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3章 希う大学生編
びしょ濡れじゃないか
しおりを挟むイキ過ぎて苦しいから、待ってと朔に頼んだが無駄だった。凄くえっちに『待てねぇ』と囁かれ、バカみたいにイキ狂う。
そして、失神してしまった。
タンッタンッとリズム良く打ち込まれる快感と、脳に響く自分の喘ぎ声で目が覚めた。薄らと目を開け確認する。
朔がまだ、僕のナカを堪能していた。
「お、起きたか。ちょっと体勢変えるぞ」
そう言って、朔は僕の片脚を肩に乗せ、もう片方の脚に跨って動けなくした。少しも上へ逃げられない。
さらに、僕のおちんちんの根元を握る。何も出せなくして、お尻だけでイかせるやつだ。
朔の目は座っていて、息が深く荒い。寝起きのぼんやりした頭でも分かる。これは、朔が加減を放棄する時の雰囲気だ。
「朔··壊しゃないれ──にぇッ!!?」
僕の言葉を打ち消すように、朔はどちゅっと一気にねじ込んだ。一突きで息ができなくなり、浅い呼吸で酸欠になってしまう。
ふわふわとろんな僕を、朔は『可愛い』と言ってヒートアップしてゆく。熱い瞳で僕を見下ろしながら、イイ所を強く突いて抉り潰す。
そもそも、この大会の趣旨はなんなのだろう。訳が分からないけど、また誰が1番良かったかを決めなくちゃいけないのかな。毎度の事ながら、そんなのは不毛だ。
耳や頬、瞼や唇へのキスが止まない。恥ずかしさで顔を背ければ首筋へ、そして肩を強く噛まれてイかされる。
朔のおちんちんは凶暴なのに、唇はとても優しい。けれど、歯と舌は別なんだ。僕の身体を貫く快感をくれる。
腰を持ち上げクッションを挟むと、容赦なく真上から突き挿す朔。めちゃくちゃ深く挿さって苦しいやつだ。肩を掴まれている所為で、どうにも逃げられない。
朔は、皆が届かない所まで奥深く抉る。皆の知らない、僕のイイ所。朔にしか潰せない、特別な所。
「そ、こぉ····深ぁ··い゙ぁ゙っ!!?」
イイ所に当てたまま、さらにグンと押し潰す。声も上手く出せず、それどころか思うように息も吐けない。脳が爆ぜてしまいそうな、そんな衝撃を受けた。次の瞬間から嘔吐が止まらない。
けれど、胃液しか出ないのだ。胃が痙攣して、肩が震える。これが存外気持ち良い。
「すげぇ奥締まるな··。吐くの苦しいか?」
朔は、僕の胃を軽く押して問う。震えるほど吐いていて、苦しくないわけがないじゃないか。
分かっていて、そんな恍惚な表情を浮かべて言うんだよね。朔だって、大概変態さんだ。
「苦しぃ··れも、もっと····」
バカな僕の言葉を皮切りに、朔はリミッターを外した責め方をする。八千代に『頼む』とだけ言い残して、時々漏らすえっちな声以外、一切無言で突き続けた。
タオルが意味を成さないくらい、僕の背で沈んだベッドに潮とおしっこが溜まっている。八千代の溜め息が何度も聞こえた。
後で謝らなくちゃ。そう思いながらも、朔を呼び寄せ大しゅきホールドをキメてしまう僕。さらに大きい溜め息が聞こえた。
朔がラストスパートに入ると、これまでよりもさらに強く腰を打ちつける。その衝撃で、ホールドしていた手足がビンッと伸びる。
「うっは♡ あれエッロ。俺もやりてぇ~」
「あ~れは··流石に朔じゃないと難しいでしょ」
「ハッ····俺ぁできるわ。今度やってみっか」
「場野··くんは結にぃのこと乱暴に扱いすぎだろ」
「あ? んな事ぁねぇだろ」
「あるよ。俺ずっと言ってんじゃん。ゆいぴが喜ぶから最近言わないけどさ、俺は見ててムカつく」
「そこは変た····莉久··くんと同意見だわ」
真尋が頑張っているのが、ぼわっと微睡む頭の中で聞こえる。自分の中で定めた、新しい何かに向かう真尋はカッコイイ。成長を見ているようで嬉しくもある。
