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3章 希う大学生編

お寝惚けには注意

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 目が覚めた時、やらしい匂いに包まれていた所為でお尻がキュンとした。まだ、りっくんのが先っちょだけ入っている。締まった所為で抜けてしまったが。
 朔は、指先で力無く僕のを摘まんでいる。朔を起こし、この寝てても卑猥な2人からやっとで開放された。

 起きないりっくんを置いて、朔に抱えられお風呂へ向かう。朔が踏んで起こしてしまった啓吾も一緒に。
 道中、リビングでコーヒーを飲んでいた猪瀬くんと冬真も誘って2階へ。もはや、僕が抱えられている事になど、何の疑問も持たないらしい。慣れすぎだよ····。

 隣に寄ってきた猪瀬くんが、僕の身体を心配してくれる。かく言う猪瀬くんも、ここへ向かう足元が覚束無いように思えたのだが。
 聞くと、客室へ戻ったあと、生意気だったと言って冬真に襲われたらしい。猪瀬くんは、デレデレしながら惚気けてくれた。

 
 お風呂から出ると、ダイニングに不機嫌を極めた八千代とりっくんが居た。対角な位置でテーブルにつき、そっぽを向き合ったままコーヒーを啜っている。
 誰がどう見ても、何かあったらしい。

 啓吾が僕の髪を乾かしながら、2人に事情を聞く。初めは、どちらも口を開かなかった。僕がムッとするのを見て、渋々話し始めたのはりっくんだ。
 寝起きに、りっくんが八千代の背中に抱きついたらしい。勿論だけど、寝惚けていて僕と間違えたんだそうだ。それを、八千代が気色悪いと言って、ベッドからりっくんを蹴り落として喧嘩に発展したんだとか。
 
 りっくんのネチネチした嫌味に、八千代がどストレートに悪口で反撃。埒が明かないから、コーヒーを飲んで落ち着こうと一緒にリビングに来て、別々にコーヒーを入れて飲んでいたと言うのだが、一緒に来る辺り仲良しだよね。
 呆れた皆は、2人の仲裁をテキトーに僕へ投げ、それぞれ飲み物を入れて寛ぎ始めた。しょうもない喧嘩の仲裁なんて、僕だって面倒なんだけどな。

 僕は、りっくんと八千代をリビングのソファに並べて座らせる。毎度の事ながら、この2人のくだらない喧嘩の仲裁を心底面倒に思う。

「ねぇ、めんどくさいから仲直りしてよ」

 あまりにも直球すぎた僕に、ダイニングから吹き出す声が聞こえた。だって、他になんて言えばいいのか分かんないんだもん。

「コイツが謝ったら許してやんなくもねぇ」

 これも毎度の事ながら、暴君ゴリラは逆撫でするような横暴さを見せる。次はりっくんが喚く番だ。

「はぁ? なんで俺が謝んのさ! 蹴り落としてきたのはそっちでしょ!?」

 ほら来た。元気と言えば聞こえはいいが、率直に言うと煩いんだよね。

「先に抱きついてきたんはテメェだろうが」

「寝惚けてたんだからしょうがないじゃん!」

「ンじゃ俺も寝ボケて蹴り落としたんだわ」

 どっちもどっちだ。僕は正面のソファに座り、落ち着いて啓吾が入れてくれたココアを啜る。熱すぎず、でも身体が温まるベストな温度だ。

「ねぇゆいぴ、場野が悪いよね?!」

「あ? 元はと言えばお前だろうが」

「はぁ····。いつも通りどっちもどっちだよ。2人ともさ、そんなしょうもない事でよく飽きもせずに喧嘩できるよね。労力のムダだとか思わないの? ホント、おバカだねぇ」

 僕は、言いたい事を言い放ち、残りのココアを飲み干す。マグをコトッとローテーブルに起き、ソファに深く座って2人を見つめる。

「仲良くできないんなら、今日はもう2人ともえっちシないからね」

 これを言うと、大概の事は丸く収まる。今回も例外ではなく、2人は顔を背けながらも一応の仲直りをしてみせた。
 どうせ、お互い引き際が分からなくなっているだけなのだから、きっかけさえ作ってあげれば収まるんだ。それを任されるのはいつも僕。
 まったく、定期的に繰り広げられるくだらない喧嘩なんだから、そろそろ開戦前に収める努力をしてほしいものだ。


 昼食を食べ、冬真と猪瀬くんを見送り、僕たちは静かな時間を過ごす。それぞれ自由に過ごす時間だ。

 中庭の手入れでもしようと思い立った朔が、外気を引き入れるようにゆっくりと大きなガラス扉をスライドさせる。縁側と化した廊下に座り、朔は中庭を眺めて僕を呼ぶ。
 やっと訪れた静寂に、朔はしっとりと浸っている。僕は朔の隣に座り、一緒に中庭を眺めて寄り掛かった。

