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2章 覚悟の高3編

これはもう、初夜でしょ

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 皆の指に指輪を嵌め、八千代に極上の甘いキスを貰った。心がいっぱいになり、張り詰めていたものが一気に溶けだす。

「んへへっ····」

「ん? どした?」

「ファーストキスじゃないのにね、甘酸っぱいレモンの味だなぁって」

「お前、いちいちアホ可愛いこと言うんどうにかしろよ。ここで犯したくなんだろ」

「え、めちゃくちゃ失礼じゃない? アホ可愛いって何なの?」

「確かに、ゆいぴはアホ可愛いね。心臓抉られて困るんだよね」

「そうだなぁ。結人のアホ可愛さは凶器だよなぁ」

「あぁ。結人のアホ可愛さは理性飛ばしてくるもんな。外では特に勘弁してほしい」

「ちょ、皆して喧嘩売ってんの? プロポーズの直後なのに!?」

「あっはは。ほーら膨れた。ハムスターみたいで可愛いだけだつってんのに」

「ゆいぴ、一緒に暮らし始めたらハムスター飼おっか。めちゃくちゃ可愛がれそう」

「なっ、もっ····なんで皆して揶揄うの!? ムード台無しだよぉ····。ハムスターは飼いたいけど!」

「飼いたいんか。んなら、引っ越したらまずペットショップだな」

「だな。犬も飼いてぇ」

「犬はやだなぁ。僕、犬怖いの。朔は犬好きなの?」

 昔、犬に襲われてからトラウマになっているのだ。朔には申し訳ないが、飼えそうにない。

「猫は飼ってたから、今度は犬飼ってみてぇなって思っただけだ。別に、どっち派とかでもねぇ」

「そうなんだ。あっ! 犬だったら、啓吾が居るよ。犬っぽいから、啓吾で良くない?」

「はぁ~!? 誰が犬だよ。なに結人、ハムスターつったん怒ってんの?」

「ちょっとね」

「よーし。そんじゃ、後で犬みたいに舐めまくってやるからな」

「なんでそうなるの!? もう、ホント啓吾は····」

 この宣言が、後に実行されるなんて思わなかった。


 デザートを食べきった僕たちは、店を出て夜の街をブラつく。

「結人、腹膨れたか?」

 僕の手をキュッと握って、八千代が聞いた。

「うん。お腹いっぱいだよ。美味しかったねぇ~」

「マジで美味かったな。なんかさ、場野と朔のおかげでめっちゃ美味いもんいっぱい食えてる気がする。それもタダで」

 啓吾が反対の手を繋いで言う。

「あはは。確かにね。いつもすっごく美味しいよね! でも僕ね、啓吾が連れてってくれたハンバーガー屋さんも大好きだよ」

「そう? また行こうな」

「うん! で、この後はどこ行くの?」

「へへ~。なーいしょ」

 これを聞くと、途端にみんな黙ってしまう。僕はこれから、どこへ連れて行かれるのだろう····。

 しばらく歩いて、ホテルの近くの公園にやってきた。大きな池に噴水があって、夜はライトアップされる。カップルに人気のデートスポットだ。
 ちょうど噴水のショーが始まっていて、池の周りには沢山のカップルが居る。僕たちは、少し離れた所から噴水を観る。

「わぁ。綺麗だね」

「だね。ゆいぴ、こっち向いて」

 りっくんに呼ばれ顔を向ける。すると、不意打ちでキスをされた。その隙に、後ろから八千代が首に何かを着けている。
 キスを終えて見ると、それはネックレスだった。小さなプレートがついている。

「これ····」

「学校ん時はそれに指輪通しとけば、ずーっと持ってられんだろ? 結人、なんか外すの気にしてたみたいだからさ」

 皆の気遣いが嬉しい。本当に優しいんだから。

「うん、ありがと。凄く嬉しい。ん? これ、プレートに何か書いてる? 暗くてよく見えない····」

「“till death do us part”って彫ってる。俺たちも、お揃いだ」

 そう言って、朔が自分の首に着けているネックレスを、指に引っ掛けて見せてくれた。

「till····えっと······、あっ!」

「そ。“死が俺たちを別つまで”な。お前、こういうの好きだろ」

 八千代が、うなじに口付けながら言った。

「ゆいぴ、乙女だもんねぇ」

「お、乙女じゃないもん····。でも、好き」

 朔が片膝をつき、僕の手をとった。本当に王子様みたいだ。

「結人····。死が俺たちを別つまで、一緒に居てくれるか?」

「ひぁ、ひゃい······」

「あっはは。結人真っ赤。朔、カッコ良すぎだってさ」

 啓吾がからかってくるが、朔の王子っぷりにそれどころではない。

「結人、俺カッコイイか? こういうの好きか?」

「かっ、カッコイイ。す····、好きです」

 こんなの、本当に乙女みたいじゃないか。皆に対抗して、僕がカッコよくなるなんて夢みたいな話だったんだ。
 けど、もう悪い気はしない。むしろ、トキめかされて嬉しいと思うのだからどうしようもない。