と、悠長に驚嘆している余裕なんてないのだった。
最後の一突きで、朔は最奥までねじ込む。僕のナカを朔で染めて、熱い精液でとぷとぷと重くなってゆく。
「朔····お腹··熱いよぉ····」
「あぁ。結人んナカもすげぇ熱ぃ」
さっきまでの激しさが嘘のように、僕を包み込んで優しく頭を撫でてくれる。隣に寝転んだ朔の胸に埋もれ、お尻を揉みしだき始めたりっくんに、おずおずとお尻を差し出す。
じゅぷじゅぷと、いやらしい音を立ててゆっくり入ってくる。『ゆいぴのナカ、気持ちぃよ』とねっとり囁く。そして、後ろから耳殻を舐めると耳輪を噛み、キュッとお尻を締めさせる。
「はぅんっ····」
朔の胸で握り締めている拳に力が入る。すると、朔が顎クイをして唇を食べてしまった。舌を甘く絡める、蕩けてしまうキス。ぼーっとして、舌の熱さ以外考えられない。
そんな僕たちに、りっくんがヤキモチを煮え滾らせる。
「ふーん、俺放置するんだ。余裕だね」
りっくんは、浅い所をカリで引っ掻くように擦り続ける。ピンポイントで突かれるのとは、また違った快感が背筋を這う。
「ふあぁぁっ··!! よゆっ··ないぃ! ごめっ、なしゃ····ん、ふぅ··りっくん····んにゃぁっ、そぇ凄いのぉ♡」
「あぁ、これ? たまにすると、ゆいぴすっごい噴くもんね。ここ、気持ちイイの?」
「イイ! そこぉ··ゾワゾワしゅぅの、良しゅぎぅからぁ──んむぅ」
朔が口を塞ぐ。こっちもヤキモチなのか。僕はどうすればいいのだろう。
「良すぎるから何? 言わないんなら俺の好きにしちゃうよ?」
朔の所為で言えないのだ。
そうか、分かったぞ。ヤキモチじゃなくて、2人して僕に意地悪してるんだ。酷いや。
「んんっ、ふ、ぅ··んっ」
今度は容易く離してくれない朔。僕の後頭部を持って、段々とキスが深くなってゆく。
息ができずクラクラしてきた。そんな中、狙い処を前立腺に変えたりっくんは、痛くなるまで押し潰す。
僕は必死に唇を離し、悲痛な叫びで訴える。
「痛ぃ····りっく··んひゃぁ····前立腺、痛いよぉ」
「痛いの、“嫌い”?」
あぁ、なんて狡いんだ。
「“嫌い”じゃにゃい····もっとシてぇ」
「りょーかい♡ ここも、きゅんきゅんしちゃおっか」
そう言って、りっくんは下腹を指でふにふにと押す。刺激は下腹部にあるのに、快感は脳で弾ける。不思議だ····。
「ぁ··ぅ····」
「莉久、限界だ。完全に息できなくなるぞ」
「じゃ、そろそろ解放してあげよっか。ゆいぴ··イクよ」
りっくんは耳に声を落とし込むと、僕を朔の上に乗せた。朔に兜合わせをシていろと言って、自分は僕の腰を鷲掴んで高速でピストンする。
「ふあぁっ!! 朔ッ、おちんちん抜けぢゃぅ゙っ····ぉ゙っ、あ゙ぁ゙っ!!」
「抜けねぇよ。大丈夫、ちゃんと生えてるぞ」
「んふっ··朔ぅ、笑かさないでよ····もう。ゆいぴ、奥思いっきり抜くよ。頑張って──ねっ♡」
「んな゙ぁ゙ぁ゙っ!!? い゙っ··ぁ゙····んぐぅ····」
前も後ろも、バカになったみたいにイキっぱなしで、絞り出したかのように潮がヂョロッと噴き零れる。そして、僕は朔の胸に落ちた。
僕が目を覚ますと、隣で真尋が眠っていた。あどけない寝顔に、心がほっこりする。
「やん····」
背後から胸を揉まれ、女の子みたいな声が出た。悪戯の主は啓吾だ。ピッタリと背中にくっつき、耳元で『おはよう』と囁く。
おバカな僕の下半身は、それだけで先走りを滲ませる。バレないよう、咄嗟におちんちんを押さえて隠したが無駄だった。
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