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3章 希う大学生編
お仕置きなのかな
しおりを挟むポロポロと零れ落ちる涙を、啓吾が指で掬う。それを舐めて『しょっぱ』と言って小さく笑った。
「んならあんま心配させんなよ。無理な時は無理、ダメな時はダメってちゃんと言えよな。俺らが居るからって、危ない事シていいってコトじゃねぇの。分かんだろ?」
啓吾の言う事は尤もだ。僕と朔の心に深く突き刺さる。そして、啓吾はさらに続けた。
「てぇかさぁ、あんな息もできねぇ状態で大しゅきホールドとか何考えてんの? 完璧死ぬ気じゃん。朔も出しちまおうって感じだし。お前らの理性飛んだ時が1番怖ぇかんな」
僕のおデコに、啓吾の人差し指が刺さる。そして、ツンツンツンツン啄かれた。
「いたっ、にゃっ、んやっ、はぅっ····ご、ごめなしゃ····」
「今回はマジで焦った····から、お仕置な」
そう言って、啓吾は僕を抱き締める。てっきり、キツい奥責めや前立腺潰しとかが始まるのかと思った。
けれどそうではなく、始まったのはデロ甘のえっち。そういう方向性のお仕置だったのか。甘すぎて恥ずかしい。羞恥心を抉る責め方だ。
ねっとりと柔らかく奥をこねくり回す。淫猥な言葉責めと共に。殆ど何を言っているのか分からないけれど、所々拾える単語と言い回しがえっちだ。それを、耳元でずっと、甘い声で囁かれている。
イク度に脳が痺れてゆく。もう耳でイクのが辛い。言葉の意味は分からなくても、啓吾の声が流れ込んでくるだけでイッてしまうんだもの。
「啓吾ぉ、耳もうらめぇ····ふ、ぅっ··変な、イキ方しちゃうの」
「ん? 変なって?」
「ンひゃぁっ♡ そにょ声やらっ、えっちにゃのぉ! 啓吾の声えっちぃ!」
「んっはは。なんだよ、····好きなクセに♡」
「ふっ····はぁ··んあっ····あ、たま··変になりゅぅ」
「俺の声で頭イカレんの? かぁいいなぁ。頭おかしくなったら、ちゃぁんと世話してやっから、早くおかしくなっちゃえよ♡」
ねっとりと耳に絡みつく声。僕の1番好きな声で、もう随分長い時間耳を犯されている気がする。限界だよ。
「なりゅ、なりゅかゃ、もっと耳イかしぇて。耳で孕ましぇてぇ」
「だったらもっと可愛く俺のこと求めろよ。そしたら、耳でも胎でも孕ませたげる」
「ひあぁっ♡♡ 啓吾、あっ、やらイッちゃ··うぅん♡ はぁっ、もっと、もっと甘いの言ってぇ····。啓吾の甘い声、ずっと聴いてたいよぉ」
啓吾の頬を包んでお願いする。お願いと言うか、我儘を言っただけなのだが。
可愛くだなんて分からない。考えている余裕もないや。
「んっと、素直になったら手に負えねぇわ。結人、俺のちんこドコまで欲しい? どこで孕むの?」
啓吾は、僕の手をお腹に持っていき握らせる。
「こ、ここぉ····ここにいっぱいドクドク出ちてぇ。熱いのビューって、お腹いっぱいにちてぇ」
「ン゙ッ······っは♡ 了解。んじゃ、とりあえず耳でイこうな。すぅー····結人、腹の奥でイけ」
啓吾は一息吸い込むと、とびっきりのゴロゴロした声を放った。それが耳に流れ込むや、瞬く間に全身を巡って脳を犯した。
「んんぅっ····アッ、にゃに!? やらぁっ、触らぇてにゃいのに! イッ··んあ゙っ····」
「上手♡ そんじゃ、次こっちな。先っぽ握ってろよ。濃いので孕ましてやっからな。ほら、俺が興奮するような事言って?」
また無理難題を····。僕は、自分の下腹を指で撫で、啓吾のおちんちんの先を探る。見つけると、そこをキュッと握った。
「ひゃ、ひゃいっ♡ んぇっと、えっとね、啓吾の赤たん孕みたいかゃね、種付けプレスで、お腹にぃ、啓吾の雄汁くださいっ」
「お~っけぇ」
軽々な返事とは裏腹に、雰囲気は狩りをする雄そのもので、僕は捕食対象なのだと直感する。
あぁ、食べられる。そう思った時、僕の両手が頭上で捕らえられた。両手首を片手で掴んで押さえつけられたんだ。驚いて、小さな悲鳴が漏れる。
啓吾は奥を突きながら、脇と胸の間を噛む。噛みながら、僕をチラリと睨んだ。その鋭い眼光に、もう一度『ひぅっ』と悲鳴を零してしまった。それより、ものすっっっごく痛いんだけど。
僕は絶叫し、腕を振りほどこうと藻掻く。けれど、啓吾は本気で押さえているらしくビクともしない。藻掻けば藻掻くほど、食い込む歯が深くなる。
声も出ないほど痛くて、おちんちんを食い千切る勢いでお尻が締まっていく。
「ぅあっ、キッツ····結人、ちょ、ちんこ千切れる····。ケツ緩めて」
啓吾が理不尽なクレームを入れてくる。そして、噛んでいた所を舐め、再び噛んだ。
「む、無理にゃの、勝手に····んあ゙ぁ゙っ!! 噛むの強いからぁ! かっ、勝手にぃ····ごめ、しゃ····」
啓吾は噛むのをやめ上体を起こすと、噛み痕を指でなぞった。
「んー、大丈夫。俺が悪いかんね。ごめん、加減できなかった。····痛い?」