「それじゃ、これからは頑張って王子っぽくしようか。結人が好きなら····」

「やだ。朔は他の人にもしちゃいそうだもん。それにね、僕は今のままの朔が好きだよ。無理に変わらないでよ····」

 と言い終えるや否や、朔にギュゥゥゥッと抱き締められた。

「んわっ! んっ····朔、どうしたの? 苦しいよ」

「わりぃ。なんか、すげぇ抱き締めたくなった」

「ちょっとだけ緩めて? 抱き返せないでしょ」

 ほんの少しだけ緩めてくれたから、腕を引っこ抜いて朔を抱き返した。

「いつまでやってんだよ。そろそろホテル戻んぞ」

「噴水も終わってんじゃん。ほとんど見てねぇな。ははっ。花火ん時と言い、目当てのもん見れねぇの多いな」

「あはは。そうだね。でも僕、皆で満足してるから別にいいや」


 僕は公園を出るまで、朔とりっくんと手を繋いで歩いた。周囲からの目が少し気にはなったが、そんなのどうでもいいくらい幸せだった。



 ホテルに戻り、部屋に入って真っ直ぐ、僕はベッドにダイブした。続いて啓吾とりっくんもダイブする。ふかふかのキングサイズのベッドが2つ。そりゃぁテンションが上がる。

「ここ、5人で予約できたの?」

「あぁ。親父がよく使ってるから、融通利かせてくれた」

「朔のお父さんパワー凄いね。やっ、啓吾舐めないで!」

 スルッと下を脱がされて、あれよあれよと股に収まってきた啓吾が、お尻の穴を舐め始めた。

「俺、犬だから」

 あぁ、根に持っているんだ。厄介だなぁ。啓吾はやり始めると長いから、僕は必死にあしらおうと抵抗する。
 けれど、朔はお構い無しに話し続ける。

「まぁ、それなりの規模の会社やってるからな。色々顔が利くんだろ」

「こんな大きいホテルに顔が利くなんて、んぁっ、朔のお父さん凄いんだねぇ。ひぁっ、どこまで入ってくんの!? もう! 啓吾しつこいよぉ」

「んー? 俺、結人のだったら犬になれるかも~」

 まったくもって意味不明だ。犬みたいって、可愛いと思って言ったんだけどな····。

「そう言えば聞いたことなかったけどさ、何て会社なの? 有名?」

 りっくんは、ほんの興味本位で聞いたのだろう。

望月もちづきグループ。名前くらいは聞いた事あるだろ」

 サラッと言った。本当に、血液型を言うくらいにサラッと言った。
 僕と啓吾とりっくんは、その名を聞いて思わず起き上がった。

「マジで!? えっ、あの望月グループ!? えぇ!? 朔の親父さんが社長なの!?」

 啓吾がパニクっている。僕もだ。

「あぁ」

「世界の長者番付、毎年TOP10に入ってるよね!? そういや瀬古って····えぇぇぇ····まさかだよ······」

 りっくんもなかなかのパニクり具合で、朔が少し笑っている。
 
「みたいだな」

「え、て事は····朔、次期社長なの····?」

 僕がポカンとしながら聞くと、朔はふわっと微笑んで言った。

「頑張る」

「はは、頑張るってお前なぁ。つーかお前ら、知らなかったんかよ。マジか」

「八千代は知ってたの?」

「むしろ、なんで知らねぇんだよ。こいつ、小学生の頃からちょいちょい色んな賞とかとってメディア出てんぞ」

「「知らねぇよ!」」

 りっくんと啓吾が声を揃える。僕は、驚きすぎて声も出なかった。

「親父はメディア嫌いだから殆ど顔出さねぇし、俺は面倒だから高校では一切そういう話はしてねぇからな」

「そうなんか。とっくに知ってると思ってたわ」

 朔の驚きの正体を知ったからと言って、特に何かが変わるわけではない。これまでの言動にも、色々納得がいった。けれど同時に、本当に僕でいいのだろうかという不安も生まれた。

