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2章 覚悟の高3編

結局こうなるんだよね

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 冬真と猪瀬くんの突然の訪問に、僕たちは困惑していた。何やら、話と言うか相談事があるらしい。

 僕は、冬真達が来たのでコソッと尻尾を抜こうとした。しかし、運悪く啓吾に見つかってしまい、尻尾のついていないプラグに挿し替えられた。啓吾は、そのまま僕を自室へと連れ込む。
 八千代の膝の間に座らされ、啓吾と僕は肝を冷やした。だが、何とか声をあげずに耐える。お尻で軽くイッてしまったが、冬真達にバレなければセーフという事にしよう。
 もうヤケクソだ。こうなったら、早く話を終わらせて帰ってもらうんだ。

「お前····」

「んぇ? 八千代····なに?」

「んーや。なんもねぇ」

 どうやら、八千代には気づかれてしまったようだ。さり気なくお尻に手を当ててきた。

「で、お前ら何しに来たんだよ。俺らの時間邪魔するとか死ぬ気かよ」

 ソファでふんぞり返った八千代が聞く。答えにくそうな猪瀬くんとは裏腹に、冬真がサラッと説明した。
 僕たちと話したあの日から数日後、猪瀬くんは勇気を出して洗浄に挑んだらしい。1人で挑んだだけでも、僕は素直に凄いと思った。
 体調を整えつつ何度か洗浄してみて、いよいよ冬真に抱かれようと決意した猪瀬くん。それが昨日の事。
 猪瀬くんは勇気があるんだなぁなんて、関心している場合じゃない。わざわざここへ来たと言うことは、何か問題が生じたのだろう。

「直前で駿がビビっちゃってさ」

「だってさ、やっぱ怖くって····。武居みたいに気持ちくなれる自信ないし」

「そこは任せとけって言っただろ?」

「冬真を信用できないわけじゃないんだよ。どっちかっつぅと俺自身の問題って言うか····。そこでさ、ちょっと相談なんだけど······」


 とどのつまり、僕たちのえっちを見学させろという事らしい。そんな事、嫉妬深い皆が許すはずがない。
 そう思った矢先に、りっくんが快諾してしまった。朔もそれに便乗する。この間は全力で反対していたのに、どういう風の吹き回しなのだろう。

「ゆいぴが狙われないんだったら、むしろ見せつけれんの良くない? 可愛くヨガり狂ったゆいぴを自慢できるんだよ?」

「結人、わりぃ。俺もお前が狙われねぇなら見せつけてぇ。それに、こいつらが感化されてヤレたら一石二鳥だろ?」

 待て待て。僕の蕩けた姿を見られるのは嫌だと言っていたのはどの口だ。啓吾なんて、そそくさとベッドの準備をしに行ってしまった。行動力がありすぎるね!
 極めつけは八千代だ。僕を抱き上げて開脚させると、プラグをぐぐっと押し込んだ。

「ひにゃぁっ!!?」

 りっくんと朔が、何事かと驚く。冬真と猪瀬くんも同様に。

「準備ならできてんぞ」

「八千代のばかぁ····」

 ドヤ顔で言う事じゃない。僕は堪らず、両手で顔を覆い隠した。

「え、何? 結人、なんか突っ込んでんの?」

「ゆいぴ、尻尾は? 無いやつに替えたの?」

「「尻尾····」」

 指の隙間から覗き見た、冬真と猪瀬くんの瞳が輝いて見える。僕の周りには変態しか存在しないのだろうか。
 冬真はまだわかるが、どうして猪瀬くんまで目を輝かせているんだ。君はやられる側なんだぞって言ってやりたい。

「抜いてやっからベッド行くぞ。お前らも見てぇんだったら来い。今日だけだからな」

 なんだかんだ、八千代もえっちを見せびらかす事にノリ気らしい。何故いつも、僕の意見は聞いてくれないのだろうか。
 まぁ、早くプラグを抜いて、おちんちんを挿れて欲しいと思っていたからいいけどね! もうなんでもいいや。
 僕は投げやりな気持ちを抑えきれず、少しムスッとしてしまった。それに気づいた猪瀬くんが、僕を気遣って皆に聞いてくれる。

「なぁ、武居嫌がってんじゃない? 武居の意見聞いてやんなくていいの?」

「こいつ、嫌がっても感じさせりゃ何でもよくなるから大丈夫だろ。見られて興奮する変態だしな」

「変態じゃないよぉ!! 八千代のばぁーーか!」

「出たよ。結人唯一の悪口」

 冬真が僕を揶揄う。皆、和気藹々と八千代の部屋に移動する。八千代に抱えられていた僕は、啓吾がタオルをセッティングしたベッドに寝かされた。皆、本当にやる気らしい。
 Tシャツを脱ぎ捨てて迫ってくる八千代。とっくにひん剥かれた僕は、毛布を巻き込みながら後退りして息を飲む。