凄く痛い。歯を食いしばり、『ん゙』という声しか出せないほど。
「お、締まった。痛ぇよな。マジでごめん」
フッと表情を落とす啓吾。きっと、僕を傷つける自分が許せないんだ。
「気、持ちぃ、よ····。啓吾に痛くされるの好きぃ♡ もっと痛くちていいんらよ。啓吾の好きなように愛ちてぇ」
僕の為に傷つく啓吾が愛おしくて、めいっぱい両手を伸ばした。ガバッと抱き締めてくれる啓吾。甘く激しいキスで口を塞ぎ、欲望のままに腰を振り続ける。うん、このキスは好きだ。
窒息イキを繰り返し、僕は啓吾の精液を絞れるだけ搾り取った。
なんて濃厚な朝なんだ。僕は呆然としながらお腹を握る。
「ゆいぴ、大丈夫?」
「だい··じょばにゃい。お腹たぷたぷらよ。けろね····んへへ、幸しぇ~」
頂き物のタオルを洗濯しに行っていたりっくん。にへっとだらしなく笑う僕の隣に腰掛け、心配そうにお尻を撫でる。心配するくらいなら、戻るなりプラグを挿さないでほしかった。
まったくもう、お腹に皆が居ると思ったら身体の火照りが治まらないんだから。
「今日1日溜めるんだよ。誰の赤ちゃん孕むか、楽しみだね♡」
「ド変態じゃん。結人、腹痛くなったら言えよ。莉久に合わせる必要ねぇかんな」
「んぇ? ··あぃ。痛くなったら··言い····ましゅ──」
りっくんの手の温もりを感じながら、僕は少し眠りについた。次に目覚めた時、自分の身に何が起こるかも知らないまま····。
ふと目が覚めると、四つ這いで拘束されていた。
ふくらはぎの辺りに棒があり、手首に巻かれたベルトとチェーンで繋がれている。手首と同様に、足首のベルトもチェーンで棒と繋がってるんだ。だから動けないのか。
恐る恐る、鏡に映る自分を見る。なんて格好だ。まずは、ここまでされて起きなかった事に恐怖を感じた。そりゃ皆が心配するわけだよ。
で、誰も居ないんだけど。なんで1人でこんな事になっているのだろう。ちょっと酷すぎやしないか。
寝起きの呆けた頭に、文句ばかりが浮かぶ。恥ずかしさと寂しさで気が狂いそうだ。僕は、叫ぶのと涙を必死で堪える。
時計のない無音の部屋で、体感だと10分くらい。何故だか身体が熱くなってきた。さっきまでの余韻だろうか。
いや、おかしい。自分でも分かるくらい、お尻がヒクついているのは何故だ。お腹のタプタプ感も、さっきより多い気がする。やだな、怖くなってきた。
「ねぇ、誰も居にゃいのぉ? 1人やだよぉ····」
僕が泣き言を漏らしてすぐ、りっくんが戻ってきてくれた。
「え、あれ? ゆいぴ1人なの!?」
「ふぇ····りっくん、怖かったよぉ」
「ん~よしよし。啓吾は?」
身動きの取れない僕に寄り添って、りっくんはまたお尻を撫でてくれる。撫でるなら頭がよかったな。
「起きたら誰も居にゃかった」
「マジか。俺、後でゆいぴに食べさせてあげようと思って、サンドイッチ作りに行ってたんだ。ごめんね、結果的に1人にしちゃって。朔はタオル干しに行ってて、場野はシャワー浴びてるよ。てっきり、啓吾が残るんだと思ってたから····」
「しょっか····。で、こぇ僕どういう状況なの?」
「あぁ、これね。ちょっと面白いもの見せてもらおうかなと思って」
「おもひろい····もにょ? あのね、身体熱いのは? なんれ?」
「あー、それね。啓吾がねぇ、ゆいぴのお尻に媚薬突っ込んだからだよ」
「び··やく····またぁ?」
「今回は媚薬入りのローション。お腹、さっきよりたぷたぷじゃない?」
「んぇ····そういえば、重いにゃって思ってたの」
「痛みはない?」
「えっとね、痛くはにゃいんらけどね、出したい感じはある」
それならばと、りっくんは全員に招集をかけた。続々と集まってきて、最後に戻ってきた啓吾がりっくんにキレられている。
啓吾曰く、自分が沢山タオルを使ったのだからと、朔を手伝っていたらしい。だからって、僕を放置するなと怒られていた。
りっくんのお小言を聞き終え、待ってましたと啓吾が僕の身体を起こす。そして、指先で顎を持ち上げ、意地悪な質問を投げてくる。
「結人、誰のしゃぶりたい?」
誰かを選ぶのは苦手だって知ってくるくせに。でも、強いて言うなら、本当に強いて選ぶなら────
「八千代····」
だって、八千代ならすぐにプラグを抜いてくれそうなんだもん。他の皆はねちっこいから、なかなか抜いてもらえなさそうだもんね。
「プラグ、早く抜いてぇ」
「チッ··それが目的かよ。ま、いいわ。ほら、まずは咥えろ」
僕の前髪を指で流し、親指で額をグッと押し顔を上げると、『濡らせ』と言って先を舐めさせる。よく濡らしたら、亀頭に吸いついて食べてゆく。
喉へ挿れる直前、八千代はプラグに手をかけた。ちゅぷちゅぷと、いやらしい音を立てて小刻みに動かす。
そして、おちんちんをごっくんすると同時に、プラグは勢いよく引っこ抜かれた。
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