「朔、後継なんでしょ? 僕、子供生めないよ?」

「ぶはっ····。そんな事気にしなくていいぞ。跡を継ぐのは、別に俺の子供じゃなくてもいいからな」

「でもさ、朔の親父さんとかは納得しないんじゃねぇの?」

「大丈夫だと思う。元々、俺も継がねぇって言ってたし、兄貴2人も継ぐ気なかったし。都合がいいからやっぱ継ぐって言ったけど、本来なら家系以外の人間が継いでたかもしれねぇんだ。今更だろ」

「そういう····ものなの? そうだ! 何にしても、1回挨拶に行きたいんだけど····」

「あぁ、今度な。その話はもういいだろ。そろそろ黙れ。指、挿れんぞ」

 話しながら、いそいそと僕の上を脱がしていた朔が、しびれを切らせたようだ。

「んっ、あぁ····やっ··朔、コリコリ潰しちゃやだぁ」

「痛てぇか?」

「違っ、すぐイッちゃうからぁ」

 痛くないとわかれば、朔は容赦なく気持ちいい事を続ける。やめてなんて言っても聞いてくれない。


「朔、待って····も、いっぱいイッた······ね、朔のおちんちん、挿れて?」

 僕は、涙ながらにお願いした。

「ん。ケツ向けろ。ほら、場野が待ってんぞ」

 朔に言われて八千代を見る。ギンギンにおっ勃てたおちんちんを弄りながら、反対の手で髪をかき上げた。伸びた前髪が鬱陶しそうだ。僕は、色っぽくて好きだけど。

「結人、咥えろ」

 僕はめいっぱい口を開けて、八千代の大きなおちんちんを頬張る。

八千代ひゃひほ大きおっひぃ····」

「あ? 何言ってっかわかんねぇな」

 わかっているくせに、八千代は喉の奥を解すように何度も突いて、馴染んだ頃に飲み込ませる。

「ほら、ごっくん」

「んぇ゙っ······ん゙っ、ふぅ··んっ」

「上手。喉奥も完璧だな。美味いか?」

「ふっ、ゔっ····んゔぅ······」

 返事なんてできるわけがない。八千代は僕の喉を押さえながら、喉の奥を堪能して、長い射精をした。


「お前、喉奥に出されてトロットロじゃねぇか。んっとにエロくなったな」

「結人がエロいのって元々じゃねぇ? 場野とヤる前から敏感だったんだろ?」

 などと話しながら、啓吾は僕の口におちんちんを突っ込む。八千代が慣らしたからか、すんなりと飲み込めた。
 しかし、朔のがお尻で暴れているから、正直かなりキツい。そういえばいつからか、そんな事には構わなくなっていた。少し前まで、朔が挿れている時は遠慮してくれていたのに。

「結人、喉奥気持ち良いのか? ナカすげぇ痙攣してる」

「お、マジで? 結人、苦しいの好きだな。苦しそうなのに顔蕩けてんのめっちゃ可愛い」

「ん゙ぅ、お゙ぼっ、ゔえ゙っ」

 啓吾のピストンが徐々に速まってきた。喉の奥で亀頭を擦るように、速く小さく突く。これが1番苦しくて気持ち良い。

「おい大畠、そろそろイッてやんねぇと、結人息できねぇだろ」

「んー、もうちょい····。結人、出すよ。めっちゃ出そう。全部飲めよ。····んぁっ」

「んぶっ····あ゙ぇ゙っ、ん゙ぅ····ゴホッゴホッ」

「フゥー······。結人、何て言うんだった?」

「ふぇ····ご、ご馳走様ちしょぅしゃまでひた」

「何それ!?」

 待ち構えていたりっくんが、眉間に皺を寄せて啓吾に聞く。

「この間風呂入った時に教えた。可愛いだろ」

 したり顔の啓吾に、りっくんと八千代が枕を投げる。

「うわっ、いてっ! なんだよ、お前らも言わせりゃいいだろ!?」

「テメェ、アレコレいっぺんに仕込みすぎなんだよ」

「そうそう。お強請りとかさ、ゆいぴがどんどんエロくなっちゃう」

「僕、えっちになっちゃ、ダメなの? あっ、朔待って! やんっ、そこ····イ゙ッ······」

 僕がイッてへばると、朔が耳元で意地悪を囁く。

「結人、俺に集中しろ。今から奥抜くぞ。ここ挿れるから、俺以外の相手してる余裕なんかねぇぞ」

「ひっ、ぁ····あぁっ····やら、んぁ······」

 僕は、朔の言葉を聴いて下腹を握られただけで潮を噴いてしまった。

「本当にエロいな。声と想像だけで噴くのか。挿れたらもっと大変だろうな」

 そう言うと、朔は遠慮なく奥を貫いた。今日は八千代の家じゃないから、あまり大きな声では喘げない。だが、声を抑えると、変に力が入ってイキやすくなってしまう。
 それを知っていて、朔は奥深くをぐぽぐぽするんだ。僕は両手で必死に口を抑えているが、あまり意味を成していないかもしれない。

