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3章 希う大学生編

皆の番

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 真尋は、甘く蕩けるように僕を抱いた。心は満たされたが、僕の身体は物足りなさを感じている。

 誰も結論を口に出さないまま、啓吾が僕の火照りを煽り立てに来た。
 真尋から僕を奪い、あれよあれよと四つ這いにさせる。くちゅくちゅと音を立てて、おちんちんでアナルを刺激して遊ぶ。

「やぁ··ん··啓吾ぉ····」

 僕は振り向き、縋るように啓吾を呼ぶ。お尻は物欲しそうに、おちんちんを飲み込もうとヒクついている。
 そんなはしたない穴に、啓吾が唾を垂らして潤滑油を補充した。タラッと伝う唾液が温かくて、それに啓吾を感じて、凄くえっちな事をされている気分になる。
 充分えっちな事をされてるんだけどね。それとは違う、羞恥心を駆り立てるような事を、皆は意図してシてくる。

 啓吾は、唇に残った唾液を指で拭い、僕の甘えた呼びかけに答える。

「ん、焦らさねぇから大丈夫だよ。なぁ結人、前に言ってた当て掘り··って覚えてる?」

「あてぼり····うん。僕の気持ちぃとこ、いっぱいシてくれるってやつ··だよね?」

「そ。それやるよ。泣いてもやめないかんね」

「んぇ?」

 耳元で優しく意地悪を言い終えると、啓吾は上体を起こした。そして、スッと真尋を指差して言う。

「真尋、見とけよ。結人満足させんのに、酷い事しなくてもいいんだぜ? 要は責め方なんだよ」

「は··?」

 真尋がキョトンとした顔で啓吾を見る。何かのレッスンでも始まるのだろうか。
 再び僕に視線を落とし、お尻を少し開いておちんちんの先を挿し込む。啓吾と目が合い、パチッとウインクをくれた。えっちな啓吾を見たくて振り向いていた甲斐があった。
 けれど、首と心臓が限界を迎えた。僕は、『ひゃぁ』と小さな悲鳴を漏らし慌てて前を向く。それから、心臓の高鳴りを抑えようと呼吸を整える。
 啓吾は、真尋を煽るような口調で、それでいて僕のお尻に夢中なまま言葉を放つ。

「ま、見とけよ」

 啓吾は、おちんちんを半分くらい押し挿れた。僕のナカを味わうように、ゆっくりとピストンする。僕のイイ所を探っているみたいだ。

 少し奥から、前立腺を引き摺り出すようにコリコリ潰される。ぷっくりと前立腺が腫れるほど抉られ、そこばかり虐めるものだから感覚がなくなってきた。
 精液なんて、もうとっくに出ない。代わりに、潮は律儀に噴き溢れる。あっという間に水溜まりができて、ぱちゃぱちゃと水音が響く。
 僕から止めなく出続ける潮と、緩んだ所為で漏れてしまったおしっこで、どんどん水かさが増してゆく。

 途中、タオルを替えてもらっている間も休ませてくれない。ベッドに上体を預け、後ろから犯され続ける。啓吾に持っていてもらわないと、腰が落ちてしまう程度には力がはいらない。
 臨時に敷いたタオルが、ほんの数分でべしょべしょになっている。潮って枯れないのかな····。ぼーっとしてゆく頭に、くだらない事ばかりがぎる。

 僕がひぃひぃ言っていると、りっくんが僕とベッドの間へ座り、低い声で静かに『しゃぶって』と言い放った。
 りっくんが、僕を恍惚な目で見下ろす。目が合うと恥ずかしいので、極力りっくんを見ないようにしゃぶる。すると、僕の前髪を掻き上げて額を押さえ、少し上を向かせて言った。

「俺の目見ながらしゃぶってて。ねぇゆいぴ··、“結人”ってさぁ、真尋に呼ばれるのと俺に呼ばれるの、どっちがイキそう?」

「ふ··ぅ··りっくんひっふん····」

 僕は恥ずかしさのあまり、ギュッと目を瞑って答えた。大粒の涙が落ちる。きっと今、僕は凄く変な顔をしているのだろう。
 僕の変な顔を見て、りっくんは『んふ♡』と満足そうに笑った。そして、僕の耳を弄りながら意地悪を続ける。怖いくらいに変態っぽい。
 耳元で囁かれているわけでもないのに、まるでそうされているかのような近さを感じる。耳が、りっくんの声に集中し過ぎているのだろう。

「だよねぇ。俺の飛びっきり甘い声で、特別な時に、耳に流し込んだらイッちゃうもんね。ホンット··可愛いなぁ♡」

 少しだけ高圧的に、僕の特別である事を強調する。真尋と似たような立ち位置で、属性で、嗜好で、それでいて格の違いを見せつけるように。
 けれど、それは決して優越感に浸っている訳ではなく、ただただ現実を思い知らせているようだった。僕の全てを理解しているとでも言いたげな、りっくんにしかできない病んだ愛し方で····。
 けれど実際、りっくんが知らない僕なんて、きっともうないんだ。そう思うと、りっくんの重くて深すぎる愛に飲み込まれたみたいで、そのまま溺れてしまいたくなる。

