなら自分で触んのはセーフだろうが」
なんて、ルールも何もあったものじゃない持論をかます。けど、それなら僕も自分でお尻を弄るのはありなのかな。
なんて、許してもらえるはずもなく、そっとお尻に伸ばした手は啓吾に止められた。
「結人ダーメ。自分で触っても甘イキはすんだろ? 俺らもイクんはダメだかんな」
啓吾が八千代に釘をさす。八千代は『わーっとるわ』と返したが、絶対に僕にかけるつもりだったのだろう、小さな舌打ちが聞こえた。
そこからは、本当に苦しい時間だった。お仕置きどころではない、これは拷問だ。
左側の耳では八千代が、右耳には啓吾が張りつき、耳元でワザと小さく喘いで聴かせる。2人のえっちな声を聴いているだけで、腰元からゾワゾワが込み上げてイキそうになる。
乳首スレスレ責めをやめたりっくんは、僕のおへそにおちんちんの先を挿れ····押しつけてグリグリしていて気持ち良さそうだ。こっちは普通に喘いでいる。
と言うか、僕への気持ち悪い艶言を漏らし零しているって感じだ。
これは、2日目の範疇なのだろうか。ルールがぼんやりとしてきていて、誰も守る気がないように見える。
そんな中、朔だけは律儀にルールを厳守しようと頑張っていた。
「お前らやりたい放題だな。そんなんだと、最終日の良さが半減するんじゃないのか?」
朔の一声に皆は少し正気を取り戻したようで、寸止め地獄の責め手を緩める。けれど、既に僕の感度はイカれているので、お強請りは止まらない。
「は··ん····やめちゃ、やだぁ····もっと、もっといっぱい気持ちぃのシてぇ♡ あとちょっとれね、ちゃんとイケそうなの····ふぇ··イキたいよぉ····」
朔は、皆を押し退け僕を抱き起こす。そして、膝に乗せ背中を擦りながら、僕を優しく宥めてくれる。
「よしよし、苦しかったな。アイツら酷ぇよな。あれはルール違反だ」
「ふ、ぅぅ····ひっく··そうらよね! 皆、今日やっていいにょか分かんにゃい事ばっかぃシてくぅんらもん。僕もお尻弄りたかったよぉ····」
「ふっ····ちんこじゃねぇんだな、可愛い。身体、ゆっくり落ち着かせてやるからそのまま寝ていいぞ」
「ん····朔、好きぃ··♡」
朔は、僕を抱えたまま横になり、首筋や頬、瞼なんかに静かなキスをしてくれる。とても心地好くて、寸止めで強ばっていた身体が溶けていくようだ。
そして、そっと朔に寄り添ったところで記憶がふっと途切れてしまった。
翌朝、朔の腕の中で目を覚ました。朔のおかげで、それほど身体は辛くない。が、やはり少しだけ悶々としている。
不意に視界に入った朔の、弾力のあるおっぱいに惹き寄せられた。僕は、ちょろっと舌を出して迎える。
ちゅぅぅっと吸うと、朔が飛び起きた。
「なっ!!? お··? お前か、吸ったの」
「んぇ····吸った··かも」
無意識だったんだ。美味しそうだなって思って、朔の乳首に吸いついた。
朔の声に驚き、皆が続々と目を覚ます。
「ん゙ー···るさい」
「んぇー··なに? 朔、どったの?」
「チッ··寝起きで騒いでんじゃねぇ····」
りっくんは、文句を言いながら背を向けた。目を擦りながら上体を起こす啓吾と、おねむで不機嫌な八千代。皆、夢現みたいだ。
「結人に乳首吸われた」
「「「はぁ!?」」」
啓吾と八千代はパッチリと目を覚まし、りっくんまで飛び起きた。
「俺、乳首は性感帯じゃねぇからセーフだよな?」
「んへへ、セ~フ」
「いや、そこじゃねぇわ。おま··あ? 今日は俺が抱いて寝るからな。朔よか胸筋あんだから、乳吸いてぇんなら俺の吸えや」
まだ寝ボケているのか、八千代の思考回路はイカれているらしい。啓吾もりっくんも、それでいいのかなって顔をしている。なんだか面白い。
(そんなにおっぱい吸ってほしいのかな····)
「八千代、おっぱい吸ってほしいの? 後で吸ったげるね。ふぁぁぁ~····らから、もうちょっと寝させてぇ」
僕は、座っている朔のおちんちんに頬を乗せて、再び眠りに落ちてしまった。
目を覚ますと、甘い匂いがした。りっくんのパンケーキだろう。ドアを開け放ち、僕を誘うように匂いを漂わせている。
僕が褒めちぎってから、りっくんの得意料理になったらしい。最近ではお店顔負けなくらい美味しいし、バリエーションも豊富だ。今日のトッピングは何かな。
「結人、おはよう」
ハッと気づく。まだ朔のおちんちんに頬を乗せているじゃないか。あろう事か、涎を垂れ流して。朝勃ちにしては、しっかりと硬くなっている。
慌てて起き上がり、わたわたと朔に謝った。気にするなと言ってくれるが、そのおちんちんの責任はとりたい。
「おちんちん、僕が助けてあげてもいい?」
「··ッ、だ、ダメだ。ルール違反だつっただろ」
「ルール····って、今日3日目だよ? もうおちんちんとか触っていい日だよね? イかさないから、ちょっとだけ····」
「3日目····いや、性感帯はいいけどちんこはダメだぞ」
「あれ? ぅー····そっか··。けど、おちんちん痛そうだよ?」
「痛ぇ··けど、ダメなもんはダメだ」
「むぅ····朔、頭硬い」
少しムッとした僕は、昨日のストレスもあったのか朔の言葉を無視しておちんちんを握った。
「んっ····こら··やめろ····」
艶かしい声が腰に響く。
「んゎ··僕のヨダレでぐちょぐちょだ····。汚してごめんね? 後で一緒にお風呂入ろっか」
おちんちんをギュッと握り、ゆっくりシコシコしながら言う。凄く硬くて大きい。これが今お尻に入ったら、興奮した朔に壊されちゃうのかな。
「お前は自分のでぐちょぐちょじゃねぇか」
後ろから、八千代が僕のおちんちんを握った。先走りを馴染ませ、くちゅくちゅと音を立てて扱く。
「やっ、八千代、起きて··んぁっ、はぁん··イッちゃ──」
「イクな」
耳元で命令される。僕の身体は、それにも従ってしまうらしい。なら、どうして昨日は命じなかったのだろう。
「結人、も、やめ··ろ··」
朔が苦しそうに踏ん張っている。それを見て、僕にふと悪意が湧いた。
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