「んぁぁっ、やぁ゙ぁ゙っ····朔、声、おっきい声、出ちゃゔん゙っ····」

「それはマズいな。誰か結人の口塞いでくれ。もうちょっと奥抉るから」

「そんじゃ俺が塞いだげるね~。結人、息できなくなったらタップしろよ」

「んっ、あぃ、たっぷ····あぁ、パシパシしゅるんらね」

「大丈夫か? 朔、加減してやれよ。結人もうヘロヘロだわ」

「加減はするつもりだ。いいから、早く塞げ」

 啓吾がキスで口を塞ぐと同時に、朔が奥にねじ込んでグリグリと抉った。

「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙~~~っっ!! ふっ、ウッ、ぇ゙っ····」

 キスをしながら吐くわけにはいかない。僕は必死に堪える。

「んっ、出る····。悪い、もう少し奥押し込むぞ」

「ふぅぅ゙ん゙ん゙ん゙っ!!! ん゙ぅ゙っ、ん゙え゙ぇ゙ぇぇ」

 僕は、吐く直前に啓吾を突き飛ばした。ギリギリ間に合って良かった。本っ当に良かった。 
 朔はまだ奥に大量の射精をしている。

「ゲホッゲホッ、ぅえ゙え゙ぇ゙ぇぇ····」

「結人、ごめん。大丈夫か?」

「らいじょばにゃいよぉ····。せっかく美味しいのいっぱい食べたのにぃ······」

「マジで悪かった。また連れてってやるから、な?」

「とりあえず、休憩がてら結人風呂入れてくるわ」

 僕は啓吾に担がれ、部屋にあるガラス張りのお風呂へと連れ込まれた。

「結人、大丈夫?」

「らいじょぶ。もう吐かない。しゃっき、ちゅき飛ばしてごぇんね?」

 呂律が回らない。啓吾に支えていてもらわないと、このまま沈んで溺れてしまいそうだ。

「いいよ。ヤバいと思って頑張ってくれたんだろ」

 そりゃそうだ。啓吾を吐瀉物塗れにはできない。それに、下手をしたら····。

「どっか、打ったりしてない? 手は? あぇ? なんれ啓吾がお風呂に入れてくれてぅの?」

「大丈夫、へーき。全然問題ないよ。結人くらい片手で抱えれるし。支えんのも片手でいけるもん。俺だって結人と風呂入りたい」

「もう、啓吾わがままら····」

「へへっ、しゃーねぇだろ。好きな子とはいっぱい色んな事したいじゃん? アイツらが結人に色々やってんの見ててさ、ずりぃな~って思ってたの。これでも、怪我してからは我慢してたんだぜ?」

 確かに、啓吾なりに一生懸命、怪我を悪化させないよう我慢はしていたと思う。けれど、僕が原因で治りが遅くなってしまうのは嫌だ。

「でもね、腕が完治するまれ、僕のお世話はらめ。僕がもっと啓吾のお世話するから、そぇならいいれしょ?」

「あははっ。結人に怒られんの嫌だしなぁ。そんじゃ、えっちなお世話もしてもらうけどいいの?」

「んぇ····? い、いいよ」

「言ったかんな? 楽しみだなぁ~。ほい、じゃ結人ケツ上げて」

 ご機嫌な啓吾は、僕のお尻を持ち上げるとゆっくりと入ってきた。

「んぁっ····啓吾、ゆっくり挿れるの、やら····」

「うっそだろ。朔の後なのにキッツ····」

「し、知らないよぉ····。啓吾、ねっ、ここやだぁ。外で皆見てるの」

 ガラス張りなので、当然外から丸見えだ。

「今更何言ってんの。いつも目の前でヤッてんじゃん」

「そ、だけど、違うの。ンぁん····ひぐっ、奥やぁっ! 待っ、イッちゃうぅ!!」

「何が違うのかわかんないけど、俺も1回イクよ。後でまたゆっくりシてやっからな」

「んにゃぁぁっ♡♡ だめっ、イクイ゙クッぅあぁぁ!! ひあぁっ、やらっ、イッた! けーごっ、イッたからぁ!」

「ん~。ナカめっちゃ痙攣してんね。俺も、もうイクよ。出すよ」

 啓吾はまた後で酷くするつもりらしく、今は奥を抜かずに軽く終わらせてくれた。『だって、休憩だもんな』とか言ってたけど、全然休憩にならなかった。

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