「めっちゃ前にさ、俺も結人の特別が欲しいって言ったじゃん? あれ、イイの思いついたんだよね」

 啓吾はそう言いながら、前立腺にカリを引っ掛けてコリコリする。りっくんのをしゃぶる余裕を、意図してなくすかのように。
 そんな中言われたって、反応する余裕など無い。けど、僕の特別ってなんだろう。それは気になる。


「じゃじゃーん」

 本当におバカだ。振り返れないこの状況で『じゃじゃーん』って言われてもだよ。だけど、りっくんの表情を見る限り、ロクでもない物のようだ。

「それどうすんの? またちんこにつけんの? しょっちゅうやってんじゃん」

 察するに、啓吾が好きなローターのようだ。お尻でイかせながら、おちんちんにローターを縛りつけて刺激するのがお気に入りらしい。
 快楽地獄に堕とされ、いつもベッドをびしょ濡れにしてしまうやつだ。この間、部屋中潮まみれにして八千代に怒られたから、暫く控えるって約束だったはずなんだけど····。

「ふふ~ん。ちんこに付けんじゃねぇんだよな~」

 そう言って、啓吾は一度おちんちんを抜いた。そして、ローターをナカに仕込む。さらに、そのままおちんちんを挿れようとする。

「へぁ····っ、啓吾? ローター入ってぅ····」

「知ってる。一緒に挿れんだよ。ヤッバイのシたげるから、待っててね~」 

 今日は有線のローターで、その線を引いて位置を調節しているようだ。おちんちんでローターを押しつけてくる。その位置が、啓吾の言う通りヤバかった。

「ひにゃぁぁぁ!? けっ、けぇごぉ····そこ··イ゙ァッ!!? らっ、らめ゙ぇぇぇ!!」

 僕のイキっぷりに、驚いたりっくんが少し跳ねた。

「え··ちょ、啓吾、何してんの?」

「ローター··前立腺に当ててちんこで押しつけてる····けど、これキッツ」

キツきちゅいの僕らからね!? ひぅっ!! 待っ··動かにゃいれぇ····」

 ローターの強い振動が、前立腺を刺激し続ける。おバカだから、初めから最大出力にしているんだ。こんなの、前立腺が溶けてなくなっちゃうよ····。

「うっは♡ まだ潮出るんだ。なぁ結人、立って?」

「む、無理むぃらょ····」

 りっくんに支えててもらわないと、床にへバってしまいそうなのだ。こんなにヘロヘロで立てるはずがない。
 なんて思っていたら、りっくんがベッドから腰を下ろし、自分の肩に腕を回させた。そして、僕の上体を持ち上げ、啓吾と一緒に立ち上がる。啓吾は僕の腰を持ち、足がつかない状態だ。
 りっくんに支えられているとはいえ、どうしても体重が掛かる。このまま2人が手を緩めたら、どうなってしまうのだろう。そんなバカな事を考えていたら、りっくんが啓吾に目で何かを合図した。

 まさかの事態だ。りっくんは数歩前に出て、僕を啓吾に引き渡す。そして、啓吾が手を緩めた。
 おちんちんが、グボッと結腸を貫く。下手をすれば、ローターも一緒に奥へ入ってしまいそうだ。それを防ごうと、りっくんがローターの線を引っ張る。

「んあ゙あ゙ぁ゙ぁ゙ぁ!! ロ··タ····ナカれ、ゴリゴリゴィゴィって····前立腺じぇんりちゅしぇん··またぁ····もうやらぁ!」

 りっくんは啓吾に確認しながら、ローターを再び前立腺に当てた。そのままベッドに上がり、敷き直したタオルの上へ降ろされる。“寝バック”というらしいこの体位、好き放題に前立腺を責められるから怖いんだ。
 恐れていた通り、ガンガン責めてくる啓吾。敷き直したタオルも、ほんの数十秒でぐしょぐしょになった。だって、潮が止まらないんだもん。

「結人、イキすぎてケツ緩んでるよ? 締ーめーて~」

 おどけた風にいいながら、啓吾は僕のお尻を叩いた。叩く度に奥まで締まるから、何度も何度も叩く。お尻がジンジンする。流石にもう潮の勢いが弱まった。

 それにしても、確かに“ヤッバイの”だったけど、これのどこが特別なのだろう。皆だって、こういうのシたがるんだけどな····。
 と、不思議に思っているのが伝わったのだろうか。きっと、テレパシーだ。啓吾が、わざわざ耳元で真意を教えてくれる。

「こういうの、最初にすんのいっつも俺じゃん? 結人に新しい事させんの、俺最多ね。それが俺の特別♡ これからもいーっぱい新しい事シような」

 そう言って、啓吾はローターを強引に引き抜いた。そして、後ろから僕を抱き締めて、激しいピストンで奥をゴヅゴヅ潰しながらイッた。

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