「こういう静かな時間もいいな」

「そうだね。賑やかなのも楽しいけど、こうして時間が止まったみたいな空気感じるのもいいよね」

 啓吾と八千代はスーパーへ買い出しへ、りっくんは洗濯物を干しに行っている。冬真が帰った事に加え、りっくんと啓吾が居ないと余計に静かな気がするんだよね。いつも、なんだかんだ騒ぎっぱなしなんだもの。
 朔は元々が静かな性格だから、毎日の喧騒に嫌気がさしたりしていないだろうか。心配になって聞いてみると、意外な答えが返ってきた。

「思ってたより平気だ。実家も凜人も、なんだかんだ煩かったから慣れてるんだろうな。けど、俺は反応が悪いだろ? だから、皆に退屈させてないか未だに心配はしてる」

「え、だから反応悪くないよ? いつも凄くかわ··面白い反応してくれるし、表情とか態度でも朔の気持ちが分かるようになって嬉しいなって思ってるのに」

 俯いた朔の顔を、下から覗き込んで言った。少し頬を赤くして、朔は湯呑みを強く握る。
 僕は、畳み掛けるように言葉を続けた。

「朔はずっとそれ気にしてるよね。なんにも心配する必要ないよ? 次そんな心配してたら、えーっと、そうだなぁ····泣くまで擽っちゃうからね!」

「はは、それはこえぇな。けど、俺あんまり擽ったくねぇぞ」

「そんなわけないよ。脇と腰はね、全人類が擽ったいんだよ」

「ぶはっ··全人類····。なら試しにやってみるか?」

 まさかと思い、本気で腰を擽ってみた。けれど、朔は少しも笑わない。あんまりどころか、全然擽ったくないようだ。
 そして、やってみろと言ったのは朔なのに、何故か仕返だと言って僕も擽られ、ヒィヒィと苦しくなって涙が滲むまでやられた。

 そこへ、りっくんが来て訳も聞かずに参戦する。僕は息も絶え絶えにやめてと訴えた。
 すると、ピタッとやめた朔は、僕を見下ろして一言放つ。

「勃った」

 欲情した表情かおで朔は、僕を担いでヤリ部屋に運ぶ。ゆっくりするからと言って、りっくんと2人がかりで愛撫を始める。
 背中をりっくんに預けると、おっぱいを弄り始めた。朔は、僕のを咥えながらお尻を解す。
 上からりっくんにキスをされ、あっという間にトロトロになってしまう。2人の雄みにアテられているようだ。

 朔が、中庭の手入れもしなくちゃいけないからと、短期決戦を宣言する。けれど、ゆっくりするんだって。意味が分かんないや。
 僕は半回転させられ、りっくんのおちんちんを咥える。ずっと背中に当たっていたから分かっていたけど、ギンギンに勃っているじゃないか。
 ゆっくりと喉に馴染ませ、朔のが奥に届く前に喉奥に挿れた。朔は奥まで挿れず、奥から前立腺を掻き出すように潰す。

「今日は奥挿れねぇから、ここで扱くぞ。違和感とかあったら言えよ」

「ん、ぅ゙··ぇ゙ぶっ··ぁ゙、ぉ゙ぇ゙····」

 りっくんに頭を押さえて喉を責められている僕は、返事もできずひたすら潮を噴く。これを見れば、気持ちいいのなんて一目瞭然だ。

「莉久、奥塞げ」

「はいは~い」

 頭をグッと押さえつけ、がぼっと喉を完全に塞がれる。苦しくなって、お尻をぎゅうぎゅう締めつけるんだ。
 それを利用して、朔はイク為におちんちんを扱こうとピストンする。前側の壁を亀頭ですり潰すように。これは、もって30秒。
 おちんちんが抜けてしまうギリギリまで腰を引きカリを引っ掛けて止まると、締まったアナルをぬぢっと押し拡げて前立腺を潰すまで挿れる。

 それを繰り返しているうちに、りっくんが喉のぷるぷるに耐え切れず射精した。喉を塞がれ、白目を剥きながらりっくんのを流し込まれる。
 僕が痙攣し始めると、朔は奥の扉の手前、いつも深くイク所を抉ってそこにマーキングした。喉もお尻も熱くて、あとイキが止まらない。

 朔は暫く抜かずに、僕を抱き締めて賢者タイムを過ごす。僕は、りっくんの太腿を枕にし、チロチロとりっくんのをお掃除しながら甘える。
 りっくんは、僕の頭を撫でながら『厄介なのが帰ってくる前に庭の手入れ始めようね』と言った。


 八千代と啓吾が帰ってくる少し前に、僕たちは中庭の手入れを始めていた。あまり進んでいない事に不信感を抱きつつ、何も聞かずに夕飯の支度を始める2人。
 僕たちは、何事も無かったかのように振る舞い、こそっと3人で顔を合わせて『ギリギリだったね』と笑った。

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