「お前ら、どこまで見れる?」

 八千代が聞くと、頭上に疑問符を浮かべた猪瀬くんが聞き返す。

「どこまでって?」

「あー····普通ってどこまでだ? 吐くのは違ぇよな。漏らすんは?」

「どこまででも大丈夫だけどさ、お前らマジで感覚イカれてんのな····。どんだけドMな子でも、よっぽどじゃなきゃそこまでさせてくんないって」

「え。女の子にそんな事させないよ····。冬真もそういう事させたいの?」

「まぁ····相手がオッケーなら? したいね」

「マジかよ····。······とりあえず俺も大丈夫だよ。それこそ、武居が嫌じゃないならだよ」

 猪瀬くんの言う通りだ。そこは僕の意見が最優先されるべきだろう。僕が“そうだそうだ!”って顔をしていると、八千代が頬に手を添えて耳元で意地悪な聞き方をしてくる。

「アイツらが居んの、忘れるくらい気持ち良くしてやっからな。お前は? 俺らにぶっ壊されてるとこ、見られたくねぇ?」

「んぁぁ····み、見られたいぃ····」

「何されても文句ねぇよな?」

「な、ないよぉ····」

 僕が甘えた声を出すと、りっくんが八千代と反対側の耳を支配しに来た。

「そんな可愛い声あげてぇ····見られたいだなんて、ゆいぴはえっちだなぁ。ん~~っ♡ 俺らがワケわかんなくなるくらい抱き潰してあげるからね」

「恥ずかしいとか言ってる余裕ねぇぞ」

 2人がかりで耳を犯され、僕は既に恥じらっている余裕など持ち合わせていなかった。
 何度か耳でイッて、早くもふわふわしだしたところで八千代が首筋に吸いつく。

「あっ、ダメ! 跡つけないで····」

「あ? ぁんでだよ」

「今度、海行くんでしょ?」

「····だったら内腿は大丈夫だな。つぅか上も羽織んだろ。ま、なんでもいいわ。ほら、足開け」

「だ、だめ····」

「······なんで?」

 八千代は少しイラついた様子で声のトーンを落とす。

「あ、あのね····僕ね、銭湯に行きたいの」

「「「「は?」」」」

 えっちは一時中断された。僕は啓吾にスマホで調べてもらい、スーパー銭湯で開催中の推しとのコラボについて説明した。

「で、結人はこの湯上りジュンくんタオルが欲しいのか?」

 朔が、理解できていなさそうな顔で聞く。キャラクターもののタオルが欲しいだなんて、普通の高校生には理解できなくても仕方ないだろう。けれど、ここは恥を忍んで行かせてもらうんだ。

「えっと、他にもね、コラボメニューとか限定グッズとかがあって、いっぱい食べたらいっぱい特典が貰えてね····だから今度行って──」

「んじゃ、今度行こっか」

 啓吾がスマホをシュンシュンしながら言った。まさかの事態だ。

「え······えぇっ!!?」

「なに? もしかして、ゆいぴ1人で行く気だったの!?」

「だって、皆の前で推しで騒ぐの悪い気がして····」

「あ~。結人そういうの浮気だとか思ってそうだよな」

 と、冬真に笑われた。

「それよか1人で行かせるほうがアウトだわ。······わかった。けど、ナンにしても内腿は見せねぇから大丈夫だな。見えねぇようにつけてやっから、ぉら足開け」

 八千代は僕を押し倒すと、お尻から撫であげるように足を持って開いた。
 本当に見えないのか、心配になるほど噛み跡をつける。足の付け根の際どいところには、キスマークをつけてしまった。

「武居····噛まれて痛くねぇの? すげぇ痛そうなんだけど····」

 噛まれて絶叫する僕を、猪瀬くんが心配してくれる。ヘロヘロになりながらも『大丈夫だよ』と言ったが、全く信じてもらえなかった。

「結人はドMだからな。痛いのも気持ちイイんだ。猪瀬も噛まれてみたら分かるんじゃねぇか?」

「瀬古怖いって。笑顔で言う事じゃないだろ····。え、冬真は噛みたいとか思う?」

「噛みたい。噛まれてイクとかすげぇ可愛いじゃん」

 妖艶な笑みを浮かべ、心を躍らせる冬真。ダメだ。猪瀬くんが完全に怯えている。

「猪瀬くん、あのね、噛まれるの痛いけろね、気持ちぃよ? 慣れたら大丈夫らよ」

「えぇ~····マジで? めっちゃ不安なんだけど」

「なぁ、駿····準備ってしてきてる?」

「準備····? あぁ····えと····まぁ」

 猪瀬くんは恥じらいながら、僕をチラッと見た。僕は『大丈夫だよ』と思いを込めて微笑む。

「なぁ場野。俺らもここでヤッていい? 今なら駿もイケると思うんだよね」

「ここで!? 人前ですんの!?」

 僕に見せろと言っておいて、それはないんじゃないかな。

「猪瀬の準備ができてんなら勝手にシろ。後片付けは手伝えよ」

「はいはーい。んじゃ駿、おいで」

「マジかよ····」

 猪瀬くんは冬真の言葉に逆らえず、ベッドに腰掛けた冬真の元へ歩み寄る。狭くはないんだけど、なんだこの状況は。
 あぁ、アレだ。大人なドラマで見たことがある。乱交だ!

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